グローバル化が進む昨今、「将来は外資系企業で働きたい!」あるいは「世界で活躍できる人材になりたい!」などと考えている人は多いでしょう。
英語を使って仕事をするためには、基礎的な英語力に加えて、その業界で必要な知識やスキル、そしてビジネス英語の運用能力も身につけておく必要があります。
では、「ビジネス英語を使えるようになる」というのは具体的にどういうことなのでしょうか。
そこで本記事では、ビジネス英語の勉強に着手する前に知っておきたい「職種ごとに必要な英語レベル」と「ビジネス英語の効果的な学習方法」を紹介します。
ビジネス英語の学習方法が、いまひとつよくわからないという方は、ぜひ、参考にしてください。
目次
ビジネス英語習得のためには「目的」を明確にする
「ビジネス英語」「仕事で生かす英語」と言っても、就きたい職種によって求められる英語のレベルは異なります。
必要とされる英語力が異なれば、当然ながら勉強法や必要な勉強量変わってきます。そのため、ビジネス英語の勉強に着手する際は、まず「目的」を明確にする必要があります。
例えば、「大使館職員として働いて、日本と外国の架け橋になりたい」「ツアーコンダクターになって、外国からのお客さまをもてなしたい」など、目的・目標を明確にすることで、より効果的な学習ができるようになります。
- なぜビジネス英語を習得したいのか
- 自分に求められているビジネス英語のレベルはどのくらいか
これら2つを明確にした上で、これから紹介する勉強法を参考にしてビジネス英語の習得をぜひ目指してください。
ビジネス英語の勉強方法と上達のコツ
続いて、ビジネス英語の勉強方法と上達のコツを紹介します。一般的に語学学習においては、インプットとアウトプットをバランス良く行うことが重要です。
- 語彙力つけ文法を学ぶ(インプット)
- TOEIC対策をする(インプット/アウトプット)
- オンライン英会話を利用する(アウトプット)
ここでは、これら3つの勉強方法について詳しく解説していきます。
語彙力をつけ文法を学ぶ(インプット)
語学学習の基礎となる、単語や熟語などの「語彙力」をつける必要があります。同時に、その語彙を並べるルール、つまり「文法」を学びます。中学卒業レベルの文法項目のマスターは必須。
続いて、一般的なビジネスシーンで使われる語彙に加えて、自分が現在働いている、あるいは、将来働きたいと思っている業界や職種特有の語彙もインプットしておきましょう。
定番フレーズを覚えよう!
例えば、ビジネスシーンにおける「自己紹介」では、通常、以下のフレーズを使って会話が進みます。
Hello, my name is Taro.
「こんにちは、私の名前は太郎です。」
It’s a pleasure to meet you.
「お会いできて光栄です。」
I’m looking forward to working with you.
「一緒に仕事できるのを楽しみにしています。」
これらは「定番フレーズ」と言っていいでしょう。
他にも、プレゼンや会議でのオープニングの「定番フレーズ」、英文e-mailの目的別に用いる「定番フレーズ」など、便利で使いまわせる決まった表現がたくさんあります。
これらの「定番フレーズ」をインプットすることで、ビジネス英語でのコミュニケーションを円滑に進めることができます。
頻出単語を覚えよう!
このような業界を問わず使われる語彙はもちろん、自分が必要とする業界用語や専門用語も調べてインプットしておきましょう。
TOEIC対策をする(インプット/アウトプット)
ビジネス英語を習得するには、TOEIC対策が効果的です。その理由は、TOEICはビジネスシーンでのコミュニケーション能力を測ることに特化した試験だからです。
実際に、TOEIC対策の参考書や単語帳には、ビジネスシーンによく登場する表現や単語が網羅されています。
試験対策をすることでビジネス英語の知識をインプットし、そして実際に試験を受けることで学習した知識をアウトプットすることができます。
また、TOEICの結果は合否ではなくスコアで表示されるので、自分の英語力を客観的に判断する材料のひとつとして、活用するのもいいでしょう。
「ビジネス英語を勉強するにあたって、どの参考書を手に取っていいか分からない…」という方には、TOEIC対策用の教材の活用がおすすめです。
TOEICの単語帳なら、スキマ時間を活用して効率よくビジネス英語に頻出の英単語を学習することができます。
オンライン英会話を利用する(アウトプット)
インプットした知識は、アウトプットすることで定着し、いざというときに使えるようになります。スピーキングのアウトプットのトレーニングは、英文の音読をする、そしてライティングのアウトプットのトレーニングは、英語で日記を書くなど、工夫次第で自分ひとりでもある程度できますが、やはり、限界があります。
そこで、特にスピーキングのアウトプットにおすすめなのが、オンライン英会話の利用です。相手と実際に会話をすることで、ひとりでは気づかなかった自分の弱点なども明確になり、会話力の上達はスピードアップします。
実際のビジネスシーンを想定したレッスンで、現場ですぐに活用できるようにトレーニングをすることができるのが最大の魅力。
また、スクールに通う必要がないので、通信環境さえ整っていれば、自宅以外の外出先からでも気軽にレッスンを受講できるのがメリットです。
ビジネス英語に対応したオンライン英会話サービスを選ぼう!
「オンライン英会話でビジネス英語をマスターしたい!」という人は、事前にスクールがビジネス英語に特化した教材やコースを提供しているかどうかを確認しておきましょう。
詳しくは後述しますが、日常英会話とビジネス英会話ではフレーズや言い回しなどが異なる場合がたくさんあります。
そのため、ビジネス英語を学ぶためには、ビジネス英語に特化した教材やコースで学ぶことが必要なのです。
ビジネス英語が学べるおすすめのオンライン英会話
ELT英会話
ELT英会話は、イギリスのロンドンで35年の実績があり、ロンドン日本人駐在員の1万人以上が利用した英会話スクールです。
在籍している講師は、全員ネイティブスピーカーで、オックスフォード大学やケンブリッジ大学といった一流の大学を卒業しています。講師以外にも日本人カウンセラーも在籍しているので学習プランや英語学習での悩みを相談することもできます。
ELT英会話は、実績があるスクールでビジネス英語を身につけたい方におすすめです。
ビジネス英語学習者向けのオンライン英会話スクール10選ビジネス英語と日常英語の違い
ビジネス英語と日常英語の1番の違いは、「丁寧さ」です。一般的にビジネス英語では、日常英会話と比べて、より丁寧でフォーマルな表現が好まれます。
日本語でも取引先や自分の上司と話をするとき、通常、友人と話すときよりも丁寧でフォーマルな言葉遣いをしますね。
よく「英語には敬語が存在しない」と言われますが、これは日本語のように確立した敬語システムがないということで、丁寧・フォーマルな表現がないということではありません。
ここでは、ビジネス英語と日常英語がどう違うのか、具体的に解説していきます。
ビジネス英語ではより「丁寧な表現」を使う
ビジネス英語では、通常、日常英語よりも丁寧でフォーマルな表現を使います。
ビジネス英語 | 日常英語 |
---|---|
Could you~? (~していただけますか?) | Can you? (~してもらえる?) |
May I?? Shall I?? (~してもよろしいでしょうか?) | Can I~? (?してもいい?) |
I would like to?. (~したいと思います。) | I want to?. (~したい。) |
However, (しかし、) | But, (だけど、) |
It’s a pleasure to meet you. (お会いできて光栄です。) | Nice to meet you. (初めまして。) |
I appreciate it. (感謝します。) | Thanks. (ありがとう。) |
これらは比較のために、わかりやすく単純化した一例です。実は、ビジネスシーンでもカジュアルな表現を好んだり、日常英語においてもできるだけ丁寧な言葉遣いをした方がいいケースもあるので注意が必要です。
いずれにしろ、それぞれのシーンにふさわしいコミュニケーションの形があることを、頭に入れておきましょう。
ビジネス英語では「短縮形」を使わない方がベター
ビジネス英語では、短縮形や省略形はほとんど使いません。
- wanna → want to
- gonna → go to
- I’m → I am
- Cause → Because
“Wanna”や“Gonna”などの短縮形は、カジュアルな表現ですから、ビジネスシーンにはふさわしくないので気をつけましょう。また、ビジネスメールを書く際、フォーマル度をアップさせたい場は“I’m”や“You’re”などの省略形は避けます。
ビジネス英語には「専門用語」「業界用語」が存在する
ビジネス英語には、専門用語や業界用語が存在します。日常英語では決して耳にしないような難しい英単語も、業界によっては当たり前のように使われることがあります。
そのため、自分が仕事をする上で必要となる業界の専門用語を学習しておくといいでしょう。
職種によって異なる英語のレベル
英語学習者の中には、「英語を使って仕事をしたい!」と考えている人が大勢いるでしょう。とはいえ、一口に「英語を使う仕事」と言っても、実際には職種によって求められる英語力が異なります。
ビジネス英語が必要な理由として、海外出張や海外赴任だけでなく、日常のさまざまな業務があげられます。例えば、英文e-mail、英語でのミーティングや電話応対、来客応対などです。
また、職種によっては、それほど高度な英語力は求められないものもあるでしょう。以下、中級から上級までの英語力が必要になる職種を紹介します。
中級レベルの英語力が必要な仕事
まず、英検2級・TOEIC600点程度の中級レベルの英語力が求められる仕事を紹介します。
接客業
多くの外国人観光客が訪れる観光地のホテルやレストランなど、英語で接客をするためには少なくとも中級レベルの英語力が必要です。ただし、クレーム対応や緊急事態に対応できるようになるには、上級レベルまで実力を磨いておくといいでしょう。
なお、お客さまに対して失礼にならないように、丁寧でフォーマルな英語表現だけでなく、マナーやエチケットも知っておく必要があります。
英会話講師
子ども向け英会話教室で英会話講師として働くには、中級レベル以上の英語力が必要不可欠です。その上のレベルの学生・大人向けの一般英会話教室では、より高い英語力が求められます。
また、中学校や高校などで働く場合は、中級レベルの英語力に加えて、教員免許も必要です。
なお、ビジネス英語講師や通訳・翻訳は、上級レベルの英語力が必須です。特にビジネス英語講師には、ある程度の実務経験が求められます。
ツアーコンダクター
ツアーコンダクターとして、旅行中のお客さまのサポートをするためには中級レベルの英語力が必要です。
ただし、接客業同様、緊急事態などの予期せぬ出来事にも対応できるようには、上級レベルの英語力が必要です。
上級レベルの英語力が必要な仕事
続いて、上級レベルの英語力(TOEIC860点以上)が求められる仕事を紹介します。
大使館職員
大使館職員として働くためには、海外とメール・電話でのやり取りや、外交官のサポートを外国語でこなせる高度な英語力が必要です。また、その国の歴史、経済、社会、文化などの背景知識の習得も重要な条件になります。
英文事務
英文事務には、書類作成、ファイリング、電話応対、メール作成、秘書、受付、営業サポートなど、企業によってさまざまです。場合によっては、通訳や翻訳業務を担当することもあります。高い事務処理能力に加えて、高度な英語力を求められます。
まとめ
今回は、職種別に必要な英語レベルの目安とビジネス英語の学習方法を紹介しました。ビジネス英語の学習に着手する際は、ぜひ次の2つのことを明確にしておきましょう。
- なぜビジネス英語を習得したいのか
- 自分に求められているビジネス英語のレベルはどのくらいか
これらのことをはっきりさせておくと、ビジネス英語を学習する「目的」が明確になるため、より効果的な学習ができるようになります。
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