オンライン英会話が「辛い」「しんどい」と苦痛に感じた時の原因と対処法

オンライン英会話が「辛い」「しんどい」と苦痛に感じた時の原因と対処法

オンライン英会話が、「楽しい」から「辛い」「しんどい」に変わってしまう原因は何でしょうか?心身の負担や学習の行き詰まりなどさまざまな理由がありますが、本記事では具体的な原因とその対処法を紹介し、ふたたび前向きにレッスンへ臨めるようになるためのヒントをお届けします。

オンライン英会話が辛いと感じる原因

オンライン英会話が辛いと感じる原因

オンライン英会話を始めたばかりのころは、新しい学びや講師との会話にワクワクするものです。しかし、次第に「何を話せばいいのかわからない」「上手く会話が続かない」などと感じ、辛いもの、しんどいものに変わってしまうケースも少なくありません。ここでは、オンライン英会話が辛いと感じるおもな原因について具体的に解説します。

講師と何を話せばいいのかわからないプレッシャー

初めての講師や慣れていない環境では、何を話せばよいのか戸惑うの当然のことです。最初の自己紹介が終わった後、沈黙してしまうことはよくあります。もちろん講師の方で話題を振ってくれますが、オンライン英会話は受講者の主体性が重要です。

こうした状況では、「話題が浮かばない」「会話が続かない」と感じ、必要以上に緊張してしまうことがあります。たとえば、「趣味を聞かれたものの、英語で詳しく説明できず、短い返答で終わってしまった」や、「会話を広げたくても、どう切り出せばよいかわからず焦ってしまった」といった経験は誰にでもあるでしょう。

こうしたプレッシャーを和らげるためには、レッスン前の準備を怠ってはいけません。具体的には、自分の最近の出来事や好きな話題について、あらかじめ簡単なフレーズをいくつか用意しておくと安心です。英会話初心者でも、「I watched a movie last weekend.(週末、映画を観ました)」や「I enjoy cooking Italian food.(イタリア料理を作るのが好きです)」のような短い表現なら無理なく覚えられるでしょう。また、「How about you?(あなたはどうですか?)」や「That sounds interesting. Can you tell me more?(それは面白そうですね。もう少し詳しく教えてもらえますか?)」といった会話が広がるようになるフレーズを覚えておくと、スムーズに会話のキャッチボールを続けられるようになります。

また、講師に「今日は〇〇について話したいです」と事前に伝えておくのも有効な方法です。オンライン英会話は、英会話教室などと違って、自分でカリキュラムを決める必要があります。一応、スクール側で用意してくれる教材はあるものの、自分で学びたいことを決めて取り組む姿勢が必要です。

受講生がこのような準備をしておくと、講師としてはレッスンを進めやすくなります。受講者の希望に沿った内容の話題で会話するわけですから、会話の流れが停滞することはなくなるはずです。

事前準備が習慣化できると、オンライン英会話が辛い、しんどいという感覚は薄れていきます。やりたいこと、やるべきことが明確になり、よりリラックスしてレッスンに臨めるようになるでしょう。

モチベーションが続かない

オンライン英会話を始めたばかりのころは、「英語が話せるようになりたい」という意欲に満ちていても、次第にそのモチベーションが薄れてしまうことがあります。たいした上達を実感できず、レッスンが「楽しい」から「やらなければならない」という義務感に変わると、オンライン英会話が辛いもの、しんどいものに変質してしまうのも仕方のないことです。

この状況は、結果を急ぎすぎたり、目に見える成果を求めすぎたりする場合に起こりがちです。「毎日レッスンを受けているのに、なかなか上達を感じられない」と思うと、学習への意欲が低下しやすくなります。また、同じような内容のレッスンが繰り返されると飽きてしまい、「今日はやらなくてもいいか」と感じるようになることもあります。

こうした問題に対処するには、まずレッスンの頻度や内容を見直してみることをおすすめします。たとえば、毎日レッスンを受けていて疲れを感じるようなら、週2~3回に頻度を減らし、その代わり1回のレッスンに集中するスタイルに変更してみましょう。

また、レッスン内容に変化をつけることも、モチベーションの維持に役立ちます。たとえば、自分の興味がある話題や趣味について話したいと講師にリクエストを出してみましょう。最近見た映画について話す、旅行先で使えそうなフレーズを学ぶなど、具体的なテーマを設定することで、学びたいというモチベーションを維持しやすくなります。

学習の進捗を記録するのもおすすめです。レッスン中に学んだ新しい単語やフレーズをノートにまとめておくと、「これだけ覚えた」という達成感が得られ、モチベーションの向上につながります。

短期的な目標を設定するのも有効です。「次のレッスンでは新しい表現を2つ使う」や「講師に質問を3つする」といった小さな目標をレッスンごとに設定しておくと、それをクリアしようとして意欲が湧きますし、実際に達成できれば学習意欲がより高まります。

モチベーションが落ちたと感じたときは、少し立ち止まって、学習を楽しめるような工夫を取り入れてみましょう。

対面じゃないゆえの孤独感や違和感

オンライン英会話は、自宅で気軽に受講できる反面、講師と画面越しに話すことになるため、そこにはどうしても一定の距離感が生まれます。対面でのコミュニケーションに比べ、表情や声のニュアンスが伝わりにくい面があるのは否めません。そのせいで、講師がどれだけ自分の話に興味を持っているのかが掴みにくいと感じたりすることもあります。

また、オンライン英会話は基本的に1対1で進行しますので、英会話教室のようなグループレッスンに比べると、孤独感を覚えやすいと言えます。英語学習の成果を周囲と共有したり、同じ目標を持つ仲間と励まし合ったりする機会がないことが多いので、英語学習が孤独な戦いになりがちです。その孤独感がモチベーションの低下につながることがあります。

この問題への対策として、オンライン英会話以外の学習コミュニティやSNSを活用することをおすすめします。英語学習者向けのFacebookグループや英語学習アプリの掲示板機能を利用して、同じ目標を持つ仲間を見つけるとよいでしょう。仲間同士で学習方法やレッスンでの経験を共有したり、お互いにアドバイスをし合ったりすることで、孤独感が軽減されます。

英語学習イベントやオンライン勉強会に参加するという手もあります。オンライン英会話しかやっていない場合、英語を話す相手は画面の向こうの講師だけです。リアルなイベントに参加するなどして、講師以外の人ともコミュニケーションを取る機会をつくりましょう。

地域や興味に応じた英語学習イベントをインターネットで探すと、初心者歓迎のカジュアルな集まりや、「映画を観ながら英語で感想を語る会」など、気軽に参加できるものが見つかります。カフェに集まって少人数で英会話を練習するようなグループもあります。リラックスした雰囲気の中で英語を使う練習ができるため、緊張せずに参加しやすいのがメリットです。

また、学習状況の進捗を共有するSNSアカウントを作るのも良い方法です。学んだ内容やレッスンの中で気づいたことを投稿することで、自分のための学習ログになるだけでなく、他の学習者からの反応を得られ、学習の励みになります。同時に、自分の目標を公言することで責任感が生まれ、学習を続けるモチベーションにもつながります。

オンライン英会話で生じやすい孤独感や違和感は、工夫次第で軽減できます。一人で悩む前に、外部のリソースを積極的に活用して学びの場を広げましょう。

「全然上達していない」と感じるもどかしさ

オンライン英会話を続けていると、「自分の英語力が全然上がっていないと感じる時期にぶつかることがあります。特に、最初のころは少しの上達でも成長を実感できますが、中級レベルに差し掛かると、目に見える変化が減り、停滞感を覚えるというのはよくあることです。

また、他の学習者と比較してしまい、「自分だけが遅れているのではないか」と感じてしまうことも、このもどかしさを増幅させる要因です。こうした自己否定感が続くと、オンライン英会話が辛くなり、「自分には向いていないのでは」とあきらめてしまうことにもなりかねません。

しかし、英語学習は短期間で劇的に成果が出るものではなく、地道な努力を積み重ねるしかありません。もどかしさを乗り越えるためには、自分の成長を可視化し、少しずつでも前進していることを実感できる仕組みを取り入れましょう。

先ほどからも触れていますが、日々の学習内容や進捗状況を記録する習慣をつけましょう。簡単なものでもいいので、学習ログを作り、「今日はどんなフレーズを学んだか」「どのぐらいの時間を費やしたか」などを書き留めておきます。後から見返した際に、自分がどれだけの学習を積み重ねてきたかが実感できるでしょう。

また、1か月ごとなど一定の期間ごとに、できるようになったことをリストアップするのも効果的です。講師に発音を褒められたといった具体的な成功体験を記録することでも、モチベーションは維持できます。

進捗状況の記録には、音声や動画を活用するのもおすすめです。定期的に自分の英語の発音を録音し、過去の音声と比較してみましょう。自分では成長をあまり感じられなかったとしても、このような方法で客観的に聴き比べると、以前より発音やスムーズさが向上しているのを実感できるはずです。

加えて、短期的な成果を期待しすぎないことも大切です。英語学習はマラソンのようなもので、一歩一歩じっくり進む必要があります。他人との比較に意味はありません。比較するのなら、過去の自分と比較しましょう。やり続けている限り、過去の自分より少しでも前進していることがわかるはずです。成長が実感できれば、もどかしさは和らぎ、オンライン英会話学習のしんどさも軽減するでしょう。

毎日の生活とレッスンの両立が難しい

仕事や家事、育児など、忙しい日常生活の中でオンライン英会話の時間を確保するのは簡単ではありません。レッスンを受けるためにスケジュールを調整することがストレスになるケースもあります。「時間がない」「しんどい」「辛い」と感じながら無理にレッスンを受けると、学習の充実感が得られないだけでなく、モチベーションを損なう原因にもなってしまいます。

このような状況を改善するためには、まずレッスンの時間帯や頻度を見直しましょう。たとえば自分のエネルギーレベルが高い時間帯にレッスン時間を変更するだけでも、集中力が増し、効率よく学べます。可能であれば、家族が起きる前や出勤前など周囲に邪魔されない時間を活用するのがおすすめです。

また、レッスンの頻度も柔軟に調整しましょう。毎日レッスンを受けるのが理想的に思えるかもしれませんが、忙しい時期には週に1~2回に減らし、無理なく続けられるペースをキープすることが大切です。その間に、短時間でできる補助的な学習法を取り入れると、オンライン英会話のペースが多少落ちても学習効果は維持できます。

たとえば、英単語アプリやリスニング教材など、短時間で取り組めるものをスキマ時間に活用するのは良い方法です。通勤中や家事の合間に数分だけでも英語に触れることで、学習のリズムを崩さずに済みます。また、スキマ時間にレッスンで使用する教材やトピックを軽く予習しておくだけでも、効果はあります。

生活と学習のバランスを取るためには、自分に合ったペースと方法を見つけることが不可欠です。無理をせず、継続可能な環境を整えることで、オンライン英会話が日常生活の一部として自然に馴染んでいくでしょう。

オンライン英会話が辛い・しんどい時の対処法

オンライン英会話が辛い・しんどい時の対処法

オンライン英会話が辛い、しんどいと感じたら、自分の状況や性格に合った方法で、無理のない範囲で学びを楽しむ工夫をすることが大事です。具体的な対策をいくつか紹介しますので、自分に合った方法を取り入れてください。

レッスンのペースを見直そう

オンライン英会話がしんどいと感じる原因の一つに、無理なペース配分が挙げられます。毎日つめこみレッスンをしていたり、長時間のレッスンをこなそうとしたりすると、負担は大きくなりすぎてしまいます。確かに語学に集中学習は大切ですが、学習効果を高めるためには、無理のないペースで進めることも大切です。

すでに触れたように、毎日のレッスンがしんどいのであれば、レッスンの頻度を週1~2回に減らしてみましょう。忙しい日や疲れている日は無理にレッスンを入れず、エネルギーが十分な日に集中して取り組む方が学びの質は向上します。疲れた状態で無理してレッスンを受けても、内容が頭に入りません。こういうときは休む勇気が必要です。

学習のペースを調整する際は、目標を明確にしておくとよいでしょう。たとえば、「1回のレッスンで、必ず1つ新しい単語やフレーズを使ってみる」、「レッスン中に少なくとも1回、自分から話題を振る」など、レッスンごとに明確な目標を設定しておくと、少ないレッスン回数でも達成感が得られるでしょう。

なお、多くのオンライン英会話は、1レッスンの時間を25分としていますが、25分では長すぎると感じるのであれば、より短時間のレッスンを提供しているスクールもあります。10分単位、15分単位でレッスン時間を選べるスクールもあるので、短時間集中型のレッスンが向いていると思う人は試してみてください。

リフレッシュして心を整える

オンライン英会話をしんどいと感じる原因が疲労やストレスからきている場合は、まず気分転換をして心を整えることです。気分が重い状態では、どんな学びも効果が半減してしまいます。

ストレッチや深呼吸をレッスン前後に行うだけでも、身体の緊張がほぐれ、心もリラックスできます。特に座りっぱなしの仕事や学習の合間に英会話レッスンを受ける人は、体を動かして血流を促すだけで集中力が回復します。

英語に関連するリラックス方法としては、映画やドラマのワンシーンを英語で見たり、英語クイズに挑戦したりといった、英語で楽しめるコンテンツがおすすめです。英語で楽しむことを知ると、オンライン英会話のレッスンに対する抵抗感も薄れ、自然体で取り組めるようになります。

ほかにも、好きな音楽を聞く、アロマやお茶を楽しむなどいろいろなリラックス法があります。レッスンに向けてポジティブな気持ちを作れるよう、自分が最もリラックスする方法を取り入れてください。

アプリやコーチングを試してみる

オンライン英会話がどうしても辛い、しんどいのであれば、学習方法を見直してみてもよいでしょう。なかでも、英会話アプリや英語コーチングは、負担を軽減しながら効率的に学習を進められる選択肢です。

英会話アプリの最大の利点は、スキマ時間を活用できることです。通勤中や家事の合間でも手軽に学べるため、忙しい日常の中で無理なく英語に触れる時間を増やせます。また、発音練習やリスニング強化、単語学習など、特定のスキルに特化したアプリが豊富にそろっており、自分の苦手分野をピンポイントで補強することも可能です。たとえば、レッスン前にアプリで頻出フレーズを確認しておけば、講師との会話中に適切な表現が思い浮かぶかもしれません。

最近では、AI相手にスピーキングや会話練習ができるアプリも登場しています。このようなAIベースのアプリは、対人のオンライン英会話がしんどいときに有効です。AIなら緊張やプレッシャーを感じることなく、自分のペースで会話練習することができます。また、何度も繰り返して練習できるため、自信をつける場としても最適です。特定のシチュエーションにもとづいた会話練習をAIと行っておくと、実際のレッスンでより自然に話せるようになるでしょう。

一方、英語コーチングは、自己流ではなかなか結果が出ない場合に特に効果を発揮します。プロの指導によって、自分の弱点を客観的に分析してくれて、それにもとづいた学習プランを立ててもらえるため、効率よく目標に向かうことが可能です。また、専任のコーチが進捗を確認しながら適切なフィードバックを提供してくれるため、学習の迷子になりにくく、モチベーションも維持しやすくなります。たとえば、「ビジネス英語を強化したい」「即座に反応できる英会話力を身につけたい」といった具体的な目標がある場合は、コーチングがその達成を確実にサポートしてくれるでしょう。

また、アプリとコーチングを併用することで、双方の利点を最大限に活かすことができます。アプリで日々のリスニングや単語学習をこなしつつ、コーチングで中長期的な計画のもと目標達成を目指すという組み合わせは、理想的な学びの形です。

それに、新しい学習ツールや手法を試すことで、マンネリになりがちなオンライン英会話がリフレッシュされます。それがモチベーションを再燃させ、レッスンに対する辛さ、しんどさを軽減してくれるでしょう。

仲間を見つける

すでに触れましたが、オンライン英会話の孤独感や不安感を解消したいなら、学習仲間を見つけることです。同じ目標を持つ人とつながることで、孤独感が和らげられると同時に、英語学習そのものがもっと楽しくなります。

たとえば、オンライン英会話のみに取り組んでいると、講師以外の人と英語を話す機会が限られるため、周囲から刺激を受けることがありません。しかし、SNSやオンラインのコミュニティを活用することで、他の学習者の進捗や学習法から刺激を受けたり、自分自身の学びを共有する場を得たりすることができます。

特に、自分と似たレベルやペースの仲間を見つけると、気安くお互いの弱点や成功体験を共有しながら学び合えるでしょう。すでに述べたリアルイベントへの参加も、こうした仲間作りに役立ちますが、SNSやオンラインフォーラムなら時間や場所に縛られず、気軽に始められます。

仲間がいると、自分だけでは気づきにくい弱点や学びのコツを発見できます。他者からのフィードバックを受けたり、逆にアドバイスを提供したりする過程で、自分の理解がより深まることもメリットです。

自分の成長を認める

オンライン英会話で思うように話せない自分をもどかしく感じることはありますが、それは誰でも同じです。成長が実感できないとレッスンがしんどくなることもありますが、語学学習は短期間で劇的な変化が起きるものではありません。前向きな気持ちでレッスンに臨めるように、小さいことでも自分の成長をしっかり認めましょう。

たとえば、以前はまったく聞き取れなかった英語のフレーズが、ある日ふと自然に理解できたというような瞬間はないでしょうか。こうした「できるようになった」という感覚は、どんなに小さくても自信につながる大切な成果です。

また、完璧な文章を作ることにこだわりすぎず、自分の英語を「伝わる英語」として捉える視点も役立ちます。単語や文法に間違いがあっても、相手が内容を理解してうなずいてくれたなら、コミュニケーションとしては成功です。こうした成功体験を積み重ねることができれば、前向きな気持ちを維持して英会話学習に臨めます。

さらに、学び続けている自分を認める姿勢も大切です。忙しい日々の中で時間を作り、英会話学習に向き合っていること自体が素晴らしいことではないでしょうか。「まだできない」ではなく、「挑戦し続けている」という視点を持つことで、自分へのプレッシャーを和らげ、オンライン英会話に対する楽しさを再発見できるでしょう。

オンライン英会話が辛いと感じた時の原因と対処法のまとめ

オンライン英会話が辛い、しんどいと感じるのは、多くの人が経験するごく自然な感情です。学びの過程で避けられないものと言ってもよいでしょう。一方、それは成長への第一歩でもあります。今回お伝えした対処法を参考に、無理をせず自分に合った方法でオンライン英会話と向き合ってください。焦らず、継続することで、オンライン英会話は必ず成果につながります。