「現在形と現在進行形の違いがあいまい…」
「現在形と現在進行形の使い分けがわからない…」
と、悩んでいる人は少なくはないのではないでしょうか。
現在進行形とは、今まさになんらかの動作が起きている、または、なにか現象が起きている最中であることを表します。
動詞の語尾に「-ing」がつくことで難しく感じることがあるかもしれませんが、一定のルールを覚えれば使いこなせるようになります。
会話や文章の中に現在進行形をおりまぜることで、生き生きとした躍動感をあらわす表現ができるようになります。
ぜひ、この機会にマスターして表現のバリエーションを増やしましょう。
今回は、おもに中学英語で習う現在進行形と、現在進行形を用いた否定文と疑問文について、例文と練習問題をまじえてくわしく解説します。
目次
現在進行形と現在形の違いについての動画
現在進行形と現在形の違いについての動画をYouTubeにも載せているので、こちらの記事と合わせてチェックしてみてください。
1. 現在進行形とは
進行形は、ある時点から動作や現象が進行している状態を表します。
そして、現在進行形とは、その一連のプロセスが現在も継続中であることを動詞の形をかえて表現する方法です。
現在進行形は、主語の後にbe動詞を置き、そして一般動詞の語尾に-ingをつけ加えます。
一般動詞の語尾に-ingをつけ加えることを、文法用語で「動詞をing形にする」ともいいます。
「be動詞+~ing」の形にすることにより、今まさに「~している」、「~しているところ」という意味になり、躍動感があふれる状態について述べることができます。
1-1. 現在形と現在進行形の違い
現在形と現在進行形は、日本語に訳するとどちらも「~している」という意味になる場合があり、違いがわからなくなることがあります。
・今現在進行している動作や現象を表す場合・・・現在進行形
と覚えるようにしましょう。
現在形と現在進行形の基本文型と意味のイメージをしっかりと区別することで、使い分けができるようになります。
[現在形/~する、~している] 基本文型:主語 + 動詞 + 修飾語/目的語/補語.
Ken studies English. (ケンは英語を勉強しています。)
⇒ケンは習慣的に英語を勉強している。
基本文型:主語 + be動詞 + 動詞のing形 + 修飾語/目的語/補語.
Ken is studying English. (ケンは英語を勉強しています)
⇒ケンはいまこの瞬間に英語を勉強している。
1-2. 現在進行形のbe動詞の選び方
be動詞の現在形は、amとisとareの3種類のみですが、主語によってどのbe動詞がくるのか、基本のルールのおさらいをしておきましょう。
人称 | 主語 | be動詞 | |
---|---|---|---|
単数 | 一人称 | I(私は) | →am |
二人称 | you(あなたは) | →are | |
三人称 | he(彼は)、she(彼女は)、it(それは) とそれらに置き換えることができる語 | →is | |
複数 | 一人称 | we(私たちは) | →are |
二人称 | you(あなたたちは) | →are | |
三人称 | they(それらは、彼らは、彼女らは)とそれらに置き換えることができる語 | →are |
現在進行形の文型である主語 + be動詞 + 動詞のing形においてのbe動詞は、この基本ルールにしたがってamとisとareから適切な語を選びます。
1-3. 進行形の「-ing」のつけ方
続いて、動詞をing形にする際、ほとんどの動詞は、単純に語尾に-ingをつけたすだけでOKです。
[ほとんどの動詞]
look(見る) | →looking /ˈlʊkɪŋ/ |
---|---|
play(する、演奏する) | →playing /ˈpleɪŋ/ |
study(勉強する) | →studying /ˈstʌdiɪŋ/ |
read(読む) | →reading /ríːdɪŋ/ |
speak(話す) | →speaking /spíːkɪŋ/ |
catch(つかまえる) | →catching /ˈkætʃɪŋ/ |
drink(飲む) | →drinking /ˈdrɪŋkɪŋ/ |
walk(歩く) | →walking /ˈwɔkɪŋ/ |
cook(料理する) | →cooking /kˈʊkɪŋ/ |
visit(訪れる) | →visiting /vízɪtɪŋ/ |
[例文]
She is reading a book in the library. (彼女は図書館で本を読んでいます。)
Tom is using my pen. (トムは私のペンを使っています。)
しかし、単純にingをつけたすだけではない場合がありますので、注意が必要です。
以下3つを特殊変化のパターンとして覚えておきましょう。
特殊パターン①
語尾が-eで終わる動詞の場合は、最後のeが消えたりて-ingをつけたします。
[語尾が-eで終わる動詞例]
write(書く) | →writing /rάɪṭɪŋ/ |
---|---|
make(つくる) | →making /méɪkɪŋ/ |
take(とる、つかむ) | →taking /ˈtekɪŋ/ |
come(くる) | →coming /kˈʌmɪŋ/ |
use(使う) | →using /ˈjuzɪŋ/ |
leave(去る) | →leaving /ˈlivɪŋ/ |
[例文]
My mother is making breakfast. (私のお母さんは朝食をつくっています。)
They are speaking loudly. (彼らは大きな声で話しています。)
特殊パターン②
音を短く読む「短母音」と子音字で終わる動詞は、語尾の子音字を重ねて-ingをつけたします。
ただし例外があり、短母音と子音字で終わる動詞であっても、子音字がy、wのときは子音字を重ねません。
(例:play→playing、know→knowing)
[語尾の子音を重ねる動詞例]
stop(止める、中断する) | →stopping /ˈstɑpɪŋ/ |
---|---|
plan(計画する) | →planning /plˈænɪŋ/ |
run(走る) | →running /rˈʌnɪŋ/ |
shop(買い物をする) | →shopping /ʃάpɪŋ/ |
get(得る) | →getting /ˈɡɛtɪŋ/ |
swim(泳ぐ) | →swimming /ˈswɪmɪŋ/ |
[例文]
We are planning to camp. (私たちはキャンプを計画しています。)
Nancy is shopping at the supermarket. (ナンシーはスーパーで買い物をしています。)
特殊パターン③
語尾が-ieで終わる動詞は、ieをyにかえて-ingをつけたします。
[語尾が-ieで終わる動詞例]
die(死ぬ) | →dying /dάɪɪŋ / |
---|---|
lie(横たわる) | →lying /lάɪɪŋ/ |
tie(結ぶ) | →tying /tάɪɪŋ/ |
[例文]
My father is lying in bed. (私の父はベッドで横たわっています。)
He is tying the string. (彼はひもを結んでいます。)
2. 現在進行形を使った否定文
つぎに、現在進行形の否定文について解説します。
現在進行形の否定文は、ある動作や現象が、現在は進行していない状態を表します。
「be動詞+not+~ing」の形にすることにより、「(いま)~していません」という意味になります。
2-1. 現在進行形の否定文のつくり方
現在進行形の否定文は、be動詞の後にnotを置き、そして動詞をing形にします。
[現在進行形の否定文/(いま)~していません]
基本文型:主語 + be動詞 + not + 動詞のing形 + 修飾語/目的語/補語.
Ken is not studying English. (ケンは英語を勉強していません。)
⇒ケンはいまこの瞬間に英語を勉強していない。
2-2. 現在進行形の否定文の短縮形
be動詞+notの部分、is not、are notは、以下のように短縮形で表すこともできます。
is not | →isn’t |
are not | →aren’t |
[例文]
Ken is not studying English. = Ken isn’t studying English.
また、I am not、He is not、We are notなどは、以下のように主語とbe動詞を短縮形で表すこともできます。
I am not | →I’m not |
You are not | →You’re not |
He is not | →He’s not |
She is not | →She’s not |
We are not | →We’re not |
They are not | →They’re not |
[例文]
He is not playing baseball. = He’s not playing baseball.
3. 現在進行形を使った疑問文
続いて、現在進行形を使った疑問文について解説します。
現在進行形の疑問文は、ある動作や現象が、現在は進行しているかどうかたずねる時に使います。
一般の疑問文の場合は、「be動詞+主語+~ing …?」の形にすることにより、「(いま)~していますか?」という意味になります。
また、what(なに)、who(だれ)などの疑問詞を使った疑問文の場合は、「疑問詞+be動詞+主語+~ing …?」の形にします。
使用する疑問詞に応じて、
・「(いま)なにをしていますか?」
・「だれが(いま)~していますか?」
など、進行中の動作や現象の具体的な状況をたずねることができます。
3-1. 現在進行形の一般疑問文のつくり方
現在進行形の一般疑問文は、be動詞を主語の前に出します。
そして、動詞をing形にして、文の最後に「?マーク」をつけ加えます。
[現在進行形の一般疑問文/(いま)~していますか?]
基本文型:be動詞 + 主語 + 動詞のing形 + 修飾語/目的語/補語 ?
Is Ken studying English? (ケンは英語を勉強していますか?)
⇒ケンがいまこの瞬間に英語を勉強しているのかたずねている。
3-2. 現在進行形の疑問詞を使った疑問文のつくり方
文頭に疑問詞を置き、be動詞を主語の前に出します。そして、動詞をing形にして、文の最後に「?マーク」をつけ加えます。
[現在進行形の疑問詞を使った疑問文]
基本文型:疑問詞 + be動詞 + 主語 + 動詞のing形 … ?
What is Ken studying? (ケンはなにを勉強していますか?)
⇒ケンがいまこの瞬間に勉強している内容をたずねている。
Who is studying English? (英語を勉強しているのはだれですか?)
⇒いまこの瞬間に英語を勉強しているのはだれなのかたずねている。
How is Ken Studying English? (ケンはどのように英語を勉強していますか?)
⇒ケンがいまこの瞬間に英語を勉強している手段をたずねている。
4. 練習問題
以下に、練習問題を出しておきます。
それぞれの英文を繰り返し声に出して読んでください。
そうすることで、現在進行形の使い方に慣れることができます。
4-1. 基礎問題
日本語の意味と同じになるように( )に適切な語を入れてください。
問題1:Tom and Ken ( ) ( ) soccer.
(トムとケンはサッカーをしています。)
are playing
問題2:My brother ( ) ( ) the car.
(私の兄は車を運転しています。)
is driving
問題3:Nancy ( ) ( ) in the pool.
(ナンシーはプールで泳いでいます。)
is swimming
問題4:Trees ( ) ( ) on the road.
(木々が道に横たわっています。)
are lying
問題5:My mother ( ) ( ) ( ) now.
(私の母は、いま料理をしていません。)
is not cooking
問題6:( ) ( ) ( ) your homework now?
(あなたはいま、宿題をしていますか?)
Are you doing
問題7:( ) ( ) ( ) a bath now?
(だれがいまお風呂に入っていますか?)
Who is taking
4-2. 応用問題
以下の現在形の英文を現在進行形に書き換えてください。
問題1:They have a good time.
They are having a good time.
問題2:I watch TV with my friends.
I am watching TV with my friends.
問題3:I listen to music in my room.
I am listening to music in my room.
問題4:Carol cleans her room.
Carol is cleaning her room.
問題5:We don’t read books in the library.
We are not reading books in the library.
問題6:Do they play baseball on the field?
Are they playing baseball on the field?
問題7:Who dances at the party?
Who is dancing at the party?
5. まとめ
本記事では、現在進行形および現在進行形の否定文と疑問文について、例文とともに解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
主語 + be動詞 + 動詞のing形 + 修飾語/目的語/補語.
[現在進行形の否定文まとめ]
主語 + be動詞 + not + 動詞のing形 + 修飾語/目的語/補語.
[現在進行形の疑問文まとめ]
一般疑問文:be動詞 + 主語 + 動詞のing形 + 修飾語/目的語/補語 ?
疑問詞を使った疑問文:疑問詞 + be動詞 + 主語 + 動詞のing形 … ?
現在進行形は、基本の文型と動詞をing形にする法則をマスターすれば、次第にパターンがつかめるようになります。
現在進行形をうまく使いこなすことで、いま進行中のプロセスについて、生き生きと躍動感を持って説明ができます。
会話や文章表現の幅がぐっと広がりますので、ぜひこの機会に練習をしてマスターしてください。