グループレッスンと個人レッスンについて、料金相場やメリットなど

英会話上達は個人レッスンがおすすめ?料金相場やメリットなど紹介

グローバル化が進行する中で、国際共通語である英語力を向上させることが日本の将来のために極めて重要であるという考えから、英語教育の早期開始が進んでいるのです。

大手企業では、社内公用語が日本語ではなく、英語になっているところも増えています。

楽天株式会社は2010年から、ユニクロを世界で展開している株式会社ファーストリテイリングは2012年から、社内の公用語を英語としました。

また、化粧品最大手の株式会社資生堂も2018年10月から本社部門の公用語が英語になりました。

また、大学生の就職活動では、ES (エントリーシート)にTOEICのスコアを申告する項目があり、大学院入試では、TOEICのスコアを提出して英語試験の代わりとするなど、英語の資格が必要となる機会が増えています。

企業での配属や昇進の際も、海外事業部ならTOEIC800点以上、管理職ならTOEIC700点以上などの条件を課す会社もあり、TOEICのスコアは社会人になってからも重要になってきています。

しかし、TOEICは読む聞く力を計るものであり、「話す力」を直接チェックする機能がありません。
TOEICが高スコアでも、実際に仕事で英語を話そうとしたら全く使い物にならなかったという例も多いようです。

そのため、海外出張が決まる、あるいは外資系企業に就職が決まる、そんな状況になって慌てて英会話スクールに通うという人も増えています。

では、どんなスクールで個人レッスンを受けるかというと、最近はスクールの形が多様化しており、従来からある大手の英会話スクールや、プライベート講師のレッスンなどの他、オンラインでも英会話を習えるようになっています。

個人レッスンを受けようとしている方のために、料金相場やそれぞれのメリット・デメリットについて紹介します。

英会話個人レッスンのメリット

英会話個人レッスンのメリット

英会話上達のために、個人レッスンを受けるメリットについて紹介します。

自分のレベルや目標に合わせてレッスン内容を決められる

大手英会話スクールのグループレッスンの場合、最初にレベルチェックをして、レベルに合ったグループに入ってレッスンを受けます。

しかし、グループの中でのレベルにも、多少は個人差があるため、レッスンが物足りなかったり、逆に難しく感じたりしてしまうことがあります。

また、英会話を学ぶのには、それぞれ目的があります。

「トラベル英会話をマスターしたい」

「外国から知人が来日するので、英語で観光案内ができるようになりたい」

「次の海外出張までにある程度ビジネス英語を取得したい」

個人レッスンであれば、自分のレベルや目標に合わせて、カリキュラムを組むことが可能です。

期限を決めることができる

グループレッスンは、半年または1年などといった期限を区切った中でカリキュラムが作られています。

「4月の入社式までの3カ月で、日常英会話を習得したい」

「秋の海外出張までに、ある程度しゃべれるようになりたい」

このように、自分の都合で期限が決まっている場合、グループレッスンでは間に合いません。

個人レッスンであれば、期限に合わせてできるだけ目標達成できるようなカリキュラムを組んでもらうことができます。

話す量が多い

英会話は、話す量(アウトプット量)を増やすことが上達への近道と言われています。
個人レッスンと、受講生が5人のグループレッスンとでは、話す量が違います。

60分のレッスンのうち、受講生が40分話すとして、個人レッスンでは40分丸々自分の時間になりますが、グループレッスンでは40分÷5人でひとり8分しか話せません。

個人レッスンの方が、断然話す量が多くなります。

英会話個人レッスンのデメリット

英会話個人レッスンのデメリット

一方で、個人レッスンにもデメリットはあります。

料金が高い

グループレッスンよりも、個人レッスンの方が、料金は高くなります。

ただし、最近は大手の英会話スクールに入らなくても、プライベートの英会話講師や、オンライン英会話などがあるので、予算に合う個人レッスンを探すことは可能です。

レッスン仲間がいないため、モチベーションが上がらない場合がある

個人レッスンでは、一緒に受講する仲間がいないために、モチベーションが上がらないという受講生もいます。

趣味・教養として英会話を楽しく学ぶという場合は、モチベーションは関係ないかもしれませんが、目的を持って学んでいるのであれば、仲間がいないことぐらいでモチベーションが下がるようでは目標達成はおぼつきません。

英会話の上達をモチベーションに変えるよう考え方を変えましょう。

講師との相性や講師のクオリティが合わない

個人レッスンは講師と1対1になるため、相性が合わないと授業が面白いと感じられないかもしれません。
また、こちらが求めているクオリティに講師が達していないと、英会話の上達に支障が出てしまいます。

大手英会話スクールには、講師の交代が可能なシステムがありますので、講師のクオリティに関してはまず心配ないでしょう。

オンライン英会話も、講師を厳選しており、講師と相性が合わないと感じたら自分で講師を変えることができます。

しかし、プライベート講師の場合は、英語が話せるというだけで英会話を教えたことがないという人も混ざっているので注意が必要です。

英会話個人レッスンはどこで受ける?

英会話個人レッスンはどこで受ける?

英会話の個人レッスンは、大手英会話スクールのマンツーマンコースの他、プライベート講師、オンライン英会話などで受けることができます。
それぞれの特徴を紹介します。

大手英会話スクールの個人レッスン

大手英会話スクールの個人レッスンの場合は、ネイティブの講師が揃っていて、レッスンの質が高く、カリキュラムがしっかりしているなどのメリットがある反面、レッスン料金が高いというデメリットがあります。

会社の経費で受けられるなど費用の面で心配がなければ、確実に上達する大手英会話スクールがおすすめです。

「一般教育訓練給付制度」で社会人は受講料が20%戻ってくる?

英会話スクールに通いたいけれど、レッスン料金の高さがネックとなって迷っている方は多いのではないでしょうか。

「うちの会社、英語力を上げろなんて言っているのだから、英会話スクール費用の負担をしてくれる社内制度を作ってくれたらいいのに…」と思っている方に、嬉しい制度があるので紹介します。

「一般教育訓練給付制度」という厚生労働省が行っている制度の利用です。

厚生労働大臣が指定した「一般教育訓練給付制度対象コース」を受講して修了後に申請をすると、一定の条件を満たした場合に実際に払った教育訓練諸経費の20%(ただし最大10万円)がハローワークから支給されるというものです。

各英会話スクールでは、「一般教育訓練給付制度」が適用されるコースを用意しており、このコースを受講することで給付金が支給されます。

なお、一定の条件とは、以下の通りです。

  • 制度を初めて利用する方は、雇用保険加入期間が通算1年以上であること。
  • 2回目以降利用の方は、雇用保険加入期間が前回の教育訓練給付金受給から今回受講開始日前までに3年以上経過していること。

※2回目以降の方の「3年以上経過している」とは、同じ会社に3年勤めている必要はありません。転職していても、途中の空白期間が1年以内であり、加入期間が合計3年以上であれば対象となります。
※今は仕事をしていない方でも、雇用保険の加入期間が通算3年以上あって、離職日の翌日から1年以内の方であればこの制度を利用できます。

自分が「一般教育訓練給付制度」の対象となるかどうかは、管轄のハローワークに問い合わせると教えてもらえますので、気になる方は確認してみましょう。

プライベート講師の個人レッスン

プライベートの英会話講師は、インターネットの英会話講師登録サイトや地元のフリーペーパーなどで見つけることができます。

プライベート講師との個人レッスンは、料金が低めに設定されているので、長く続けることができます。

友達のようなラフな関係になれるので、日常会話の上達が期待できますが、必ずしも講師はネイティブというわけではなく、英語が話せるというだけで英語教育の経験がない講師もいます。

そのような講師に当たると、希望のレベルまで到達できない可能性があります。

プライベート講師がノンネイティブの場合、英語と併せて、講師の母国語を習うこともできます。
教えられる言語は、ホームページのプロフィールなどで確認できます。

プライベートレッスンは公共の場で

プライベート講師との個人レッスンは、最初はカフェや公園など公共の場で行うようにしましょう。

「他人に見られて恥ずかしい」と思うかもしれませんが、よく知らない講師の自宅を訪ねたり、自分の家に招いたりするのはトラブルの元になります。

特に、講師が異性の場合は、注意するようにしましょう。

公共の場でのレッスンは、他人に見られていることでモチベーションが上がる、英語を話している実感が湧いてやる気になる、日常の場所にいることで話題が増え会話が弾むなどのメリットがあります。

オンライン英会話の個人レッスン

インターネットの普及により、オンライン英会話サービスを提供する会社が増えています。

オンライン英会話の魅力は、料金が安いということと、パソコンやタブレット端末、スマートフォンがあれば、時間や場所を選ばずレッスンを受けることができる点です。

英会話スクールやプライベート講師のレッスンでは、レッスン日や時間を予め決めておかなければなりません。

しかし、オンライン英会話の場合は、自分が受けたいと思った時間に空いている講師を予約すればいいので、珍しく早く仕事が終わった夜や、予定が急にキャンセルになった休日など、自分の都合のいい時にいつでも受講できます。

オンライン英会話は、毎回同じ講師を予約することも可能ですし、毎回異なる講師を選んでも構いません。

今の講師が相性もよく、能力も高いと思うならずっと同じ講師で続けてもいいですし、この講師の教え方はわかりにくいと感じたら、次は別の講師を選ぶことも可能です。

オンライン英会話はフィリピン人講師が多い?

オンライン英会話は、フィリピン人講師が多いといわれています。

これは、フィリピンがタガログ語とともに英語を公用語とする国であり、人口が多く英語講師の成り手が多いこと、また人件費が安いことから、低価格でのレッスンが可能となるためです。

ビジネスの世界のグローバル化で、取引の相手国は多岐にわたっており、特にアジア圏の経済発展は目を見張るものがあります。

今後、アジア圏でのビジネスチャンスの拡大を考えると、ネイティブのアメリカ、イギリスの講師だけではなく、フィリピンやマレーシア、インドなどアジア圏の講師のレッスンを受けて、アジアの英語に慣れ親しんでおくというのも一つの選択といえます。

英会話個人レッスンの料金相場は?

英会話個人レッスンの料金相場は?

英会話の個人レッスンの料金相場はどのくらいでしょうか。
大手英会話スクール、プライベート講師、オンライン英会話で比較します。
また、大手英会話スクールについては、グループレッスンの料金も併せて紹介します。

  大手英会話スクール プライベート講師 オンライン英会話
グループ(5人以上) 40分2750円~    
少人数(2~3名) 40分3260円~    
個人40分 6111円~ 60分1500円~ 25分205円~

※いずれも、日常英会話など一番基本的なクラスです。
※金額は税込で表示しています。

大手英会話スクール

  • グループレッスンは、5名~8名というところが多く、グループレッスンを検討する場合は、より人数の少ない少人数レッスンクラスの方がおすすめです。
  • 大手英会話スクールの多くは、入会時に入会金や経費、教材費がかかります。
  • レッスン費用は月謝制と一括払いがあります。

プライベート講師

  • プライベート講師を紹介するサイトを利用する場合、別途利用料がかかります。
  • ネイティブ講師の場合、料金が高くなります。(60分4000円~)
  • レッスン場所はカフェや公園など、公共の場所を利用しましょう。
  • レッスン場所をカフェにする場合は、カフェ代がかかります。講師分のカフェ代については、特段の指示がなければ払う必要はありません。事前に、レッスン条件として講師のカフェ代負担を要請される場合がありますが、これについては納得がいくよう話し合いで決めておきましょう。
  • 受講生の希望の場所まで講師が出向く場合、講師から交通費を請求される場合があります。これについても、事前に取り決めておきましょう。

オンライン英会話

  • オンライン英会話は、毎日25分の月額制、毎日50分(25分×2回)の月額制、月8回の月額制などのコースから選ぶことができます。
  • サービス会社によっては、ネイティブ講師を選べるコースがありますが、料金は割高になります。

まとめ

英会話の個人レッスンは、大手英会話スクール、プライベート講師、オンライン英会話で料金に差があり、それぞれメリットもあればデメリットもあります。
入会する前に、よく確認してみることをおすすめします。

大手英会話スクールやオンライン英会話なら、無料の体験レッスンを受けることができます。

無料体験レッスンを受けてから入会を決められますので、気になるスクールや講師を見つけたらぜひ体験してみましょう。

なお、オンライン英会話の無料体験は、2回、7回、14回などサービス会社によって無料レッスンの回数が異なります。

回数が多ければいろいろな講師のレッスンを試してみることができますので、サービス会社選択の際は確認してみましょう。

プライベート講師の場合は、無料レッスンはあまり見かけませんが、1回500円など低価格で体験できるようになっているようです。

体験レッスンを活用して、英会話習得の目的や習得の期限、予算などに合ったレッスン方法や講師を探しましょう。