独学でイギリス英語を習得するには?おすすめの勉強方法を紹介

独学でイギリス英語を習得するには?おすすめの勉強方法を紹介

日本で「英語」と聞くと、日本との関係が深いアメリカで話されている、いわゆる「アメリカ英語」を想起しがちです。 

しかし、英語学習をしている・したいと思っている人の中には、イギリス英語圏の国への留学や就職を希望していて、アメリカ英語ではなく「イギリス英語」を学びたい、と考えている人がいるのではないでしょうか。 

あるいは、音楽やファッション、スポーツ等を通じてイギリスの文化に触れ、イギリスという国に対して親しみや憧れの感情を覚えたことで、イギリス英語に興味を持った人もいるかもしれません。 

そこで今回は、イギリス英語を独学で勉強するための学習方法について解説します。 

それぞれの学習方法に関して、おすすめのコンテンツ(作品、サイト、アプリ等)を紹介しますので、学習の際の参考にしてください。 

イギリス英語を学習するメリット

イギリス英語を学習するメリット

具体的な学習方法の解説に移る前に、まずは、イギリス英語を学習するメリットを紹介します。 

元々イギリス英語に興味がある人はもちろん、イギリス英語の学習を選択肢として考えていなかったという人も、ぜひ目を通してください。

メリット① 本家本元、スタンダードな英語が扱えるようになる

「英国の言語」と書くことからわかるように、英語は本来、イギリス(英国)の言語です。 

アメリカが国際的に強い影響力を持つ大国となったため、アメリカ英語を「一方言」とするのは無理がありますが、イギリス英語が「本家本元」の英語であることに変わりありません。 

イギリス英語は国際的にスタンダードな英語として扱われますし、言い回しの丁寧さから、公な場でもよく使用されます。 

国際機関への就職を希望している人や、色々な国を巡ってみたいと考えている人には、イギリス英語の習得が有利に働くでしょう。 

メリット② イギリス英語圏の国で役に立つ

旧イギリス帝国の影響が今もなお残る、オーストラリアやニュージランドなどの国や、英語を第二言語としているヨーロッパ諸国においては、イギリス英語が主流となっています。 

イギリス英語圏の国でアメリカ英語が通じないわけではありませんが、イギリス英語圏の国に旅行や留学、移住等しようとしているなら、イギリス英語を身につけておくのが堅実であることは確かです。 

ただ、公にはイギリス英語を使っている・学んでいるとされていても、実際に使われている英語はアメリカ英語(に近い)、という国もありますので、下調べは怠らないようにしましょう。 

メリット③ スピーキング、リスニングが日本人にとって簡単

英語のリスニングをした時、単語それぞれはわかるのに、それらを文章として話されたらその途端、よく聞き取れなくなった、という経験はないでしょうか。 

これは「リンキング」という現象により、音声が脱落したり、変化したりすることで、実際の発音が綴り通りの発音にならないことが原因です。 

たとえば、「get there」を実際に発音すると、「ゲット・ゼア」ではなく、「ゲッゼア」のようになりますが、これはリンキングのひとつである「リダクション」という現象が起こるからです。 

また、「Check it out」が「チェキラ」に聞こえるような現象は、「母音に挟まれている」等の一定の条件下で、Tの音がRやDに変化することで起きます。これを「フラッピング」と言い、これもリンキングのひとつです。 

リンキングは、特にアメリカ英語で起こりやすく、イギリス英語では起こりにくい現象であると言われています。 

つまり、イギリス英語はアメリカ英語に比べ、綴り通りに発音する傾向が強いということであり、比較的「カタカナ英語」に近いため、日本人には話しやすい・聞きやすい英語であるというわけです。 

動画コンテンツを使った学習で、楽しみながらイギリス英語を学習しよう

動画コンテンツを使った学習で、楽しみながらイギリス英語を学習しよう
イギリス英語を勉強してみたいと考えている人におすすめする一つ目の学習方法は、イギリス映画・ドラマを使った学習です。 

動画コンテンツを視聴しながら英語を学ぶことで、楽しみながら学習ができるため、学習を継続しやすいというメリットがあります。 

言語は一朝一夕で身につくものではなく、長い期間学習を続けていく必要があるため、英語学習において、「続けやすさ」は非常に重要な要素です。 

「勉強は退屈でストレスフルなものだ」という先入観を取り払い、名作映画・ドラマを楽しみながら、イギリス英語を身につけましょう。 

おすすめの映画・ドラマ5選

ハリー・ポッターシリーズ

イギリスの作家J・K・ローリングによって書かれた小説を原作とする映画『ハリー・ポッターシリーズ』は、子供から大人まで、幅広い世代に愛されている映画シリーズです。 

舞台設定は1990年代のロンドン、メインキャラクターのハリー、ロン、ハーマイオニーの三人は、いずれもイギリス人俳優が演じているため、イギリス英語の学習にはうってつけの映画です。 

魔法関連の造語が頻出するため、リスニングに慣れないうちは、字幕をつけて視聴をすると良いでしょう。 

ファンタスティック・ビーストシリーズ

『ハリー・ポッターシリーズ』に登場する教科書『幻の動物とその生息地』の著者である、「ニュート・スキャマンダー」を主役とした、『ハリー・ポッターシリーズ』のスピンオフ作品です。 

シリーズ一作目はアメリカを舞台にした作品でしたが(二作目の舞台はイギリスおよびフランス)、主人公であるニュート・スキャマンダーはイギリス人という設定なので、イギリス英語とアメリカ英語を聴き比べすることができます。 

ニュートを演じるエディ・レッドメインはイギリス・ロンドン出身の俳優で、イギリスの名門「イートン・カレッジ」でウィリアム王子と同級生であったことなどからもわかるように、正真正銘、イギリスの上流階級出身です。 

イギリスという国、およびイギリス英語の「格式・伝統」「高貴なイメージ」に心惹かれるという人は、彼の英語を参考にすると良いかもしれません。 

クィーン

『クィーン』は2006年に公開されたイギリスの映画で、エリザベス女王やイギリス王室を描いた作品です。 

ヴェネツィア国際映画祭で、作品自体が脚本賞、主演のヘレン・ミレンが女優賞を受賞するなど、内容の評価は折り紙付きです。 

イギリス英語の伝統的な発音である「容認発音(Received Pronunciation)」は、しばしば「クイーンズ・イングリッシュ」と呼ばれますが、作品内でエリザベス女王が話す英語は、まさしく「クイーンズ・イングリッシュ」です。 

ザ・クラウン

『クィーン』と同じく、エリザベス女王と彼女の治世を描いた作品ですが、こちらは映画ではなく、ドラマシリーズです。 

シーズン5よりエリザベス女王を演じるイメルダ・ストーントンは、王立演劇学校を卒業した押しも押されもせぬイギリスの名女優です。 

ドラマはシーズン6までの制作が予定されており、話数は60話にものぼるため、同じ話を繰り返し視聴しなくても、学習を進めることができます。 

SHERLOCK(シャーロック)

アーサー・コナン・ドイルの小説『シャーロック・ホームズ』を現代風にアレンジした作品で、日本でも人気のドラマシリーズです。 

主役のシャーロック・ホームズを演じるベネディクト・カンバーバッチは、イングランド王・リチャード3世と血縁があるとされている本物の上流階級の出身で、彼が話す英語は綺麗な「容認発音」です。 

ベネディクト・カンバーバッチの英語や演技が気に入ったなら、彼が出演している他の映画・ドラマを見てみるのも良いでしょう。 

活字を使った学習で、イギリス英語のスペルや語彙を学ぼう

活字を使った学習で、イギリス英語のスペルや語彙を学ぼう
イギリス英語を学びたいと考えている人におすすめする二つ目の学習方法は、本や新聞、ニュースサイトなどの、活字媒体を使った学習です。 

イギリス英語とアメリカ英語では、同じ単語でもスペリングが違ったり、同じ物事を指す時に、使う単語が異なったりします。 

イギリス英語特有のスペリングや表現を学ぶには、実際にイギリスの小説や新聞を読むのが一番です。 

イギリス英語の学習に限らない、言語学習に普遍的な要素ではありますが、文書を読むということは、多種多様な単語・表現・イディオムに触れ、語彙を増やすことができるというメリットもあります。 

おすすめの小説・新聞・ニュースサイト5選

不思議の国のアリス

イギリスの作家ルイス・キャロルによって書かれた児童小説で、ディズニーのアニメーション映画になっているため、日本でも広く知られた作品です。 

『不思議の国のアリス』は、元々は19世紀に出版された作品なので、使われている語彙や表現の中には、古めかしいものが多くあります。 

新しい英語、易しい英語に書き改められたバージョンが何冊か出版されているので、そちらを読むことをおすすめします。 

日本で出版されているものの中には、出版社が英語教材として使用できるよう、語彙レベルを設定したり、巻末に辞書を掲載したりしているものがあります。 

ロアルド・ダール作品

ロアルド・ダールはイギリスの小説家で、ジョニー・デップ主演で話題になった映画『チャーリーとチョコレート工場』の原作者です。 

児童文学から大人向けのブラックな作品まで手がけているロアルド・ダールの作品は、世代を問わず、多くのイギリス人に親しまれています。 

多くの作品が日本語に翻訳されているため、どうしても英語がわからない時は、翻訳されたものを読むことで、原語本の内容に見当をつけることができます。 

ガーディアン

ガーディアン
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『ガーディアン』は、イギリスで発行されている大手高級紙です。 

英語学習者向けのテストや教材に記事が引用されることが多い『ガーディアン』ですが、難しい表現や言い回しが使われるため、中級者以上の英語学習者におすすめの教材です。 

デジタル版の記事をオンラインで読むこともできます。 

デイリー・メール

デイリー・メール
© dmg media

『デイリー・メール』は、イギリスで最も歴史のある大衆紙です。 

イギリスの新聞はターゲット層を明確に限定していることが特徴のひとつですが、上流層をメインターゲットにしている『ガーディアン』に対し、『デイリー・メール』は中流層以下をターゲットにしている新聞です。 

高級紙と比べると、芸能人のゴシップ等を扱うことが多いので、気楽に読むことができます。 

BBCニュース・オンライン

BBCニュース・オンライン
© 2021 BBC. The BBC is not responsible for the content of external sites. Read about our approach to external linking.

BBCニュース・オンラインは、英国放送協会(British Broadcasting Corporation, BBC)が提供しているニュースサイトです。 

ニュースに関連する動画が一緒に掲載されていることが多いため、活字媒体と動画媒体を複合的に活用し、英語の学習をすることができます。 

一部の記事は、日本語に翻訳されたうえでBBC News Japanとして配信されているため、リーディングの「答え合わせ」をすることができます。 

「イマドキ」の学習方法を活用しよう

「イマドキ」の学習方法を活用しよう
映画やドラマなどの動画媒体や、本や新聞などの活字媒体を利用した学習は、しばらく英語学習の定番でしたが、時代が進んだことで、「新たな選択肢」がいくつか浮上し始めています。 

たとえば、Youtubeやスマートフォンアプリを使った英語学習は、情報技術が進んだ現代ならではの学習方法であると言えます。 

腰を据えて取り組む必要がある映画鑑賞や読書に比べると、Youtubeやアプリでの学習は気軽に行うことができるので、通勤・通学時間や休憩時間などの「スキマ時間」を活かして勉強できます。 

おすすめのYoutubeチャンネル・スマートフォンアプリ5選

English with Lucy

「English with Lucy」は、チャンネル登録者数が641万人以上の人気Youtubeチャンネルです。 

アメリカ英語だけではなく、カナダ英語やオーストラリア英語、インド英語などのアクセントとイギリス英語のアクセントとを比較する動画を投稿しています。 

「前置詞の使い方」や「難しいが、覚えておくと役に立つ動詞」など、英語学習に役立つ動画を数多く投稿しているので、ぜひ参考にしていただきたいチャンネルです。 

ただし、「英語で英語を学べる」レベルの英語力が必要なので、中級者以上の英語学習者向けのチャンネルになります。 

ETJ English

「ETJ English」は、発音・アクセントコーチのエリオットさんが運営しているYoutubeチャンネルで、80万人以上の登録者を抱えています。 

「thの発音」や「三つのよくある発音ミス」など、発音に関する動画が多く、特にイギリス英語のスピーキング・リスニングを重点的に学びたい人におすすめのチャンネルです。 

「色々な『おめでとう』の言い方」や「ネイティブが実際に使っている9つのイディオム」など、通常の英会話学習の役に立つ動画も、多数投稿しています。 

だいじろー Daijiro

「だいじろー Daijiro」は、北海道札幌市出身のだいじろーさんが運営しているチャンネルです。 

「ピカチュウ」を五つの英語アクセントで発音する動画など、「Youtube動画ならでは」の面白さを味わいながら英語の学習もできる動画が、いくつも投稿されています。 

動画内の解説や字幕には日本語が使われているため、英語初心者にもおすすめできるYoutubeチャンネルです。 

BBC Learning English

BBC learning English
© BBC 2019-2020 | 販売元 BBC Media Applications Technologies Limited

アプリダウンロードApp StoreGoogle Play

「BBC Learning English」は、英国放送協会(British Broadcasting Corporation, BBC)が提供している、英語学習アプリです。 

無料で利用できるのにも関わらず、非常にコンテンツのクオリティが高いので、イギリス英語を学びたいと考えている全ての人に、活用してほしいアプリです。 

特におすすめなのは、6分ほどの音声を聞いてからクイズに答える、「6 Minute English」というアプリ内コンテンツです。 

イギリス英語の発音がとても綺麗ですし、扱われているトピックは興味を惹かれるものが多いので、充実した英語学習を行えること間違いなしです。 

British Councilの提供アプリ

British Councilの提供アプリ
© 2021 British Council

「British Council」は、英語能力を測る試験のひとつである「International English Language Testing System ( IELTS, アイエルツ)」を共同運営していることで知られている、イギリスの公的な国際文化交流機関です。 

British Councilが提供しているアプリ「LearnEnglish 英文法(イギリス英語版)」では、イギリス英語の文法の練習問題と、簡単なテストに挑戦することができます。 

また、同じくBritish Council提供の「LearnEnglish Podcasts」を利用すれば、リスニング学習用にまとめられたポッドキャストを、トランスクリプト(音声を文字起こししたもの)を見ながら聴くことができます。 

紹介したものの他にも、動画を使って学習できるアプリや、発音記号ごとの発音を確認できるアプリなども提供されているので、British Councilのアプリが自分に合っていると感じた方は、そちらもチェックしてみてください。
 

まとめ

イギリス英語やアメリカ英語をはじめとする世界で使われている英語の間には、発音や綴り、表現などにおいて、小さくない差異があります。 

「イギリス英語の習得」にこだわりたいのならば、学習の際の「インプット」は、なるべくイギリス英語に絞ったほうが良いでしょう。 

今回紹介した映画や小説、アプリを教材として、美しく、伝統ある「クィーンズ・イングリッシュ」の習得を目指してみてください。

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