【TOEIC Part7対策】全問解ききるための時間配分とコツは?目標スコア別に対策・勉強法を解説

【TOEIC Part7対策】全問解ききるための時間配分とコツは?目標スコア別に対策・勉強法を解説

「いつもPart7で時間切れになってしまう」「Part7で点数が取れない」などと悩んでいませんか?

問題数が多いPart7は、「1問あたり1分で解いて、問題を最後まで解ききること」を目標に対策することをおすすめします。

本記事では、Part7の時間配分や解き方のコツ、目標スコア別の対策・勉強法などを徹底解説します。

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目次

TOEIC Part7の概要

TOEIC Part7の概要

TOEIC Part7は、「長文読解問題」です。

問題形式長文読解問題
問題数54問
時間リーディングセクション
全体で75分間

以下では、Part7の問題形式と問題数、回答時間について詳しく説明していきます。

問題形式:長文読解問題

Part7の問題形式は、「長文読解問題」です。

問題用紙に印刷されたさまざまな文書と設問を読み、4つの回答の中から最も適切なものを選んで解答用紙にマークします。

Part7で出題される文章は、次の2種類に分けられます。

  • 一つの文書(シングルパッセージ):一つの文書に対して2〜4つの問題が出題される
  • 複数の文書(ダブル/トリプルパッセージ):2〜3つの文書に対して5つの問題が出題される

Part7では、読解能力を問われる比較的長い文章が出題されます。

Part7の例題は、TOEICの公式サイトの「サンプル問題」で確認することができます。

問題数

Part7では、一つの文書に対して複数の設問があり、全部で54問出題されます。

内訳は、

  • 一つの文書(シングルパッセージ):29問
  • 複数の文書(ダブル/トリプルパッセージ):25問

となっています。

全100問で構成されるリーディングセクションのうちPart7は54問と問題数が多いため、しっかり点数を取れるようにしなければなりません。

時間

TOEICでは、リーディングセクション全体(Part5〜7)で「75分間」という制限時間が設けられています。

Part7は他のパートと比べて問題数が多いため、自分で上手に時間配分してPatt7に取り組む時間をできるだけ多く残すことが大切です。

時間配分については、「1問何分?Part7の時間配分と全問解ききるコツ」の章で詳しく説明していますが、1問あたり平均して1分以内に解き終えるくらいの時間配分を目指しましょう。

TOEIC Part7のトピック・設問パターン一覧と解き方

TOEIC Part7のトピック・設問パターン一覧と解き方

TOEICのPart7対策の第一歩は、出題傾向を把握することです。

ここでは、Part7の長文読解問題で出題される文章のトピックと設問パターンをそれぞれ解き方のコツとともに紹介します。

トピック一覧と解き方

Part7で出題されるトピックは、大きく分けて次の5つに分かれています。

トピック解き方のコツ
手紙、Email・「宛先」「差出人」「件名」に注目する
・手紙やEmailに書かれている目的を理解する
チャット・チャット全体の流れを理解する
・「誰と誰のどんなやり取りか」に注目する
告知・「書き手と読み手の関係」を読み取る
・告知の内容や理由、目的を探る
広告・「誰が何のために、何を宣伝しているか」を読み取る
・数字や条件、購入・応募手順などに注目する
記事・書き手の意図や心境を読み取る
・固有名詞に注意する

手紙、Email

Part7で出題されるトピックの1つ目は、手紙やEmailです。

手紙やEmailのフォーマットに沿って、宛先(To)や差出人(From)、件名(Subject)が明記されていることが多いので、まずはこれら3つに注目し、大まかな内容を把握することが大切です。

設問では、手紙またはEmailの目的や本文に書いてある情報、本文から推測できることを問われることがよくあります。

解き方のコツ
  • 「宛先」と「差出人」「件名」に注目する
  • 手紙やEmailに書かれている目的を理解する

チャット

Part7で出題されるトピックの2つ目は、オンラインチャット形式の複数名でのやり取りです。

チャット中に登場するセリフの意図を問う問題や、チャットでやり取りをする人達の関係を問う問題などが出題されます。

チャットの本文は、口語(話し言葉)が多く用いられ、手紙やメールよりもカジュアルであるため、難易度はやや低めです。

解き方のコツ
  • チャット全体の流れを理解する
  • 「誰と誰のどんなやり取りか」に注目する

告知

3つ目は、告知です。社内メモや、社員向けの通知、イベント開催に関する告知などが出題されます。

告知の内容はもちろん、告知から読み取れる「書き手と読み手の関係」や、具体的な日時や対象者、どんな行動を取ることが求められているかなどを理解する必要があります。

解き方のコツ
  • 「書き手と読み手の関係」を読み取る
  • 告知の内容や理由、目的を探る

広告

4つ目は、広告です。

広告は大きく分けて、「商品・サービスの広告」と「求人広告」の2つから出題されます。

解き方のコツ
  • 「誰が何のために、何を宣伝しているか」を読み取る
  • 数字や条件、購入・応募手順などに注目する

記事

5つ目は、記事です。

記事やコラムから出題され、事実だけでなく筆者の感想や心境、今後の展開などがよく問われます。

ただ事実を述べたニュースとは異なり、筆者の意図や心境などを読み取る必要があるため、他のトピックと比較して難易度は高くなります。

また、記事には人物名や会社名、地名などの固有名詞が多く登場することも特徴の一つ。

「この人誰だっけ?」「これは地名?会社名?」などと混乱しないよう、固有名詞に注意して情報をしっかり整理しながら読み進めるのが大切なポイントです。

解き方のコツ
  • 書き手の意図や心境を読み取る
  • 固有名詞に注意する

設問パターン一覧と解き方

Part7で出題される設問は、大きく分けて次の5パターンに分かれています。

問題パターン解き方のコツ
内容把握・本文から答えを見つける
・言い換え表現に注意する
概要把握・文章の全体像をつかむ
NOT問題・問題の意図を正しく理解する
・選択肢を一つずつしっかり読む
文挿入問題・文章の全体像をつかむ
・一番最後に解く
語彙問題・文脈に合った選択肢を選ぶ

内容把握問題

「内容把握問題」は、長文の内容を正しく把握できているかを問う問題です。

Part7で一番多く出題される設問パターンなので、しっかりと点数を取れるようにしておく必要があります。

設問の答えは、本文を言い換えたものになっており、基本的に本文に答えが書いてあるので難易度は比較的高くありません。

解き方のコツ
  • 本文から答えを見つける
  • 言い換え表現に注意する

概要把握問題

「概要把握問題」は、長文の概要(目的や要約など)を問う問題です。

具体的には、“What is the purpose of 〇〇?(〇〇の目的は何か?)”、“What is 〇〇 about?(〇〇は何についてか?)”などといった設問に対して、概要や要約として正しいと思う選択肢を選んで回答します。

内容把握問題のように本文に答えが載っていない上、文章全体を理解していないと解くことができないので、難易度は高くなります。

解き方のコツ
  • 文章の全体像をつかむ

NOT問題

「NOT問題」は、4つの選択肢の中から「問題文に書かれていない内容(誤っているもの)」を選ぶ問題です。

本文に書かれていないものを選ばなければならないため、選択肢を一つずつしっかり読む必要があります。

解き方のコツ
  • 問題の意図を正しく理解する
  • 選択肢を一つずつしっかり読む

文挿入問題

「文挿入問題」は、本文に記載された「1」「2」「3」「4」の中から、文章を挿入する場所として適切なものを選ぶ問題です。

分挿入問題を解くには、文章の全体像を時間をかけてしっかり理解する必要があるため、他の問題を解いてから一番最後に解くことをおすすめします。

解き方のコツ
  • 文章の全体像をつかむ
  • 一番最後に解く

語彙問題

Part7では、文章中に登場する語彙の意味を問う問題が出題されることがあります。

“The word ___ in paragraph 〇, line 〇, is closest in meaning to…”といった形で語彙の意味を問われますので、単に類義語を選ぶのではなく、文脈に合った選択肢を選ぶのがポイントです。

解き方のコツ
  • 文脈に合った選択肢を選ぶ

TOEIC Part7のトピック・設問パターン一覧と解き方

TOEIC Part7でよく出る言い換え語のパターン

Part7では、設問に本文と同じ語句が使われているとは限りません。むしろ、意味が同じでも異なる表現に言い換えられていることが多く、語彙力によっては正しい答えに気づけないことがよくあります。

たとえば、設問に「question」という語が使われていて、「質問に関する内容はどれか」と問われている場面を考えてみましょう。この場合、本文にも「question」というワードがあるとは限りません。

実際に本文に出てくるのは「inquiry」という類義語のみということもよくあります。

このように、設問と本文で異なる語彙が使われるのがPart7の特徴です。両者の意味が一致していることに気づけないと、「答えが本文にない」と判断してしまい、正解を逃す原因になります。

TOEICではこうした言い換えが頻繁に登場するため、語彙の意味を一対一で覚えるだけでなく、言い換えパターンに慣れておくことが得点アップには必須です。

他にも、Part7では以下のような言い換えが頻出します。

  • purchase → buy
  • refund → get money back
  • applicant → candidate
  • supervisor → manager
  • approximately → about

これらの言い換えは、意味が同じでも語感や使われ方に差があるため、文脈ごとの意味の対応を見抜く力が求められます。単語帳的な知識だけでなく、こういう実践的なボキャブラリーのストックを増やすことを心がけましょう。

「こうした表現は語彙問題だけでなく内容一致問題でも問われます。音読や暗唱で使える知識として定着させておくと即応力が上がります。」

TOEIC Part7の設問タイプ別に見た言い換え表現の傾向と対策

Part7の設問には、出題形式ごとによくある言い換えパターンがあります。それぞれの設問タイプごとに、どのような表現が使われやすいかを知っておきましょう。

設問文を読んだときに、「本文ではこう言い換えられているかもしれない」と予測が立てやすくなります。

「内容把握問題」では、先ほど挙げた言い換え語のパターンのほかにも、本文の事実を単純に繰り返すのではなく、原因・結果の関係や数量の変化などが別の視点から書き換えられて出題されることがよくあります。

たとえば、本文では「due to maintenance」とあるのに、設問では「because of a system upgrade」といった別表現で問われるような例です。

情報の焦点や背景の説明が微妙に異なるケースもあるため、表面上の語彙だけでなく、文章が含意することを見抜く力が求められます。

「意図理解問題」では、表現のニュアンスに注意が必要です。たとえば、本文で「She replied curtly.(彼女は素っ気なく答えた)」というような記述があったときに、設問では「She was irritated.(彼女は苛立っていた)」というように感情を汲み取る方向で問われることがあります。

このように、書き手の意図や登場人物の心情がどう表現されているかを捉える力も必要です。

また、「NOT問題」では、設問文や選択肢の一部が本文と微妙に言い換えられているケースが多いです。意味の取り違えによって誤答しやすくなっています。

たとえば、本文に「Only full-time staff are eligible.」とあった場合、「All employees can participate.」という選択肢が出てくると、文脈を読まずに「participate=eligible」で意味が似ていると思い込み、誤って選んでしまうことがあります。

こうした問題では、部分的な言い換えだけでなく、文章全体の意味とのずれに気づけるかどうかがポイントです。

このように、設問タイプごとに出題のされ方や言い換えの傾向は異なります。

設問文を読む際には、「言い換えられている可能性がある」という前提を持ち、本文と設問を機械的に対応させるのではなく、意味のまとまりごとに照合する視点を持ちましょう。

1問何分?TOEICのPart7の時間配分と全問解ききるコツ

1問何分?TOEICのPart7の時間配分と全問解ききるコツ


問題数が全体の半数以上を占めるPart7では、時間配分が高得点のカギを握っています。

受験時点の英語力レベルや目標スコアにもよりますが、まずは「問題を最後まで解ききること」を目標にすることをおすすめします。

そこでここでは、Part7の理想的な時間配分と全問を解ききるためのコツを紹介していきます。

  • Part5とPart6をできるだけ早く解き終える
  • 1問あたり1分以内に解く
  • 文章全体を読み概要をつかむ
  • 設問を読んで答えを探す
  • 時間内では解けないと判断した問題は早めに諦める
  • 時間がかかりそうな問題や難題は後回しにする

Part5とPart6をできるだけ早く解き終える

TOEICのリーディングセクションでは、それぞれのパートに制限時間が設けてあるわけではないため、Part5とPart6をできるだけ早く解き終え、Part7に取り組む時間をできるだけ多く残すことが大切です。

制限時間はリーディングセクション全体で75分ですから、Part5と6を20分で解き終えればPart7の回答に55分を使うことができます。

どれだけPart7の対策を完璧にしても、本番のテストでPart5と6に必要以上に時間を使ってしまうと、Part7の問題を最後まで解ききることは難しくなってしまうので注意が必要です。

そのため、まずはPart5とPart6の対策に取り組み、Part5とPart6を15分〜20分程度の短時間で終えられるようにしておきましょう。

1問あたり1分以内で解く

Part7では54問出題されますから、1問あたり1分ほどで解き終える時間配分が理想です。

例えば、Part5とPart 6を20分で解き終えることができたら、Part7に使える時間は「55分」ということになります。

54問を1問あたり1分ほどで解くことができれば、所要時間は「54分」となり、時間内に問題を最後まで解ききることができます。

ただし、一つの文書で構成されるシングルパッセージは、複数の文書から成るダブル/トリプルパッセージと比較して短時間で読むことができるため、1分以内で解けると、時間のかかるダブル/トリプルパッセージにより多くの時間を割くことができます。

  • シングルパッセージ(29問)を解く時間:24分程度
  • ダブル/トリプルパッセージ(25問)を解く時間:30分程度

「長文の設問を1問あたり1分で解くなんてムリ……」と思うかもしれませんが、中には簡単な設問もあるので、以下で紹介するコツや対策・勉強法をしっかり押さえて設問に向かえば不可能なことではありません。

Part7の時間配分や目標設定に迷ったら、「1問あたり1分以内で解くこと」を目標に練習問題に繰り返し取り組みましょう。

文章全体を読み概要をつかむ

Part7を解くには、まず文章全体を読んで全体像や概要をつかむことが大切です。

なぜなら、Part7では「概要問題」や「NOT問題」「文挿入問題」など、文章全体を理解しないと解けない問題が多く出題されるからです。

「誰が誰に向けて書いたものか」「文書は何のために書かれたのか」といった点に着目しながら、文章の全体像を素早く理解しましょう。

とはいえ、Part7の読解問題の解き方は人によって異なります。

TOEICで高得点を取った人の取り組み方もぞれぞれで、先に文章を読んでから問題を解き始める人もいれば、まず設問を読んでから文章を読む人もいます。

このことから、「まずは問題から読むべき」とか「先に設問を読むべき」などといったネットの声にとらわれずに、「自分がやりやすい解き方」を見つけることが大切ということがわかります。

設問を読んで答えを探す

文章の全体像をつかめたら、次に設問を読んで答えを探していきます。

設問を読む際は、「どの設問のパターンか」を確認すると、本文中から探すべき内容や情報が見えてきて、正答を導き出しやすくなります。

例えば、「内容把握問題」など、本文に答えが載っている場合は答えを探すイメージで本文を読み返す必要がありますし、「NOT問題」であれば設問を一つずつ読んだ上で本文の内容と照らし合わせる必要があります。

また、Part7では、本文と設問文が登場する順番はほとんど同じです。設問1の答えが文章の最後に登場して、設問3の答えが文章の最初に出てくるといったことはほとんどありません。

基本的には「設問1を読む」→「文章の最初から読み始め、答えを探す」→「設問2を読む」→「設問1の答えが登場した辺りから再度文章を読み進める」……という手順で解き進めると時間を節約できます。

時間内では解けないと判断した問題は早めに諦める

Part7では、1問あたり1分ほどで解き進める必要があるため、時間内では解けないと判断した問題は早めに「諦める」ことが大切です。

なぜなら、答えがわからない問題に1分、2分……と時間を使ってしまうと、解ける問題に使える時間がなくなってしまうからです。

「1問に使う時間は1分まで」などと決めておき、時間内に解けない問題は早めに諦めるようにすることで、確実に点数を取れる問題に時間を回せるようになります。

時間がかかりそうな問題や難題は後回しにする

時間がかかりそうな問題や難題、自分が苦手としている設問パターンの問題などは、「後回しにする」というのも間違いではありません。

「解けない問題は早めに諦める」ということに関連して、確実に点数を稼げる問題や自信を持って解ける問題に時間を回すことで、貴重な回答時間がムダにならずスコアアップを狙えます。

後回しにした問題は、問題を最後まで解き終えた後、時間に余裕があったら再度チャレンジしてみましょう。

トリプルパッセージは誰が何のために書いたかを先に押さえる

トリプルパッセージでは、本文を読み始める前に、3つの文書についてそれぞれ「誰が」「誰に」「何の目的で」書いたものかを確認しておきます。

各文書の冒頭にある「差出人(From)」「宛先(To)」「件名(Subject)」を確認し、登場人物の立場や関係性を見極めましょう。

たとえば「From: HR Department」「To: All Employees」「Subject: Schedule Change」などの情報から、文書の送り手と読み手、目的の見当がつきます。

また、設問文にも目を通し、そこに出てくる人名や会社名、日付や出来事に注目します。3つの文書のうち、どれがどの場面にかかわるのかという全体の構図を頭に入れておくのです。

本文を読み始める前に誰が何のために書いたか、文書同士の関係性を意識しておくことで、本文を読むスピードが上がり、設問への対応も早くなります。

トリプルパッセージの読解力を高める実践トレーニング

トリプルパッセージでは、設問に出てきたキーワードだけを頼りに、本文を読まずに答えだけを探そうとする人も少なくありません。

しかし、3通の文書は、何らかのやり取りや連続した状況のなかで書かれています。設問に合う答えだけを探そうとすると、必要な情報の前後関係や背景が把握できず、かえって時間がかかる原因になります。

たとえば、1通目のメールで新規プロジェクトの案内があり、2通目でそれに対する返信、3通目で承認と次の行動が指示されるという構成があるとしましょう

。こうしたやり取りは、文書ごとのつながりを意識して順に読まないと、誰が何に反応しているのか、どんな流れで物事が進んでいるのかが見えにくいです。

こうした流れのある文章を一気に読み切る力は、模試や公式問題集を使って鍛えることができます。制限時間内にトリプルパッセージを一文も飛ばさずに通読する練習です。

解き終えた後に、各文書がどのように関係していたか、自分で説明できるかを確認すると、理解が定着しやすくなります。

また、Part7に特有の文書形式(メール/通知文/広告など)の定型に慣れておくのも有効です。メールなら冒頭の挨拶文、本文での用件、末尾の締めくくりといった構成パターンがあります。

これらのパターンを意識しながら読む練習を重ねると、文章全体のどこに重要な情報があるかが予測しやすくなり、読解スピードが向上します。

【目標スコア別】TOEIC Part7の対策・勉強法

ここでは、TOEICの目標スコア別にPart7の対策・勉強法を具体的に説明していきます。

目標スコア対策・勉強法
〜600点・練習問題を解きまくる
・Part5とPart6対策を完璧にする
800点・シャドーイングや音読で「速読力」「スキャニング力」を鍛える
900点・Part5とPart6の回答時間をさらに短縮する
・総合的な英語力を身につける
990点・Part7から解く

〜600点目標|初心者

練習問題を解きまくる

600点到達を目指す初心者は、まず練習問題を多くの問題を解きまくることが大切です。

Part7の問題を何度も繰り返し解くことで、出題形式やよく出題される文書、設問のパターンを把握することができるようになります。

TOEICの公式問題集や練習問題集を繰り返し解いて、Part7の出題形式や傾向を頭に叩き込みましょう。

Part5とPart6対策を完璧にする

600点到達を目指す場合、比較的難易度の低いリスニングセクションで点数を稼げば、リーディングセクションは約半分の正解率でも目標に到達することができます。

そのため、初心者はまずPart7と比べて難易度が低いPart5とPart6で確実に点数を取れるように対策することが有効な手段です。

Part5とPart6で半分以上正解することができれば、Part7は最後まで解ききることができなかったり、難題や苦手な問題は飛ばして解き進めたりしても、目標到達に影響しません。

「どうやったらPart7で点数を取れるようになるか」に注目する前に、まずはPart5とPart6の対策を完璧にし、短時間で高得点を狙えるように対策を進めてみてください。

【TOEIC Part5対策】正答率を上げる時間配分と勉強法、おすすめ問題集・アプリ 【TOEIC Part6対策】時間配分と解き方のコツは?対策におすすめの参考書・問題集・アプリも紹介

800点目標|中級者

シャドーイングや音読で「速読力」と「スキャニング力」を鍛える

800点を目指すなら、Part7の問題をしっかり最後まで解けるように、速読力とスキャニング力を鍛えることが不可欠です。

英語の文章を読むスピードが遅いと、正答率が高くてもすべての問題を解くことができないため、800点到達は望めません。

速読力とスキャニング力を鍛えるには、英語を英語のまま理解できるようになる必要がありますから、普段からシャドーイングや音読でたくさんの英語の文章に触れることが効果的です。

シャドーイングや音読練習を通して、ナチュラルスピードの英語に慣れることで、自然とリーディングの速度も上げることができます。

900点目標|上級者

Part5とPart6の回答時間をさらに短縮する

900点を目指す上級者の方であれば、最難関と言われるPart7であっても時間さえあればほとんど正答できるはずです。

そこで対策としておすすめなのが、Part5とPart6の回答時間をさらに短縮し、より多くの時間をPart7に残せるよう、時間配分を再考することです。

上級者であれば、Part5とPart6は1問あたり15〜20秒で解き終えるくらいの時間配分が理想的です。

Part5とPart6を素早くかつ正確に解けるようになれば、Part7により多くの時間を割けるようになり、確実にスコアアップできます。

総合的な英語力を身につける

Part7は、Part5やPart6と違って対策してもスコアに直結しにくいという特徴があるため、確実に高得点を取れるようになるには、総合的な英語力を身につけることが不可欠です。

TOEICの問題集や参考書に取り組むことはもちろん、日常的にたくさんの英語を読んだり聞いたりして、総合的な英語力を鍛えましょう。

再読トレーニングで設問・文構造のパターンに慣れる

速く正確に読む力をつけるには、文章全体の構造と設問の関係に慣れることも大切です。一度解いた長文を再度読み直し、どの文がどの設問と対応していたかを確認する再読トレーニングを行いましょう。

このトレーニングでは、問題を解いた後、ただ解説を見るだけで済まさずに、本文中のどの文章、どの段落が設問の根拠になっていたのかを自分の目で確認します。

たとえば、「Why did Mr. Tanaka send this email?」という設問に対して、本文のどこにその理由が示されていたのかを明確に線引きするように確認していくのです。

こうした作業を繰り返すことで、Part7に特有の設問パターンと文構造の関係性が少しずつ見えてきます。

メールや案内文では、その目的は最初の段落に書かれていることが多いですが、記事や意見文では、筆者の立場や評価の方向性が最後の一文で示される傾向があります。

たとえば次のような文構成を見てみましょう。

中盤では、「The new policy has received mixed feedback. Several employees welcomed the increased flexibility, while others expressed concern about potential scheduling conflicts.」のように賛否両論が紹介されており、どちらの意見に重きが置かれているかがまだ明確ではありません。

しかし、最後に、「Still, most agreed that the benefits outweighed the drawbacks, and hoped the changes would improve work-life balance.」とあれば、筆者のスタンスは肯定的であることがはっきりとわかります。

このように、文末に筆者の評価が明示される構造は、筆者の意図を問う問題や「この文章の結論は何か」といった設問で頻繁に問われます。

再読トレーニングでこうした構成のパターンに慣れてくれば、設問を読んだ時点で本文のどの段落を重点的に読めばよいかが見えてくるものです。

結果として、初見の問題に対しても読むべき箇所の見当がつきやすくなり、反応速度と読解スピードの両方が向上します。800点突破には、この「設問と構造の型」に体で慣れる長文対策の積み重ねが不可欠です。

「本文の展開に沿って『この選択肢はどの文の言い換えか』を毎回検証していくと、設問処理のスピードと精度が同時に鍛えられます。」

990点目標|超上級者

Part7から解く

990点満点を目指すのであれば、最難関と言われるPart7を1問も落とすことなく確実に正答しなければなりません。

そこでおすすめなのが、「リーディングセクションをPart7から解く」という方法です。990点満点を狙う人はもちろん、900点後半の高スコアを狙う人にとって、Part7は確実に取っておきたいパートです。

Part7から解き始めることで、「Part7で時間が足りなくなる」「時間ギリギリで焦って間違えてしまう」という事態を未然に防ぐことができます。

ただし、この方法は人によって合わないことがあるため、練習問題に繰り返し取り組んで、自分が確実に点数を取れる解き方や解く順番を見つけることが大切です。

精読・速読・多読を組み合わせて処理能力を鍛える

Part7で高得点を狙うには、ただ正確に読むだけでなく、限られた時間内に正確に読み終える英文の処理能力が求められます。

そのためには、「精読」「速読」「多読」による段階的なトレーニングを行いましょう。

まず精読では、1文ずつ構文を分解しながら、文の主語・動詞・修飾関係などを正確に把握して読み進めます。

理解があいまいな箇所をそのままにせず、どの単語がどの語を修飾しているか、指示語が何を指しているかなどを基本に戻って丁寧に確認していきましょう。

こうすることで、読み誤りの癖を減らしていくのです。

次に、同じ文章をスピード重視で再読する速読に切り替えます。

内容を理解した文章を繰り返し速く読むことを心がけているうちに、語彙や構文の処理が自動化され、読解スピードが上がっていきます。

この精読と速読の反復を繰り返すことで、文章を正確に読み取る力と一定の速さで読み切る力の両方が身につきます。

余裕がある人は、多読にも積極的に取り組むことをおすすめします。

多読とは、比較的平易な英文を大量に読むことで、語彙や表現、構文のパターンに自然と慣れていくための学習法です。TOEICの素材に限らず、英語のニュース、ビジネス文書、洋書など幅広く読むことで、初見の英文への抵抗感がなくなり、Part7の長文にも動じずに取り組めるようになるでしょう。

精読や速読で鍛えた読解力を、多読によってさらに実践的に鍛えることで、英語力全体の底上げになります。

「まずは精読で英文の骨格を捉えられるようになることが大切です。意味が取れない原因の大半は、構文の見落としにあります。」

TOEIC対策におすすめのオンライン英会話

TOEIC対策におすすめのオンライン英会話を紹介します。

プロから教わって対策をしたい方は、ぜひオンライン英会話を利用してみてください。

第1位 ECCオンラインレッスン

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料金形式強み

【フィリピン人講師】
■通常プラン
・月4回:月額3,080円~
・月8回:月額4,620円~
・1日1回:月額8,866円
・1日2回:月額13,640円
■デイタイムプラン
・月4回:月額2,772円~
・月8回:月額4,152円~
・1日1回:月額7,967円
・1日2回:月額12,276円
【ネイティブ・バイリンガル日本人講師】
■通常プラン
・月2回:月額8,360円~
・月3回:月額12,540円~
・月8回:月額31,680円~

※税込価格です。

・幼児向けや小学生プランあり
無料体験レッスン2回あり

・オンライン英会話
・マンツーマン
・創業60周年のEECグループのサービス
・講師は研修や定期的にトレーニングを実施
・初心者の方への指導経験が豊富
・ECCが自社開発した日本人がつまずきやすいポイントを押さえたテキストやカリキュラム
・日常英会話~趣味、時事問題にまで幅広いテキストを用意
・企業、教育機関の利用実績が国内3,000社以上
・英語以外の言語も学べる

第2位 QQEnglish

QQ English
料金形式強み

■月4回コース:2,680円
■月8回コース:4,980円
■月16回コース:7,980円
■月30回コース:11,980円

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■月額制プラン
・毎月8回コース:月額6,980円
・毎月12回コース:月額8,980円
・毎月16回コース:月額10,980円
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・音声の品質を重視したレッスン
・1日の受講数に制限なし
・SkypeかZoom好きな方を選べる
・カリキュラムの種類が豊富

TOEIC Part7対策におすすめのアプリ

続いて、TOEIC Part7対策に役立つおすすめのスマホアプリを3つ紹介します。「アプリでTOEIC対策をしたい」という方は、ぜひ参考にしてください。

おすすめの人 アプリ
AIを使って効率良くTOEIC対策をしたい人 Santaアルク
有料アプリで本格的にTOEIC対策したい人 スタディサプリENGLISH
「TOEIC L&R TEST対策コース」
練習問題・単語学習に取り組みたい人 トレーニング TOEIC test
Part7対策に特化したアプリを探している人 TOEIC Test Part7 模擬試験960問

Santaアルク

Santaアルク

Santaアルクは、2023年上半期(※)ダウンロード数1位を獲得し、世界で400万人が利用しているAIを用いたオールインワンTOEIC対策アプリです。※TOEIC学習アプリにおける日本国内ダウンロード数

AIが3億件以上の学習データを元に、利用者のスコアを予測し、弱点や得意・不得意なところを教えてくれます。その精度はなんと95%と高く、わずか3分という早さでスコアを診断します。

20時間のTOEIC対策で平均165点もスコアが上がったという実績もあります。

無料でインストールもでき、無料お試し期間もあるので「スキマ時間にもTOEIC対策がしたい」という人はチェックしてみてください。

スタディサプリENGLISH「TOEIC L&R TEST対策コース」

スタディサプリENGLISH「TOEIC® L&R TEST対策コース」

スタディサプリの「TOEIC L&R TEST対策コース」は、TOEIC対策に特化した英語学習アプリです。

本アプリの特徴は、TOEIC本番テスト20回分相当と、問題の解き方を分かりやすく解説する授業も収録してあるところ。

1回あたり3分で取り組めるので、スキマ時間があれば本格的なTOEIC対策に取り組むことができます。

料金は月額3,278円(税込)と他のTOEIC対策アプリと比べると割高ですが、充実したTOEIC対策コンテンツで効率良くスコアアップを目指せることを考慮すれば、コストパフォーマンスは悪くありません。

また、3ヶ月:74,800円〜の「パーソナルコーチプラン」を利用すれば、専属のコーチによる個別サポートを受けることもできます。

問題集や参考書だけだと学習が続かない方や、アプリで本格的にTOEIC対策をしたい方は、まずは7日間の無料体験から試してみてください。

公式サイト
※無料体験レッスン7日間あり
スタディサプリ(スタサプ)TOEICの口コミ・評判

トレーニング TOEIC test

トレーニング TOEIC test

『トレーニング TOEIC test』は、TOEICの練習問題と英単語問題に取り組める無料のTOEIC対策アプリです。

本アプリの特徴は、リスニングセクションとリーディングセクション全パートの練習問題と解説に加えて、目標スコア別の英単語問題も収録してあるところ。

スキマ時間にコツコツ問題を解いて、実力を伸ばすことができます。

なお、本アプリはすべての問題を無料で利用できますが、広告が非表示になる有料の「本気で学習プラン」もあります。広告がうっとうしいと思っている方は、有料版の利用を検討してみてはいかがでしょう。

無料でTOEICの練習問題や単語学習に取り組みたい方におすすめしたいアプリです。

TOEIC Test Part7 模擬試験960問

TOEIC Test Part7 模擬試験960問

『TOEIC Test Part7 模擬試験960問』は、Part7の長文読解問題に取り組めるアプリです。

Part7の問題を本番テスト20回分、たっぷり全960問収録しており、練習問題に繰り返し取り組むことでスコアアップを狙えます。

また、本アプリは250円の「買い切り型」のアプリです。一度購入すれば追加料金を支払うことなく何度でも問題を繰り返し解くことができます。

Part7対策に特化したアプリを探している方や、Part7の問題をたくさん解きたい方におすすめしたいアプリです。

TOEIC Part7対策におすすめの問題集・参考書

TOEICのPart7対策に役立つおすすめの問題集・参考書を3冊紹介します。

おすすめの人 問題集・参考書
読解問題を徹底攻略したい人 TOEIC L&R テスト 究極のゼミ Part7
Part7を時間内に解けるようになりたい人 公式TOEIC Listening & Reading Part 7 速読演習
模試に取り組みたい人 公式TOEIC Listening & Reading 問題集 9

TOEIC L&R テスト 究極のゼミ Part7

TOEIC L&R テスト 究極のゼミ Part7

『TOEIC L&R テスト 究極のゼミ Part7』は、朝日新聞出版の大人気TOEIC L&R TEST初心者特急シリーズのPart7編です。

新形式のPart7に完全対応していて、図表問題やトリプルパッセージ問題まで丁寧に分かりやすく解説してあります。

また、頻出ポイントや頻出語句もしっかりカバーしている上、全問題の朗読音声を無料でダウンロードできるので、これ一冊でリスニング対策や語彙対策まで取り組むことができます。

まずは500点、そして600点……と、基礎からしっかり固めて確実にスコアアップを目指したい初心者におすすめしたい一冊です。

公式TOEIC Listening & Reading Part 7 速読演習

公式TOEIC Listening & Reading Part 7 速読演習

『公式TOEIC Listening & Reading Part 7 速読演習』は、TOEICを運営するETSが出版する教材です。

本書は、「Part7を最後まで解ききれない」という学習者によくある悩みを解決するために、Part7で必要とされる速読スキルを身につけることを目的に書かれています。

Part7を時間内に解ききるための効果的なトレーニング方法や、本番形式テスト1回分(54問)、別冊の『Part7 厳選フレーズ 200』などを収録してあり、この教材に取り組むことで効率良く速読力やスキャニング力を鍛えることができます。

「Part7を時間内で最後まで解けるようになりたい」という人や、読解問題で必要な速読力を効率良く鍛えたいという人におすすめしたい一冊です。

公式TOEIC Listening & Reading 問題集 9

公式TOEIC Listening & Reading 問題集 9

『公式TOEIC Listening & Reading 問題集 9』は、TOEICの運営元であるETSが出版する公式教材の最新刊です。

ETSが本番のテストと同じプロセスで作った問題が収録してあるため、まるでTOEICの本番のような形で、模試に取り組むことができます。

実際に時間を測って模試に取り組めば、リーディングセクションの時間配分を練習したり、今の自分の実力をチェックしたりすることが可能です。

TOEICの模試に取り組みたい人や、本番に近い形で時間配分の練習や腕試しがしたい人は、ぜひ本書を活用してみてください。

TOEIC Part7についてのよくある質問

ここでは、TOEIC Part7についてのよくある質問とその答えを紹介します。

問題文は全部読むべきですか?
問題文を全部読むべきか、そうでないかは、文書のトピックや設問の種類によって異なります。
Part7で高得点を目指すにあたっては、文章を全部読みしっかり理解した上で設問を解くことが理想ですが、文章を全部読んでいては時間が足りなくなってしまうことがあります。
そのため、問題文を全部読まなくても正答を導き出せる問題については、文章をすべて読む必要はありません。
例えば、Emailの問題の場合、宛先と差出人、件名を確認し、本文にザッと目を通すだけで答えを導き出せることもあります。
また、語彙問題の場合、意味を問われている語彙を含む文を読めば答えがわかるようなこともあります。
Part7を他のパートよりも先に解くべきですか?
上級者の場合は、Part7から解く方法もおすすめです。
900〜990点を狙うような上級者の場合、Part7を他のパートよりも先に解くことで、Part7で確実に点数を取るというメリットがあります。
ただし、初心者〜中級者の場合、難易度が低いPart5とPart6を集中力がある初めのうちに解いた方が点数を稼ぎやすいでしょう。
そのため、初心者〜中級者の方には、Part7を先に解く方法はあまりおすすめしません。
また、Part7を先に解く方法は、人によっては合わないことがあるので、模試を通して「Part7を先に解く方法が自分に合っているか」をしっかり見極めることが大切です。
初心者なら「捨てる問題」はありますか?
1分で解くことができないような問題は、初めから「捨てる」という判断をするのも間違いではありません。
特に500点〜600点到達を目指す初心者や、Part7を最後まで解ききることができずに苦戦している人の場合、以下の問題は「捨てる」という判断をしても間違いではありません。
【捨てる問題の例】
NOT問題:選択肢を一つずつしっかり読む必要があり、正答を導き出すのに時間がかかるため
文章挿入問題:文章全体を読み文脈をしっかり理解しないと回答することができないため
記事トピックの問題:本文に書かれた事実だけでなく、書き手の意図や心境まで読み取る必要があるため
ただし、これらはあくまで一例で、自分の目標スコアや得意不得意に合わせて「捨てる問題」を決めることをおすすめします。
Part7の長文が多すぎて集中力が続きません。最後まで解ききるコツはありますか?
Part7で途中から集中力が切れてしまうのは、多くの受験者が経験する悩みです。TOEICの後半で54問もの長文問題を一気に読み続けるには、高い集中力とそれを持続する体力の両方が求められます。
 
長文対策としてこの集中力と持続力を高めるには、本番と同じ形式の模試を実際の試験と同じ制限時間で繰り返し解くことです。公式問題集や信頼できる模試を使い、本番と同じように一気に54問を解く練習を繰り返すことで、時間内に読み切る力がついていきます。
 
最初から一気に全部読むのが難しい場合は、設問ごとに区切りをつけ、「この問題だけに集中する」と意識するだけでも効果があります。長時間一つの対象に集中し続けようとすると、脳が疲弊して注意力が低下してしまうものです。しかし、短い単位ごとに集中の対象を区切ると、脳の負荷が軽減され、最後まで集中を維持しやすくなります。
 
また、日頃から英語を読む習慣をつけ、一定量の英文を読むことに慣れておくことも、Part7を最後まで集中して解ききるのに有効です。日常的に大量の英語を読む習慣があると、初見の英文でも意味のまとまりを一度で把握できるようになります。長いパッセージが続くPart7でも、集中を保ったまま読める体力がつくでしょう。
 
Part7のスコアが伸び悩んでいます。根本的なリーディング力を向上させる方法はありますか?
Part7のスコアが一定のところから伸びなくなるのは、多くの場合、設問形式や解き方の知識ではなく、文法力・語彙力・処理速度といった、英語力そのものの基礎に課題があることが原因です。「単語の意味は知っているのに文章全体の内容が正確に把握できない」、「時間をかければ読めるが設問に素早く対応できない」という状態は、まさに英語処理の基礎体力が不足しているサインです。
 
こうした基礎を固めるためには、語順通りに意味を捉えるスラッシュリーディングや、文の構造を徹底的に分析する精読を日々の学習に取り入れましょう。主語・動詞・目的語といった文の骨格を見抜きながら読み進める習慣をつけることで、読解の精度が上がり、意味のまとまりを早く正確に理解できるようになります。
 
また、英文を返り読みせずに理解する習慣をつけるためには、音読やシャドーイングが有効です。 英語の語順のまま処理する練習を繰り返すことで、頭の中で日本語に訳さずに意味をつかむ力が育ちます。読解のスピードも自然に上がっていくでしょう。
 
スコアの停滞を乗り越えるためには、目の前の問題を解く技術だけでなく、土台となる英語力を一段階引き上げる意識が不可欠です。正確に読める力と、時間内に処理しきるスピードを両立できるようになれば、Part7のスコアも確実にアップします。
本番の試験で緊張して、普段通りPart7の問題が読めません。どうすればいいでしょうか?
本番の試験で緊張して、普段通りの実力が発揮できないというのは、決して珍しいことではありません。特にPart7のように集中力と処理速度が求められるセクションでは、メンタルの状態がパフォーマンスに大きく影響します。
 
このような緊張を軽減するには、本番の環境に近い形での練習を繰り返すことが有効です。本番の試験とまったく同じように、時間を計りながら公式問題集や模擬試験を通して解く訓練を行います。本番に近い条件で練習を繰り返すことで、試験会場でも過度に緊張せず、集中して問題に取り組めるようになるでしょう。

TOEIC Part7対策についてのまとめ

本記事では、TOEICリーディングセクションの最難関と言われる「Part7」の時間配分や解き方のコツ、目標スコア別の対策・勉強法などを解説しました。

全100問中54問と問題数が多いPart7で問題を最後まで解き終え、高得点を狙うには、

  • Part5とPart6をできるだけ早く解き終える
  • 1問あたり1分以内に解く
  • 文章全体を読み概要をつかむ
  • 設問を読んで答えを探す
  • 時間内に解けない問題は早めに諦める
  • 時間がかかりそうな問題や難題は後回しにする

といった解き方のコツを押さえて、練習問題に繰り返し取り組めば、スコアアップは自ずとついてくるでしょう。

本記事で紹介したポイントを参考に、Part7の対策に取り組み、目標スコア到達を目指しましょう。