「産経オンライン英会話Plus」(以下、産経英会話)は、産経ヒューマンラーニング株式会社(本社・東京都新宿区)が運営する、インターネットを通してパソコン、タブレット、スマホを使って学ぶ英会話ツールです。
フィリピン人講師、ネイティブ講師、日本人講師のいずれかが、1対1(マンツーマン)形式で教えます。
受講料は、毎日1回(25分)受講しても月額6,380円(税込)で、1対1オンのライン英会話としては魅力的な価格になっています。
目次
産経オンライン英会話Plusの基本情報・対象年齢・レベル
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産経英会話の基本情報について紹介します。
英会話業界は玉石混交なので、学習ツールを選ぶとき「どのような会社が運営しているのか」が気になるところだと思います。
さらに、産経英会話が想定する受講者の年齢と英語力のレベルも確認しておきます。
運営会社はフジサンケイグループの会社
産経英会話を運営する産経ヒューマンラーニングは、フジサンケイグループの株式会社産経デジタルが株主になっている会社です。
会社名 | 産経ヒューマンラーニング株式会社 |
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本社住所 | 〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿プライムスクエア |
地図 | |
設立 | 2012年7月24日 |
資本金 | 1億円 |
事業内容 |
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事業内容から、英語ビジネスや語学ビジネスに精通している企業といえそうです。
この記事で紹介する産経英会話は個人向けサービスですが、同社は企業向けや学校向けの英語学習事業も展開しています。
中学生以上・さまざまなレベルに対応
産経英会話は、受講者の年齢を定めていません。
ただ、最も簡単なテキストは中学英語の復習になっているので、中学生以上を対象にしていると考えてよさそうです。
そして1,000種類の教材を用意して、どの英語レベルの受講者にも対応できるようにしています。
産経英会話は、次のような方の英語ニーズに応えられるとしています。
- 中学英語を勉強し直したい
- 大学入試に備えたい
- 海外旅行で不自由しない英語力を身につけたい
- 留学先の大学の授業を理解したい
- 英語で高度な議論をしたい
- 英語の資格を取得したい
- TOEICの準備をしたい
- 仕事で英語が必要
産経英会話の料金
産経英会話の料金プランは3つあります。入会金はかかりません。
下記の料金には、テキスト代、音声教材費、AI判定の発音練習代、レッスンレポート代が含まれます。金額は税込です。
プラン620 | |
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月額6,380円 |
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プラン1240 | |
月額12,100円 |
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お試しプラン | |
月額2,640円 |
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上記の3つのプランがベースになります。ベース・プランの講師はすべてフィリピン人です。日本人講師またはネイティブ講師に教わる場合は、割増料金が発生します。
ベース・プランには次のような長期割引があります。
プラン620 | プラン1240 | |
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3カ月受講 |
総額18,757円 (1カ月6,252円換算) |
総額35,574円 (1カ月11,858円換算) |
6カ月受講 |
総額36,366円 (1カ月6,061円換算) |
総額68,970円 (1カ月11,495円換算) |
12カ月受講 |
総額68,904円 (1カ月5,742円換算) |
総額130,768円 (1カ月10,742円換算) |
プラン620も1240も、12カ月受講すると1カ月分が約1割安になります。
産経英会話はオプションも充実していて、あらゆるニーズに応えようとしています。
短期集中の特別コーチング
2カ月コース82,500円 / 3カ月コース107,800円
こちらは、急いでスピーキング・スキルを向上させなければならない、何から始めたらよいかわからない、といった特別な事情を抱えた人向けのレッスンです。
このコースは、プラン620かプラン1240に加入している人だけが受講できます。
英検の2次試験対策
プラン620または1240+月550円
英検の2次試験では、面接試験が課されます。このコースでは、面接試験会場の入室方法から、面接試験の受け答え、退室までを指導します。
本番さながらの緊張感をもって勉強することができるので、記憶への定着が期待できます。
TOEIC対策のeラーニング
16,500円
このコースはプラン620・1240を受講していない人でも受けることができます。TOEICのスコアを上げるテクニックを取得できます。
ものづくりの現場英語
22,000円
ものづくりの現場では特殊な用語が使われていて、それは英語でも同じです。このコースではその特殊なものづくり英語を学ぶことができます。
受講者として想定されるのは、海外の工場に出張に行く人や、日本の工場で働く外国人を指導する人などです。
このコースはプラン620・1240を受講していない人でも受けることができます。
メールのライティング講座
33,000円
メールは、人と直接会ったり電話したりするより便利ですが、英語が苦手な人は、英文でメールを書くことにまったく便利さを感じないでしょう。
しかし、英文メールのライティングのコツさえつかんでしまえば、日本語のメール並みの文章が書けるようになります。
こちらの講座では、受講者が講師に英文メールを送り、講師がそれを推敲します。
プラン620・1240を受講していない人でも受けることができます。
キャビンアテンダントまたは外資系ホテルの採用面接対策
79,860円
キャビンアテンダントや外資系ホテルの従業員になるには、英会話力が必要です。こちらは、そういったニーズに応える講座です。
この講座で「英語シャワー」を浴びて、英語への恐怖心をなくして難関企業の内定を目指しましょう。
この講座を受講できるのは、プラン620・1240に加入している人だけです。
産経英会話の口コミの評判
産経英会話については、ネット上に口コミが拡散しています。
口コミ情報は、必ず正しいわけでも、絶対に間違っているわけでもありません。
しかし、産経英会話を受講しようかどうか迷っている人には参考になると思うので、主な声を紹介します。
まずは、ポジティブな声を紹介します。
丁寧な授業です。
別の分野で活躍されていた人や、数十年の英語教育のプロが講師をしています。
講師は穏やかな性格の方が多いようです。
こちらの方は、産経英会話の講師を高く評価しています。講師の質は学習効果を大きく左右するので、こうした声があると成果が期待できます。
講義内容は実践に近い形でした。
さまざまな例が出ているので、フレーズをいろいろ覚えられると思います。
ここで練習したことはすぐに使えます。
こちらの方は、カリキュラムを褒めています。使える英語を習得したい人にはよさそうです。
とにかく安い。これに尽きます。教材もすべて無料。
印刷して、書き込みをして、レッスンに臨みます。
先生の個性によって当たりはずれがありますが、自分に合った先生に出会えればモチベーションを維持できます。
こちらの方は、産経英会話のリーズナブルな料金を評価しています。
ただし、この文面からは、受講料が安いから、講師に「当たりはずれ」があっても我慢できている、と読むこともできます。
続いて、ネガティブな声を紹介します。
相性が合う先生や教え方が上手な先生に出会うまでに、相応の期間は必要だと思います。
こちらの方も、講師に「当たりはずれ」があると言っています。
実は、産経英会話に関する口コミには、講師の質を問題視する声が少なくありません。
すごく冷たい方でした。
自己紹介している最中もキーボードを打っているような音がしていたし、相槌も適当でした。少しわからないとNoと強く言われました。
こちらの方は「大はずれ」の講師と出会ってしまったようです。
教えるほうも真剣なので、講師がときに強い言い方をすることは一概に悪いこととはいえませんが、このコメントが事実なら、冷たい対応や受講者の自己紹介を真剣に聞いていない態度は問題ありでしょう。
ビジネス教材が数年更新されていないので、若干古さを感じる内容のものが入っています。
こちらも気になる指摘です。産経英会話でビジネス英語を学びたい人は、加入する前に教材の更新状況を尋ねたほうがよいでしょう。
ただ、産経英会話にはニュースディスカッションという講義があり、ここでは産経新聞の英文ニュースを使って、受講者と講師がディスカッションします。
これを選べば、教材が古いと感じることはないはずです。
産経英会話のカリキュラム
産経英会話のカリキュラムを紹介します。
パソコンやスマホで毎日、ほぼいつでも受講できる
産経英会話では受講者は、インターネットを使って、遠方にいる講師の指導を、パソコン、タブレット、スマホで受けます。
講義形式は1対1(マンツーマン)です。
講義は毎日行われ、時間は0:00~0:55と5:00~23:55の間で任意に設定できます。1回25分で、プラン620なら1日1回で毎日、プラン1240なら1日2回で毎日受講できます。
早朝や深夜に対応してもらえるのは、ビジネスパーソンにとっては有り難いサービスです。
講義の時間は予約制ですが、予約受付は講義の5分前までとなっているので、実質的に好きなときに学習できます。
産経英会話のレッスン・教材
産経英会話のレッスン内容と教材を紹介します。
日常英会話・ビジネス英会話・職業別英会話など
レッスン内容は次のとおりです。
- 日常英会話
- ビジネス英会話
- 職業別英会話
- 中学校の教科書準拠
- ニュースディスカッション
- TOEIC対策
日常英会話の講義は、定型的なあいさつや自己紹介から、自分の興味のある事柄を自由に話せるようになるレベルまで対応しています。
ビジネス英会話の講義は、時間や数などの基本事項から、海外出張で使えるレベルや、外国人と議論できるレベルまで対応しています。
職業別英会話の講義では、ショップ店員による外国人客対応、クレジットカードの使い方の説明、鉄道駅の使い方の説明、タクシーの接客、郵便局業務の説明などのスキルを身につけることができます。
中学校の教科書準拠の講義では、中学校の英語の教科書の知識だけで「話せる英語」を身につけることを目指します。
ニュースディスカッションの講義では、産経新聞の英文ニュースを使って、受講者と講師がディスカッションします。受講者の英語レベルは中級以上が必要になります。
ここで鍛えられれば、日本の事情を海外の人に説明できるようになり、国際交流の場で問題なくコミュニケーションが取れるようになるでしょう。
1,000種類以上の教材を用意
さまざまな英語レベルの人を受け入れている産経英会話では、それぞれの受講者の英語ニーズに応えるために、1,000種類以上の教材を用意しています。
もし、ニュースディスカッションで使われる英文ニュースを教材の数に含めるなら、日々増えていくことになります。
産経英会話の講師の特徴
産経英会話の講師は原則、フィリピン人です。ただ、割増料金を支払うことで、日本人講師やネイティブ講師に替えてもらうことができます。
なぜフィリピン人講師をベースにしているのか
産経英会話では、講師の顔写真と名前と出身国をホームページで公開しています。
産経英会話が、フィリピンの人を多く講師にしているのは、もちろんコスト事情もあるでしょう。
しかし、フィリピンは世界で3番目に英語を話す人が多い国で、フィリピンの人たちは小学校から英語教育を受けています。
スラングや短縮形を使う人が少なく、日本人にとって聞き取りやすい英語を話します。
そしてこれがフィリピン英語の最も大きなメリットになりますが、フィリピンの人たちは、英語を話せない人の気持ちや、英語スキルを身につけようと考えている人の気持ちを知っています。
こうした理由から、産経英会話は、優しく丁寧に教えてくれるフィリピンの人を講師に選んでいます。
なぜ日本人講師を採用しているのか
産経英会話は、英語を教える講師に日本人を採用しています。
英会話教室によっては「日本人講師がいない」ことをPRしているところもあるので、産経英会話はその逆を行っているわけです。
産経英会話が日本人講師を採用するのは、外国人講師に英語で質問をする勇気がない受講者にも、英会話を学んでもらいたいからです。
ただし、日本人講師に教わると割増料金が発生するので、産経英会話では、普段はフィリピン人講師に教わって、月1回程度、日本人講師に習熟度をチェックしてもらう方法を提案しています。
なぜネイティブ講師を採用しているのか
産経英会話におけるネイティブ講師とは、アメリカ、イギリス、カナダ、南アフリカ出身の人たちのことを指します。いずれも英語を母国語としている人たちです。
ネイティブ講師の英語には、フィリピン人講師や日本人講師ではどうしても到達できない部分があります。このことは日本語を例にとって考えてみると理解しやすいと思います。
日本に精通した外国人がどれだけ正しい文法で日本語を話しても、どうしても普通の日本人の日本語には及ばないことがあります。
そのため、日本人が英語を究めようと思ったら、最終的には英語を母国語にしているネイティブの人たちに習う必要が出てきます。
ただし、ネイティブ講師にしか教えられない英語は高度です。そのため、「そこまでは必要ない」という受講者もいるでしょう。そのような人は、フィリピン人講師の講義で十分スキルアップできます。
ネイティブ講師によるレッスン料も日本人講師と同じように割高なので、フィリピン人講師にベースを学び、習熟度をチェックしてもらいたいときにネイティブ講師を依頼してみてはいかがでしょうか。
産経英会話で習うメリットとデメリット
産経英会話で習うメリットとデメリットを考えてみます。
「当たりはずれ」が少ない間口の広さと安さ
産経英会話で習うメリットは、「とりあえず始められる」ことです。
産経英会話のレッスン料は、毎日受講しても月6,380円。仮に「自分には合わない」と思ってもダメージは大きくないでしょう。入会金も教材費もかかりません。
また産経英会話は、中学英語を学び直したい人から、ビジネスで外国人と折衝できる英語力を必要とする人まで、幅広く受け入れています。
そのため、「当たりはずれ」が少ない英会話学習ツールといえます。
ネットの口コミが気になるところ
産経英会話で習うデメリットは「講師リスク」です。
ネットの口コミで講師の質を疑問視する声が散見されます。もしその情報が本当なら、「はずれ」講師に教わることになってしまいます。
しかし、Aさんにとってよい講師が、Bさんにもよいとは限りません。その逆で、Cさんが「苦手」と思っている講師が、Dさんには最良の先生になるかもしれません。
学生時代のことを思い出してみてください。すべての生徒から好かれている先生や、すべての生徒から嫌われている先生はまれで、支持と不支持が相半ばする先生が大半だったはずです。
講師の人数が多いから自分に合った先生を探せる、と考えると、産経英会話の講師陣はメリットになるかもしれません。
気軽さと真剣さの両方を兼ね備えている
産経英会話のレッスン料は、気軽に試すことができる水準といえます。この料金を実現できたのは、オンラインであることと、フィリピン人講師を多く採用しているからでしょう。
しかし、産経英会話は決して「安かろう、悪かろう」にはなっていません。
カリキュラムは充分練られていますし、バリエーションも豊富です。そして高度なビジネス英語にも対応しています。
真剣に英会話の習得に取り組む人も、スキルアップが期待できます。
「とりあえず行動しよう」と思ったとき、まずは産経英会話を試してみるのは「あり」だと思います。