TOEIC700点獲得に必要な英語力とは?勉強法とおすすめの参考書

TOEIC700点獲得に必要な英語力とは?勉強法とおすすめの参考書を紹介

国内で最大規模の英語資格試験のひとつにTOEICがあります。TOEICは、合格・不合格ではなく、10点~990点のスコアで英語力を測る試験です。

そのため、受験するにあたり、自分で「目標スコア」を掲げ、対策を取る必要があります。

英語力を生かして就職や転職などのキャリアアップを目指すのであれば、まずは「700点獲得」を目標にするといいでしょう。

というのも、TOEICで700点以上を取得しているのは、全受験者の「上位3割」程度といわれており、700点以上を保持していると、転職や就職などの際に役に立ちます。

しかし、実際に700点を目指して勉強をするとなると、「700点を取るのには、どのくらいの英語力が必要なの?」と疑問に思ったり、「勉強の仕方が分からない…」と悩んだりしてしまいますよね。

そこでこの記事では、TOEIC700点を取るために必要な英語力と、おすすめの勉強法・参考書を紹介します。「TOEICで700点を取りたい!」という方は、ぜひ参考にしてくださいね。

TOEICの基本情報と700点の難易度

TOEIC
© 国際ビジネスコミュニケーション協会

まず、TOEICで700点獲得を目指すにあたって、知っておきたいTOEICの基本情報と700点の難易度について紹介します。

TOEICは、目標とする点数によって難易度や取るべき対策法が大きく異なるので、しっかりと確認しておきましょう。

TOEICの基本情報

TOEICは、「Test Of English for International Communication」の略称で、オフィスや日常生活などにおける英語コミュニケーション能力を測定するための資格試験です。

たくさんの学生や社会人が、就職・転職活動やビジネスにおけるスキルアップなどを目的にしてTOEICを受験しています。

2019年度における「TOEIC Listening & Reading」の受験者数は、220万人にのぼっており、実用技能英語検定(英検)と並ぶ「国内最大規模の英語資格試験」といえます。

TOEICの検定料

「TOEIC Listening & Reading」の受講料は、6,490円(税込)です。

IELTS(海外留学や海外移住などの際に英語力を証明する英語運用能力評価試験)の受験料が25,380円(税込)、英検準1級の受験料が8,400円(税込)であることを考えると、比較的安価で受験できる英語資格試験といえます。

さらにTOEIC試験には、受験後1年3ヶ月以内であれば1割引の5,846円(税込)で受講することができる「リピート受験割引制度」というものがあります。

リピート受験割引制度は、インターネット申し込み限定の割引ですので、費用を抑えてTOEICを受験したいという方は、インターネットから受験申し込みをするといいでしょう。

TOEIC700点の獲得率

次に、990点満点のTOEICで「700点以上」を獲得している人はどのくらいいるのか見ていきましょう。

一般的に、TOEICで700点以上を取得しているのは、全受験者の「上位3割」程度といわれています。

実際に第247回(2020年1月)のスコア分布を見てみると、700点以上を取得した人の割合は「27.8%」で、このうち700点台を取得した人の割合は「18%」程度でした。

TOEIC700点の英語レベルとは?

続いて、TOEIC700点の英語レベルを他の英語資格・検定資格と比較しながら確認していきましょう。

文部科学省による『各資格・各試験とCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)の対照表』によると、TOEIC700点は英検の2級~準1級程度、TOEIFL(英語圏の高等教育機関が入学希望者の外国語としての英語力を判定する際に用いる評価試験)70-85程度に相当する英語力だと考えられています。

具体的にどの程度の英語力が必要なのかについては、以下で詳しく解説しています。

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TOEIC700点獲得に必要な英語力とは?

TOEIC700点獲得に必要な英語力とは?

続いて、TOEICで700点を取るために必要な英語力について解説します。

まず、基礎知識として、TOEICはリスニングパート(495点満点)とリーディングパート(495点満点)の2つのパートに分かれています。

そのため、700点を獲得するための目安として、どちらのパートも350点以上を取る必要があります。

つまり、TOEICで700点を取るためには、語彙力、リスニング力、リーディング力をバランス良く身につけておく必要があるといえます。

必要な語彙力

まず、TOEICで700点を取るためには、高い語彙力が必要不可欠です。

というのも、知っている英単語やフレーズが多ければ多いほど、英文を読んだり聞いたりしたときの理解度が高いからです。

具体的には、ビジネスや日常生活でよく使われる英単語・フレーズを幅広く知っておく必要があります。

リスニング力

TOEIC700点を取るためのリスニング力は、「会話や短文などの英語を聞いて80%以上理解できる」程度は必要です。

長文になると理解度が少し落ちることはあっても、基礎的なリスニング力は備わっている必要があります。

また、TOEICでは日常会話はもちろんのこと、ビジネス英会話が多く登場するため、ビジネスのシーンにおける英語もしっかりと聞き取れることが重要です。

リーディング力

TOEICで700点を取得するためには、辞書に頼らず英文を読み進められる程度のリーディング力が必要です。

具体的には、高校生レベルの基礎文法の知識と、基礎的な英文読解スキルを身についていることが望ましいでしょう。

また、TOEICではビジネスに関する英文が多く登場するため、ビジネスメールや職場における英語資料などを理解できる程度の「ビジネス英語」の知識を身につけていることも重要です。

英語で業務をこなすために必要最低限の英語力が身についていないと、700点の取得は困難といえます。

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TOEIC700点獲得のための勉強法

TOEIC700点獲得のための勉強法

ここまでで、TOEIC700点を取るために必要な英語力について解説しました。そこで次に、TOEICで700点を取るための具体的な勉強方法を紹介します。

頻出の単語・フレーズを学習

TOEICでスコアアップを狙うためには、まずは「語彙対策」から始めることをおすすめします。

その理由は、700点突破に必要な語彙力が身についていれば、英文を読んだり聞いたりした際にすぐ理解することができ、「リーディング」と「リスニング」の学習を効率よく進めることができるからです。

TOEICでは、ビジネスシーンで使われる単語が多く登場するため、TOEIC対策に特化した「TOEIC専用の英単語帳」を使うと、効果的な学習ができます。

実際におすすめのTOEIC専用の英単語帳は、以下の「おすすめの参考書4選」で紹介しています。

過去問題集・予想問題集で問題演習

語彙力を強化すると同時に、TOEICの過去問題集や予想問題集を使って問題演習を行いましょう。

実際に問題を解くことによって、「時間配分」「得意・不得意な技能」「現時点の自分の実力」などを明確に把握することができます。

また、実際に問題を解いた後は、答え合わせをして終わりではなく、解説をじっくりと読み、理解度を深めるよう心がけましょう。

苦手分野の補強

問題集を実際に解いてみると、自分の「弱点」や「苦手分野」が明らかになると思います。

「長文を読むスピードが遅い」「ビジネスシーンの会話が全然聞き取れない」など、自分の課題を見つけて、弱点を補強していきましょう。

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参考書の選び方

参考書の選び方

参考書はTOEIC対策に必要不可欠ですが、実際に学習を始めるとなると、どの参考書を使ったらいいのか悩んでしまいますよね。

そこで、ここではTOEIC700点の取得を目指している方に向けて、参考書を選ぶ際のポイントを紹介します。

  • 目標スコアにあった参考書を選ぶ
  • 発行日が新しい参考書を選ぶ
  • 詳しい解説が載っている参考書を選ぶ

それぞれのポイントについて、詳しく確認していきましょう。

目標スコア(700点)にあった参考書を選ぶ

一口に「TOEIC参考書」といっても、初心者向けのものから超上級者向けのものまで、レベルは様々です。

どんなに評判の良い参考書であっても、自分の現在の英語力や目標スコアに合っていなければ、効率よく学習することはできません。

そのため、700点を取ることを目標にしているのであれば、「700点獲得を目的とした参考書」を選びましょう。

発行日が新しい参考書を選ぶ

TOEICの参考書を選ぶ際は、発行日が新しいかどうかを確認しましょう。

TOEICの出題傾向は年々変化しているため、発行日が古い参考書を選んでしまうと、万全な対策ができないことがあります。

具体的には、2016年5月から導入された「新形式」に対応しているかどうかを確認しておくと安心です。

詳しい解説が載っている参考書を選ぶ

問題集や模試などが掲載された参考書を選ぶ際は、「なぜ正解なのか」「なぜ不正解なのか」などといった解説ができるだけ詳しく記されているものを選びましょう。

というのも、効果的な学習をするためには、答え合わせをした後に、正解した理由や不正解だった理由を理解し、しっかりと知識を身につけることが必要だからです。

ですので、参考書を選ぶ際は、ぜひ解説が分かりやすいかどうか、解説が充実しているかどうかをチェックしてください。

TOEIC700点獲得を目指している人におすすめの参考書4選

TOEIC700点獲得を目指している人におすすめの参考書4選
ここまでで、TOEIC700点を取るための勉強法を詳しく解説しました。次に、おすすめの参考書を4冊紹介します。

「どの参考書を選んでいいか分からない…」という方は、ぜひ参考にしてください。

TOEIC L&Rテスト レベル別問題集 730点突破

こちらは、TOEIC L&Rテストで730点突破を目指す人におすすめの問題集です。

本書の一番の特長は、本試験と同レベル・同形式の「ミニテスト」が24回分収録されており、1回あたり10分で取り組めるところ。

「本番と同じ形式の問題を解いてスコアアップを狙いたい」という方や、「まとまった学習時間を確保できない…」という方におすすめです。

また、本書の問題集には、「語句リスト」がついており、分からない単語の意味を辞書で調べる手間がかかりません。

そのため、英文の意味をすぐに理解することができ、効率よく学習を進めることができます。

ちなみに、こちらの参考書はシリーズ化されており、自分の目標スコアに合わせて「470点突破」「600点突破」「860点突破」「990点突破」の4冊の中から選べます。

もし、「730点突破」を手に取ってみて、「今の自分の英語力に合っていない…」と感じた場合は、別のレベルの1冊を選んでください。

30日間で730点を目指す 書き写すだけTOEIC L&R TEST ドリル

こちらは、朝日新聞出版が出版している、1ヶ月間で730点を目指すための参考書です。

すでにTOEICで500~600点を達成している中級者であれば、この本を使って1ヶ月間コツコツ学習をすることで、730点獲得を目指すことができます。

この参考書は、TOEICの出題形式に沿った英文を「書き写す」という形式を採っています。

たくさんの英文を理解し、実際に書き写すことにより、英語が頭に入りやすくなります。

朝日新聞社のホームページまたは無料アプリ『朝日コネクト』を活用すれば、本に載っている英文の音声を無料で聞くことが可能です。

そのため、リーディング力だけでなく、リスニング力も同時に鍛えることができます。

また、こちらの参考書は、「1日目」「2日目」…と1日分の学習量があらかじめ15分に設定されているので、「まとまった学習時間を確保できない…」という忙しい人にもおすすめです。

新TOEIC TEST 単語特急2 語彙力倍増編

こちらは、TOEIC700点を取るのに必要な語彙力を身につけることに特化した参考書です。

実際の出題形式に沿った問題を解きながら「言い換え表現」や「派生語」などを学ぶというスタイルになっていて、ひとつの単語から複数の語彙が学べるため、本書のタイトル通り、語彙力を倍増させることができます。

「単語帳で機械的に単語を暗記するのが苦手…」という人におすすめの1冊です。

TOEIC700点獲得に必要な語彙力が身についていないと感じる人は、ぜひこの参考書を使って単語学習に励みましょう。

TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ

最後に紹介するのは、「TOEIC対策といえばこれ!」といわれるほどTOEIC対策本の定番になっている『TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ』です。

こちらは、TOEICを初めて受験する人から700点?990点を目指す上級者まで、TOEICを受験するすべての人におすすめできる参考書です。

スコア別に必要な単語が例文とともに掲載されており、例文を覚えることによって語彙力を伸ばすことができます。

また、『TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ』は持ち歩きに便利なミニサイズなので、通学・通勤時間やお昼休憩などのスキマ時間を有効に使って学習を進めることができます。

「TOEIC700点を取るために、単語をコツコツ学習していきたい!」という人におすすめの1冊です。

まとめ

この記事では、TOEIC700点を取るために必要な英語力と、おすすめの勉強法・参考書を紹介しました。

TOEICで700点を取るためには、高いレベルの語彙力とリスニング力、リーディング力が必要です。

とはいえ、しっかりと対策し、コツコツと学習に励めば700点以上を狙うことは十分に可能です。

この記事で紹介した勉強法とおすすめの参考書を参考に、TOEIC700点の獲得に必要な英語力を身につけましょう。