グローバル社会になり、英語が使えることで将来の選択肢が増えるという状況になっています。
そんな中、高校生のうちからお子さんの留学を考えているご家庭は年々増えています。
日本人にとっては、英語といえば「アメリカ」というイメージが強いため、アメリカを留学先に考えている方々は多いのではないでしょうか。
しかしお子さんの将来のためとはいえ、留学するには大きな出費を伴いますので、まずは短期の留学をしてみてから長期の留学を考えたいと思っている方は多いと思います。
今回は、高校生の短期アメリカ留学プラン、応募できる奨学金、留学前にしておきたい準備をお伝えしていきます。
目次
短期アメリカ留学プランでできること
短期留学だとできることが限られるのではないかとお考えの方は多いかと思いますが、短期でも様々な留学プランがあります。
ここでは1週間~1ヶ月のアメリカ短期留学のプランを紹介します。
1.語学留学
短期留学の定番といえるのが、語学留学です。
語学留学の場合は1週間から1ヶ月まで様々な期間を選択できるため、ある程度柔軟性を持ってアメリカ留学を考えている方にはおすすめです。
語学学校は通常、大学に付属している形の語学学校と大学とは関係なく単体で運営されている学校に分かれます。
どちらも金額の面では大きな違いはありませんが、大学に付属している語学学校に通う場合は、大学の寮に入って語学学校に通うことができます。
一方単体経営の語学学校の場合は、自分でホテルなどを確保するかホームステイをして学校に通うことが一般的です。
語学学校では英語を学ぶだけでなく、非ネイティブの多国籍の仲間と交流をすることができます。
中には、学校の授業と並行して野外活動やショートトリップのプログラムを実施している語学学校もあるので、英語を使って多国籍のメンバーと様々な体験をすることができるでしょう。
2.現地高校への通学
1ヶ月程度留学できるのであれば、現地高校への通学プログラムに参加することができます。
このプログラムで注意しなければならないのは、現地高校へ通学できるといっても短期留学の場合は現地の高校生に混じって授業を受けるプログラムはほとんどありません。
語学の授業は非ネイティブの学生と一緒に受け、放課後は現地の高校生と部活に参加するといったものがほとんどです。
このプログラムに参加する場合は、寮やホームステイをしながら通学をするといった生活を送ることになります。
3.大学主催のサマープログラムへの参加
アメリカの大学では、夏休み期間中に海外留学生に向けた「サマープログラム」というものを用意していることがあります。
テーマや対象は様々で、多くが大学生以上に向けられたものですが、中には高校生向けのプログラムも用意されています。
高校生向けのサマープログラムでよく目にするのは、「リーダーシップ」「コミュニケーション」といったテーマのもとに多国籍のメンバーと一緒に何かを成し遂げる経験を積ませるものです。
ここでは日本の高校の授業ではなかなか受けることができない「Power of Positive Thinking」、「Growth Mindset」、「Success」、「Happiness」などに関する講義を受けることもできます。
また、現地の大学視察や大学生との交流もプログラムに含まれていることが多いので、大学から本格的にアメリカに留学したい高校生にとっては非常に有益なプログラムと言えるでしょう。
4.ホームステイプログラム
学校へは通わず現地にホームステイするだけというプログラムもあります。
このプログラムでは、1~2週間現地のホストファミリーと生活をすることでアメリカの文化や生活を体験することができます。
中には、自分の興味がある分野とホームステイを組み合わせて留学することができるプログラムもあります。
例えば、音楽に興味がある方なら、アメリカのミュージカルレッスンコースを受けることができるプログラム、ダンスが好きな方なら、チアリーディングやヒップホップなど様々なダンススクールのレッスンを受けるプログラムに参加することができます。
高校生の短期アメリカ留学で得られること、メリット・デメリット
このように短期アメリカ留学には様々なオプションがありますが、短期の留学で具体的にどのようなことが得られるのでしょうか。
短期アメリカ留学で得られること
1. 語学力
プログラムにもよりますが、高校生の短期アメリカ留学では「語学力を大きく伸ばすことができた」と評価される方が多いようです。
短期間とはいえある一定の期間英語漬けの状態になること、高校生というまだ語学学習に対して頭が柔らかい時期であることなどから、日本で英語を学んでいた時は全然英語を話すことができなかったのに、ある程度の日常会話はできるようになって帰国をしたという経験談をよく聞きます。
2. 異文化対する順応性
アメリカは様々な人種で構成される国です。
そのため、様々なバックグランドを持つ人とコミュニケーションを取ることができます。
特に現地の高校に通うプログラムの場合は、白人、黒人、アジア系、ラテン系などダイバーシティのある環境で部活をしたり、グループワークしたりできます。
日本では、「グローバル社会で活躍できること=英語力」と未だに捉えられていますが、実際は、英語はツールでしかなく、多国籍の人達としっかりコミュニケーションを取る力が一番重要です。
そのため、短期とはいえ、様々なバックグラウンドを持つメンバーとの協働を通じて、異文化に対する順応性を身に付けることができるでしょう。
このように高校生の短期アメリカ留学は語学力だけでなく、異文化に対する順応性を身に付けることにもつながります。
では、高校生の短期アメリカ留学にはどのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか。
短期アメリカ留学のメリット
1.日本の高校を休学、留年せずに留学できる
「留学」というと、学校を休学、留年を覚悟しなければいけないイメージがありますが、短期留学の場合は、長期間休みを取ることができる夏休みや冬休みに留学をすることが多いため、高校の授業を休むことなく留学をすることができます。
2. 多国籍の中で英語を勉強することができる
日本国内で英語を学習すると、日本人に囲まれた環境の中で勉強することになりますが、アメリカの語学学校に留学すると、非ネイティブの様々な国の人達が多いため、多国籍のメンバーに混じって勉強することができます。
グローバル化が進む現在は、様々な国籍の人達と英語を使って会話する機会が増えています。
英語と一言で言っても、話す相手が違うとアクセントやイントネーション、同じ単語でも意味が違うことがあったりするため、慣れるまでは聴き取れないことがあります。
そのため、語学学校で多国籍のメンバーと一緒に英語を学び、様々な英語に触れる機会は、後々英語を使った勉強や仕事にプラスに働くでしょう。
また、多国籍のメンバーと勉強をすることで異文化に対する理解を深めることもできます。
国が違うことで、政治、文化、経済、生活など様々な事情が大きく異なります。
中には、高校生のうちから自国で仕事をしてお金を貯めてからアメリカに語学留学に来ている学生や自分の国が非常に治安が悪いためアメリカに来たという学生もいます。
本人の口から出身国の状況や文化の違いなどを直接聞く経験は、異文化に対する理解を深めることができる留学の大きなメリットです。
3.ホームステイを通じて現地のカルチャーに触れることができる
ホームステイを利用した留学を選択した場合は、ホストファミリーとの交流を通じて現地の生活に触れることができます。
ホームステイの場合は、基本的にホストファミリーと一緒にご飯を食べ、時には一緒にスーパーに行ったり遊びに行ったりすることがあります。
このように、留学先でリアルな生活様式や慣習などを体験できることも大きなメリットです。
短期アメリカ留学のデメリット
1. 長期の休み期間は、日本人が多い
夏休みや冬休みといった長期の休みの期間は、留学をする高校生や大学生、旅行に来ている日本人が多いため、中には留学したにも関わらず日本人としか話をしなかったというケースがあります。
これはアメリカのどの場所に留学をするかにもよりますが、一般的に大きな都市には多くの日本人が集まっていますので、せっかく留学したのに日本人に囲まれて過ごしたということになりかねません。
このようなことを避けたい方は、少し田舎の都市に短期留学をするか、もしくは多国籍のメンバーを揃えるために独自のルールを設けている留学プログラムを選択することをおすすめします。
2.現地の高校の授業を受けることはできない
先ほど少し触れましたが、短期のアメリカ留学の場合はほとんどが「現地の高校に通学可能」と謳っていても、現地校の授業に参加することができないことがほとんどです。
そのため、実際にアメリカの高校生に混じって勉強をしたいという方は、短期プログラムではなく長期の留学プログラムを検討することをおすすめします。
3. 本格的な英語力を身に付けることは難しい
1ヶ月以下の留学では、日常会話等の英語力は身に付けられるものの、ネイティブスピーカーと互角に会話をする力や英語で進められる授業をしっかり理解し、自分で発言をできるまでの英語力を身に付けることは難しいでしょう。
ネイティブに近い英語力を身に付けたいという場合は、短期留学の後に長期の留学を考える必要があります。
高校生のアメリカ短期留学にかかる費用と奨学金
では、具体的に高校生のアメリカ短期留学にはどの程度の費用がかかるのでしょうか。
必要となる費用項目
プログラムによって多少異なりますが、一般的には下記の費用が必要になります。
- プログラム参加費用や授業料
- 渡航費用・宿泊費用(寮費、ホームステイなどの費用)
※宿泊費がプログラム参加費用に含まれているケースも有 - 保険費用・ビザの申請費用
- その他滞在費用(飲食費、交通費など)
アメリカは日本と比較をして物価が高い国です。
例えば、日本では400円で購入できるマクドナルドのビッグマックはアメリカでは5.7ドル(600円以上)します。
そのため、短期の留学といっても、ある程度の滞在費用は用意しておかなければなりません。
具体的にかかる費用
では、具体的にどれくらいの費用がかかるのでしょうか。
ここでは、先ほどあげた項目ごとに一般的に必要となる金額を紹介しておきます。
プログラム参加費用や授業料
語学学校通学のプログラムでは、下記の金額がベースとなります。
- 1週間:15万円~
- 2週間:25万円~
- 3週間:35万円~
- 4週間:40万円~
費用の違いは授業のコマ数の違いで計算されます。
上記は最低限必要な料金です。
また、地域が異なると多少金額の変動はあるため、あくまでも目安の金額だと思ってください。
現地の大学が主催するプログラムに参加する場合は、内容と期間によって金額に差がありますが、30万円~50万円程度のものが多いでしょう。
渡航費用
渡航費用はアメリカのどこに留学をするか、いつ留学するかで大きく異なります。
一般的には10万円~15万円程度必要とされています。
ただし、夏休みや冬休みといった旅行のハイシーズンには値段が跳ね上がりますので、航空会社の運賃表を確認して留学時期を決定することをおすすめします。
宿泊費用
宿泊費用の目安は下記の通りです。
- 1週間:2万円~
- 2週間:3万円~
- 3週間:4万円~
- 4週間:5万円~
こちらも滞在場所や宿泊場所(ホームステイか寮に滞在するか)で異なりますので、あくまでも目安と考えてください。
保険費用
短期留学の場合は、保険会社が用意している短期アメリカ保険のプランに加入するか、旅行者向けのプランに加入することをおすすめします。
中にはクレジットカードに保険が付帯されているから、保険には入らなくて良いという方もいますが、クレジットカードの保険はカバーできる範囲が限られていること、アメリカは医療費が高いことから、専用の保険に入ることをおすすめします。
費用としては1ヶ月で3万~5万程度でしょう。
ビザの申請費用
長期でアメリカに留学する場合は学生ビザが必要になりますが、3ヶ月以下の滞在の場合はESTAと呼ばれる短期滞在型のビザの取得だけで滞在ができます。
ESTAは個人で申請した場合は14ドル(1,600円程度)です。
現地滞在費用
現地滞在費用は現地でどのようなことに取り組むかによって異なりますが、物価の高いアメリカにおいては、1ヶ月10万円程度は必要と思っていていた方が良いでしょう。
これら経費を合算すると、アメリカ留学には1週間の場合は最低でも30万円強、1ヶ月の場合は60万円強の費用が必要となります。
短期留学でも利用できる奨学金
ロータリークラブ青少年交換プログラム
ロータリークラブが主催する交換留学プログラムに参加する高校生を対象にした奨学金です。
留学中の食費、学費、滞在費が免除されるため、他の団体のプログラムと比べると、とても手厚い奨学院制度です。
プログラムは、数週間の短期のから1年の長期のものまで様々なプログラムが用意されています。
トビタテ留学JAPAN高校生コース
「トビタテ留学JAPAN」は文部科学省が2014年から民間の企業や団体と協働で始めた取り組みです。
14日~1年の期間で自由に国や地域を選んで留学プログラムを組むことができるほか、外部の留学エージェントのプログラムを利用することも可能です。
学校への通学だけでなく、スポーツや趣味に関連した留学でも奨学金を受け取ることができますが、選考にあたっては次の3つことが義務付けられます。
②アンバサダー活動:日本や地域の良さをPRする活動を行うこと。
③エヴァンジェリスト活動:帰国後に経験を生かした活動を行うこと。
また、渡航前と渡航後に研修があるので、同じ時期に留学をする仲間とのネットワークを作ることができます。
各地方自治体主催の奨学金
お住まいの県、市によっては留学の奨学金制度を用意している自治体があります。
3ヶ月以上の長期に絞った奨学金制度を用意している地方自治体がほとんどですが、中には2週間~1ヶ月の留学にも対応した奨学金制度が用意しているケースがあります。
ご自身がお住まいの地方自治体のホームページを確認してみてください。
留学前に準備しておくべきこと
最後に留学前に準備をしておきたいことをお伝えしておきます。
予防接種アメリカへの長期留学の場合は、大学や高校の寮で集団感染を避けるため、予防接種が義務付けられていますが、短期留学場合は特に予防接種の義務は課せられません。
しかし現地で感染病にかかり、現地の医療機関のお世話になることは避けたいところなので、最低限下記の予防接種を受けてから渡航することをおすすめします。
- MMR(麻疹、おたふく風邪、風疹)
- 破傷風、ジフテリア、百日咳
- B型肝炎
- 髄膜炎
- 結核
- 水ぼうそう
- ツベルクリン
中にはすでに受けている予防接種もあると思いますので、母子手帳や病院等の記録を確認して、未接種の予防接種だけ受けるようにしてください。
常備薬の準備胃薬や風邪薬といった常備薬はある程度準備をして渡航すると良いでしょう。
もちろん現地の薬を服用することもできますが、西洋人向けに作られた売薬はアジア人には効力が強すぎることがありますので、できる限り自分が飲みなれた常備薬を服用することをおすすめします。
虫歯の治療アメリカの医療費は高いことで有名ですが、歯の治療費も同様です。
虫歯の治療をしただけで日本円にして10万円請求されたという話を聞いたことがあります。
そのため、現地に行く前は歯のチェック、虫歯の治療等は済ませてから渡航することをおすすめします。
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まとめ
高校生の短期アメリカ留学だと、得るものが少ないのではないかと思っている方もいるかと思いますが、このように短期のアメリカ留学でもたくさんのことを経験できます。
自分にあったプログラムを見付けて、奨学金などを利用し、高校生のうちから海外に触れ、グローバルな世界へ一歩を踏み出してみてください。