【テストあり】中学英語の基礎文法をおさらい! 「三単現のs」とは?

中学英語の基礎文法をおさらい! 「三単現のs」とは?
英文法の説明において、「三単現のs(さんたんげんのエス)」という用語が使われます。

三単現のsとは、動詞の語尾に「-s」あるいは「-es」をつけることを指します。ですが、どのような場合に使われるのかよくわからず、混乱している人は大勢いるのではないでしょうか?

三単現のsは、英語圏では、初歩的な文法としてとらえられています。きちんと使えていないからといって会話が成立しないわけではありませんが、相手に違和感をあたえてしまうことがあります。

正しく英語を話したり書いたりする時には、この三単現のsは重要なポイントとなりますので、今回は、三単現のsが適用される際のルールを例文と練習問題をまじえてくわしく解説します。

三単現のsについて動画で解説

そもそも「三単現のs」とは?

そもそも「三単現のs」とは?

三単現のsとは、「三人称単数現在形のs 」の略で文法の一つです。英語にはいくつかの言い回しがありますが、「The third-person singular ‘s’ rule 」などといったいい方をします。

主語が三人称で単数、加えて時制が現在形といった条件がそろった時、その一般動詞の語尾に「-s」か「-es」をつけ加えます。

先ずは、三人称や単数がどういうものか、また、一般動詞と現在形の時制についての基礎知識を理解しておきましょう。

三人称と単数とは

「人称」とは、話し手から見て誰を指しているのかを示す用語で、英語では、「一人称」、「二人称」、「三人称」の3つの人称があります。

  • 一人称は、話し手であるI(私)や話し手を含めた複数のwe(私たち)のこと
  • 二人称は、話し手を含まない聞き手であるyou(あなた、あなたたち)のこと
  • 話し手も聞き手も含まないそれ以外の第三者(I、we、you以外)のことを三人称

といいます。また、英語では、「1人、2人…」、「1つ2つ…」などと数えることができる名詞の場合、単数と複数に区別されます。単数は1人または1つだけのことで、複数は2人または2つ以上のことです。

そして、三人称単数とは、he(彼は)、she(彼女は)、it(それは) 、およびそれらに置き換えることができる語のことを指します。

単数 一人称 I(私は)
二人称 you(あなたは)
三人称 he(彼は)、she(彼女は)、it(それは) と
それらに置き換えることができる語
複数 一人称 we(私たちは)
二人称 you(あなたたちは)
三人称 they(それらは、彼らは、彼女らは)と
それらに置き換えることができる語

三人称単数の語例

he(彼は)、she(彼女は)、it(それは)は、三人称単数です。そして、he、she、itに置き換えることができる語も三人称単数になります。

he、she、itは三人称単数として見分けが簡単ですが、置き換えることができる語にはいろいろなパターンがありますので、うっかり見落としてしまうこともあります。

以下のように置き換えることができる語が主語である場合も、三単現のsの対象となりますので注意しましょう。

置き換えることができる語の例

Mike(マイク:男性の名前) → he
Mr. Brown(ブラウンさん:男性) → he
my brother(私の兄/弟) → he
her husband(彼女の夫) → he
my boyfriend(私の彼氏) → he
Nancy(ナンシー:女性の名前) → she
Ms. Smith(スミスさん:女性) → she
his sister(彼の姉/妹) → she
my wife(私の妻) → she
the bride(新婦) → she
the dog(その犬) → it
this apple(このリンゴ) → it
a pen(ペン) → it
my bag(私のかばん) → it
your book(あなたの本) → it

一般動詞と現在形とは

英語の動詞は、be動詞と一般動詞の2つに区分されます。 be動詞の現在形は、amとisとareの三種類のみですが、一般動詞は、be動詞以外のすべての動詞を指します。

また、英語では現在形や過去形など動詞の形を変化させることで時間の状況を表現します。現在形は、現在を含めた状況や習慣、思考、感情などを表します。

三単現のsのルールが適用されるのは、一般動詞の現在形です。ゆえに、対象の動詞は数限りなくありますが、以下のような動詞のことをいいます。

一般動詞の現在形例

go 行く
have 持っている
play 遊ぶ、演奏する、(試合などを)する
practice 練習する
study 勉強する
speak 話す
listen 聞く
write 書く
like 好む
do する、行う

「三単現のs」になる時/ならない時

先でも述べましたが三単現のsは、主語が三人称で単数、かつ動詞が一般動詞の現在形の時に限り適用されるルールです。適用される場合と適用されない場合を整理しておきましょう。

パターン①:My sister likes dogs. (私の姉は犬が好きです。)

主語が三人称・単数 + 動詞が現在形の場合 ⇒ 三単現のsになる!

パターン②:I like dogs. (私は犬が好きです。)

主語が三人称以外・単数 + 動詞が現在形の場合 ⇒ 三単現のsにならない

パターン③:My brothers like dogs. (私の兄弟たちは犬が好きです。)

主語が三人称・複数 + 動詞が現在形の場合 ⇒ 三単現のsにならない

パターン④:My sister liked dogs when she was a kid.(私の姉は子どものころ犬が好きでした。)

主語が三人称・単数 + 動詞が過去形の場合 ⇒ 三単現のsにならない

「三単現のs」の作り方

「三単現のs」の作り方

三単現のsにするには、その動詞の語尾を変化させますが、語尾によって「-s」、「-es」、「-ies」をつけるケースがあります。

動詞の語尾に「-s」をつける場合

ほとんどの動詞は、その語尾に「-s」をつけ加える形で変化します。

-sになる場合の例

動詞 三単現のsへの変化
play → plays /plez/
practice → practices /pɹæktɪsɪz/
speak → speaks /spi:ks/
listen → listens /lɪsənz/
write → writes /ɹaɪts/
like → likes /laɪks/

※語尾にス/s/またはズ/z/をつけて発音します。

例文

文章や会話において主語が三人称単数である時は、以下のように動詞の語尾に「-s」をつけ加えます。

Tom lives in Canada.
(トムはカナダに住んでいます。)

My brother speaks English well.
(私の兄は上手に英語を話します。)

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(この記事には詳細がのっています。)

動詞の語尾に「-es」をつける場合

動詞の語尾が「-o」「-ss」、「-x」、「-sh」、「-ch」、の動詞は、その語尾に「-es」をつけ加える形で変化します。

-esになる場合の例

動詞 三単現のsへの変化
go → goes /’goʊz/
pass → passes /pæsɪz/
mix → mixes /mɪksɪz/
wash → washes /wɑʃɪz/
finish → finishes /fɪnɪʃɪz/
catch → catches /kætʃɪz/
teach → teaches /titʃɪz/
watch → watches /wɑtʃɪz/

※語尾にズ/z/またはイズ /ɪz/をつけて発音します。

例文

文章や会話において主語が三人称単数で、動詞の語尾が「-ss」、「-x」、「-sh」、「-ch」、「-o」の場合は、以下のように語尾に「-es」をつけ加えます。

She goes shopping on weekends.
(彼女は週末買い物に行きます。)

My father finishes his work late at night.
(私のお父さんは夜遅くに仕事を終えます。)

Ken watches TV at home.
(ケンは家でテレビを見ています。)

動詞の語尾に「-ies」をつける場合

動詞の語尾が子音+yで終わる動詞は、その語尾の「y」を「i」に変えて「-es」をつけ加える形で変化します。

-iesになる場合の例

動詞 三単現のsへの変化
study → studies /stədiz/
cry → cries /kɹaɪ̯z/
fly → flies /flaɪ̯z/
supply → supplies /səˈplaɪ̯z/
try → tries – /tɹaɪ̯z/

※語尾にズ /z/をつけて発音します。

例文

文章や会話において主語が三人称単数で、動詞の語尾が子音+yで終わる場合は、以下のように「y」を「i」に変えて「-es」をつけ加えます。

She studies English hard.
(彼女は一生懸命英語を勉強しています。)

Sam tries to give up smoking.
(サムはたばこを吸うことをやめようとします。)

Time flies.
(時間はすぐに過ぎ去ってしまいます。=光陰矢の如し。)

特殊な例

三単現のsは、動詞の語尾に「-s」、「-es」、「-ies」のいずれかをつけるだけなのですが、一つだけ例外の動詞があります。

動詞haveは、語尾がeで終わっていますが、havesではなくhasに変化します。これは特殊な形として覚えておきましょう。

特殊な変化

一般動詞 三単現のsへの変化
have has /hæz/

例文

文章や会話において主語が三人称単数の場合、以下のようにhasを使います。

My teacher has three daughters.
(私の先生には3人の娘がいます。)

Who has a pen?
(誰かペンを持っていますか?)

She has finished her homework.
(彼女は宿題を終えました。)
※主語が三人称単数で動詞が現在完了形の場合は、haveをhasにします。

「三単現のs」の練習問題

「三単現のs」の練習問題

以下、基礎問題と応用問題があります。それぞれの問題の英文は、繰り返し声に出して読んでください。そうすることで、三単現のsのルールに慣れることができます。

基礎問題

( )内の動詞を適切な語に変えましょう。変える必要がない場合はそのまま書いてください。

問題1:Mike (like) hamburgers.

likes

問題2:My mother often (bake) cakes.

bakes

問題3:Her friend (is) good at playing the piano.

is

問題4:My sister’s husband (play) golf every week.

plays

問題5:His parents (go) to church.

go

問題6:Your cat (love) fish.

love

問題7:The teacher (know) every student’s name.

knows

問題8:This bird (cry) a lot.

cries

問題9:That machine (supply) water.

supplies

問題10:Her partner (have) a red car

has

応用問題

( )内に日本語と同じ意味になる動詞を書いてください。

問題1:He ( ) the newspaper every morning.
(彼は毎朝新聞を読みます。)

reads

問題2:Catherine ( ) biology at university.
(キャサリンは大学で生物の勉強をしています。)

studies

問題3:Nancy’s brother often ( ) TV at home.
(ナンシーのお兄さんはよく家でテレビを見ます。)

watches

問題4:That elephant ( ) apples and bananas.
(あの象はリンゴとバナナを食べます。)

eats

問題5:The dog ( ) cats.
(その犬は猫が嫌いです。)

hates

問題6:Her youngest child often ( ) things.
(彼女の一番下の子どもはよく忘れ物をします。)

forgets

問題7:Professor Smith ( ) math to a lot of students.
(スミス教授はたくさんの生徒に数学を教えます。)

teaches

問題8:Jason ( ) already ( ) work on his new project.
(ジェイソンは新しいプロジェクトの仕事をすでに終えました。)

has, finished

問題9:Her husband ( ) for a walk in the park every morning.
(彼女の夫は毎朝公園に散歩に行きます。)

goes

問題10:He ( ) the bedsheets every week.
(彼は毎週ベッドシーツを洗います。)

washes

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「三単現のs」のまとめ

本記事では、三単現のsの基本ルールとその例文・練習問題について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?

【三単現のsのチェックポイントまとめ】

  • 主語が三人称であるか。
  • 主語が単数であるか。
  • 動詞が一般動詞であるか。
  • 一般動詞の時制は現在形であるか。

⇒上記の条件をすべてみたす場合、三単現のsのルールを適用する。

慣れるまでは主語が三人称単数なのか、また該当の動詞を「-s」、「-es」、「-ies」のいずれに変化させればいいのか迷うこともあるでしょう。

しかし心配はいりません。いろいろな例文で練習すれば、次第にパターンがつかめるようになります。実際の英会話において、三単現のsをつけ忘れたからといって会話が成り立たないということはありません。

しかし、頻繁に間違えるようなことがあれば、「教養がない人」という誤解を与えかねません。それほど複雑な文法ではありませんので、ぜひこの機会に練習をして三単現のsをマスターしてください。