【テスト有】中学英語の基礎文法をおさらい! 「現在完了形」とは?

中学英語の基礎文法をおさらい! 「現在完了形」とは?

英語の現在完了形について、「用法がたくさんあり使い分けがわからない…」、「過去形と現在完了形の違いがわからず混乱する…」と悩んでいる人は多いのではないでしょうか。

現在完了形とは、「have/has + 過去分詞」の型を用い、現在と過去とのつながりを示すために使います。

過去から現在に向かって迫ってくるイメージで使います。

日本語にはない動詞の時制であり、また、完了、経験、継続、結果という4つの用法があるため、最初は複雑に感じるかもしれません。

しかし、4つの用法それぞれの意味の違いを意識することで、しだいに理解できるようになります。

現在完了形をきちんと使いこなすことで、英語での表現力が格段にアップしますので、マスターしておくことをおすすめします。

今回は、おもに中学英語で習う現在完了形とその使い方について、例文と練習問題をまじえて詳しく解説します。

現在完了形についてYouTubeでも解説

YouTubeでも「現在完了形」について解説しています!発音などが気になる方はぜひ動画も記事と合わせてチェックしてみてください!

現在完了形とは

現在完了形とは

現在完了形は、「have/has+過去分詞」の要素からなります。

現在に焦点があって、過去のある時点からの行動や状況が現在に向かって迫ってくるというイメージで使います。

現在完了形

先ずは現在完了形と過去形の違いを理解しておきましょう。

現在完了形と過去形の違い

現在完了形と過去形は、日本語へ訳すとき同じ「~した」となることがあって、混同してしまうことがあるかもしれません。

しかし、その基本の型や働きは大きく異なりますので、現在完了形と過去形の違いをしっかりとつかんでおきましょう。

現在完了形
(Present Perfect Tense)
過去形
(Past Tense)
イメージ 過去からつながっている現在の状況を表す。
現在に向かって迫ってくるイメージで使う。
過去の行為や状態を表し、現在とは切り離してとらえる。
時間に隔たりがあるイメージで使う。
基本の型 have/has + 動詞の過去分詞形 動詞の過去形
おもな働き ①完了
②経験
③継続
④結果
①過去のできごとや状態を表す
②丁寧さを表す

過去形

動詞の過去形

I lived in Tokyo.
(私は東京に住んでいました。)

⇒過去のある時点に東京に住んでいたことを表す。現在は住んでいない。

現在完了形

have/has 動詞の過去分詞形

I have just finished my homework.
(完了:私はちょうど宿題を終えたところです。)

I have never finished my homework.
(経験:私は今まで宿題を終えたことがありません。)

I have lived in Tokyo for two years.
(継続:私は2年前から東京に住んでいます。)

I have moved to Tokyo for work.
(結果:私は仕事のために東京に引っ越しをしました。)

⇒完了、経験、継続、結果とも現在に焦点があり、過去からつながっている現在のことを述べている。

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現在完了形の使い方

現在完了形の使い方

続いて、現在完了形の基本の型と4つある用法(完了、経験、継続、結果)の使い方について解説します。

あわせて、否定文、疑問文にもふれますので、基本の型とそれぞれの用法の意味を意識して学習しましょう。

現在完了形の基本の型

現在完了形は、「have/has + 過去分詞」の型をとりますが、このときのhave/hasは助動詞です。動詞のhaveと同様に、主語が三人称単数の場合、hasになるので注意が必要です。

主語の種類 助動詞haveの変化の形
一人称 単数:I → have
複数:we → have
二人称 単数:you → have
複数:you → have
三人称 単数:he, she, it, Ken, など → has
複数:they, people, parentsなど → have

そして、現在完了形の文をつくるには、主語の後にhave/hasと動詞の過去分詞形がきます。その後は、内容に応じて目的語や修飾語が続きます。

基本の文型

主語 + have/has + 過去分詞 + (目的語/修飾語).

They have lived in London.
(彼らはロンドンに住んだことがあります。)

現在完了形の否定文は、通常の助動詞の否定文と同じです。have/hasの後にnotを置いて、その後に過去分詞がきます。

否定文の文型

主語 + have/has + not + 過去分詞 + (目的語/修飾語).

They have not lived in London.
(彼らはロンドンに住んだことがありません。)

現在完了形の疑問文も通常の助動詞の疑問文と同じです。have/hasを主語の前に出して、その後に過去分詞がきます。

一般疑問文の文型

Have/Has +主語 + not + 過去分詞 + (目的語/修飾語)?

Have they not lived in London?
(彼らはロンドンに住んだことがありますか?)

疑問詞を使った疑問文の場合も同様で、文頭に疑問詞を置き、その後にhave/has、主語、過去分詞が続きます。

疑問詞を使った疑問文の文型

疑問詞 + have/has + 主語 + 過去分詞 + (目的語/修飾語)?

How long have they lived in London?
(彼らはどのくらいロンドンに住んでいますか?)

また、主語と助動詞のhave/has、have/hasと否定のnotは、短縮して表すこともあるので覚えておきましょう。

【短縮例】

I have → I’ve
He has → He’s
She has → She’s
have not → haven’t
has not → hasn’t

完了

現在完了の「完了」の用法は、最近完了したできごとや間近に起こったできごとを表します。

過去のある時点から起こっているできごとが現在に向かって迫ってくるイメージがあり、「~した」という意味で使います。

just(たった今、ちょうど), already(すでに), yet(まだ、もう)は、現在完了形の完了の用法でよく使われる単語です。Justとalreadyは肯定文で、yetは、否定文と疑問文で用います。

I have just arrived at the office.
(私はたったいま、オフィスに到着しました。)

He has already finished his homework.
(彼はすでに宿題を終えました。)

She hasn’t left yet.
(彼女はまだ出発していません。)

Has she left yet?
(彼女はもう出発しましたか?)

経験

現在完了の「経験」の用法は、過去と現在の間のある時点において経験したできごとを表します。

過去におこなったできごとですが、「いま現在その経験をもっている」というニュアンスがあり、「~したことがある」という意味になります、

回数を表す単語やever(これまで、いままでに)、never([一度も]~したことがない)は、現在完了形の経験の用法でよく用いられます。everは疑問文で、neverは否定文で使われます。

【例文】

He has been to Canada.
(彼はカナダに行ったことがある。)

⇒「~に行ったことがある」は、go(行く)ではなくbe動詞(いる)を用い、経験を表す。

She has never played tennis.
(彼女は一度もテニスをしたことがありません。)

Have you ever been to Australia?
(あなたはいままでオーストラリアに行ったことはありますか?)

How many times have you been to Tokyo?
(あなたは何回東京に行ったことがありますか?)

継続

現在完了の「継続」の用法は、過去のある時点からのできごとが、現在もまだ続いている状況を表し、「ずっと~している」という意味になります。

期間を表すfor(~間)と起点を表すsince(~から、~以来)は、現在完了形の継続の用法でよく使われる単語です。

【例文】

She has been in Canada for two years.
(彼女は2年前からカナダにいます。)

I have known her since last year.
(私は昨年から彼女を知っています。)

He has not studied English for a year.
(私は英語の勉強を始めてから1年たっていません。)

How long have you been in Canada?
(どのくらいカナダにいるのですか?)

結果

現在完了の「結果」の用法は、過去のできごとがもたらした現在の結果を表し、「だから~だ」という意味になります。

【例文】

He has gone to Canada.
(彼はカナダに行きました。)

⇒「カナダ行ってしまって、いまはここにはいない」という結果を表す。

I have cleaned your room.
(私はあなたの部屋を掃除しました。)

⇒「部屋を掃除したので、いまはきれいだ」という結果を表す。

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現在完了形の応用的な使い方

現在完了形の応用的な使い方

続いて、現在完了形の応用パターンとして、過去完了形と現在完了進行形についても理解しておきましょう。

過去完了形

過去完了形は、過去のある時点に焦点を置き、その前から起きていた行動や状況がその過去のある時点に向かって迫ってくるイメージで使います。

過去完了形
 
「had + 過去分詞」の要素からなります。ある過去の時点を意識し、それよりも前のできごとを表します。

基本文型

主語 + had + 過去分詞 + (目的語/修飾語).

【例文】

When I came home, my family had already finished dinner.
(私が帰宅したとき、家族は夕食をすませていました。)

⇒「帰宅した時点で、家族が夕食をすませていた」という過去に完了したできごとを表す。

He had been there when he was a child.
(彼は子供のころ、そこに行ったことがありました。)

⇒「子供のころにそこに行ったことがあった」という過去の経験を表す。

He had been a college student until last year.
(彼は去年まで大学生でした。)

⇒「去年まで大学生であった」という過去の継続していたできごとを表す。

また、hadは、以下のように短縮して表すこともできます。

【短縮例】

I had → I’d
He had → He’d
She had → She’d
had not → hadn’t

現在完了進行形

現在完了進行形は、現在完了形と進行形のコンビネーションで、ある動作が過去から現在に向けて躍動感をもって続いてくるイメージで使います。

進行形の「be動詞 + -ing」と現在完了の「have/has + 過去分詞」を組み合わせて、「have/has + been + 過去分詞」の型をとり、動作が連続していることを強調します。

基本文型

主語 + have/has + been + 過去分詞 + (目的語/修飾語).

【例文】

I’ve been waiting for you for a long time.
( 私は長い間あなたを待っていました)

⇒「ずっとあなたを待っていた」というニュアンスで継続している動作を強調します。

I’ve been working for this company for 20 years.
( 私は20年間この会社で働いています。)

⇒「20年間ずっと働いている」というニュアンスで継続している動作を強調します。

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練習問題

練習問題

以下に、練習問題を出しておきます。それぞれの英文は、繰り返し声に出して読んでください。そうすることで、現在完了形の構造に慣れることができます。

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現在完了形とは
現在完了形の使い方

基礎問題

日本語にあうように(  )内に適切な単語を入れてください。

問題1:Ken (  ) just (  ) his work.
(ケンは、ちょうど仕事を終えました。)

has, finished

問題2:I (  ) (  ) in Australia for three years.
(私は、3年間オーストラリアに住んでいます。)

have lived

問題3:I (  ) (  ) (  ) dinner yet.
(私は、まだ夕食をたべていません。)

have not had / have not eaten

問題4:Nancy (  ) (  ) her wallet.
(ナンシーは、財布をなくしました。)

has lost

問題5:Mary (  ) (  ) to her friend’s house.
(メアリーは、友達の家に行きました。[いまはいません])

has gone

問題6:(  ) you (  ) (  ) to Osaka before?
(あなたは、いままで大阪に行ったことはありますか?)

Have, ever been

問題7:I (  ) (  ) (  ) a dolphin in my life.
(私は、一度もイルカを見たことがありません。)

have never seen

問題8:How many times (  ) you (  ) the book?
(あなたは、何回その本を読みましたか?)

have, read

問題9:The movie (  ) already (  ) when she arrived at the theater.
(彼女が映画館についたとき、映画はすでに始まっていました。)

had, started

問題10:How long (  ) you (  ) (  ) for this company?
(あなたは、どのくらいこの会社で働いていますか?)

have, been working

応用問題

日本語と同じ意味になるように、(  )内の単語を並びかえてください。

問題1:(just, from, she, come, has, school, home).
(彼女は、ちょうど学校から帰ってきたところです。)

She has just come home from school.

問題2:(watched, yet, not, that, Ken, movie, has).
(ケンは、まだその映画を見ていません。)

Ken has not watched that movie yet.

問題3:(have, to, Canada, times, three, been, I).
(私は、3回カナダに行ったことがあります。)

I’ve been to Canada three times.

問題4:(read, the, you, have, yet, book)?
(あなたは、もうその本を読みましたか?)

Have you read the book yet?

問題5:(to, before, we, never, been, Kyoto, have).
(私たちは、一度も京都に行ったことがありません。)

We have never been to Kyoto before.

問題6:(submitted, he, the, has, to, report, teacher, already, his).
(彼は、すでにそのレポートを先生に提出しました。)

He had already submitted the report to his teacher.

問題7:(have, there, Tom and Ken, for, been, three hours, fishing).
(トムとケンは、3時間そこで釣りをしています。)

Tom and Ken have been fishing there for three hours.

問題8:(lived, in Japan, had, ten years, before returning, for, Kevin, to Australia).
(ケビンはオーストラリアに帰るまで、10年間日本に住んでいました。)

Kevin had lived in Japan for ten years before returning to Australia.

まとめ

本記事では、現在完了形について例文とともに解説しましたが、いかがでしたでしょうか?

現在完了形まとめ

・特徴:過去のある時点に起こったできごとが現在に向かって迫ってくるイメージで使う。
・基本文型:主語 + have/has + 過去分詞 + (目的語/修飾語).
・意味:①完了:そのものごとが完了していることを表す。「~した」
②経験:そのものごとを経験したことを表す。「~したことがある」
③継続:そのものごとがずっと続いていることを表す。「ずっと~している」
④結果:そのものごとがもたらした現在の結果を表す。「だから~だ」

過去分詞形は、「have/has+過去分詞」という基本の型と4つの用法の表すイメージを意識することで、しだいに使いこなせるようになります。

いろいろな例文にふれて少しずつ慣れることで、表現のバリエーションが広がりますので、ぜひこの機会に練習をしてマスターしてください。

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