この記事では、フォニックス学習の基礎情報とメリット、そして子供におすすめのフォニックス学習方法を紹介します。
「フォニックスについて知りたい!」という方や、「フォニックスの学習を取り入れたい」という方はぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
フォニックスとは?
フォニックス(Phonics)とは、英語の文字が持つ「音のルール」を学ぶ学習法のことで、英語学習の基礎を身につけるために重要だと考えられています。
日本人の子供が「あいうえお表」を使って日本語を学ぶように、英語を母語とする英語圏の子供は、「フォニックス表」を用いて英語の基礎を勉強します。
また、日本でも多くの子供向け英会話教室がフォニックスを取り入れており、教室の壁に「フォニックス表」というものが掲示されていることも珍しくありません。
なぜフォニックスを学習するの?
日本語の場合、文字と発音は一致していますが、英語の場合は、文字と発音が異なるので、文字と発音をセットで正しく覚える必要があります。
言語 | 文字 | 発音 |
---|---|---|
日本語 | あ | あ |
い | い | |
う | う | |
英語 | A(エイ) | ェア |
B(ビー) | ブ | |
C(シー) | ク |
例えば、“Bad”を「バッド」と正しく発音するためには、「B=ブ」「A=ェア」「D=ドゥ」というルールを知っておく必要があります。
このように、英語では文字(アルファベット)と発音が異なるため、正しく発音するためには、フォニックスの学習が欠かせません。
フォニックスは早期の学習がおすすめ!
英語の「音」を中心に学習するフォニックスは、幼少期~小学校低学年のうちに学習しておくことをおすすめします。
語学を学習するのに最適な「臨界期」は9歳頃までといわれており、それまでに英語の音を学習しておくことで、「英語耳」や「正しい発音」が身につきやすいと考えられています。
大人になるにつれ、英語の「正しい発音」を身につけるのはどんどん難しくなりますので、ぜひフォニックスは早期に学んでおきましょう。
子供がフォニックスを学習するメリット
続いて、フォニックスを学習することで得られるメリットを紹介します。
「子供にフォニックスを学習させるかどうか迷っている…」という方はぜひ参考にしてください。
1.正しい発音が身につく
フォニックスを学習すると、日本語にはない英語の「音」をしっかりと理解できるので、正しい発音が身につきます。
日本人が発音する英語が「カタカナ英語」と呼ばれてしまうのは、英語特有の音を正しく発音できていないからです。
早期のうちに英語の正しい音に耳を慣らしておけば、カタカナ発音が染みついてしまう心配がありません。
2.リスニング力の基礎が身につく
フォニックスを学ぶと、アルファベットの「音」を1文字ずつ理解することができるので、リスニング力の基礎が身につきます。
その結果、日本人にとって聞き分けるのが難しい「L」と「R」や、「B」と「V」などといった音でも、聞き分けられるようになるでしょう。
例えば、「L」と「R」の聞き分けができなければ、“Light”と発音された時に「光(Light)」なのか「右(Right)」なのか混乱してしまいますが、フォニックスを学習しておけば聞き分けに困ることはありません。
リスニング力を伸ばすには、英語をたくさん聞くことが推奨されていますが、リスニング力の基盤づくりにはフォニックスの学習がおすすめです。
特に、幼少期は「英語耳」を育てるのに最適な時期だと考えられているため、フォニックスを学習することで得られる効果は大きいでしょう。
3.スペルから発音、発音からスペルを予測できるようになる
フォニックスを学習すると、文字と発音を素早く結びつけられるようになります。
その結果、初めて見た英単語の正しい発音と、初めて聞いた英単語の正しいスペルを予測する力が身につきます。
もちろん不規則な英単語も存在するため、100%確実に予測できる訳ではありませんが、フォニックスの知識があるのとないのでは大違いです。
早期にフォニックスを学習しておくことにより、小学校、中学校……と本格的な学習が始まった際に、効率よく英語力を伸ばすことが可能になります。
「子供が小さいうちに、英語の基礎を身につけさせたい」という方は、フォニックスの学習を取り入れることをおすすめします。
【子供向け!】フォニックスのおすすめ学習法3選
ここまでで、フォニックスの基礎知識とフォニックスを学習するメリットを紹介してきました。
英語学習におけるフォニックスの重要さは、十分に分かっていただけたのではないでしょうか。
そこで次に、子供におすすめのフォニックス学習方法を紹介します。
「自宅で子供にフォニックスを教えたい!」「子供にフォニックスを教えたいけど、学習方法が分からない…」という人は、ぜひ参考にしてください。
1.YouTubeの歌動画で楽しく学習
フォニックスの学習には、YouTubeにアップロードされている歌動画の活用がおすすめです。
歌動画を活用することで、耳に残るメロディーと共に視覚的にも楽しく学習することができます。
また、英語話者の正しい発音をお手本にすることで、子供でも正しい発音が理解しやすいというメリットもあります。
とはいえ、「どの歌動画を使えばいいか分からない…」という人も多いでしょう。
ここでは、実際に活用したいおすすめの歌動画を3つ紹介します。
子供が取り組みやすいように、子供向けの歌動画を選んでいますので、ぜひ参考にしてください。
1.Phonics Song with TWO Words / ChuChu TV
世界中で30億回以上再生されているこちらの1曲は、「再生回数が多い人気の歌動画がいい!」という人におすすめです。
“A for Apple, A for Ant”、“B for Bat, B for Ball”……とリズムに合わせてフォニックスを学習できます。
A~Zの発音と一緒に英単語が2つ登場します。
出てくる単語はどれも基礎的なものですので、英語の勉強を始めたばかりの子共でも取っつきやすいでしょう。
2.Phonics Song 2 (new version) / KidsTV123
わずか2分52秒で、すべてのアルファベットの発音を英単語と一緒に学べる歌動画です。
シンプルで見やすい画面と、耳に残るメロディーが特徴で、幼い子供でも受け入れやすい内容となっています。
3.Phonics Song / LooLoo Kids
こちらは、アニメーションで楽しくフォニックスが学べる歌動画です。
「視覚的に楽しく学ばせてあげたい!」という方におすすめです。
2.アプリを活用する
普段からスマホやタブレットを使って、知育や日本語学習を行っているという家庭であれば、フォニックス学習にもアプリを活用することをおすすめします。
ここでは実際に活用したいおすすめ英語アプリを紹介します。
子供でも取り組みやすいアプリばかりを選んでいますので、ぜひ参考にしてください。
1.ABC Spelling – Spell & Phonics
英語のスペルとフォニックスが学べる、4歳以上を対象とした英語アプリです。
広告表示がないため、子供に安心して見せられます。
アルファベット1文字ずつの発音はもちろん、簡単な英単語の発音も、フォニックスで学ぶ音を応用して学習することができます。
文字の並び替えや文字埋めなど、ゲーム感覚で取り組める機能がたくさんそろっていますので、「フォニックスを楽しく学習させたい!」という方におすすめです。
2.ABC Kids – Tracing & Phonics
アルファベット(大文字&小文字)の書き方と、フォニックスが一緒に学べる英語アプリです。
こちらのアプリにも、広告表示がありません。
かわいいイラストとミニゲームで、勉強が苦手な子供でも楽しく英語の読み書きを学習することができます。
「発音だけじゃなくて、アルファベットの書き方もそろそろ学習させたいな…」という方は、ぜひ活用してみてください。
3.Pinkfong ABCフォニックス
最後に紹介するこちらは、初めてフォニックスを勉強する子供にぴったりの英語アプリです。
童話アニメーションやミニゲームが収録されているので、英語の知識がまったくない子供でも取っつきやすいでしょう。
無料アプリですが、アプリ内で追加コンテンツを購入することが可能です。
まずは無料でダウンロードをして、子供の反応次第で追加購入するかどうかを検討するといいでしょう。
3.フォニックスの教材本を活用する
おすすめの学習法の最後は、フォニックスに特化した教材本を活用する方法です。
フォニックスの学習に本格的に取り組む場合は、教材の利用がおすすめです。
「フォニックスの教材本ってどれを選んでいいか分からない…」という方に向けて、おすすめのフォニックス教材を紹介します。
1.小学生のフォニックス
こちらは、小学生におすすめのフォニックス教材です。
「歌で覚える小学生のフォニックス」シリーズのCDが付属しているので、歌を聞いて楽しく学習することが可能です。
大きくてカラフルなイラストと共に、フォニックスのルールが分かりやすく解説されているので、勉強が苦手な子供でも取り組みやすいという特徴があります。
小学校の英語の授業では、フォニックスは取り扱われないことが多いので、自宅でプラスアルファとしてフォニックスの学習を取り入れてみるのはいかがですか?
2.はじめてのフォニックス 英語が好きになる5冊セットボックス
初めてフォニックスを学習する子供におすすめの教材です。
ソフトカバーのフォニックス教材本5冊と音声が収録されたCD5枚がセットになっています。
この5冊を学習することで、フォニックスの基本ルールから日常会話へとステップアップすることが可能です。
フォニックスで英語の土台を作った後、より本格的な英語学習へと移行するのにぴったりな教材です。
「まだ子供向けの英語学習教材を購入しておらず、どれを購入するか迷っている…」という方は、こちらの5冊セットを購入しておけば、すぐに自宅での英語学習を始めることができますよ。
子供がフォニックス学習をする時のポイント
最後に、フォニックスを学習する時に押さえておきたいポイントを紹介します。
子供が楽しくフォニックスを学習できるように、以下で紹介するポイントをしっかりと確認しておきましょう。
1.スキマ時間を活用する
歌動画やアプリを使えば、スキマ時間さえあればどこにいてもフォニックスの学習ができます。
学習のためにまとまった時間を確保することが難しい場合は、スキマ時間をどんどん利用しましょう。
例えば、夜ご飯の支度ができるまでの時間や、お風呂から出た後など、5分あればフォニックスの歌動画を1本視聴することができます。
2.子供に合った学習方法を取り入れる
一口にフォニックスの学習といっても、上記で紹介したようにさまざまな学習方法が存在します。
子供によって、興味を持つ学習方法や、楽しいと感じる教材が異なりますので、学習方法を選ぶ時は、自分の子供の性格や興味に合わせて選ぶことをおすすめします。
歌が好きな子供ならYouTubeの歌動画を、タブレット端末での知育学習が好きな子供なら英語アプリを、といったように子供に合った学習方法を取り入れましょう。
「自分の子供に合った学習方法がよく分からない…」という場合は、まずはすべての学習方法を試してみるのもいいでしょう。
実際に試した学習方法の中から、子供が一番興味を示した学習方法を選ぶと、効果的な学習ができます。
3.ゲーム感覚で楽しくできるものを選ぶ
一般的に、幼児~小学校低学年の子供であれば、「ゲーム感覚で楽しく取り組めること」を優先して学習教材を選ぶのが最善です。
アプリや教材を選ぶ際は、イラストの豊富さや使用感など、子供が楽しく取り組めるかどうかを基準に判断しましょう。
「ゲーム感覚で楽しく取り組める」という点においては、歌動画や教材よりもアプリが優れています。
アルファベットを指でなぞりながら、発音を覚えられるアプリや、クイズ形式で学べるアプリなど、楽しく学べる参加型のアプリを選んであげましょう。
4.フォニックス学習中は隣でサポートをしてあげよう!
子供がフォニックスを勉強する最中は、できるだけ隣についてサポートをしてあげると安心です。
アプリや歌動画などは子供向けに作られているとはいえ、子供によってはひとりで取り組むと、学習の意図やフォニックスの意味を理解できないことがあります。
学習中は、子供の質問に答えてあげたり、動画やアプリの難しい部分を分かりやすく教えてあげたりとサポートしてあげましょう。
まとめ
この記事では、子供の英語学習に取り入れたい「フォニックス」のメリットやおすすめの学習方法などを紹介しました。
フォニックスは早期に学習することで、英語の正しい発音を身につけることができます。
子供の英語学習にフォニックスを取り入れる際は、
- スキマ時間を積極的に活用する
- 子供に合った学習方法を選ぶ(歌動画、アプリ、教材本など)
- ゲーム感覚で楽しく取り組めるものを選ぶ
- 学習中は親が隣でサポートしてあげる
これらの4つのポイントを押さえておくと、子供が楽しく取り組めるようになりますよ。