英字新聞を読み続けていると英語の読解力が養われ、時事問題に関する知識や日常会話で使えるコンテンツも提供してくれるので、スピーキング力やライティング力も大幅に向上させることができます。
今回は、英字新聞を読むことで得られるメリットと、その学習方法について詳しく解説します。
おすすめの英字新聞
英字新聞はいろいろな新聞社から発行されています。効果的に読みすすめるには、自分のレベルと目的にあった英字新聞を選びましょう。
以下でおもな英字新聞とその特徴を紹介しますので、新聞選びの参考にしてみてください。
The Japan times Alpha
公式サイト⇒https://alpha.japantimes.co.jp/
「The Japan Times Alpha」は、「The Japan Times」の姉妹紙で、英語学習者のための英字新聞です。
政治、ビジネス、環境、科学、スポーツ、芸能など国内外のさまざまなジャンルのニュース記事が、長すぎないボリュームで掲載されています。
日本語の注釈つきなので辞書を引く手間がはぶけ、効率的に読むことができます。
重要ボキャブラリーや文法の解説があり、入試・検定試験はもちろん、ビジネスや通訳の現場でも通用する英語力を養うことをコンセプトとしています。
各記事は、星型のアイコンの数で3段階にレベル分けされています。
英語学習にきめ細かく対応した記事のラインナップや演習問題により、リアルな英語が習得できると、英語学習者に人気の新聞です。
1回無料試読サービスがあるので、興味がある人は試してみるといいでしょう。
特徴 | 日本のニュースが英語で読める 英語学習者向けのコンテンツあり |
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発行間隔 | 週刊 【紙版】毎週金曜日、【電子版】毎週日曜日 |
価格 | 【紙版】 1部/320円、3か月/3,750円、6か月/7,500円 、1年/15,000円(税込) 【電子版】 1部/290円(税込) ※6ヵ月以上の紙版の定期購読をすれば電子版も無料で利用可能 |
アプリ | なし |
Asahi Weekly
公式サイト⇒http://www.asahi.com/english/weekly/
朝日新聞社が発行の「Asahi Weekly」は、英語記事に対して日本ナビと解説があることから、「英和新聞」とよばれています。
国内外のニュース、エッセー、エンタメ、クイズ、星占いなどの豊富なラインナップに加え、英作文、英文法などの学習コラムもあります。
各記事は初級・中級・上級のレベル別になっていて、小学生から社会人まで幅広い年代に対応しています。
また、英文ニュースや英語エッセーなど、一部の記事は音声で聞くことも可能です。
特徴 | 日本のニュースが英語と日本語で読める英和新聞 英語学習初級レベルから読める記事がある |
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発行間隔 | 週刊 毎週日曜日 |
価格 | 【紙版】 1部/260円、1か月/1,016円、6か月/7,750円 、1年/15,500円(税込) 【電子版】 6か月/6,099円 、1年/12,198円(税込) |
アプリ | アプリ「朝日コネクト」との連携 |
The Japan Times
公式サイト⇒https://www.japantimes.co.jp/
1897年に創刊された「The Japan Times」は、日本でもっとも歴史のある英字新聞であるとともに、日本で一番読まれている英字新聞でもあります。日本と世界のニュースを発信しています。
「The New York Times」とセットで販売されているので、日本、アジア、そして世界で起きているできごとを幅広く知ることができます。
毎週土曜日発行の「The Japan Times Weekend」もあるので、少しずつ読みすすめたい人は、週刊からはじめてみるといいでしょう。
特徴 | 日本のニュースと世界のニュースが英語で読める |
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発行間隔 | 日刊 月~金 |
価格 | 【紙版】 1部/260円、1か月/6,500円、6か月/37,090円 、1年/69,960円(税込) 【電子版】 1か月/3,000円 、1年/24,900円(税込) ※紙版の定期購読は、The Japan TimesとThe New York Timesの セット購読となり、それぞれの電子版も無料で利用可能 |
アプリ | あり |
The Japan News
公式サイト⇒https://the-japan-news.com/
「The Japan News」は、読売新聞社が発行する英字新聞です。「日本の今」を分かりやすく伝え、日本や世界のできごとを知ることができます。
英語学習者向けの「JNラーニングラボ」のコーナーでは、厳選したニュースを日本語で解説しています。
長文英語を理論的に読むトレーニングができるので、大学受験やTOEICテストの対策として適しています。
7日間の無料購読サービスがあります。
特徴 | 日本のニュースと世界のニュースが英語で読める 英語学習者向けのコンテンツあり |
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発行間隔 | 日刊 月~日 |
価格 | [紙版】 1部/150円、1か月/3,665円(税込) ※紙版を定期購読すれば電子版の利用が可能 |
アプリ | あり |
Nikkei Asian Review
公式サイト⇒https://asia.nikkei.com/
「Nikkei Asian Review」は日本経済新聞社が発行する英字新聞です。日本経済新聞朝刊・夕刊に掲載された記事の英訳や、アジアの主要企業の企業情報なども掲載しています。
アジアを中心とした経済、ビジネス、テクノロジーや政治に関するニュースや、アジアに精通した学識経験者の分析記事を読むことができます。
特徴 | アジアを中心としたニュースが語で読める |
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発行間隔 | 週刊 【紙版】毎週月曜日 【電子版】毎週木曜日 |
価格 | 【紙版+電子版】 1か月/27.99ドル、3か月/71.99ドル、1年/239.99ドル (税込) 【電子版のみ】 1か月/17.99ドル、3か月/41.99ドル、1年/110.99ドル (税込) |
アプリ | あり |
The New York Times
公式サイト⇒https://www.nytimes.com/
「The New York Times」は、アメリカの代表的な日刊紙で、リベラルな論調で知られています。
日本語の解説などはありませんが、日本の新聞社とは異なった視点で、アメリカのニュースと世界のできごとを読むことができます。
日本で紙版を定期購読する場合は、「The Japan Times」とのセット販売になっています。
「The New York Times」のみオンラインで購読したいのであれば、直接ウエブサイトより申し込むと格安で購読できます。
日刊を読む自信がないなら、毎週土曜日発行の「The New York Times International Weekly」から試してみるのもいいでしょう。
特徴 | アメリカのニュースと世界のニュースが語で読める |
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発行間隔 | 日刊 月~金 |
価格 | 【紙版 The Japan Timesより購読の場合】 1部/260円、1か月/6,500円、6か月/37,090円 、1年/69,960円(税込) 【電子版 The New York Timeより購読の場合】 1週間/2ドル、1年間契約4週間毎/8ドル ※紙版の定期購読は、The Japan TimesとThe New York Timesの セット購読となり、それぞれの電子版も無料で利用可能 |
アプリ | あり |
The Times
公式サイト⇒https://www.thetimes.co.uk/
イギリスの日刊紙である「The Times」は世界最古の新聞で、保守的な論調と位置づけられています。
イギリス国内のニュースにくわえて、世界のできごとも発信しています。政治や経済の記事がやや多めです。
「The Times」をオンラインで購読したいのであれば、ウエブサイトより申し込みが可能。1か月の無料購読サービスがあります。
特徴 | イギリスのニュースと世界のニュースが英語で読める |
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発行間隔 | 日刊 月~土 |
価格 | 【電子版】 1か月 /10ポンド |
アプリ | あり |
英字新聞を用いての勉強法
英字新聞を学習教材として取り入れるのは、ハードルが高いというイメージがありますが、それほど難しく考えなくても大丈夫です。
基本的には「読む」という作業のくりかえしですが、英字新聞を英語学習に効果的に取り入れる方法を紹介します。
興味のある部分から読み始める
英字新聞には、たくさんの情報が掲載されています。
「せっかく定期購読をはじめたのだから、隅から隅まで読まないともったいない」と考えると、プレッシャーになってしまいます。
途中で挫折するようなことがあっては元も子もありませんので、最初は興味のあるスポーツやエンタメの記事など、気軽に読める部分から読むようにしましょう。
そして、つぎに仕事や学業に必要な分野をチェックするなど、少しずつ読む範囲を広げていくようにしましょう。
自分の意見や見解を考えながら読む
基本的に新聞は、読者に対して公平なレポートを提供しています。そして、それらの記事をとおして、読者にクリティカルに考えることを促しています。
「この記事は今後、どう展開するのだろう?」、「この事件は、どういう背景で起こったのだろう?」などと考えながら読みすすめることで、自分の見解を整理することができます。
国際情勢や政治・経済など時事に関するできごとは、「current issue(今日の諸問題)」として、大学の英語の授業や英会話スクールでディベートをする時のトピックになります。
日ごろから時事ニュースに対して考える訓練をしていると、スムーズに自分の意見を発表できるようになります。
新聞記事の内容について話す
英字新聞を読んで自分の考えを伝える練習をくりかえすことで、コミュニケーション能力は、確実に向上します。
英字新聞から得た国内外のニュースや情報について、家族や友人、同僚、クラスメートなどと話し合い、アウトプットをする機会をもつようにしましょう。
ディスカッションすることで、そのニュースへの理解がさらに深まります。また、ほかの人の意見を聴くことで、異なる立場の見解を知ることもできます。
とにかく続ける
英字新聞を読むことを習慣化するには、短時間でも毎日読むことが大切です。とはいえ、忙しい時もあるでしょうから、自分を追い込みすぎず、無理のない範囲で続けましょう。
忙しいときは、興味のある記事だけを重点的に読んだり、記事の見出しと導入部分だけを大まかに読んだりして、手を抜くことも継続するためのテクニックです。
英字新聞を使って英語の読解力を上げる方法を動画で解説
英字新聞とは
英字新聞とは、おもに英語で書かれた新聞のことを指します。
英字新聞は、英語を流暢に話すことができる人が読む新聞というイメージがありますが、新聞によって難易度が異なり読者層も異なります。
日本にいながら手に入る英字新聞は、大きく分けて以下の3種類があり、1から3の順番で難易度は上がっていきます。
- 日本で発行されている英字新聞で、日本語の注釈や和訳つきのもの
- 日本で発行されている英字新聞で、英語のみで記されたもの
- 海外で発行されている英字新聞で、現地のニュースを取り扱ったもの
自分のレベルや目的にあった英字新聞を選ぶために、まずは、それぞれの違いを簡単に理解しておきましょう。
日本で発行されている英字新聞(日本語訳&日本語の解説つき)
日本国内のニュースを英語で紹介してあり、各記事に日本語訳や日本語の注釈が添えてある新聞です。「The Japan Times Alpha」や「Asahi Weekly」がこれに該当します。
記事一つ一つのボリュームが抑え目にしてあり、英語初級・中級レベルでもそれほどストレスを感じず読みすすめることができるでしょう。
また、英語のクロスワードパズルや漫画など、楽しく英語に触れられるコンテンツが掲載してあるので、多くの英語学習者が購読しています。
日本で発行されている英字新聞(英語のみ)
日本の大手新聞社は、英語を母国語並みに理解できる在日外国人向けに、日本国内のニュースや国際関連のニュースを英語で表した新聞を日本語の新聞の英語版という位置で発行しています。
「The Japan Times」や「Nikkei Asian Review」などがこれに該当します。
すべてが英語で記されていて英語の情報量が増えるので、難易度は上がります。
しかし、日本人にとって馴染みのある国内のニュースだけでなく、世界各国の注目記事も読むことができるので、国際人として素養を高めるのに適しています。
海外発行の英字新聞
海外の現地在住者向けに発行されている英字新聞は、その発行国のローカルニュースを中心に取り扱っています。
アメリカの新聞社が発行している「The New York Times」やイギリスの新聞社が発行している「The Times」などがこれに該当します。これらの新聞は日本でも購入することができます。
すべてが英語で記されていて、日本人にとって馴染のないニュースが多く掲載されているため、難易度はかなり上がります。現地の情報や生きた英語を身につけたい人向けです。
また、ニュースだけではなく筆者の意見や考え方も掲載されていますので、英語をとおして多様性のある考え方に触れることができます。
英字新聞を英語学習に取り入れるメリット
英語力の上達には、多くの英語を読み、知識をインプットすることが重要です。
英字新聞は英語学習に役に立つといわれていますが、英字新聞を読むことでどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。
紙版と電子版が選べる
英字新聞には、紙版と電子版があります。紙版は、キオスク・コンビニ、大型の書店、新聞販売店などで手に入ります。また、定期購読をすれば自宅などに届けてもらうことができます。
自分の生活圏内では手に入りづらいという場合は、スマートフォンやタブレットで閲覧できる電子版の購読がおすすめです。
また、紙版と電子版はそれぞれにメリットがあります。紙版のメリットは、一覧性にすぐれていることです。
新聞をぱっと広げるといくつかの記事が目に入り、記事の見出しやボリュームから、それぞれの記事の重要性をつかむことができます。
また、切りとったり、マーカーを引いたり、メモを記したりしながら読みすすめることができるので、効率よく情報収集ができます。
一方、電子版は、身近にあるスマートフォンやタブレットからアクセスできるので、どこにいても手軽に読むことができます。
さらに、アプリ機能と連携している新聞の場合は、気になる記事をソートしたり、お気に入りの記事を保存したりできる便利な機能がついています。
日刊と週刊が選べる
英字新聞には、毎日発行の日刊と、週に1回発行の週刊があり、自分の読むペースに合わせて選ぶことができます。
決まった時期に発行される英字新聞を定期購読し学習することが生活のリズムになり、学習を習慣化することに役立ちます。
語彙力・読解力がつく
英字新聞の文章は、正しい文法とていねいな表現を用いて書かれています。そのような文章に触れることで、実用的な表現や失礼にならない言い回しを身につけることができます。
最初のうちは読むのに時間がかかるかもしれませんが、多くの記事を読む作業をくりかえすことで、脳が英語を読んで理解することに慣れ、だんだん英文を理解するスピードが速くなります。
また、日ごろから英文記事を読むことで、新しい単語やフレーズにたくさん触れることができます。
単語帳をとおして単体で暗記するのではなく、その単語やフレーズが使われている具体的な状況を知ることができるので、実践で使えるボキャブラリーを増やすことができます。
情報源が信頼できる
英字新聞の発行元は大手新聞社です。大手新聞社の記者が取材した記事が、プロの編集と校正をへて発行されているので、高い信頼性があります。
英字新聞から得た時事ネタを話題にして、外国人との会話やビジネスの場でのスモールトークに活用することができます。
幅広い知識が得られる
英字新聞は、経済、スポーツ、娯楽、ライフスタイル、健康など、さまざまなトピックを扱っています。
毎日新聞を読むことで、日々新しい情報がインプットされ、幅広い知識が得られるようになります。
まとめ
本記事では、英字新聞を読むことで得られるメリットと、その学習方法ついて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
- 紙版と電子版が選べる。
- 日刊と週刊が選べる。
- 読解力&語彙力が身につく。
- 情報源が信頼できる。
- 幅広い知識が得られる。
- 興味のある部分から読み始める。
- 自分の意見や見解を考えながら読む。
- 新聞記事の内容についてだれかと話し合う。
- とにかく読み続ける。
英字新聞は、「英語で世の中を知るための最良のツール」で、読解力や語彙力をみがくだけではなく、英会話や英作文のトピックとしても活用できます。
英字新聞によってはウエブサイトで一部の記事を無料で公開していますので、自分にあった英字新聞をみつけてみてください。
ぜひ、今回紹介した英字新聞に関する情報を参考にしていただいて、少しずつでもかまわないので英字新聞を読み続けることで、英語力アップにつなげてください。