【テスト有り】中学英語の基礎文法をおさらい!「代名詞」とは?

中学英語の基礎文法をおさらい!「代名詞」とは?

英語の代名詞は、その名の通り「名詞の代わりをする語」です。
I(私)、this(これ)、some(いくつかの)、what(何)、などが代表的な代名詞ですが、使い方がいろいろあるため、「代名詞の違いが区別できない」と混乱している人が大勢いるのではないでしょうか?

代名詞がなければ、きちんとした文章を書くことも会話を成立させることもできません。
よく使う大変重要な学習ポイントですので、代名詞の基本ルールをきちんと学習し、使いこなせるようになりましょう。

今回は、中学英語で習う代名詞を中心に、例文と練習問題をまじえてくわしく解説します。

そもそも「代名詞」とは?

そもそも「代名詞」とは?

代名詞は名詞の代わりをする単語のことです。いくつか種類があります。先ずは、どういう種類があるのか簡単に把握しておきましょう。

代名詞の種類

代名詞には、以下の5種類があります。

人称代名詞 I、my、me、mineなど
指示代名詞 this、that、these、thoseなど
不定代名詞 all、each、some、anyなど
疑問代名詞 who、what、whichなど
関係代名詞 who、whom、which、thatなど

代名詞の基本

代名詞は、英語で「pronoun(próʊnaʊn)」といいます。
前に出てきた文脈や状況を受けて、発言を言い換えて展開する単語です。

また、英語では同じ名詞を何度も使うことを避ける傾向があり、スムーズにコミュニケーションをとるために、名詞を代名詞に置き換えて表現します。

置き換え例

Nancy is my friend. She likes playing the piano.
(ナンシーは私の友達です。彼女はピアノを弾くのが好きです。)

上記の例文では、Nancyの繰り返しを避けるために、代わりに「She」が使われています。

以下で、5種類の代名詞それぞれの用法を説明し、例文、練習問題も合わせて解説します。
例文と練習問題は、繰り返し声に出して読んでください。
そうすることで、代名詞のニュアンスに慣れることができます。

人称代名詞

人称代名

先ずは、一番よく使われる「人称代名詞」について解説します。

人称代名詞とは

人称代名詞とは、I(私)、you(あなた)、it(それ)など、話し手、受け手、第三者の人やものを指し示します。一般的に、話し手は一人称、受け手は二人称、それ以外を三人称と分類します。

主格、②所有格、③目的格、④所有代名詞、⑤再帰代名詞と、文中でどういう働きをするかによって形が変わるので注意が必要です。

  ①主格
(~は/~が)
②所有格
(~の)
③目的格
(~に/~を)
④所有代名詞
(~のもの)
⑤再帰代名詞
(~自身)
一人称 I my me mine myself
二人称 you your you yours yourself
三人称 he his him his himself
she her her hers herself
it its it itself

  ①主格
(~は/~が)
②所有格
(~の)
③目的格
(~に/~を)
④所有代名詞
(~のもの)
⑤再帰代名詞
(~自身)
一人称 we our us ours ourselves
二人称 you your your yours yourselves
三人称 they their them their themselves

例文

主格

「~は/~が」と訳される文の主語として使われるときの代名詞の形です。

I study English every day.
(私は毎日英語を勉強します。)

所有格

「~の」と所有を表すときの代名詞の形です。単独では使わず必ず名詞とセットで使います。

This is my book.
(これは私の本です。)

目的格

「~に/~を」と訳される文の中で目的語として使われるときの代名詞の形です。

Mr. Smith teaches me English.
(スミスさんは私に英語を教えてくれます。)

所有代名詞

「~のもの」と訳される所有格+名詞を単独で使うときの代名詞の形です。

This car is mine.
(この車は私のものです。)

再帰代名詞

「~自身」と訳され、動作がその主体自身に返ってくるときに使います。

I have to do everything myself.
(私は自分自身ですべてをやらなくてはいけません。)

練習問題

日本語の訳文になるよう( )に単語を書いてください。

問題1:( ) is a doctor.
彼女は医者です。

She

問題2:This is ( ) new apartment.
ここは私たちの新しいアパートです。

our

問題3:I went to the park with ( ).
私は彼らと一緒に公園に行きました。

them

問題4:These bags are ( ).
これらのかばんは彼女のものです。

hers

問題5:He often talks to ( ).
彼はよく独り言をいいます。

himself

指示代名詞

指示代名詞

次は、「指示代名詞」について解説します。

指示代名詞とは

指示代名詞は、this(これ)、that(それ)のように、特定の人やものを指し示します。主語や目的語として使われます。

また、thisとtheseは近くにあるものを指し、thatとthoseは遠くにあるものを指します。距離感に応じて使い分けをしましょう。

身の回りの物を指す 距離があるものを指す
単数 this
(この)
that
(それ、あの)
複数 these
(これらの)
those
(それらの、あれらの

例文

主語として単独として使う場合

This is my husband.
(こちらは私の夫です。)

形容詞として使う場合

I bought that picture yesterday.
(私は昨日、その絵を買いました。)

名詞の繰り返しを避けるために使う場合

My situation is quite different from that of the rest of my classmates.
(私の状況は他の同級生とはかなり違います。※situation = that)

練習問題

日本語の訳文になるよう( )に単語を書いてください。

問題1:( ) are my roommate.
こちらの人達は私のルームメイトです。

These

問題2:( ) woman is looking at you.
あの女性はあなたを見ています。

That

問題3:Today’s computers are superior to ( ) of old.
最近のコンピューターは古いそれらより優れています。

those

不定代名詞

不定代名詞
続いて、「不定代名詞」について解説します。

不定代名詞とは

不定代名詞は、不特定の人やものや数を表します。

不定代名詞のすべてに共通した特徴があるわけではありませんが、単数扱いで使われるもの、複数扱いで使われるのも、単数複数両方で使われるものがあるので注意が必要です。

表現イメージ 単数扱い 複数扱い
all
(すべての)
ひっくるめて全部を指す
every
(すべての)
個々に意識がある緻密な全部を指す ×
each
(おのおの)
個々のものそれぞれを指す ×
some
(いくつか)
ぼんやりと一部を指す
any
(いくつか)
someの否定文・疑問文で使う
肯定文では選択肢がある中の一部指す
both
(両方)
対象が2つとも両方であることを示す ×
either
(いずれか一方)
対象が2つのうち一方であることを示す ×
neither
(どちらも…でない)
対象が2つともないことを示す ×
one(s)
(もの)
どれか一つを指す
前述の対象を指す
other(s)
(他の)
対象以外の存在を指す
another
(もう1つ)
別の1つのものを示す ×
none
(何も…ない)
対象が存在しないことを示す

例文

all、every、each

All the guests were happy.
(ゲスト全員がよろこんでいました。)

Every mother looks after her children.
(すべてのお母さんは子どもの世話をします。※ひっくるめてすべてではなく個々にすべてのお母さん)

Each participant wears a different outfit.
(参加者はそれぞれ異なった服を着ています。)

some、any

There are some dogs in the garden.
(庭に犬が何匹かいます。)

He’s taller than any person I’ve ever met.
(彼は私が会ったことのあるどの人より背が高い。)

both、either、neither

Both my kids are good at tennis.
(私の子どもたちは二人ともテニスが得意です。)

Either Nancy or Tom will be attending the meeting.
(ナンシーかトムのどちらかがミーティングに出席することになっています。)

I know neither of them.
(私は彼らのどちらも知りません。)

one(s)、other(s)、another

I don’t have a pen. Can you lend me one?
(私はペンをもっていません。貸してくれませんか?)

I’ll talk to my other colleagues about that issue.
(その問題については他の同僚にも相談します。)

He had already drunk his coffee, so he ordered another cup.
(彼はコーヒーを飲んでしまったのでもう 1 杯 注文しました。)

none

None of the employees agreed to change their working hours.
(就業時間も変更について、同意する従業員はだれもいませんでした。)

練習問題

日本語の訳文になるよう( )に単語を書いてください。

問題1:( ) of us has our own car.
私たちはそれぞれが自分の車をもっています。

Each

問題2:( ) Ken nor Chris can drink alcohol.
ケンとクリスのどちらもお酒が飲めません。

Neither

問題3:Can I have ( ) cup of coffee, please?
コーヒーをもう一杯いただけますか?

another

疑問代名詞

疑問代名詞
続いて「疑問代名詞」について解説します。

疑問代名詞とは

疑問代名詞は、疑問を表す代名詞です。たずねる内容に応じて、①主格、②所有格、③目的格、④所有代名詞と変化します。

たずねる対象 ①主格 ②所有格 ③目的格 ④所有代名詞
who(だれ) whose(だれの~) whom(だれを/だれに) whose(だれのもの)
もの what(何) what(何を、何に)
人・もの which(どれ) which(どれを/どれに)

例文

主格

「だれ?/何?/どちら?」と主語に対してたずねるときに使います。

Which is the shortest way to the subway?
(地下鉄への最短の道はどちらですか?)

所有格

whose+名詞で「だれの○○?」と持ち主をたずねるときに使います。

Whose pen is this?
(これはだれのペンですか?)

目的格

「だれを?/何を?/どれを?」と目的語に対してたずねるときに使います。

What dose your company deal with?
(あなたの会社は何を扱っていますか?)

所有代名詞

whoseは「だれのもの」と単独で使います。

Whose are these textbooks?
(これらの教科書はだれのものですか?)

練習問題

日本語の訳文になるよう( )に単語を書いてください。

問題1:( ) broke this window?
だれがこの窓を割ったのですか?

Who

問題2:( ) do you do for a living?
仕事は何をしていますか?

What

問題3:( ) wallet is this here?
ここにある財布はだれのですか?

Whose

関係代名詞

関係代名詞
最後に関係代名詞について解説します。

関係代名詞とは

関係代名詞とは、接続詞と代名詞の働きをして、先行詞を修飾します。修飾する名詞である先行詞が人であるか、人以外なのかで使用する関係代名詞が異なるので注意しましょう。

また、主格と目的格の関係代名詞は、who、whom、whichの代わりにthatを用いることもできます。

修飾する名詞 ①主格
(~は/~が)
②所有格
(~の)
③目的格
(~を/~に)
who
(that)
whose whom
(that)
人以外 which
(that)
whose which
(that)

例文

主格

関係代名詞は関係詞節の中で主語の役割を果たします。

Ken is a boy. + He likes cat.
Ken is a boy who likes cats.
(ケンは猫が好きな少年です。)

所有格

関係代名詞は「~の」という所有の意味をもつ語として使います。

I have a friend. + Her father is a doctor.
I have a friend whose father is a doctor.
(私はお父さんが医者の友達を持っています。)

目的格

関係代名詞は関係詞節の中で目的語の役割を果たします。

Ken is a boy. + My friend likes him very much.
Ken is a boy whom my friend likes very much.
(ケンは私の友達が大好きな少年です。)

練習問題

日本語の訳文になるよう( )に単語を書いてください。

問題1:I like cakes ( ) are not too sweet.
私は、甘すぎないケーキが好きです。

which/that

問題2:My son married a woman ( ) father was a teacher.
私の息子はお父さんが先生の女性と結婚しました。

whose

問題3:Dr. Smith is the person ( ) he respects the most.
ドクタースミスは彼が一番尊敬する人です。

whom/that

まとめ

本記事では、主な代名詞の用法と例文・練習問題を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

【代名詞の種類と用法まとめ】

  • 人称代名詞:話し手、受け手、第三者の人やものを指す。
  • 指示代名詞:特定の人やものを指す。
  • 不定代名詞:不特定の人やものや数を表す。
  • 疑問代名詞:疑問を表す。
  • 関係代名詞:接続詞+代名詞の働きをして、先行詞(名詞)を修飾する。

代名詞は種類が多いので複雑に感じるかもしれません。しかし、それぞれの代名詞の役割を理解できれば使いこなせるようになります。

ぜひ、いろいろな例文パターンで練習し、それぞれの代名詞の用法をつかんでください。