グローバル化がすすむにつれて、多くの企業や団体は英語力を備えた人材を求める傾向があります。
こうした状況の中、ビジネスの場で使われる英語とはどういうものなのかを把握し、それを習得することができれば、さまざまなメリットがあるとされています。
そのためには、ビジネス英語の上達に役立つ学習アプリを活用して、効率的にビジネス英語の習得に取り組むといいでしょう。
今回は、ビジネス英語の特徴と、その学習に役立つ英語アプリを紹介します。
目次
ビジネス英語の学習に適したおすすめアプリ
ビジネス英語は英会話スクールやオンライン英会話で学ぶことができますが、最近ではビジネス英語に特化した英語学習アプリがたくさん出ています。
手持ちのスマートフォンやタブレットにビジネス英語の学習アプリをインストールしておけば、かさ張る学習教材を持ち運ぶ必要がない上、場所を問わず学習することができて便利です。
以下、おすすめのビジネス英語学習アプリを6つ紹介しますので、選ぶ際の参考にしてください。基本的には自分のレベルや目的や費用に応じてアプリを選ぶことをおすすめします。
スピフル
スピフルは、英語コーチングの実績がある「プログリット」が開発したビジネス英語特化型の英会話トレーニングWebアプリです。英語のインプットとアウトプットのトレーニングをスマホ1台で完結できます。
実践的なビジネス英語の例文が2,000以上収録されており、その例文を何秒で話せるかを測定し可視化することで瞬発力を身につけることができます。
また、ビジネス英語や日常英会話を中心とした300以上のテーマがあり、自分に合った難易度で練習できます。1日1回、AIが音声を添削し、発話のスピードと表現の提案を行うので、一人で効率良くインプット学習ができます。
対応OS | iOS /Android |
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価格 |
■1ヶ月プラン ・5,478円 ■12ヶ月プラン ・月額:3,831円 ・総額:45,980円 |
音声読み上げ機能 | あり |
無料体験 | あり(7日間) |
スタディサプリ/ビジネス英語コース
「スタディサプリ」はリクルートが提供する人気の学習アプリで、日常英語の他にビジネス英語に特化したコースもあります。
プレゼン、交渉、会議、同僚との雑談など、リアルなビジネスシーンで使われるキーフレーズをインプットとアウトプットを繰り返すことで、リスニング力とスピーキング力を強化していきます。
大手英会話スクールに所属していた実力派の講師による、1回1分の「神授業」といわれる講義動画が学習者から高い評判を得ています。
対応OS | iOS /Android |
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価格 | ビジネスプランベーシック英語プラン 月額3,278円(税込) 6か月パック18,348円(税込) 12か月パック32,736円(税込) |
動画視聴機能 | あり |
音声読み上げ機能 | あり |
無料体験 | あり(7日間) |
AI英会話アプリスピークバディ
「スピークバディ」はAIキャラクターと英会話レッスンができるアプリで、気軽に始める内容から本格的なビジネス英語スキルが身につく本格レッスンまで受けられるスピーキング特化型のアプリです。
AIとの英会話レッスンのため、通常の英会話講師に感じる「緊張して喋れない」「間違えたら恥ずかしい…」などの心理的ストレスを感じることなく、ストレスフリーでレッスンを続けられると好評です。
日常生活やビジネスシーンですぐに使える重要フレーズを700以上も収録。レベル・目的に合ったレッスンプログラムで、必要なフレーズが効率良く定着します。
ただ定番のフレーズを翻訳・暗記するだけでなく「自分の言葉で回答する」実践的なトレーニングもできるので、応用力も向上しビジネス英会話にも効果を発揮してくれます。
対応OS | iOS /Android |
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価格 | 1ヶ月プラン 3,300円(税込) 6ヶ月プラン 17,800円(2,967円/月)(税込) 12か月プラン 23,800円(1,983円/月)(税込) |
音声読み上げ機能 | あり |
無料体験 | あり(7日間) |
「AI英会話アプリスピークバディ」を更に詳しく知りたい方は以下のページをご覧下さい。人気の理由、口コミ、レッスンまでの流れなど詳しく解説しました。
AI英会話アプリスピークバディの口コミ評判!実際に使ってみた感想と効果POLYGLOTS
「POLYGLOTS」は、ビジネス、テクノロジーからエンタメまで世界のニュースコンテンツを幅広く提供しています。
利用者の興味とこれまでに蓄積した学習データにもとづき、人工知能が日々の自習カリキュラム(レシピ)を自動生成してくれます。
また、Chat Teacherというサポート機能がついたプランもあります。
効率的な英語学習のやり方や単語のニュアンスに適したフレーズの使い方について、ネイティブまたは日英バイリンガル講師にチャットで質問ができるので、不明な点があれば適宜解消することが可能です。
対応OS | iOS /Android |
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価格 | スタンダードプラン月額2,500円(税込) ※契約期間3か月~ アドバンスプラン月額4,900円(税込) ※契約期間3か月~ |
動画視聴機能 | あり |
音声読み上げ機能 | あり |
無料体験 | 要問合せ |
「POLYGLOTS」の料金プラン、人気の理由、口コミなど詳しい解説ページはこちらをご覧ください。
POLYGLOTS(ポリグロッツ)の口コミ・評判
Santa TOEICテスト対策
「Santaアルク」は、AI技術を取り入れたTOEICテスト対策に特化したアプリです。
診断テストの結果と解いた問題の採点結果にもとづき、AIが改善を必要とする弱点を分析し、最適な学習プランを提案してくれます。
AIが予測するTOEICテストスコアは95%という高い精度で的中します。自分の苦手な部分だけに集中してパート別に演習することで、短期間で効率的にスコアアップが目指せると評判です。
対応OS | iOS /Android |
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価格 | 月額4,900円(税込) ※一部無料利用が可能なコンテンツもあります。 |
動画視聴機能 | あり |
音声読み上げ機能 | あり |
無料体験 | 無料スコア診断あり |
SpeaKing Biz
「SpeaKing Biz」は、ビジネス英語を話せるようになることを目的としたスピーキング特化型の学習アプリです。
最初は①語彙、②音、③語順といった基本的な英語力を鍛えることに集中し、その後応用としてビジネス英語の表現力を鍛えるという学習戦略でプログラムを構成しています。
コンテンツは全てMBAホルダーが監修した実践的な内容です。
利用者の大半がビジネス英語の必要性に直面している海外在住の駐在員や留学生であることから、英語上級者のビジネスパーソンに適しているという印象です。
対応OS | iOS /Android |
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価格 | 6か月速習コース14,800円(税込) 12か月標準コース19,800円(税込) 2年ゆっくりコース29,800円(税込) |
動画視聴機能 | なし |
音声読み上げ機能 | あり |
無料体験 | あり(7日間) ※継続しない場合は無料期間内にキャンセル申請が必要です。 |
「SpeaKing Biz」の口コミ評判やサービスをもっと詳しく知りたい方はこちらのページがおすすめです。
SpeaKing Biz(スピーキングビズ)の口コミ・評判NHKラジオ らじる★らじる/ラジオビジネス英語
「NHKラジオ らじる★らじる」というアプリをインストールしておけば、配信期間中であればいつでもNHKのラジオ講座の聴取が可能です。
英語学習の講座はいくつかありますが、中でも「ラジオビジネス英語」は、ビジネスの現場で必要な英語による発信力を伸ばすことを目的とした講座です。
言いたいことを的確に、過不足なく表現するための実践的なテクニックを紹介してくれています。
対応OS | iOS /Android |
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価格 | 無料 |
動画視聴機能 | なし |
音声読み上げ機能 | あり |
NHKラジオを活用した英会話学習をさらに詳しく知りたい方はこちらのページもどうぞ。
NHKラジオ番組はテキストもあるので英会話を効果的に勉強できる
TED
「TED」は、ビジネス、サイエンス、環境、エンタメといったさまざまな分野の著名人のプレゼンテーション動画を配信するサービスを提供していて、アプリでも視聴可能です。
基本的には英語のみなので難易度が高いと思われがちですが、英語字幕を表示させることも再生速度を変更することもできるので、英語学習の教材としてもよく活用されています。
「人材採用の5つのポイント」、「職場での感情コントロール」、「新常識における女性の活躍」などといったビジネス関連のトピックもたくさんあります。
さまざまなプレゼンターの動画を視聴することで、新たなアイデアが得られるだけではなく、英語でのプレゼンテーションスタイルの勉強にもなります。
対応OS | iOS /Android |
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価格 | 無料 |
動画視聴機能 | あり |
音声読み上げ機能 | あり |
ビジネス英語の特徴とは
「ビジネス英語」や「ビジネス英会話」といった言葉はよく耳にしますが、具体的にどのようなものなのかご存じでしょうか?
一般的にビジネスシーンで使用される丁寧な英語表現のことを指しますが、まずは、日常英語とビジネス英語の違いを把握しておきましょう。
日常英語とビジネス英語の特徴の違い
日本語でも日常会話とビジネス会話があるように、英語学習においても日常英語(Everyday English)とビジネス英語(Business English)という区分が存在します。
日常英語とは、家族や友人・親しい知人などフランクな関係の人との間で使われる堅苦しくない英語表現のことです。
一方、ビジネス英語は、おもに仕事をする上で使われます。そして、日常英会話よりもフォーマルで丁寧な言い回しが必要です。
日常英語もビジネス英語も基本的に使う英語の構造自体は同じですが、状況に応じて異なる単語や表現を使うことがあります。具体的には以下のような特徴があります。
【日常英語】
いい回し | カジュアルでフランク |
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短縮形、省略形がよく使われる。 | |
対象 | 家族、友人など比較的に親しい人達の間で使用する。 |
トピック例 | 【日常生活における活動全般】 挨拶、電話、趣味、スポーツ、買い物、日課、食べ物、休日の予定、世間話、プライベート旅行など |
【ビジネス英語】
いい回し | フォーマルで丁寧 |
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短縮形、省略形、スラングなどの使用は好ましくない。 | |
対象 | 会社の同僚、上司、取引先など仕事の場でやり取りをする人達の間で使用する。 |
トピック例 | 【仕事における活動全般】 挨拶、電話対応、メール、商談、面接、会議、プレゼンテーション、出張など |
日常英語とビジネス英語の表現の違い
日常英語とビジネス英語の表現の違いについて、わかりやすく例文でお伝えすると以下のようになります。
相手の言ったことが聞き取れなかった場合の表現
【日常英語】
What did you say?
(なんて言った?)
【ビジネス英語】
Would you mind repeating that?
(もう一度言っていただけませんか?)
電話を受けた場合の表現
【日常英語】
Hi, Hanako speaking.
(やぁ、ハナコです。)
【ビジネス英語】
Good morning/afternoon, this is ABC Corporation, Hanako speaking.
(おはようございます/こんにちは、ABC株式会社のハナコです。)
手伝いを依頼する場合の表現
【日常英語】
Can you help me?
(手伝ってくれない?)
【ビジネス英語】
Could you please help me?
(手伝っていただけませんか?)
日常英語もビジネス英語もどちらも伝えたい内容は同じですが、丁寧さに違いがあります。
日常会話では問題なく受け入れられる直接的な表現が、ビジネスの場においては相手に不快感を与えてしまう可能性も考えられますので注意が必要です。
ビジネスの場でより円滑なコミュニケーションを取るためには、ビジネス会話の表現に慣れておく必要があります。
ビジネス英語で必要とされる知識
「ビジネス英語を学びたいけど何から手をつけたらわからない…」と悩んでいる方は少なくはありません。そんな方には、以下の3つのポイントを意識して学習することをおすすめします。
定型表現を学ぶ
日々仕事をする中で、実務上必要とされる知識は多岐にわたりますが、シチュエーション毎にお決まりの英語表現が存在します。
最初に紹介するのは、「電話の取次ぎをする」、「アポイントを取る」といったシチュエーションで使える定型表現です。
【電話を他の人に取次ぐ時の定型表現例】
A: May I speak to Mr. Sato?
(佐藤さんとお話しできますか?)
B: I’ll forward you through. Please hold on.
(おつなぎします。お待ちください。)
【アポイントを取る時の定型表現例】
A; I would like to make an appointment with Mr. Smith.
(スミスさんにアポイントを取りたいと思っています。)
B: When would be convenient for you?
(あなたはいつご都合がよろしいでしょうか?)
フォーマルな語彙を学ぶ
ビジネス英語ではフォーマルな英単語を用います。特に取引相手に送るメールや書類などは、その傾向が強くなります。
具体的には、日常で使う単語を以下のように置き換えることがあります。
【フォーマルな英単語例】
- say(言う) ➡ mention/comment
- give(与える) ➡ provide
- help(助ける) ➡ assist/support
- make sure(明確にする) ➡ clarify
- need(必要とする) ➡ require
業界・職種毎の専門的な英単語を学ぶ
業界・職種によっては、業界独特の特殊な専門用語を使うことがあります。
例えば、金融業界であれば、銀行や保険で使われる用語、航空・旅行業界であれば、空港やホテルで使われる頻出の英単語に慣れる必要があります。
【金融業界用語例】
- bank account(銀行口座)
- check(小切手)
- remittance(送金)
- transfer(振込み)
- withdrawal(引き出し)
- deposit(預け入れ)
【航空・旅行用語例】
- aircraft(航空機)
- fare(運賃)
- booking class(予約クラス)
- delay(遅延)
- refund (払い戻し)
- reference No.(予約紹介番号)
また、部署名や役職名は会社によって異なりますが、基本的な部署名・役職名はよく出てきますので押さえておいた方がいいでしょう。
【部署名例】
- Personnel Department/Human Resources Department(人事部)
- Public Relations Department(広報部)
- Legal Department(法務部)
- Accounting Department(経理部)
- Logistics Department(物流部)
【役職例】
- CEO/Chief Executive Officer (最高経営責任者)
- President(社長)
- Branch manager(支店長)
- Store manager(店長)
- Plant manager/Factory manager(工場長)
ビジネス英語を学習するメリット
海外に進出する企業や海外に販路を広げようとしている企業は、増加の一途をたどっています。それにともない、英語を話せる人材のニーズは増え続けています。
ビジネス英語に精通することで、特に以下のような方にメリットがあるとされていますので、それぞれの立場でビジネス英語を学ぶ動機づけにしてください。
社会人
ビジネス英語を使うことで、取引先とのコミュニケーションがスムーズになり、よりよい信頼関係を築くことができるようになるでしょう。
また、英語力の保持を昇給や昇進の要件にしている企業も少なくはないので、ビジネス英語に精通していれば、海外や外国人が関わるプロジェクトや案件に携わることができるようになり、キャリアアップにつながる可能性が高くなります。
大学生
大学生でも3年の後半になれば、就職を視野にいれた活動をされている方が多くなります。自身が希望している企業が英語力を求めているなら、英語力を備えておくことは必須です。
さらにビジネス英語に精通していれば、「向上心がある」、「目標に向かって努力ができる」など採用面接でのアピールポイントにもなりますので、就職活動においてアドバンテージの一つになります。
TOEICテスト受験者
英語能力試験はいくつかありますが、最近の企業や団体はTOEICテストのスコアを用いて従業員の英語能力を測ることが多くなっています。
一般的にビジネスの場でスムーズに業務を遂行できる英語力の目安になるのが、TOEICテストのスコア700~800点です。
TOEICは、日常生活だけではなくビジネスのシーンからも出題されますので、TOEICでよく出題されるシチュエーションの単語やフレーズに慣れることで、ビジネス英語の習得にもつながるはずです。
まとめ
本記事では、ビジネス英語の特徴とビジネスの学習に適したおすすめ英会話アプリを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
- 上司・同僚・取引先との間で使用する。
- 丁寧でフォーマルな言い回しをする。
- 省略形・短縮形の使用はさける。
- 社会人の場合、昇進・昇給などキャリアアップにつながる。
- 大学生の場合、就職活動においてのアピール材料となる。
- TOEICテスト受験者の場合、スコアアップにつながる。
今回紹介したおすすめのアプリは、どれもスキマ時間を使って学習できる継続しやすいコンテンツばかりです。
うまく利用すればビジネス英語の上達につながりますので、ぜひこの記事を参考にしてビジネス英語の学習に取り組んでください。