2020年4月から学習指導要領が変わり、小学校3年生から英語の授業が開始されることになり、小学校5年生以降は、英語が一つの教科としてカリキュラムに追加され、成績がつくようになりました。
このような子供の英語教育環境の変化に対して、不安に思われている親御さんは多いのではないでしょうか。
どうやって子供の英語力を伸ばしていけば良いのか、そもそも他の習い事も多い中で、英語塾などに通わせる時間もお金の余裕もあまりないという声をよく聞きます。
しかし昨今は、無料のアプリや英語サイト等が充実しており、質の良いものをうまく見つけることで、お金も時間もセーブして英語の学習を進めることができます。
今回は、小学生の英語学習で押さえておきたいポイントと、お金をかけずにスキマ時間で楽しく英語の勉強をできるアプリを紹介していきたいと思います。
目次
小学生におすすめの英語アプリ
子供向けの英語学習教材やサービスは、いまや大きなビジネスになっており、数え切れないほどのサービスがあります。
なかには、100万円を越すような学習教材もありますが、質は良いのだろうがとてもじゃないけれども手が届かないと思う方は多いでしょう。
一方、お金をかけなくてもできる英語学習は山ほどあります。
その中でも昨今一際注目されているのが、英語学習アプリです。
ここでは、小学生が効果的に学習できる英語学習アプリを紹介します。
51TALK
対応OS | iOS / Android |
料金 | ・30回(3ヶ月):月額24,200円 ・60回(6ヶ月):月額21,780円 ・120回(12ヶ月):月額18,150円 ・180回(12ヶ月):月額24,503円 ・240回(24ヶ月):月額15,428円 |
無料体験 | あり ※回数記載なし |
特徴 | ・外国人講師によるマンツーマンレッスン ・世界中で4,000万ユーザーを突破 ・2万人以上の外国人講師が在籍 |
「51Talk」は、3歳から15歳の子ども向けの外国人講師によるマンツーマンのオンライン英語学習サービスです。
アジアを中心に50カ国以上で使われており、約4,000万人のユーザーがいます。
2016年にはニューヨーク証券取引所に上場しています。
生徒の中には、国連の会議でスピーチをするなど、成果を上げている生徒もいます。
ネイティブKIDS
対応OS | iOS / Android |
料金 | 月額2,200円 |
無料体験 | あり ※1週間 |
特徴 | ・英検準2級までの英単語2,700語収録 ・Novaうさぎとの世界の冒険を通して楽しく学べる ・子供の英語力や年齢に合わせた10段階のレベル設定 |
ネイティブKIDSは、英会話スクールNOVAが提供する子供向け英語学習アプリです。
子供の英語力や年齢に合わせた10段階のレベル設定で、英検準2級レベルまでの英単語をゲーム感覚で楽しく学習できます。
アクティビティを通してくり返し学ぶことで、All Englishに対応できる理解力や思考力を鍛えられることも特徴です。
Eigopop(エイゴポップ)
対応OS | iOS |
料金 | ■シングルプラン ・毎週1レッスン:月額8,800円 ・毎週2レッスン:月額14,600円 ・毎週3レッスン:月額16,800円 ■ファミリープラン ・毎週2レッスン〜:月額14,400円〜 ・毎週3レッスン〜:月額16,600円〜 |
無料体験 | あり ※レッスン2回 |
特徴 | ・日英バイリンガル講師によるマンツーマンレッスン ・カラオケやアクティビティで楽しく学べる ・学習や自己管理機能が充実 |
Eigopop(エイゴポップ)は、日英バイリンガル講師によるマンツーマンレッスンを通して英語を学べるアプリです。
初期費用や教材費は一切なしで、月額料金だけでアプリで簡単にレッスンを受けられます。
レッスン以外にも、アプリにはフレーズ練習や発音練習、学習管理などの機能も搭載されており、小学生の英語学習がはかどります。
子供向けの英語 English For Kids
対応OS | Android |
料金 | 無料 ※アプリ内課金あり |
無料体験 | 記載なし |
特徴 | ・英単語を「音」と「絵」から学習できる ・ワンタップで発音のチェックが可能 ・スペリング学習機能も搭載 |
日常生活で触れる単語を「音」と「絵」から学習できるアプリです。
アプリの画面には、アルファベットや数字、食べ物や乗り物など、身近なもののイラストが並んでいて、タップをすると発音を確認することができます。
さらに、音を聞いてそれに合う絵を選ぶゲームも搭載されており、楽しく音から単語を学ぶことができます。
単語のスペリング(つづり)を学習する機能も搭載されているので、小学校高学年から中学校1年ぐらいまでの学習に使うことができます。
ABC Spelling – Spell & Phonics
対応OS | iOS / Android |
料金 | 無料 |
無料体験 | 完全無料 |
特徴 | ・フォニックスとスペルを学べる ・完全無料で利用できる ・190以上の国で利用されている人気アプリ |
ABC Spelling- Spell & Phonicsは、フォニックスを効果的に身につけられるアプリです。
フォニックスとは、英語圏の子供たちが学ぶ英語のスペリングと発音の間にある法則のことを指します。
例えば、”PEN”という単語は、スペリングを分解すると、P(ピー)E(イー)N(エヌ)となり、これだけでは本来の「ペン」という発音を予測することができません。
しかし、フォニックスでは、それぞれの文字は、P(プッ)E(エ)N(ン)という発音になり、つなげると「ペン」という発音になります。
AからZまでの36のアルファベットには、それぞれフォニックスの発音の仕方があり、これをマスターしておけば、たとえわからない単語に出会っても音を予測できますし、逆に耳で聞いた単語を文字にすることもできます。
ABC Spelling – Spell & Phonicsでは、日常生活で使う英単語を通じて、フォニックスの音、つづりなどを文字埋めゲームなどで楽しく学ぶことができます。
英語発音アプリ道場
対応OS | iOS |
料金 | 無料 |
無料体験 | 完全無料 |
特徴 | ・英語の発音判定が可能 ・ゲーム感覚で楽しく通じる発音が身につく ・完全無料で利用できる |
英語の短い構文の発音練習ができるアプリです。
文章は、”I play soccer.”のような短い簡単な文章から、大学受験レベルの構文まで幅広い範囲のものが用意されています。
アプリ内では、構文とそれに関するイメージ画像、日本語訳が表示されます。
次に、ネイティブの英語が流れ、その後にスマートフォンに向かって発音すると、その音声を分析し、ネイティブの発音との違いを判定してくれます。
判定は、”Excellent” “Good” “Not bad”の3種類で、テーマごとに金賞、銀賞、銅賞といった表彰も用意されており、ゲーム感覚で楽しく取り組むことができます。
ペラペラ英会話
対応OS | iOS |
料金 | ・発音機能:100円 ・特訓プラン:360円 ・チェック機能:100円 ・広告削除:100円 ・特訓プラン:360円 (無料期間延長) ・特訓プラン:1,800〜2,900円 |
無料体験 | あり ※無料プラン |
特徴 | ・クイズ形式で楽しく英語学習 ・5,000語の英単語を暗記可能 ・語彙系10,000問のクイズを収録 |
英会話でよく使われるフレーズを「耳」と「目」から学習し、定着することができるアプリです。
自己紹介、挨拶、旅行等様々なシーンで使うフレーズが用意されており、小学生から社会人まで幅広い層が学べるアプリになっています。
それぞれのシーンで必要となる表現を丸ごと覚えてしまうことで、海外や日本にいる外国人に対して咄嗟に英語で反応するができます。
アプリでありがちなのは、日本語と一部表現が空欄になった英文が提示され、空欄に何が入るかを当てるクイズ形式の出題です。
しかし、このタイプのものは、文法を理解していないと答えられない場合が多く、小学生には向かないものが少なくありません。
一方、このアプリは、表現を覚えることに焦点が当てられているので、何度も繰り返しているうちに、英語表現が口をついて出るようになります。
Voice Tube
対応OS | iOS / Android |
料金 | ■VoiceTube Pro ・1ヶ月プラン:月額1,400円 ・6ヶ月プラン:月額1,033円 ・12ヶ月プラン:月額683円 ■VoiceTube Hero ・1ヶ月プラン:月額5,900円 ・6ヶ月プラン:月額3,633円 ・12ヶ月プラン:月額2,483円 |
無料体験 | あり ※フリープラン |
特徴 | ・動画で楽しく英語を学べる ・無料で利用できるフリープランあり ・リスニング力や英語の表現力が身につく |
Voice Tubeには、子供向けにはディスニーやアニメーション、大人向けにはニュースやビジネスと幅広いジャンルの動画が用意されています。
動画には字幕を表示させることができますが、小学生向けには、自分の好きな動画を選んで、字幕なしで見せ、英語の音に慣れてもらうのが良いでしょう。
このアプリを通じて、リスニング力や英語の表現を身につけることができます。
たとえ動画の内容を理解できなかったとしても、自分の好きな動画を英語で見ることで、自然と英語の音に耳が慣れてきます。
子供のタイプにもよりますが、できれば1つの動画を複数回視聴させると良いでしょう。
スタディサプリ ENGLISH for KIDS
対応OS | iOS / Android |
料金 | ■月額プラン ・月額:1,980円 ■お得な6ヶ月パック ・月額:1,760円 ・一括払い総額:10,560円 ■お得な12ヶ月パック ・月額1,580円 ・一括払い総額:18,960円 |
無料体験 | あり ※初回2週間 |
特徴 | ・ゲームやアニメで楽しく学べる ・800以上のコンテンツを収録 ・ネイティブ講師のレッスンで発音が身につく |
スタディサプリ ENGLISH for KIDSは、個性豊かなキャラクターとの楽しい冒険ゲームを通して英語を学べるアプリです。
子供が楽しく飽きずに学習を続けられるよう、800以上の動画やゲームコンテンツを収録しています。
ネイティブ講師によるレッスン動画とゲームを使ったトレーニング、スピーキング練習の学習サイクルで、遊ぶだけでなくしっかり英語力が身につくことも特徴です。
Lingokids(リンゴキッズ)
対応OS | iOS / Android |
料金 | ・Premium Plan:2,500円 ・Unlimited Membership:2,200円 ・Plus Membership:2,200円 ・Plus Yearly Membership:13,200円 ・Lingokids:9,900円 ・子ども向けアプリ:2,500円 ・Lingokids Unlimited:2,200円 ・Lingokids Monthly Plan:2,200円 ・Lingokids Yearly Subscription:10,500円 ・Unlimited Membership:7,700円 |
無料体験 | あり ※無料プラン |
特徴 | ・1,600種類以上の対話型のアクティビティ ・現代社会で必要とされているスキルも身につく ・文字の読み書きや算数などさまざまな学習が可能 |
Lingokids(リンゴキッズ)は、1,600種類以上の対話型のアクティビティを通して、遊びながら英語を学べるアプリです。
2023年子供向けアプリNo.1を獲得。
歌や動画、ゲームなどのエンターテインメントがすべて英語で提供されており、英語力はもちろん、現代社会で必要とされるさまざまなスキルを伸ばすことができます。
文字の読み書きから算数、アート、歴史、ダンスや歌などのアクティビティなど、このアプリ一つでさまざまな英語学習に取り組めます。
小学生向けの英語学習アプリの選び方
小学生向けの英語学習アプリを選ぶ際の大切なポイントを4つ紹介します。
- 英語を学ぶ目的で選ぶ
- 子どもの学年・英語レベルで選ぶ
- 子どもの興味関心で選ぶ
- 使いやすさで選ぶ
順に詳しく紹介していきます。
英語を学ぶ目的で選ぶ
英語学習アプリを選ぶ際には、まず子どもが英語を学ぶ目的を明確にしましょう。
アプリによって学習内容や目的が異なっており、子供が目標に向かって楽しく学べるアプリを選ぶ必要があるためです。
たとえば、単語や文法を覚えることが主な目的であれば、フラッシュカードやクイズ形式のアプリが効果的です。
リスニングや会話力を向上させたい場合は、音声や対話形式の練習ができるアプリを選ぶといいでしょう。
また、英語に親しみを持たせるために、英語の歌や物語を楽しむことが目的であれば、エンターテイメント要素の強いアプリが適しています。
目的に応じたアプリを選ぶことで、子どもが無理なく楽しみながら英語力を伸ばすことができるでしょう。
子どもの学年・英語レベルで選ぶ
小学生が英語学習アプリで学習を始めるにあたっては、子供の学年や英語レベルに合ったアプリを選ぶことが大切です。
アプリの学習内容が子供の年齢や現在の英語力レベルに合致していないと、楽しく学習に取り組めなかったり、途中で挫折してしまったりします。
たとえば、英語に初めて触れる子どもには、イラストや音声を使って視覚的・聴覚的に学べるアプリが有効です。
一方、高学年や既に基礎を身につけている子どもには、文法やリスニング力を強化できるアプリや、より高度な内容を扱うアプリが適しています。
適切なレベルのアプリを選ぶことで、子どもが無理なく学習を進められ、自信を持って次のステップに進むことができます。
子どもの興味関心で選ぶ
英語学習アプリを選ぶ際には、子どもの興味関心を考慮することも重要です。
子どもが好きなテーマやキャラクター、アクティビティが登場するアプリを選ぶことで、学習へのモチベーションが高まり、自然と学びに対する意欲が向上します。
たとえば、ゲームが好きな子どもには、英単語クイズをクリアすることで学習が進むような、ゲーム感覚で学べるアプリを選ぶと良いでしょう。
興味が持てる内容であれば、子どもは楽しみながら繰り返し学習を続けることができ、結果的に学習効果も高まります。
子どもの興味関心に合ったアプリを選ぶことで、楽しく効果的に英語力を伸ばすことができるでしょう。
使いやすさで選ぶ
アプリの使いやすさも、子どもの英語学習において重要な要素です。
小学生が自分で操作できる直感的なインターフェースのアプリを選ぶことで、学習へのハードルを下げ、子どもが自主的に学びに取り組むきっかけを作れます。
たとえば、文字が大きく、色分けされたボタンやアイコンが視覚的に分かりやすいアプリは、子どもが迷わずに操作できるため、ストレスなく学習を進められます。
また、広告が少なく、操作の途中で中断されることのないアプリを選ぶことも、集中力を維持する上で大切です。
さらに、進捗状況が簡単に確認できる機能や、親が学習内容を管理できる機能などもあると、適切なサポートがしやすくなります。
使いやすさに配慮したアプリを選ぶことで、子どもが楽しく、そして効果的に英語学習を進めることができるでしょう。
小学生が英語学習アプリを使うメリットとデメリット
小学生が英語学習アプリを使って学ぶメリット・デメリットはそれぞれ以下の通りです。
メリット | デメリット |
---|---|
・手軽に英語に触れられる ・ゲーム感覚で楽しく学べる ・いつでもどこでも英語学習ができる ・無料で使えるアプリも多くある | ・アプリだけでは英語を話せるようにはならない ・モチベーションの維持が難しい ・アプリを慎重に選ぶ必要がある |
それぞれ順に詳しく紹介していきます。
メリット
まず、小学生が英語学習アプリを使う主なメリットを4つ紹介します。
手軽に英語に触れられる
英語学習アプリを利用することで、小学生の子供は手軽に英語に触れることができます。
アプリなら、スマートフォンやタブレットさえあれば、移動中やちょっとした休憩時間にもサクッと英語学習が可能です。
そのため、日常的に英語を学ぶ習慣が定着しやすく、毎日の生活の中で子供たちが英語に触れる時間を自然と増やすことができます。
また、親が隣で見守っていなくても自主的に学習を進められる点も大きなメリットです。
アプリを使うことで、勉強が強制されるものではなく、自発的に行うものとしての意識が育ち、学習意欲の向上にもつながります。
このように、英語学習アプリの活用は、子供に英語を身近に感じさせるためのツールとしておすすめできます。
ゲーム感覚で楽しく学べる
小学生が英語学習アプリを利用する大きなメリットは、ゲーム感覚で楽しく英語を学べることです。
多くの子供向け英語学習アプリは、キャラクターとの冒険や対話、クイズなど、ゲーム感覚で遊べる機能を搭載しており、子供たちが楽しみながら学習を続けられる設計になっています。
たとえば、ポイントを貯めたり、レベルをクリアしたりすることで達成感を味わうことができるようになっているため、学習に対するモチベーションを維持しやすくなっています。
このように、英語学習アプリでは、楽しい体験を通じて自然と英語力が身に付くため、従来の勉強法よりもストレスが少なく、子供は継続的に学習しやすくなるでしょう。
いつでもどこでも英語学習ができる
英語学習アプリを使用することで、子供たちは時間や場所を選ばずに英語学習ができます。
スキマ時間を使って学習の機会を作れることは、学校の勉強や習い事などで忙しい日々を送る小学生や親御さんにとって大きなメリットでしょう。
たとえば、学校から帰宅した後や、休日のちょっとしたスキマ時間にアプリを開くだけで学習を進めることができます。
また、外出先や旅行中でも、スマートフォンさえあれば学習を続けられるため、学習の習慣化に役立ちます。
英語学習アプリの柔軟性は、忙しい家庭や学校以外での学習習慣が身についていない子供にとって非常に有益です。
無料で使えるアプリも多くある
小学生向けの英語学習アプリの中には、一部無料または完全無料で使えるアプリも多く存在します。
無料アプリの多くは、広告やアプリ内課金によってサポートされているものの、基本的な学習機能は無料で提供されていることが一般的であるため、予算内で継続的に学習を進めることが可能です。
無料アプリは、子供が手軽に英語学習を始めるのに役立つツールとなる他、金銭的な負担なくさまざまなアプリを試して自分の子供に合ったものを見つけられるというメリットも。
英語学習アプリは、家庭の経済的な負担を軽減しながらも、子供に英語を学ばせてあげたいという親御さんにおすすめのツールです。
デメリット
小学生が英語学習アプリを使うにあたって、知っておきたいデメリットと注意点を3つ紹介します。
アプリだけでは英語を話せるようにはならない
英語学習アプリには多くのメリットがありますが、その一方で、アプリだけで英語を流暢に話せるようになることは難しいというデメリットがあります。
アプリは主に単語やフレーズの学習、文法の理解を助けるものであり、実際の会話やリスニングのスキルをマスターするには限界があります。
特に、発音やイントネーション、リアルタイムでのコミュニケーションスキルは、アプリを使った学習だけでは十分にカバーできないことも。
また、相手の反応を見ながら話すといった実践的な経験が得られないため、アプリで毎日英語に触れていても、実際の会話の場では戸惑ってしまうことがあるかもしれません。
そのため、英語学習アプリは補助的なツールとして活用し、オンライン英会話や子供英会話教室などで実際の会話を練習するなど、他の英語学習方法と併用することが重要です。
モチベーションの維持が難しい
英語学習アプリを使った学習には、モチベーションの維持が難しいという課題があります。
アプリは最初は新鮮で楽しいと感じることが多いですが、時間が経つにつれて飽きてしまうことがあります。
また、ゲーム感覚で楽しく進められる反面、子供によっては明確な目標を持たずにただ何となく学習を続けることになってしまいがちです。
特に、学習の進捗が目に見えにくかったり成果を実感しにくかったりする場合、やる気を失う原因となることがあります。
さらに、アプリによる学習は一人で行うことが多いため、友達や先生とのやり取りが少なく、子供の性格によっては孤独感を感じることも。
このような理由から、モチベーションを保つためには、親が子供の英語学習をしっかりサポートしてあげることが大切です。
また、目標を設定し、進捗を確認するなど、子供の意欲を維持するための工夫が必要です。
アプリを慎重に選ぶ必要がある
子供向けの英語学習アプリには多くの選択肢があるため、子供に合ったアプリを慎重に選ぶ必要があります。
市場には多様なアプリが存在し、その質や内容、レベルはさまざまです。
たとえば、広告表示が多すぎるアプリや、教育的価値の低いアプリを選んでしまうと、学習効果が期待できないばかりか、子供たちが英語学習に飽きてしまうこともあります。
また、内容が難しすぎたり、逆に簡単すぎたりすると、子供にとって適切な学習が行えません。
さらに、プライバシーやセキュリティの問題も考慮する必要があり、信頼できるアプリを選ぶことが重要です。
アプリの内容やレビューをしっかりと確認し、子供に適したものを選んであげるようにしましょう。
小学生の英語勉強において意識をしておきたいこと
小学生の英語学習では、英語を身につけることよりも、英語に慣れ親しみ、英語を好きになることが大事です。
英語を身近に感じ、英語が好きという感覚を持っておくことで、その後の中学校、高校の英語教育に向かう姿勢が大きく変わると言っても過言ではありません。
具合的に気をつけたいことは、下記の2点です。
英語に慣れ親しむ
日本では、よほど家庭で英語教育に力を入れているか、外国人に囲まれている特殊な家庭でない限り、日常生活で英語に触れる機会はほとんどありません。
単語一つを取っても、他のアジア諸国の小学生が知っているような単語を日本人の小学生は知りません。
このような、英語に触れる機会の少ない環境に置かれている日本人の小学生に必要なのは、英語の音や簡単な文章に慣れることです。
英語の音に関しては、Apple, piano, notebookなど、日常自分の周りに溢れている物事が英語ではどんな音で発音されるのかを、自分の耳で理解することからはじめると良いでしょう。
また、簡単な自己紹介や挨拶を、文法の意味や文構造は理解できなくても、まずは覚えて、使ってみることが大事です。
例えば、
Hello.
こんにちは。
I’m Ken, nice to meet you.
ケンです、はじめまして。
といった挨拶の文章や、
Could you give me a glass of orange juice?
オレンジジュースをください。
といった、レストラン等で使える決まった表現を丸ごと覚えると良いでしょう。
これらのセンテンスは、イラストや動画などを見ながら、その表現が使われるシチュエーションと一緒に覚えることをおすすめします。
たとえ文構造や文法の意味が理解できなくても、よく使われるセンテンスを何度も口に出して言って見ることで、英語の音や表現に慣れ親しむことができます。
英語を好きになる
「好きこそ物の上手なれ。」ということわざがありますが、これは英語の勉強においても同じです。
英語を好きになれば、もっと使ってみたい、もっと勉強したいと思うようになり、自然に英語力が伸びます。
特に小学生にとっては、
「英語を使うともっと楽しいことができる」
「英語を使うと、たくさんの友達ができる」
という感覚を持ってもらうと良いでしょう。
このような感覚を小学生のうちから持つことで、その後の中学校、高校の勉強に向けた英語学習のモチベーションが向上します。
具体的には、自分で覚えた英語を使い、一言、二言でもよいので、外国人と会話をすることができたという経験ができると良いと思います。
海外旅行先や日本にいる外国人に英語で話しかける機会を複数回持つと良いでしょう。
たとえ簡単な英語でも、違う国の人に自分の英語が伝わったと感じるだけで楽しくなりますし、それと同時に英語に対する学習意欲が高まります。
小学生が英語学習をする際のステップ
では、具体的に小学生が英語を学習する際、どのようなステップを踏めば良いのでしょうか。
小学生は、中・高校生や大人と異なり、まだ母国語の日本語の語彙量さえ多くありませんから、難しい文法的なコンセプトを頭で理解して、整理するのは難しいでしょう。
そのため、中学生から学習するような、英語の文法知識を学習しようとしてもうまく定着しません。
一方、小学生は、耳や脳の機能が形成されつつある段階なので、英語のコミュニケーションに適した耳や脳を育てることができます。
そこでおすすめしたい学習方法は、赤ちゃんが言葉を学ぶ順序に沿って学習を進めることです。
通常赤ちゃんは、次の4つのステップを踏んで言葉を身につけます。
- 周囲の会話を聴く(リスニング)
- 周囲の音を真似て話してみる(スピーキング)
- 絵本や周囲にある文字を大人の力を借りて読んでみる(リーディング)
- 文字や文章を真似して書いてみる(ライティング)
もちろん、小学生はもう赤ちゃんではないので、忠実にこの順序に沿って学習を進めることは難しいでしょう。
しかし、できる限りこの4つのステップに沿って学習を進めることで、自然に実用的な英語を身につけることができます。
家庭での学習は、リスニングとスピーキングに絞る
特に家庭における英語の学習で意識をしたいのは、リスニングとスピーキングです。
たとえ学校で英語の時間が確保されたとしても、英語の授業は週に1、2時間程度しかないので、それ以外は日本語で授業や日常生活を送ることになります。
そのため、子供が英語の音に慣れる時間が十分だとは言えません。
家庭では、英語の音に触れる時間をできるだけ確保することや、意味がわからなくても良いので、聞いた英語を真似して言葉に出させるようにすることをおすすめします。
そうすることで、自然と耳が英語の音に慣れ、英語の音を聴き取ることができるようになります。また、聴いた音を自分で真似してみることで、日本人が苦手とする英語の発音もネイティブに近いものになっていきます。
アプリを使った学習以外におすすめしたい学習方法
ここまで、アプリを使った学習方法をお伝えしてきましたが、それ以外にはどのような学習方法が小学生の英語学習に効果的なのでしょうか。
色々な学習方法がありますが、一番大事なのはアウトプットの機会を作ってあげることです。
英語はインプットとアプトプットを繰り返すことで、自然と力がつきます。
これは、大人だけでなく子供も同じです。
アプリでインプットをしたものをアプリ上でアウトプットするのも大事ですが、できる限り生身の人間と英語で会話する機会を用意してあげると良いでしょう。
海外旅行や外国人が多いコミュニティにお子さんを連れていくのも良いですし、そういった機会がなかなか得られない方は、オンライン上のネット英会話を利用されることをおすすめします。
実際に自分で学んだ英語を使える感覚を持ってもらい、外国人とコミュニケーションを取れることの喜びを実感してもらうことで、英語学習のモチベーション向上につなげることができるでしょう。