疑問詞にはいくつか種類があり、たずねたい内容によって単語の選択や語順が変わります。
最初は少し複雑に感じるかもしれませんが、一定の法則を覚えれば使いこなせるようになります。
また、疑問詞を使うことによって、さまざまなことをたずねて相手から情報が聞き出せるようになりますので、この機会にきちんとマスターしておかれることをおすすめします。
今回は、おもに中学英語で習う疑問詞の用いた疑問文について、例文と練習問題をまじえてくわしく解説します。
目次
YouTube動画でも解説!
疑問詞Who, What, Where, Why, When, HowをYouTubeチャンネルでも詳しく解説しているので、記事と合わせて動画も活用してみてください。
1. 疑問詞のしくみ
疑問詞とは、what(なに)・who(だれ)など「wh」から、はじまる語を使った疑問文のことで、「wh疑問文」とも呼ばれています。
・「あれはなんですか?」
・「あの少年はだれですか?」
など、相手に具体的な情報をたずねたい時に使います。
1-1. 基本的な疑問詞の種類
基本的な疑問詞は、おもに以下のものがあります。
疑問詞 | 意味 | たずねたい情報 |
---|---|---|
what | なに | モノ、こと |
who | だれ | 人 |
which | どれ | 選択 |
when | いつ | 時 |
where | どこで | 場所 |
how | どう、どのように | 程度、方法 |
whose | だれの | 所有 |
why | なぜ、どうして | 理由 |
※howは、wh-からはじまっていませんが、あわせて覚えておきましょう。
1-2.2語以上の疑問詞
疑問詞は単体だけではなく他の語と組み合わせて使うことができます。
「how+○○」、「what+○○」のように、2語以上のものも疑問詞として分類されていますのでチェックしておきましょう。
疑問詞 | 意味 | たずねたい情報 |
---|---|---|
how old | 何歳 | 年齢 |
how tall | どのくらいの高さ | 身長、高さ |
how long | どのくらいの間 | 所要時間 |
how far | どのくらい遠い | 距離 |
how much | いくら | 値段 |
how many | どれだけ | 量、数 |
what time | 何時 | 時間 |
what kind of | どんな種類の | 種類 |
1-3. 疑問詞の選び方
疑問詞は、なにかしら足らない情報を相手から引き出すために用います。
その足らない情報が具体的に人なのかモノなのか、話し手の気持ちになって考えてみましょう。
そうすることによって使うべき疑問詞が浮かんできます。
You like … … .
⇒あなたは…が好きです。⇒「なに」が好きなのかという情報が足りません。⇒よって、疑問詞whatを使用してたずねます。
You meet … … .
⇒あなたは…にあいます。⇒「だれ」に会うのかという情報が足りません。⇒よって疑問詞whoを使用してたずねます。
2. 疑問詞の具体的な使いかた
相手になにをたずねるのかで、使用する疑問詞が決まります。
たずねる情報に適した疑問詞を用いて、具体的にどのように文章を作るのか学びましょう。
2-1. モノ・ことをたずねる場合
「なに」とモノや事柄をたずねる場合は、疑問詞whatを用います。
[文型]
述語がbe動詞の場合は、文頭にwhatを置き、be動詞を主語の前に出します。
そして、文の最後に「?マーク」をつけ加えます。
What + be動詞 + 主語 …?
述語が一般動詞の場合は、文頭にwhatを置き、主語の前にdoまたはdoes置きます。
そして、文の最後に「?マーク」をつけ加えます。
What+ do/does + 主語+ 一般動詞 …?
[例]
目の前にあるものがなにかをたずねたい場合:
What is this? (これはなんですか?)
彼がなにを買うかたずねたい場合:
What does he buy at the supermarket?
(彼はスーパーでなにを買いますか?)
2-2. 人をたずねる場合
「だれ」かをたずねる場合は、疑問詞whoを用います。
[文型]
述語がbe動詞の場合は、文頭にwhoを置き、be動詞を主語の前に出します。
そして、文の最後に「?マーク」をつけ加えます。
Who + be動詞 + 主語 …?
述語が一般動詞の場合は、文頭にwhoを置き、主語の前にdoまたはdoes置きます。
そして、文の最後に「?マーク」をつけ加えます。
Who+ do/does + 主語+ 一般動詞 …?
[例]
だれなのかをたずねたい場合:
Who is she? (彼女はだれですか?)
だれと会うのかをたずねたい場合:
Who do you meet?
(あなたはだれと会いますか?)
2-3. 選択をたずねる場合
「どっち」と選択をたずねる場合は、疑問詞whichを用います。
[文型]
述語がbe動詞の場合は、文頭にwhichを置き、be動詞を主語の前に出します。そして、文の最後に「?マーク」をつけ加えます。
Which+ be動詞 + 主語 …?
述語が一般動詞の場合は、文頭にwhichを置き、主語の前にdoまたはdoes置きます。
そして、文の最後に「?マーク」をつけ加えます。
Which+ do/does + 主語+ 一般動詞 …?
[例]
どちらが該当者なのかをたずねたい場合:
Which is your sister?
(どちらがあなたのお姉さんですか?)
どちらが好きかをたずねたい場合:
Which do you like, dogs or cats?
(あなたは犬と猫どちらが好きですか?)
2-4. 時をたずねる場合
「いつ」と時をたずねる場合、疑問詞whenを用います。
[文型]
述語がbe動詞の場合は、文頭にwhenを置き、be動詞を主語の前に出します。そして、文の最後に「?マーク」をつけ加えます。
When+ be動詞 + 主語 …?
述語が一般動詞の場合は、文頭にwhenを置き、主語の前にdoまたはdoes置きます。
そして、文の最後に「?マーク」をつけ加えます。
When+ do/does + 主語+ 一般動詞 …?
[例]
いつ催行されるかたずねたい場合:
When is the next meeting?
(次回のミーティングはいつですか?)
いつ出発するかたずねたい場合:
When do you leave for Tokyo?
(あなたはいつ東京へ出発しますか?)
2-5. 場所をたずねる場合
「どこ」と場所をたずねる場合、疑問詞whereを用います。
[文型]
述語がbe動詞の場合は、文頭にwhereを置き、be動詞を主語の前に出します。
そして、文の最後に「?マーク」をつけ加えます。
Where+ be動詞 + 主語 …?
述語が一般動詞の場合は、文頭にwhereを置き、主語の前にdoまたはdoes置きます。
そして、文の最後に「?マーク」をつけ加えます。
Where+ do/does + 主語+ 一般動詞 …?
[例]
会場がどこかたずねたい場合:
Where is the meeting place?
(ミーティングの会場はどこですか?)
どこに住んでいるかたずねたい場合:
Where do you live?
(あなたはどこに住んでいますか?)
2-6. 方法をたずねる場合
「どう」、「どのように」と程度や方法をたずねる場合、疑問詞howを用います。
[文型]
述語がbe動詞の場合は、文頭にhowを置き、be動詞を主語の前に出します。
そして、文の最後に「?マーク」をつけ加えます。
How+ be動詞 + 主語 …?
述語が一般動詞の場合は、文頭にhowを置き、主語の前にdoまたはdoes置きます。
そして、文の最後に「?マーク」をつけ加えます。
How+ do/does + 主語+ 一般動詞 …?
[例]
気分がどうかたずねたい場合:
How are you? (元気ですか?)
方法をたずねたい場合:
How do you study English?
(あなたはどうやって英語を勉強しますか?)
2-7. 所有者を場合
「だれのもの」と所有者をたずねる場合は、疑問詞whoseを用います。
[文型]
述語がbe動詞の場合は、文頭にwhoseを置き、その後に対象の名詞がきます。
そして、be動詞を主語の前に出して、文の最後に「?マーク」をつけ加えます。
Whose+ 名詞 + be動詞 + 主語 …?
述語が一般動詞の場合は、文頭にwhoseを置き、その後に対象の名詞がきます。
そして、主語の前にdoまたはdoes置き、文の最後に「?マーク」をつけ加えます。
Whose+ 名詞 + do/does + 主語+ 一般動詞 …?
[例]
だれの車かたずねたい場合:
Whose car is this?
(この車はだれのものですか?)
だれ所有の車を運転しているかをたずねたい場合:
Whose car do you drive?
(だれの車を運転していますか?)
2-8. 理由をたずねる場合
「なぜ」、「どうして」と理由をたずねる場合、疑問詞whyを用います。
[文型]
述語がbe動詞の場合は、文頭にwhyを置き、be動詞を主語の前に出します。
そして、文の最後に「?マーク」をつけ加えます。
Why+ be動詞 + 主語 …?
述語が一般動詞の場合は、文頭にwhyを置き、主語の前にdoまたはdoes置きます。
そして、文の最後に「?マーク」をつけ加えます。
Why+ do/does + 主語+ 一般動詞 …?/p>
[例]
なぜなのか理由をたずねたい場合:
Why are you sleepy?
(あなたはなぜ眠いのですか?)
なぜその行動を取るのかたずねたい場合:
Why do you go out early in the morning?
(あなたはなぜ朝早くでかけるのですか?)
2-9. 2語以上の疑問詞の場合
「いくら」、「何時」などは、2語以上の疑問詞を用います。
[文型]
述語がbe動詞の場合は、2語以上の疑問詞how muchなどをセットにして文頭置き、be動詞を主語の前に出します。
そして、文の最後に「?マーク」をつけ加えます。
2語以上の疑問詞+ be動詞 + 主語 …?
述語が一般動詞の場合は、2語以上の疑問詞what timeなどをセットにして文頭に置き、主語の前にdoまたはdoesがきます。
そして、文の最後に「?マーク」をつけ加えます。
2語以上の疑問詞+ do/does + 主語+ 一般動詞 …?
[例]
いくらなのか、値段をたずねたい場合:
How much is this?
(これはいくらですか?)
何時に寝るのか時間をたずねたい場合:
What time do you go to bed?
(あなたは何時に寝ますか?)
2-10. 主語にあたる情報をたずねる場合
「だれが」「なにが」など主語にあたる部分をたずねたい場合は、これまで紹介した例文とは異なり語順の入れ替わりはありません。
[文型]
主語の位置に疑問詞を置き、一般動詞、目的語とつづきます。
そして、文の最後に「?マーク」をつけ加えます。
疑問詞が主語の場合、三人称単数として取り扱いますので、現在形の場合、一般動詞に「三単現のs」をつけるのを忘れないようにしましょう。
疑問詞+ be動詞 …?
疑問詞+ 一般動詞 …?
[例]
なにがあるのかたずねたい場合:
What is on the wall?
(壁にはなにがありますか)
なにが幸せにしてくれるのかたずねたい場合:
What makes you happy?
(なにがあなたを幸せにしますか⇒あなたはなにをしている時が幸せですか?)
3. 練習問題
以下に、練習問題を出しておきます。
それぞれの英文は、繰り返し声に出して読んでください。
そうすることで、疑問詞の使い方に慣れることができます。
3-1. 基礎問題
日本語の意味と同じになるように( )に適切な語を入れてください。
問題1:( ) is Nancy’s birthday?
(ナンシーの誕生日はいつですか?)
When
問題2:( ) is the bathroom?
(トイレはどこですか?)
Where
問題3:( ) do you do after school?
(放課後、あなたはなにをしますか?)
What
問題4:( ) bag is that on your desk?
(机の上にあるそれはだれのかばんですか?)
Whose
問題5:( ) do we get to Tokyo?
(私たちはどのようにして東京に行きますか?)
How
問題6:( )( ) cars do you have?
(あなたは車を何台持っていますか?)
How many
問題7:7. ( )( ) is his grandmother?
(彼のおばあさんは何歳ですか?)
How old
3-2. 応用問題
次の会話がなりたつように( )に適切な語を入れてください。
問題1: ( ) is Ken?
答:Ken is at school.
Where
問題2:( ) makes breakfast every day?
答:My mother does.
Who
問題3:( )( ) does Tom get up every morning?
答:He gets up at seven every morning.
What time
問題4:( ) shoes are these?
答:These shoes are my brother’s.
Whose
問題5:( ) ( ) are you?
答:I’m seventeen years old.
How old
問題6:( ) ( ) does it take to get to Osaka by train?
答:It takes around two hours.
How long
問題7:( ) ( ) is a plane ticket to London?
答:Four hundred dollars.
How much
4. まとめ
本記事では、否定文と疑問文の基本と作り方、例文について解説するとともに、練習問題を出題しましたが、いかがでしたでしょうか?
- 足りない情報やたずねたいことを確認する。
「いつなのか?」、「だれなのか?」
- 聞きたい情報をたずねるのに適した疑問詞を選ぶ。
「いつ⇒When」、「だれ⇒who」
- 文の構造に注意する。
「述語はbe動詞か/一般動詞か」、「主語についてたずねる時は、主語の位置に疑問詞を置く」など。
疑問詞をうまく使いこなせば、いろいろと質問できるようになります。
対話の相手から情報を引き出すことで会話の幅が広がりますので、ぜひこの機会に疑問詞の使い方を練習しマスターしてください。