「InterGrowth(インターグロース)」は、トライオン株式会社(本社・東京都文京区)が運営する、自分で学習する(自学習)人のサポートに力を入れている英会話教室です。
2カ月で約40万円と、かなり強気の価格設定ですが、受講開始から1カ月以内の解約であれば全額返金する、としています。
また、TOEICの点数が目標に達しなかったら、無料で1カ月延長するサービスも行っています。
「高額のレッスン料は、教授内容に自信があるから」と言っているように聞こえ、期待が高まります。
教室は東京、横浜市、名古屋市、大阪市にあります。
これらの都市に住んでいて、「高いお金を支払ってでも英語力を確実に伸ばしてくれる教室に通いたい」「短期間に集中して学びたい」と考えている人は、インターグロースの無料カウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。
目次
インターグロースの基本情報・対象年齢・レベル
インターグロースの基本情報について紹介します。
英会話業界は今、さまざまな企業が参入し玉石混交の状態にあります。そのため、受講を決める前に、どのような会社が運営しているかを確認しておいたほうがよいでしょう。
さらに、インターグロースが想定する受講者の年齢と英語力のレベルも確認しておきます。
インターグロースを運営している会社
インターグロースの運営会社の情報は次のとおりです。
会社名 | トライオン株式会社 |
---|---|
本社住所 |
〒112-0004 東京都文京区後楽1丁目7-12林友ビル5階 |
地図 | |
電話番号 | 03-6257-1834 |
設立 | 2006年12月 |
資本金 | 1億6,250万円 |
従業員数 | 92人 |
事業内容 | 語学教育事業、デジタル教育事業 |
会社の設立から10年以上経っているので、英会話企業としては「歴史がある」とみることができます。資本金の額も従業員数も、この業界では十分に中堅ということができそうです。
インターグロース事業は、語学教育事業に含まれます。デジタル教育事業では、eラーニングに力を入れています。
また、他社の通信講座などを紹介するサイト「脳内カレッジ」を運営しています。このように事業を「教育」一本に絞っている企業です。
英語の専門家の指導と監修を受けている
インターグロースは、レッスンのプログラムやカリキュラムの指導と監修を、次の2人の英語専門家に依頼しています(*1)。
- 新崎隆子氏:NHKの通訳者で、東京外語大学や青山学院大学でも教えています。英語教育や通訳に関する著書もあります。
- 門田修平氏:言語学の専門家で、関西学院大学では法学部教授と言語コミュニケーション文化研究科教授を兼務しています。第2言語として英語を学ぶ人の知覚処理や記憶、学習の研究をしています。
「英語の専門家」の指導・監修を受けてプログラムをつくっている英会話教室は珍しいといえ、通常の「英会話のプロ集団の英会話教室」とは一線を画しています。
*1 参考:https://intergrowth-english.jp/about/
インターグロースの教室の住所
インターグロースの教室は、12カ所あります。住所は以下のとおりです。
東京新宿西口センター | 新宿区西新宿1-25-1新宿センタービル30階 |
---|---|
東京新宿南口センター | 新宿区新宿4-2-16パシフィックマークス新宿サウスゲート9階 |
東京田町三田センター | 港区芝4-13-4田町第16藤島ビル8階 |
東京赤坂センター | 港区赤坂2-14-27国際新赤坂ビル東館2階 |
東京銀座センター | 中央区銀座8-8-5陽栄銀座ビル6階 |
東京秋葉原センター | 千代田区神田須田町2-25山﨑須田町ビル5階 |
東京丸の内センター | 千代田区大手町2-6-1朝日生命大手町ビル3階 fabbit内 |
東京池袋センター | 豊島区西池袋1-11-1メトロポリタンプラザビル14階 WeWork内 |
東京渋谷センター | 渋谷区渋谷1-8-7第27SYビル3階 |
横浜西口センター | 神奈川県横浜市神奈川区鶴屋町2-23-5銀洋第2ビル |
名古屋名駅センター | 愛知県名古屋市中村区名駅4-6-23第三堀内ビル9階 リージャス内 |
大阪梅田センター | 大阪市芝田2-7-18ルーシッドスクエア梅田6階 |
社会人を想定している模様
インターグロースは受講者の想定年齢層を公表していませんが、以下の理由から社会人を想定しているものとみられます。
- インターグロースが用意している2コースとも、指導期間は2カ月
- レッスン料が約40万円とかなり高額
2カ月コースしか用意していないのは、忙しいビジネスパーソンを想定しているからでしょう。年単位の時間をかけてじっくり学ぼうとする学生や高齢者を想定していないのは明らかです。
レッスン料については後段で詳しく紹介しますが、2コースとも約40万円となっています。
この価格設定は、「英語のためならお金をかけてもよい」という危機感を持っている人を想定しているものと推測でき、それは社会人と考えてよさそうです。
ただインターグロースでは、保護者の同意があれば未成年でも受講できるとしています。
中学英語レベルからハイレベルまで対応
インターグロースは、受講者の英語レベルについて、中学英語の語彙程度しか持っていない人から、TOEICで高得点を得ている人まで、と門戸を拡げています。
受講者の英語力がどのレベルであっても対応できるのは、コーチング(指導力)に自信があるからです。
TOEICの高得点獲得者でも、リスニングやスピーキングに課題がある人は少なくありません。
インターグロースは受講者を丁寧にカウンセリングすることで、受講者の英語スキルの「穴」をみつけてそれを塞いでいきます。
インターグロースの料金
インターグロースの料金プランには、
- 自学習英語コーチングコース(以下、自学習コース)
- TOEIC L&R TEST 英語コーチングコース(以下、TOEICコース)
の2つがあります。どちらもレッスン期間は2カ月で約40万円とかなり高額です。金額は税抜です。
自学習英語コーチングコース | |
---|---|
期間 | 2カ月 |
総額 | 428,400円(税込) |
内訳 |
|
TOEIC L&R TEST 英語コーチングコース | |
期間 | 2カ月 |
総額 | 433,680円(税込) |
内訳 |
|
満足できなければ全額返金(ただし1カ月以内)
支払いは、一括でなくても24回の分割払いも可能です。
そして料金を全額支払っていても、指導に満足できなければ、受講から1カ月以内であれば、解約でき全額返金されます。
この全額返金ルールは2つのコースで適用されます。
TOEICコースは目標未達で1カ月無料延長
TOEICコースでは、スコアアップ保証を行っています。受講後に受けるTOEICで「目標点数」に届かなかったらレッスンを無料で1カ月間延長できます。
この恩恵を受けるには次の条件をクリアする必要があります。
- 週20時間以上学習している
- レッスンを欠席していない
- 過去2年間に受けたTOEICのスコアをインターグロースに提出する
- TOEICコース受講後、2カ月以内にTOEICを受け、そのスコアをインターグロースに提出する
「目標点数」は次のとおりです。
- 過去2年以内のTOEIC点数が450~495点の人は200点アップ
- 同500~545点の人は100点アップ
- 同550~645点の人は75点アップ
- 同650~745点の人は50点アップ
例えば、インターグロースを受講する前にTOEICが450点だった人が、受講後のTOEICで650点以下しか取れなかったら、無料で1カ月間指導を受けることができます。
インターグロースの評価
インターグロースは新しいサービスなので、ネット上に口コミ情報がほとんどありません(2020年12月現在)。
そこで、英会話教室の質を評価している企業や個人が、インターグロースをどのようにみているのかを紹介します。
以下で紹介するコメントはいずれも個人的な見解なので「よい評価が必ずよいわけではない」ですし、「悪い評価が必ず悪いわけではない」ことをご理解ください。
それでも、インターグロースを受講しようかどうか迷っている人には参考になると思います。
まずは、ポジティブな声を紹介します。
自分の学習状況に合わせた適切な学習指導が受けられる。
モチベーションの維持や向上だけではなく、コンサルタントがライフスタイルを把握したうえで学習の進捗全般を指導・管理してくれる。
この方は、インターグロースのサービス体制について言及しています。
英語力を必要としているビジネスパーソンの多くは多忙を極めるため、英会話教室に通うにしても学習状況がかなりタイトなることが予想されます。
そのため、受講者の学習状況に合わせた指導をしてくれるインターグロースは評価できる、というわけです。
高いレベルのコンサルタントからコンサルティングを受けることができる。
コンサルタントは全員、他業種でのビジネス経験があり、TOEICスコアは平均900点以上という英語のプロ集団です。
この方は、インターグロースのコンサルタント陣を褒めています。
TOEICの高得点者によるコンサルティングは、説得力があると感じることができるのでモチベーション維持につながるでしょう。
インプットもアウトプットも充実しています。
受講生1人ひとりに最適化した学習方法を提案してくれるので、本気で英語力を上げたい人にピッタリです。
この方はインターグロースを絶賛しています。英会話教室での学びは、インプット学習だけでも、アウトプット学習だけでも伸びません。
頭のなかに入れる訓練と、頭のなかで考えたことを外に出す訓練の2つの訓練があってはじめて英語力が身につきます。
この方は、インターグロースはその2つを受講者に提供しているとみているようです。
続いて、ネガティブな声を紹介します。
モチベーションが低い人には向いていない。
「楽しみながら学びたい」という人にはおすすめしない。
「TOEICで●点ほしい」といった目標があるとよいでしょう。
これはインターグロースの受講を検討するときの注意点として重要な指摘です。
英会話教室にはさまざまなタイプがあり、英語を学びたい人は、まずは自分の希望に合う教室を探す必要があります。
世の中には「楽しみながら学びたい」人を歓迎してくれる英会話教室がたくさんありますが、インターグロースはどうもそのタイプの教室ではないようです。
人のアドバイスを聞くのが苦手な人は、インターグロースに向いていないと思う。
コンサルタントを信じて、コンサルタントのアドバイスを実行する人でないとつらいかも。
この方は、インターグロースは、コンサルタント主導型の指導を行っている、とみているようです。
確かにインターグロースは、受講者に高い目標を立ててもらい、二人三脚で学習を進めていく指導をしています。
自己流を崩したくない人は、インターグロースでは多くのものを得られないかもしれません。
インターグロースのカリキュラム
インターグロースのカリキュラムを紹介します。自学習コースとTOEICコースにわけて解説します。
自学習コースのカリキュラム
自学習コースでは、ネイティブ・レベルの英語を読み、聴きます。このコースで重視するのは、リーディングとリスニングです。
リーディング学習では、基礎単語3,000語の習得と、中学生レベルの英文法をマスターしてから、徐々に難易度を高めていきます。
リスニング訓練では、音読とシャドーイングを行い、最終的にネイティブの通常会話を聴き取れるようにします。
初心者が、基礎単語と中学文法の習得に時間がかかってしまうと、上記の内容だけで2カ月の受講期間が終わってしまうかもしれません。
上達が早く、終了前に目標達成できた受講者は、スピーキングの練習に移行します。スピーキングでは、「瞬間英作文」という特殊な訓練をします。
これによって、頭のなかに入ってくる大量の英語を高速処理できるようになります。
自学習コースの流れを紹介します。
-
初回コンサルティング
模擬試験や測定テストを受け、そこから弱点を分析してもらいます。そのうえで学習計画を立てて、学習方法を教授してくれます。
-
オンラインでフリートークをするグループレッスン
ネット会議システムを使いフリートークの練習をします。複数人が参加するグループレッスン形式で、何回でも受けることができます。
-
週1回のコンサルティング
自学習コースのメインが、この週1回のコンサルティングです。1回50分で、小テスト、学習方法の指導、学習時間をどう確保するかのアドバイスを受けられます。
-
メールでの質疑
毎日の勉強で悩んだり、週1回のコンサルティングで足りないと感じたりしたら、毎日メールで質問することができます。翌営業日には回答がもらえます。
-
バーサント・テストの受験
バーサントという英語力判定テストを、受講開始時と卒業時に受けます。これで習熟度が確実にわかります。
英会話のレッスンは、ステップ2のオンライン・フリートーク・グループレッスンで行います。
この流れからわかるように、インターグロースでは、外国人講師が受講者に教える形での講義はありません。
カリキュラムのメインはステップ3のコンサルティングになります。
受講者は、コンサルタントから示される学習方法を、自主的に実行していくことになります。だから「自学習」というわけです。
TOEICコースのカリキュラム
TOEICコースでは、TOEIC L&Rテストの点数アップを目指します。TOEICコースの流れを紹介します。
-
初回コンサルティング
模擬試験や測定テストを受け、そこから弱点を分析してもらいます。そのうえで学習計画を立てて、学習方法を教授しくれます。
-
オンラインでのプライベートレッスン
オンライン(ネット会議システム)でプライベートレッスンを行います。主な内容はシャドーイングと文法です。週2回、1回25分で、2カ月間で16回受けることができます。
-
週1回のコンサルティング
小テストを受け、学習方法の指導を受けます。学習時間の確保のアドバイスもしてもらいます。コンサルティングは、週2回、1回25分で、2カ月間で16回受けることができます。
-
メールでの質疑
毎日の勉強で悩んだり、週1回のコンサルティングで足りなかったりしたら、毎日メールで質問することができます。翌営業日には回答がもらえます。
-
模擬試験
2カ月の間に最低3回、模擬試験を受けます。この内容によって学習計画をつくり直したり、学習効率を測定したり、弱点をみつけたりします。
-
TOEIC対策の特別動画の視聴
インターグロースは、英語の専門家による監修のもと、TOEIC対策特別動画を制作しました。それを視聴することによって、リスニングとリーディングのスキルを上げる方法がわかります。
-
TOEICの受験
卒業時にTOEIC L&Rテストを受けます。これはIPテスト方式で行われます。IPテストとは、TOEIC運営者と契約した企業などが主催してTOEICテストを実施する仕組みです。
TOEICコースは、その名のとおりTOEIC対策を徹底的に行います。ただここでも、訓練のベースは自学習です。
高度な学習方法を教わる→受講者が自分でそれを実行する、という流れは自学習コースと同じです。
ただしTOEICコースには、自学習コースにないオンライン・プライベートレッスン(ステップ2)というサービスがあります。貴重な学習機会ですので、大切にしてください。
インターグロースのレッスン・教材
インターグロースのレッスン内容と教材を紹介します。
レッスンの肝はコーチング
もし「外国人講師がガンガン教えてくれるのだろう」という受け身の気持ちでインターグロースを受講すると、期待外れに終わるでしょう。
インターグロースのレッスンの最大の特徴は、コーチングです。インターグロースの売りは、TOEICで高得点を獲得しているコンサルタント陣です。
コンサルタントたちは受講者に、学習方法を教えます。「あなたはこういう弱点があるので、こういうところに力を入れて勉強したほうがよいですよ」とアドバイスします。
中学校の授業のように、講師が知識を授ける方法ではありません。
コンサルタントは受講者の学習課題をみつけて、ピンポイントで解決方法を提案します。受講者は自学習のなかで、その解決方法を試していくことになります。
教材はコンサルティングで推薦された市販のものを自分で買う
インターグロースで使う教材やテキストは、市販のものになります。コンサルタントが受講者の学力や学習状況を分析して、買うべき教材やテキストを提示します。
インターグロースの講師の特徴
インターグロースの「教えるスタッフ」は次の3種類です。
- コンサルタント
- 自学習コースでの、オンライン・フリートークの講師
- TOEICコースオンラインでの、プライベートレッスンの講師
コンサルタントは「英語学習の方法を教える」人です。中学校の教師のように「英語の知識を教える」人ではありません。
オンライン・フリートークの講師とプライベートレッスンの講師については、外国人なのか日本人なのか、外国人ならどこの国の人なのかといった情報を、公式ホームページで明かしていません。
外国人講師との会話を重視する人は、事前に確認することをおすすめします。
インターグロースで習うメリットとデメリット
インターグロースを受講するメリットとデメリットを考えてみます。
高度な学習方法を知りたい人にはメリットが大きい
英語学習は「結局は自分自身」というところがあります。どれほど素晴らしい内容の授業を受けても、それを覚えなければ英語力は身につきません。
ビジネスで使える英語力は、楽して得ることはできません。
ただ、英語学習には無駄な努力と有益な努力があります。自己流で努力を重ねても、徒労で終わってしまうことがあります。
そこでインターグロースでは、高度な英語学習方法を受講者に伝授します。その方法で努力を重ねれば、効率よく英語力を高めることができるわけです。
「高度な学習方法を教えてくれさえすれば、後は自分で研鑽を重ねる」と考えている人は、インターグロースで大きなメリットを得られるでしょう。
目標が低い人や楽したい人にはデメリットばかりかも
「海外旅行で現地の人とコミュニケーションが取れればよい」と思っていたり、「講師にすべてお任せして英語力を高めたい」と考えていたりする人は、インターグロースを受講しても得られるものは少ないかもしれません。
意識高い系の人向け
インターグロースに向いている人は、独学で一生懸命勉強しているのにビジネス・シーンで通用しない人や、TOEICの点数が思ったように上がらない人です。
インターグロースで英語力がアップするかどうかは、意識の高さがポイントになります。
意識の高い人が、インターグロースのコンサルティングを受ければ「目から鱗」の体験ができるかもしれません。
インターグロースでは英語初心者も受け入れていますが、軽い気持ちで受講すると受講料の40万円はとても高く感じるでしょう。