
TOEICのスコアアップを目指すうえで、語彙力の強化は避けて通れません。
とはいえ、「単語帳を買ったのに続かなかった」といった方は少なくないのではないでしょうか。
そこでおすすめなのが、スマートフォンで手軽に学べるTOEIC英単語アプリです。
この記事では、TOEIC対策におすすめの10個の英単語アプリの紹介を中心に、アプリの選び方、効率的な英単語の勉強法、紙の単語帳との併用方法などを詳しく解説します。

2014年に英語学習を本格的に開始。学習開始からおよそ2年半でTOEIC980点・英検1級に到達。現在は試験対策から離れ、英語を実用のツールとして使い続けている。この経験をもとに、言語や学びにまつわるテーマを中心に、学習者の視点を活かした執筆を行っている。
TOEIC対策におすすめの英単語アプリ10選

TOEIC向けの英単語アプリは数多くありますが、どれを選べばよいか迷うという方も多いはずです。
そこでここでは、TOEIC対策に実績があり、語彙力アップに効果が期待できるアプリを10種類厳選し、それぞれの特徴を詳しく解説します。
スタディサプリENGLISH TOEIC L&R TEST対策

ストア | AppStore / GooglePlay |
評価 | AppStore: 4.6 GooglePlay: 4.5 |
料金 | ■月額3,278円 ■6ヶ月パック ・一括払い:17,760円 ・月あたり:2,960円 ■12ヶ月パック ・一括払い:29,760円 ・月あたり:2,480円 ※税込み価格です。 |
無料体験 | 7日間無料 |
「スタディサプリENGLISH TOEIC L&R TEST対策」は、リクルートが提供するTOEIC対策専用のアプリです。
この一つで単語だけでなく、リスニング、リーディング、文法まで総合的にカバーできます。
TOEIC20回分に相当する演習問題と580本を超える講義動画が収録されているのが大きな特徴です。
講義動画は、TOEIC満点講師として有名な関正生先生が担当しています。
また、ディクテーションやシャドーイング機能も搭載されており、語彙力と同時にリスニング力の強化にもつながります。
AIが学習履歴を分析して最適な問題を自動で提示するアダプティブ講座も搭載されており、短期間で確実にスコアを伸ばしたい方におすすめです。
Santaアルク

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評価 | AppStore: 4.4 GooglePlay: 3.9 |
料金 | ■無料プラン ■1ヶ月プラン:4,980円〜 ※税込み価格です。 |
無料体験 | 無料プランあり |
「Santaアルク」は、アルクが提供するTOEIC対策に特化した英語学習アプリです。
毎日の学習を習慣化できるように、短時間で取り組める問題構成と豊富な学習コンテンツが収録されています。
語学教材の老舗アルクならではのノウハウを活かし、基礎から応用まで段階的に学べる構成です。
TOEIC対策としては、本試験の頻出単語を中心とした問題演習、文法問題演習、リスニング強化メニューなどを備えています。
履歴機能やリマインダー機能など継続できる仕組みも備えており、苦手分野の強化や復習がしやすい設計です。
加えて、AIによるスコア予測機能があり、10問程度の診断問題を解くだけで現在の予測スコアが把握できます。
レシピー

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評価 | AppStore: 4.5 GooglePlay: 4.0 |
料金 | ■無料プランあり ■ ベーシック ・3か月: 7,280円 ・6か月:13,200円 ・12か月:19,000円 ■スタンダード ・3か月:10,800円 ・6か月:19,400円 ・12か月:28,400円 ■アドバンス ・3か月:18,000円 ・6か月:32,400円 ・12か月:49,000円 |
無料体験 | あり |
「レシピー」は、ニュース記事を通じて英語の総合力を鍛えることができるアプリです。
英単語だけでなく、文法・リーディング・リスニング・スピーキング・ライティングの英語6技能をすべてカバーしています。
TOEIC対策としては、Part1・Part2のリスニング模擬問題に加え、Part5・Part7のリーディング対策問題を収録しています。
AIが正答率や学習履歴を分析し、苦手分野を自動的に復習レシピへ反映する仕組みです。
音声付き教材でシャドーイングや発音練習を行い、長文記事で読解練習を重ねることで、リスニングとリーディング双方の得点力を強化できます。
Risdom

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評価 | AppStore: 4.7 GooglePlay: 4.3 |
料金 | ■無料プラン ■スタンダード 月額:1,480円 |
無料体験 | あり |
「Risdom」は、ベネッセとセガ XD が共同開発したリズムゲーム型英語学習アプリです。
1回あたり3分程度のゲームを通じて英単語・文法・リスニング問題に取り組むスタイルが特徴で、遊びながら英語学習を習慣化させる設計になっています。
英検5級から1級、TOEIC600〜900点レベルまでに対応したカリキュラムで、段階的に難易度がアップする構成です。
Risdomは、TOEICに特化したアプリではありませんが、スコア600〜900範囲の語彙や文法を網羅した出題設計となっています。
また、忘却曲線にもとづいたタイミングで繰り返し復習問題が出題されるため、TOEIC対策としても有用です。
モチタン

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評価 | AppStore: 4.6 GooglePlay: 4.4 |
料金 | ■Freeプラン:無料 ■Premium ・1ヶ月: 960円/月 ・1年:9,000/年(750円/月) |
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無料体験 | あり |
「モチタン」は、ベネッセグループのAstranが開発した英単語学習アプリです。
「モチベーションを科学する」をテーマに、ゲーム要素とAI学習を組み合わせて設計されています。
TOEICや英検などの資格対策から、学校英語の復習まで幅広いレベルに対応しており、収録語数は11,000語以上です。
また、AIが学習履歴を分析し、忘却曲線にもとづいて復習のタイミングを設定してくれるため、効率的に語彙の定着が図れます。
中学英語、高校英語、英検、TOEICの4つのコースがあり、TOEICコースでは、本試験の頻出単語を中心に出題、正答率に応じて出題内容が自動的に調整される内容です。
abceed

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評価 | AppStore: 4.7 GooglePlay: 4.3 |
料金 | ■無料プラン ■ Proプラン 月額:1,983円~ |
無料体験 | あり |
「abceed(エービーシード)」は、Globee によるAIによってユーザーに最適な問題を自動的に出題する英語学習アプリです。
英会話だけでなく、TOEICや英検などの試験対策にも対応しています。
市販の英語参考書や問題集をアプリ上で購入・利用できるのが強みで、書籍と連動した音声再生や自動採点など、学習内容をデジタル上で一元管理できるのが特徴です。
TOEIC対策では、20,000問を超える演習問題からAIが苦手分野を分析し、復習に最適なタイミングで出題してくれます。
Proプランでは教材の使い放題やオンライン模試、AI英会話などが利用でき、独学でも本格的な試験対策が可能です。
mikan

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評価 | AppStore: 4.8 GooglePlay: 4.5 |
料金 | ■無料プラン ■Liteプラン月額:600円 ■Premiumプラン月額:1,000円 |
無料体験 | 無料プランあり |
「mikan」は、英単語暗記に特化したシンプルなアプリです。
フラッシュカード形式で単語と日本語訳を反復して学ぶ設計で、短時間学習に向いています。
無料版では英単語と日本語訳のみですが、有料版では例文や熟語、発音機能が追加され、より実践的な学習が可能です。
TOEIC対策に特化したアプリではありませんが、市販のTOEIC教材を多数収録しており、頻出単語はすべてカバーできます。
自分のレベルや目標スコアに合わせて出題範囲を調整できるため、効率よく語彙を増やすことが可能です。
苦手な単語を登録して繰り返し復習できる「My単語帳」という機能もあります。
iKnow!

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評価 | AppStore: 4.6 GooglePlay: 4.4 |
料金 | ・1か月プラン:月額1,510円 ・12か月プラン:9,530円(月794円) ※DMM英会話の有料会員は無料 |
無料体験 | 5回分 |
「iKnow!」は、脳科学にもとづいた分散学習システムを採用した英単語アプリです。
アルゴリズムによって最適なタイミングで復習を促してくれるため、ユーザーは出題内容を自分で選ぶ必要がありません。
アプリが記憶の定着に最も効果的な順序と間隔で出題してくれます。
また、単語だけでなく、フレーズや文構造の理解まで一貫して鍛えられる設計です。
TOEIC対策では、470点・600点・800点・900点の4つのコースを収録しています。
各レベルで、そのスコア帯の頻出単語や表現を効率的に学習できる内容です。
基礎を固めながら段階的に上位レベルへ進むことで、実践的な語彙力も身につきます。
トレーニングTOEIC test

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評価 | AppStore: 4.7 GooglePlay: 4.6 |
料金 | ・基本無料 ・本気で勉強プラン:500円 |
無料体験 | 基本無料 |
「トレーニング TOEIC test」は、Flipout LLCというアメリカの会社が提供するTOEIC対策専用アプリです。
アカウント登録なしですぐ使える手軽さと、全機能を無料で利用できる点が魅力です。
広告表示はあるものの、音声再生や採点、復習履歴の保存まで備わっており、コストをかけずにTOEIC対策をしたい方に向いています。
TOEICのリスニング・リーディングの全パートに対応しており、実際のテスト形式に近い問題構成が特徴です。
すべての問題にポイント解説が付いており、正答の根拠や設問の意図を理解しながら学習できます。
初めてTOEICを受ける方から中級レベルの方まで幅広く役立つ内容です。
1000時間ヒアリングマラソン

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評価 | AppStore: 3.4 GooglePlay:- |
料金 | インストール無料 ※アプリ内課金あり |
---|---|
無料体験 | 7日間 |
こちらもアルクが提供するアプリで、1982年開始の通信講座「ヒアリングマラソン」をアプリ化した内容です。
その名の通り、聞く力を重点的に鍛えることを目標に、ニュース、映画、インタビューなどの生の英語音声を多数収録しています。
TOEIC対策としては、Part1~Part4のリスニングセクションの形式に準拠した実力チェックテストが収録されているのが特色です。
また、音声を一語ずつ書き取ることで聞き逃しやすい音の連結を把握し、リスニング精度を高めることができるディクテーション機能もあります。
再生スピードの調節も可能で、自分の弱点や苦手パターンを繰り返し練習できる設計です。
TOEIC対策の英単語アプリの選び方

上記のように、TOEIC向けの英単語アプリはたくさんありますが、自分のレベルや目的に合わないアプリを使っても、思うように成果は上がりません。
そこで、ここでは、学習目的、レベル、予算の3つの観点から、あなたにぴったりなアプリを見つけるための選び方を紹介します。
スコアレベル別に対応しているか
TOEICの単語学習で挫折する大きな理由の一つは、自分のレベルに合っていない教材を使ってしまうことです。
600点を目指す段階で、900点レベルの単語を覚えようとしても理解は追いつきませんし、逆に、上級者が初級単語ばかり学んでも得点にはつながりません。
アプリを選ぶ際は、まず、目標スコア帯に応じたレベル分けが明示されていることを確認してください。
たとえば、「600/730/860」のようにレベルが段階的に設定されているアプリなら、自分の語彙力に合わせてステップアップできます。
自分の現在地から段階的に知識を積み重ねることで、次のレベルの単語も自然と覚えやすくなるでしょう。
アプリ選びに迷ったときは、アプリストアの説明欄などに「◯点レベル対応」などの表記がありますので、それを参考にしてみてください。
例文と音声機能が充実しているか
単語単体で覚えるより、文脈の中で理解した方が記憶には残りやすいものです。
たとえば 、「approve」という単語なら、単に「承認する」とだけ覚えるのではなく、「I approved the plan.(その計画を承認した)」と例文ごと覚えるようにします。
そうすると、「この単語は直接目的語を取る」というように、実際の使い方や語感が定着するからです。
TOEIC対策に強いアプリなら、単語だけでなく、本番の出題傾向に近い例文がセットで収録されています。
ぜひ例文が充実しているアプリを選びましょう。
また、音声機能の有無も非常に重要です。
新しい単語を覚える際は、実際に発音を聞き、自分でも口に出して真似て、音と意味を結びつけて覚える必要があります。
紙の単語帳にも最近は音声が付属していますが、アプリの場合、ワンタップで繰り返し再生できるので非常に便利です。
ネイティブの音声を繰り返し聞くことで、単語の意味だけでなく、正しい発音やリズム、イントネーションが身につきます。
無料アプリか有料アプリか
英単語アプリには無料・有料どちらのタイプもありますが、それぞれに利点があります。
無料アプリはコストを気にせず始めやすいのが利点です。
広告が表示されるものがほとんどですが、TOEICの頻出語彙が網羅されているものもあります。
一方、有料アプリは広告がなく、音声や例文、学習履歴の自動分析など、学習効率を高める機能が充実しています。
特に、AIが苦手単語を自動抽出し復習を促す機能や、忘却曲線にもとづいた間隔反復による出題などは有料版でのみ利用できる場合が多いです。
使うほどに学習の質に明確な差が生まれます。
最初は、有料アプリの無料プランで使用感を確かめ、続けられると判断したら有料プランに切り替える方法がおすすめです。
無料アプリだけで済ませるよりコストはかかりますが、時間の節約や学習効率を考えれば、費用対効果の高い投資と言えます。
レビューを参考にする
アプリの完成度や操作感は、実際に使ってみなければわからない部分が多いものです。
その点、App StoreやGoogle Playのレビューは重要な手がかりになります。
収録語数、操作の快適さ、音声の品質など、ユーザーの生の声を活用しない手はありません。
ただし、評価を鵜呑みにするのも危険です。
レビューには学習目的の異なる人の意見も混じっているため、自分の目標スコアや使用環境に合うかを考慮する必要があります。
たとえば、「発音練習機能が物足りない」というレビューがあったとしても、リーディング中心の方にとっては大きな問題ではないかもしれません。
レビューはあくまで参考情報とし、最終的には自分で実際に試してから判断することをおすすめします。
TOEIC対策で英単語学習にアプリを使うべき理由

TOEICは試験内容が全受験者共通なので、基礎力の差によって求められる語彙量の負担も大きく変わります。
中上級者にとっては見慣れた単語でも、初級者にとっては知らない単語だらけということもあり得ることです。
その膨大な語彙を限られた時間で定着させるには、従来の単語帳だけでは効率に限界があります。
ここでは、TOEIC対策で英単語学習にアプリを使うべき理由を4つの観点から見ていきます。
スキマ時間を有効に使える
TOEIC対策では、勉強時間の確保が多くの人にとって大きな課題です。
学校や仕事などで忙しく、机に向かう時間をまとめて取るのが難しいという方は少なくありません。
その点、アプリを使えば、通勤電車の中や昼休み、寝る前の数分といった細切れの時間でも単語学習ができます。
スキマ時間を勉強時間にできるのが、アプリを使う最大の魅力です。
1回の学習時間は短いとしても、たとえば1日10分を1か月続ければ、それだけで5時間の学習時間になります。
スマホを開けばすぐに前回の続きに戻れるので、勉強を始める準備も必要ありません。
単語学習が習慣化しやすいので、覚えるスピードだけでなく、記憶の定着にも良い影響が生まれます。
音声機能でリスニング力も伸ばせる
TOEICは、単語の意味を知っているだけでなく、「音として聞いて理解できるか」が得点を左右します。
単語や例文をワンタップで再生できるアプリはその点、有利です。
紙の単語帳にも音声を収録したものはありますが、CDなどで音声を再生する手間があり、どうしても勉強の流れが途切れてしまいます。
アプリならすぐに発音やイントネーションを確認できるので、目と耳を同時に使った学習が可能です。
たとえば、単語を確認すると同時に発音を再生し、自分でもそれを声に出すことを習慣にすれば、意味と音が結びついて記憶に残りやすくなります。
単語学習をしながらリスニング力を伸ばすことも可能です。
学習進捗の可視化でモチベーションを維持
単語学習を途中でやめてしまう人が多いのは、自分の成長を実感しにくいからです。
紙の教材ではどこまで覚えたのかが曖昧になりやすく、努力の跡が形に残りません。
アプリなら、正答率や復習回数、学習時間を自動で記録し、グラフや数値で進み具合を見える形にしてくれます。
自分の頑張りが見えると、それだけで続けたくなるものです。
前日より学習時間が5分伸びたとか、正答率が80%を超えたといった小さな変化が、次のモチベーションになります。
加えて、定期的に進捗を振り返ることで、苦手な単語の傾向がわかり、復習の計画が立てやすくなるのも大きなメリットです。
アプリからのフィードバックのおかげで、これまでの「なんとなく頑張る」から、学習記録を分析・検証しながら学習内容を最適化できるようになり、無駄のない学習サイクルが生まれます。
クイズ形式が記憶の定着を助ける
英単語は、ただ眺めているだけでは長期記憶に残りにくいものです。
多くのアプリでは、選択問題や入力式のクイズ形式を採用し、思い出すプロセスを繰り返すことで記憶に定着する設計となっています。
心理学ではこうした仕組みを「テスト効果(retrieval practice)」と呼び、実際に答えを思い出そうとする行為そのものが記憶の強化につながるとされています。
たとえば「departure」という単語を見てすぐに意味が出てこないときでも、いったん思い出そうと努め、数秒後に「出発」という意味を思い出すというプロセスが長期記憶には欠かせません。
その際、「departure time(出発時刻)」など例文中で使われている形も併せて押さえておくことで、意味と用法がセットで記憶に定着しやすくなります。
多くの英単語アプリでは、単語単体ではなく、例文や音声もセットで収録されているため、「読む」「聞く」「思い出す」が同時に可能です。
TOEIC英単語を効率的に覚える勉強法

TOEICのスコアを伸ばすうえで、単語学習は最も基礎でありながら、最も成果が見えにくい分野です。
覚えたつもりでも試験中に意味が出てこない、あるいは聞き取れないという経験は、多くの方が経験したことがあるでしょう。
これは、単語の知識が実際に使えるレベルまで定着していないことが原因です。
ここでは、TOEIC英単語を効率的に覚えるための具体的な方法を紹介します。
一度で覚えようとせず何度も周回する
英単語を一度で完璧に覚えようとしても、ほとんどの場合、短期間で記憶から消えてしまいます。
人間の脳は、初めて接した情報の大部分を1日以内に忘れる性質があるからです。
記憶に定着させるには、同じ情報に繰り返し触れるしかありません。
したがって、単語学習では「時間」より「回数」がものをいいます。
1回30分集中するよりも、5分×6回に分けた方が記憶に定着しやすいです。
何度も周回することが、脳に「これは重要な情報だ」と認識させることになります。
たとえば、朝の通勤時にアプリで単語をチェックし、昼休みにもう一度復習、夜に苦手な単語をチェックするというように、1日3回のリズムを作ると、忘れかけたころに思い出そうとするので記憶の定着に有効です。
このように、1日の中で何度も周回するうちに、脳は単語を一時的な記憶ではなく「長く保持すべき情報」として整理します。
自動リマインダー機能を備えたアプリを使えば、復習のタイミングを自分で考える必要もありません。
ぜひアプリを活用して周回学習を意識してみてください。
英単語を文章ごと覚えて使える語彙にする
TOEICでは、単語そのものの意味を問う問題よりも、文脈の中での正しい使い方を理解しているかを問う設問が多く出題されます。
したがって、単語を単独で暗記しても得点には結びつきにくいです。
文章の中で覚えることを意識しましょう。
たとえば「attend」なら、単に「出席する」と覚えるのではなく、「attend a meeting(会議に出席する)」という形で覚えるようにします。
すると、リーディングやリスニングで実際に出会ったときに瞬時に意味がつかめるようになるでしょう。
例文機能のある英単語アプリなら、単語が実際にどんなふうに使われるのかを確認できて便利です。
動詞なら目的語の取り方、形容詞なら後ろに続く前置詞など、単語ごとの自然な結びつき方が見えてきます。
また、音声機能を使って例文を繰り返し聞けば、語順の感覚やイントネーションが身につき、英語のリズムも体で覚えられます。
単なる知識から使える語彙にするためにも、単語を覚える際は文章ごと覚えるようにしましょう。
音読やシャドーイングで記憶を強化する
英単語を見て意味はわかっても、実際の音を知らずに自分で正しく発音できないうちは、その記憶はまだ浅い段階にあります。
英語の音を自分の声で再現できるようになって初めて、文字と意味が結びつき、記憶に定着するのです。
音読やシャドーイングは、そのための効果的な練習法です。
音読は説明不要ですが、シャドーイングとは、お手本の音声を聞きながら、少し遅れて自分の声でそっくり真似する学習法です。
最初は難しいかもしれませんが、短時間でもいいので練習を続けてみてください。
慣れてくると、単語のつながりやイントネーションなど英語のリズムが体に染み込んでいきます。
TOEIC対策には英単語アプリと紙の単語帳のどちらがいい?

ここまで、TOEIC対策におすすめの英単語アプリについて紹介してきましたが、「紙の単語帳は使わなくていいの?」と疑問に思う方もおられるでしょう。
それぞれに異なるメリットがあるので、ご自身の目的や学習スタイルによって使い分けるのがおすすめです。
ここでは、英単語アプリと紙の単語帳を比較しながら、それぞれの効果的な活用法を紹介します。
英単語アプリのメリット
アプリの最大のメリットは、どんな場所でも思い立ったらすぐに勉強できることです。
通勤や通学中、昼休み、寝る前の数分など、スマホさえあればいつでも勉強できます。
机に向かう時間が取れない日でも、アプリを開く数分程度も時間がないということは少ないでしょう。
そういうスキマ時間で積み重ねた知識が、いつしか大きな語彙力の差になるのです。
また、アプリは学習履歴を自動で記録し、正答率や学習時間をグラフで表示してくれます。
努力の過程が数字で見えることでモチベーションにもなりますし、復習の計画も立てやすいです。
加えて、英単語アプリには、紙の単語帳にはないさまざまな機能が搭載されています。
特に、タップしただけで音声が再生される機能や毎回ランダムで出題されるクイズ機能は、学習の手間を減らしつつ記憶を定着させるうえで有効です。
特にクイズ機能は、毎回思い出すプロセスをたどるので、ただ単語を眺めるよりも強く記憶に残ります。
紙の単語帳にはない大きなメリットです。
紙の単語帳のメリット
紙の単語帳は、手を動かして覚えるという行為を伴うため、デジタルよりも高い集中力を生みやすいのがメリットです。
ページをめくり、書き込みながら学ぶことで、視覚だけでなく運動感覚も働くため、注意が一点に集まりやすいのが理由です。
心理学の研究でも、手を使った作業は脳の前頭葉を活性化させ、思考の持続を助けることが知られています。
一方、アプリの場合、スマホを使用する以上、通知などの邪魔な外部刺激がどうしても伴います。
人の脳はすぐに情報を得られる可能性に反応し、無意識のうちに注意を奪われるため、たとえスマホの通知を切っていたとしてもアプリでの学習は集中力を下げるリスクを常に孕んでいるのです。
その点、紙の単語帳は、学習対象以外の刺激が極めて少ないため、集中しやすいツールです。
デジタルのように瞬時に切り替えられない点が、単語学習に没頭しやすいという面で逆にメリットになります。
アプリと単語帳を併用する方法
アプリと単語帳は、別々に使うよりも組み合わせて使うことで、記憶の浅い段階から深い段階までを一気にカバーできます。
アプリの最大の強みは、短時間で何度も触れられる反復性です。
まずはアプリを使って、音声やクイズなどの機能も駆使しながら何度も単語に触れ、記憶の土台を作りましょう。
そのうえで、紙の単語帳では、実際に手を動かして単語や例文を書いて覚え、意味や用法を整理します。
書くことで記憶が深まるだけでなく、ページごとの配置や色分けによって視覚的な記憶のトリガーを作れるのも紙の利点です。
めくるたびに自分の書き込みや印が目に入り、どこまで学んだかが一目でわかります。
また、苦手な単語に関しては、アプリのリスト機能を利用して紙の単語帳の方でもチェックを入れておくのがおすすめです。
このように、アプリで繰り返し単語に触れることによって記憶の土台を作り、紙の単語帳で書きながら整理・復習するというサイクルを習慣にすれば、覚えた単語は長期記憶へと定着しやすくなります。
TOEIC対策におすすめの英単語アプリのまとめ
英単語アプリを活用すれば、通勤や通学のスキマ時間でも効率よく語彙力を伸ばせます。
音声再生やクイズ機能など、紙の単語帳にはない便利な仕組みが、記憶の定着と学習の継続を後押ししてくれるでしょう。
ただし、アプリだけに頼るのではなく、紙の単語帳で手を動かしながら復習することも大切です。
両者を組み合わせて使うことで、覚えた単語が記憶により定着しやすくなり、TOEICのスコアアップにもつながります。