ワーキングホリデーは、外国に長期滞在して言語を学んだり異文化理解を深めたりできる魅力的な制度です。
しかし、情報収集をしていると「やめた方がいい」といった声を見かけることもあり、不安に感じてしまう人も少なくないでしょう。
この記事では、「ワーホリはやめた方がいい」と言われる理由やメリット・デメリット、後悔しないためのポイントなどを解説します。
目次
【結論】ワーキングホリデーはやった方がいい
結論からお伝えすると、年齢や時間、予算などにおいてチャレンジできる状態にあるなら、ワーキングホリデーはやった方がいいと言えます。
中には「ワーホリはやめた方がいい」という声も見かけられますが、すべての人に当てはまることではありません。
ワーキングホリデービザは、海外に長期滞在して現地での生活を経験したり、現地で働いて収入を得たりと、現地での過ごし方の自由度が高いことが特徴のビザです。
現地の企業に勤めることで得られる就労ビザや、現地の人と結婚することで得られる婚約ビザなどと異なり、基本的に年齢制限さえクリアすれば誰でも取得できることもあって、海外で暮らしてみたい人ならぜひとも利用したい制度です。
また、一般的にワーキングホリデーには18歳から30歳までという年齢制限があるので、31歳を超えてから「ワーホリがしたい!」と思ったとしても、もう実現することはできなくなってしまいます。
「ワーホリがしたい」という気持ちがあるなら、後から挑戦しなかったことを後悔しないよう、思い切って挑戦してみるのもいいでしょう。
もし仮にワーホリをやってみて失敗した結果になってしまったとしても、ビザ満了日を待たずに帰国する選択肢がありますし、失敗も経験になり、これからの人生に幅を持たせてくれることもあります。
ワーホリをしてみたい気持ちが少しでもあるのなら、30歳を過ぎてから後悔することがないよう、今できるうちに挑戦してみるといいでしょう。
おすすめのワーホリエージェント10選!失敗しない選び方も解説ワーキングホリデーはやめた方がいいと言われる理由
ワーキングホリデーはぜひとも前向きに利用を検討したい海外渡航の手段ですが、中には「やめた方がいい」という声が存在するのも事実です。
ここでは、ワーキングホリデーはやめた方がいいと言われる主な理由を5つ紹介します。
- 履歴書に空白期間ができる
- 必ずしも英語力が伸びるとは限らない
- 何となく過ごしてしまう人もいる
- すぐに仕事が見つからないことがある
- 海外生活が合わない人もいる
履歴書に空白期間ができる
社会人がワーキングホリデーをする場合、帰国後に履歴書に空白期間ができてしまうことが懸念されます。
ワーキングホリデーをするにあたっては、日本で仕事をやめて海外に渡航し、日本に帰国してから再び就職活動を行う流れが一般的です。
また、ワーキングホリデー中は、現地企業でフルタイムで働くことは珍しく、飲食店などのサービス業でアルバイトのような仕事をすることが多いです。そのため、履歴書でワーキングホリデー中の仕事をアピールできる可能性は低いと言えます。
このような背景から、再就職活動時に履歴書に空白期間ができることをデメリットに感じ、「ワーホリはやめた方がいい」と言う人も一定数存在します。
しかしながら、ワーキングホリデーを活用して現地で英語力を高めたり、日本ではできないような経験を積んだりすることで、履歴書の空白期間を埋めるアピールになり得ます。
自分のワーキングホリデーの目的や目標を明確にし、経験や成果を得られるように努力することが大切です。
必ずしも英語力が伸びるとは限らない
ワーキングホリデーをしたからといって、必ずしも英語力が伸びるとは限りません。
そもそも英語圏でワーホリをしたら必ず英語を習得しなければならない訳ではありませんが、英語力の向上を期待して渡航したにもかかわらず英語力が大して伸びないまま帰国を迎えてしまう人も中にはいます。
たとえば、日本人が多いエリアに滞在したり、日本語を話す機会が多かったりすると、英語力の向上が期待通りにいかないことがあります。
この場合、「ワーホリはやめた方がいい」「ワーホリは意味がない」などと言われてしまうことがあります。
ワーキングホリデーで英語力を伸ばせるかどうかは、現地での過ごし方や本人の努力次第な部分が大きいと言えます。
努力次第では、現地で生活をしたり仕事をしたりする中で英語力を大きく伸ばすことも可能です。
何となく過ごしてしまう人もいる
ワーキングホリデーは、目的や目標が曖昧だと何となく日々を過ごしてしまい、結果的に充実感や達成感を得られないことがあります。
日本に居るときと同じような生活を過ごしてしまったり、目標がないことから海外に来た理由や海外で頑張る理由を見失ってしまったりする可能性も。
渡航前は海外での華々しい生活をイメージしていたとしても、目的や目標がないとただ生活拠点が日本から海外になっただけで、何も得られないまま終わってしまい、「ワーホリはやめた方がいい」と感じてしまいやすいので要注意です。
ワーホリを有意義な経験にするためには、目的や自分がしたいことを明確にして日々を過ごすことが大切です。
すぐに仕事が見つからないことがある
ワーキングホリデー中の現地での仕事探しは、必ずしも容易ではなく、人によっては仕事が見つかるまでに数ヶ月かかることもあります。
「すぐに仕事が見つかるだろう」などと期待していると、経済的なプレッシャーから不安が伴うこともあります。
そのため、仕事探しや現地生活の困難さから「ワーホリはやめた方がいい」という人も中には存在します。
ワーキングホリデーをするにあたっては、仕事探しに時間がかかることを頭に入れた上で、金銭的なプレッシャーが大きくならないように、ある程度の貯金をしておくと安心です。
ワーキングホリデーは、困難も含めて経験であり、成長するチャンスだとポジティブに捉える心構えが大切です。
海外生活が合わない人もいる
ワーキングホリデーに挑戦した人の中には、海外生活が合わずに「やめた方がいい」と考える人も一定数存在します。
華やかなイメージがある海外生活ですが、実際に渡航してみると異文化や新しい環境に適応するのが難しいと感じたり、ホームシックやストレスを感じたりする人も少なくありません。
海外での生活が合わないと感じる人の場合、ワーキングホリデーでの生活が負担に感じてしまうこともあります。
ただし、海外生活が自分に合うか合わないかは、実際に経験してみないと分からない部分が多いため、ワーキングホリデーに挑戦した結果、海外生活が合わないと気づけたのであれば、それも収穫の一つだと言えます。
どうしても現地での生活が合わなければ、ワーキングホリデービザが満了日を待たずに自分のタイミングで帰国できるので、そこまで不安に感じる必要はないでしょう。
ワーキングホリデーのデメリット
ワーキングホリデーは貴重な経験が得られる可能性が高い一方で、デメリットもしっかり考慮する必要があります
ワーキングホリデーのデメリットを整理して3つ紹介します。
- 渡航先や年齢に制限がある
- ある程度の初期費用が必要
- 英語力を伸ばすには自主性が必要
渡航先や年齢に制限がある
ワーキングホリデーのデメリットは、渡航先と年齢に制限があることです。
海外旅行や語学留学であれば、基本的に年齢を問わず好きな国を渡航先に選ぶことができますが、ワーキングホリデーの場合、渡航できるのは日本とワーキングホリデー協定を結んでいる国に限られます。
また、ワーキングホリデーの対象となるのは、「日本国籍を有する18歳から30歳までの人」という取り決めがあるため、18歳未満、もしくは31歳以上の人は制度を利用することはできません。
対象者 | 日本国籍を有する18歳から30歳までの人 |
対象国(29カ国) | オーストラリア / ニュージーランド / カナダ / 韓国 / フランス / ドイツ / イギリス / アイルランド / デンマーク / 台湾 / 香港 / ノルウェー / ポーランド / ポルトガル / スロバキア / オーストリア / ハンガリー / スペイン / アルゼンチン / チェコ / チリ / アイスランド / リトアニア / スウェーデン / エストニア / オランダ / イタリア / フィンランド / ラトビア |
年齢制限をクリアしていない人や対象国以外に渡航したい人の場合、ワーキングホリデーは利用できないので注意しましょう。
ある程度の初期費用が必要
ワーキングホリデーをするには、渡航費用やビザ申請費用、仕事を見つけるまでの滞在費用・生活費など、一定の初期費用が必要です。
ワーキングホリデー中は、現地でアルバイトをして収入を得ることができますが、仕事が見つかるまでに時間がかかったり、思うように稼げなかったりする可能性もあります。
初期費用が少ないと、経済的な負担が大きくストレスに感じることもあるため、事前に予算計画をしっかり立て、余裕を持って初期費用を準備しておく必要があります。
英語力を伸ばすには自主性が必要
ワーキングホリデーで英語力を伸ばすためには、積極的に現地の人とコミュニケーションを取るなど、自主的な行動が求められます。
しかし、自分から行動を起こさなかったり、日本人コミュニティに頼りすぎたりしていると英語を使う機会が減ることがあります。
ワーキングホリデー中は、ただ英語環境に身を置くだけではなく、自主的に人と関わり英語を学んでいく姿勢が重要です。
ワーキングホリデーのメリット
ワーキングホリデーには、たくさんのメリットも存在します。
ここでは、主なメリットを5つ紹介します。
- 海外に長期滞在できる
- 現地で自由に生活できる
- 現地でお金を稼げる
- 生きた英語を学べる
- 行動力が身につく
デメリットだけでなく、メリットもしっかり把握しておきましょう。
海外に長期滞在できる
ワーキングホリデーでは、観光ビザよりも長期間にわたって海外に滞在することができます。
多くの場合、1年間(国によっては2〜3年間)の滞在が許可されており、現地で生活をしながら現地の文化や生活様式に対する理解を深めたり、英語力を磨いたりできます。
ワーキングホリデーは、海外に長期滞在して、旅行では味わうことができない現地で暮らす経験ができる貴重なチャンスです。
現地で自由に生活できる
ワーキングホリデーは観光や短期留学とは異なり、自由度が高いのが特徴です。
観光を楽しんだり、語学学校に通ったり、アルバイトをしたり、近隣諸国に旅行をしたり……と、現地に滞在しながら自分が好きなことができます。
たとえば、学生ビザの場合、週の大半は学校に通う必要があったり、現地で働くことができなかったりなどの制限がありますが、ワーキングホリデーの場合、行動に制限がかかることはほとんどありません。
現地で新しい友人を作ったり、趣味を見つけたりと、現地での生活を自由に楽しめることは、ワーキングホリデーをする大きなメリットの1つです。
現地でお金を稼げる
ワーキングホリデーのメリットは、現地でお金を稼げることです。
現地で働いて収入を得ることが許可されているため、滞在中の生活費や旅行費用を現地でまかなうことができます。
たとえば、観光ビザや学生ビザの場合、ほとんどの国では就労が禁止とされているため、滞在中に必要な資金はあらかじめ用意しておかなければなりません。
しかし、ワーキングホリデーなら、初期費用さえ用意しておけば、残りの滞在費や生活費は現地で稼ぐことができるので、渡航前の経済的な負担を大きく軽減できます。
また、「海外で英語を使って働く経験がしたい」「働きながら英語力を伸ばしたい」などと考える人にとっても、ワーキングホリデーは魅力的な制度です。
生きた英語を学べる
ワーキングホリデーに挑戦して現地で生活し、働くことで、教科書では学べない「生きた英語」を身につけることができます。
ワーキングホリデー中は、日常生活そのものが英語学習の場となります。
スーパーでの買い物やカフェでの注文、友人との会話など、リアルな状況で実際に英語を使うことで、自然な表現やスラング、慣用句などを身につけることができます。
また、現地で働く場合、職場でも同僚や上司、お客さんと英語でコミュニケーションを取る必要があるため、総合的な英語力が向上しやすいです。
もちろん英語力を伸ばすには本人の努力が不可欠ですが、日常会話や職場でのコミュニケーションを通じて、実践的な英語力が自然と向上しやすい環境に身を置けることは、ワーキングホリデーの大きなメリットです。
行動力が身につく
海外で英語を使って生活し、働くことで、自立心や行動力が身につきます。
異国の地で自分で問題を解決したり、新しい環境に適応したりする中で、自己成長を実感しやすいです。
また、人によっては、英語圏で生活しながら成功体験を積み重ねることで、「自分でもできる」という自信の向上にもつながります。
ワーキングホリデーを通して培った行動力は、将来のキャリアや日常生活において大きなプラスとなるでしょう。
ワーキングホリデーで後悔しないためのポイント
ワーキングホリデーをして後悔しないためのポイントを5つ紹介します。
- ワーキングホリデーの目的を明確にする
- 自分に合った渡航先を選ぶ
- 貯金をしておく
- 現地で積極的なコミュニケーションを心がける
- ワーキングホリデー終了後のプランを考えておく
ワーキングホリデーの目的を明確にする
ワーキングホリデーで後悔しないためには、目的を明確にすることが大切です。
何のためにワーキングホリデーをするのか、ワーキングホリデーを通して何を習得したいのかなどを明確にしておくことで、現地で一日一日を大切に過ごすことができます。
「英語を話せるようになる」「現地のカフェで働く」などといった目的はもちろん、「サーフィンを楽しむ」「海外出身の友だちをたくさん作る」「ヨーロッパ諸国に旅行する」など、休暇や楽しみがメインでもいいでしょう。
ワーキングホリデーをする目的は一人ひとり違うので、目的に正解や間違いはありません。
何となく過ごして終わってしまうことがないように、目的を持っていくことが大切なのです。
「ワーホリをしなければ良かった」と後悔することがないよう、自分がしたいことや達成したいことを事前にハッキリさせておきましょう。
自分に合った渡航先を選ぶ
ワーキングホリデーを成功させるには、自分に合った渡航先を選ぶことが大切です。
2024年6月現在、ワーホリ協定国は29カ国あり、英語圏だけに絞ってもオーストラリア、ニュージーランド、カナダ、イギリスの4カ国から選べます。
ワーキングホリデーでは、基本的に1年〜といった長い時間を過ごすことになるので、自分の目的や興味、言語スキル、生活スタイルに合った国・地域を選ぶことが大切です。
また、気候や文化、治安なども考慮し、自分が快適に過ごせる場所を選ぶことも意識するといいでしょう。
貯金をしておく
ワーホリで後悔しないためには、渡航前に十分な貯金をしておくことが大切です。
初期費用や現地での生活費、予備費用をある程度確保しておくことで、経済的な不安を減らし、現地での生活を満喫することができます。
仕事がすぐに見つからない場合も想定して、少なくとも3ヶ月分の生活費を準備しておくと安心です。
現地で積極的なコミュニケーションを心がける
現地での生活を充実させ、ワーキングホリデーを満足のいく経験にするためには、積極的にコミュニケーションを取ることが重要です。
ワーキングホリデー中は、現地の人々や他の外国人と積極的に関わりを持ち、異文化交流を楽しみましょう。
積極的に人と関わることで、英語力が向上するだけでなく、現地でのネットワークも広がります。
また、友人や知り合いが増えることで、現地での生活がより豊かで楽しいものになるでしょう。
ワーキングホリデー終了後のプランを考えておく
ワーキングホリデーを成功させるには、ワーキングホリデーが終わった後のプランを考えておくことが大切です。
ワーキングホリデー終了後の計画を事前に立てておくことで、帰国後にスムーズな移行が可能になります。
帰国後の就職活動や進学の計画、次のキャリアステップなどを考えておくと、ワーキングホリデーの経験をどのように活かすかが明確になります。
また、現地での生活中から、ワーキングホリデー終了後も意識しながら行動することで、後から「ワーホリはやめておけば良かった」「もっと〇〇しておけば良かった」などと後悔することが少なくなるでしょう。
ワーキングホリデーはやめた方がいい?についてのまとめ
ワーキングホリデーは「やめた方がいい」と言われることもありますが、海外での長期滞在や自由な生活、労働経験を通じて、貴重なスキルや経験を得る絶好の機会です。
語学力の向上や異文化体験、自立心・行動力の養成など、多くのメリットがあるため、年齢や予算、時間が許す限り、積極的に挑戦する価値があると言えます。
ワーキングホリデーをする目的についてよく考え、事前にしっかりと準備をすることで、デメリットを乗り越え、充実したワーキングホリデー生活を送ることができるでしょう。
「ワーホリをしてみたい」「ワーホリに興味がある」という人は、ぜひこれを機に自分がワーホリをしたい理由や目的などについて考えてみてはいかがでしょうか?