
フィリピンは、かかるコストの安さから、語学留学を目指す人の間で人気の留学先です。フィリピンへ留学することが決まり、楽しみな気持ちでいっぱいの方は多いでしょう。今回の記事では、フィリピン留学に必要なものや、あると便利なものなど、フィリピンでの滞在を充実したものにするための持ち物について紹介していきます。
目次
フィリピン留学に必要な基本的な持ち物

ここでは、フィリピン留学の必需品を紹介します。現在パッキング中の人は、これらのものが荷物に入っているか、必ず確認しましょう。
渡航や入国、滞在に必要な書類
パスポート
パスポートがなければ、フィリピンに入国することはおろか、日本から出国することもできません。必ず所持し、念のためにコピーも用意しておくと安心です。また、乗り継ぎ便を利用する場合、乗り継ぎ先の国や航空会社によっては、パスポートの残存期間が短すぎると入国、搭乗を拒否されてしまう可能性があるので、パスポートの有効期限が、留学終了日プラス6ヶ月以上あることを確認しておきましょう。
航空券
航空券は必ず往復で購入するようにしましょう。なぜなら、その方がお得に購入できるだけでなく、フィリピンに入国する際に復路航空券の提示を求められることがあるからです。復路航空券を提示できなかった場合、帰国の意思がないと見なされ、最悪の場合入国を拒否される可能性があります。
ビザ
滞在期間が30日未満の短期語学留学であれば、フィリピンのビザ取得は不要です。しかし、語学学校ではなく大学や大学院、専門学校など高等教育機関に留学する場合はビザが必要ですし、30日以上の滞在の場合は滞在資格延長の手続きが必要になります。自分の留学にビザが必要なのか今一度確認して、ビザが必要であれば忘れずに手続きしましょう。ビザの手続きなどについては、留学先に問い合わせ詳しく聞いてみると良いかもしれません
証明写真
短期の語学留学であればビザは必要ありませんが、観光目的ではなく、言語の勉強が目的なので、SSP(Special Study Permit)という就学許可証とACR I-Cardという外国人登録証が必要になります。これは滞在日数に関わらず、学業目的でフィリピンに入国する外国人全員には取得が義務づけられています。この申請のために証明写真が必要なので、必要な写真の規格と枚数を大使館や移民局の公式サイトなどで確認し、出国する前に用意して持っていくようにしましょう。
入学許可証
入学許可証は、先述したSSPやACR I-Cardの申請に必要なだけでなく、フィリピン到着後の入国審査でも必要になる可能性があるので、準備しておきましょう。
- 英語で書かれた戸籍謄本などの身分保証書
- 銀行口座残高証明書などの資金力を証明する書類
英文の身分証明書や資金力を証明する書類は、SSPやACR I-Cardの申請に必要です。
滞在先の住所や学校名が書かれたメモ
入国審査では、滞在先や学校名などについて質問されることがあります。審査官の質問にしっかりと答えられるよう、メモを用意しておくとよいでしょう。英語が苦手な場合は、メモを提示して回答に代えることもできます。
ここまで、渡航や入国、滞在資格に関わる必要書類について説明しましたが、渡航前に必ず、フィリピン大使館や移民局など信頼できる機関のウェブサイトなどを自身でチェックし、必要な書類を確認するようにしましょう。
渡航書類以外の貴重品
お金
日本円とフィリピンペソをどちらも用意しておきましょう。両替レートは日本よりもフィリピンの方が良いことが多い上、フィリピンの至る所に両替所があるので、日本での事前の両替は5000円から10000円程度で十分です。
クレジットカード、デビットカード
現金いらずで取引が完結するクレジットカード、デビットカードはとても便利なので、持っていくことをおすすめします。ただし、フィリピンでは現金しか使えないところはまだ多い上、日本では普通に使えていたカードが磁気不良や店舗側の対応しているカードブランドの問題で使えないことも考えられるので、1枚のカードに頼り切りになるのは危険です。そのため持っていくクレジットカードを2枚以上にするなど、対策しておくと安心です。
クレジットカードには、海外キャッシング機能がついているものや海外旅行保険が付帯しているものがあります。クレジットカードの機能を確認して、状況に適したカードを持っていくようにしましょう。
小銭入れつきミニ財布
日本と比べて治安の悪いフィリピンでは、スリやひったくりなど、金銭を狙った犯罪が横行しており注意が必要です。そのため、普段使いの長財布やかさばる大きな財布ではなく、目立ちにくいミニ財布を使うと安心です。フィリピンは、物価が安くて現金を使う機会が多いので、小銭入れつきミニ財布がおすすめです。
携帯電話
携帯電話は、日常生活に欠かせないアイテムです。日本にいる家族や友人、語学学校のスタッフとコミュニケーションを取るのに必要であるだけでなく、地図やメモ、カメラなど留学生活に役立つツールとしても活用できます。携帯電話をフィリピンで利用するには、現地でSimカードを買うか、自分でレンタルしたポケットWi-fiや学校のWi-fiに繋ぐと良いでしょう。日本のSimを入れたま使用していると、高額な通信費を請求される恐れがあります。
ノートパソコン、タブレット
ノートパソコンやタブレットがあれば、電子版のテキストや参考書を読んだり、ノートを取ったり、レポートを書いたりするのに便利です。また、休日の計画を立てる際に観光地を調べたり、動画を見たりと余暇にも使えるので、特に長期留学の方は持っていくと良いでしょう。
勉強道具
文房具
フィリピンに着いてから現地の安価な文房具を購入することは可能ですが、日本のものよりも質が劣る可能性や、着いてから授業が始まるまでに購入する時間がないことも考えられるので、ノート1冊と、ペン数本くらいは持っていくと良いでしょう。
ファイル、バインダー
授業中に配られるプリントや、滞在資格に関わる書類を整頓して保管しておくために、ファイルやバインダーをいくつか持っておくと便利です。
電子辞書
紙の辞書は重く、かさばるので、電子辞書を持っていくのがおすすめです。最近の電子辞書は、辞書機能だけでなく、電子書籍版の参考書が入っていたり、単語帳機能がついていたりするものが多いので、それらの機能も有効活用するとなおよいでしょう。
衣料品
トップス
フィリピンは温暖な気候なので、基本的にはTシャツやポロシャツで過ごせます。ただ、クーラーが効いている場所や、宗教施設など肌の露出を避けなければならない場面に遭遇するかもしれないので、羽織り物を1枚は持っていくと便利です。
日本とは違う水質や洗剤によって、洗濯したら服が縮んだとか傷んだといったことになるかもしれないので、お気に入りの服や高価な服、ビーズなど繊細な装飾がついている服は持っていかいないようにしましょう。
ボトムス
温暖な気候のフィリピンでは、普段の生活は半ズボンやスカート、ワンピースなどで対応可能です。ただ、蚊が多いところやドレスコードで半ズボンを禁止しているところがあるので、長ズボンも持っていくようにしましょう。トップスと同様、洗濯して縮んだり傷んだりすると困る服は持っていかないようにしましょう。
下着類
着心地に大きく影響する下着類は、日本から持っていった方がよいでしょう。
靴
慣れない靴を慣れない土地で履いて靴擦れを起こさないように、履き慣れたスニーカーを持っていきましょう。特にフィリピンは道路の整備状況が日本より遅れているところが多いので、歩きやすい靴は必須です。また、ビーチサンダルは、ビーチにいくときだけでなく、室内履きとしても使えるので、1足持参すると便利です。
少しフォーマルな服
フィリピンで、ドレスコードがあるようなレストランにいくなどお出かけをする機会があったときのために、少しフォーマルなおしゃれ着と、それに合う靴を持っていくと良いでしょう。
洗濯用品
フィリピンの語学学校の多くは洗濯サービスを提供していますが、自分で洗濯したい場合やしなければならない場合に備えて、洗ったものを干せるように。折りたたみ式の洗濯ばさみやハンガーを持っていくと便利です。ワイシャツなどしわがあると困る服を着る機会があるなら、アイロンの必要がないものを持っていくか、小型のアイロンを持っていくと良いでしょう。
帽子、サングラス
フィリピンは暑く、特に乾期は日差しが強いので、帽子やサングラスなど日よけグッズは必携です。
雨対策グッズ
突然の雨に見舞われることが多いのがフィリピンの気候の特徴です。レインコートや折りたたみ傘など、雨に降られても大丈夫なように対策しておきましょう。
水着
島国でビーチの多いフィリピンにいくわけですから、海水浴などマリーンスポーツをすることも考えて、水着を持っていくことをおすすめします。
病気やケガへの備え
普段飲んでいる薬
病気の治療などで飲んでいる薬がある場合は、いつも薬を処方してくれているお医者さんに相談して、留学期間中に切れない量の薬を処方してもらって持っていくようにしましょう。
絆創膏、消毒液
留学中に軽いけがをしてしまった場合、自分で処置できるように絆創膏や消毒液など応急処置用品を持っていきましょう。
痛み止め
普段は頭痛や生理痛などの痛みがなくても、環境の変化によるストレスで、日本にいるときは出なかった痛みが出ることがあります。現地の薬は体に合わなかったり、飲み方がよく分からなかったりする場合があるので、痛み止めは日本から持参しましょう。
胃腸薬
現地の水や食事が体に合わず、お腹を壊してしまうことがあるかもしれません。万が一の事態に備えて胃腸薬を持参しましょう。
サプリ
栄養の偏りや慣れない食生活により、便秘や栄養不足になりがちなので、必要な栄養を補えるサプリを持っていくと良いでしょう。
海外旅行保険証
海外にいく際には必ず保険に入り、保険証を携帯しましょう。クレジットカードに保険が付帯していなかったり、付帯していても内容が不十分だったりする場合は、自分で旅行者用の保険に入り、病気やケガなどの緊急事態に備えましょう。
その他日用品
食品
フィリピンの食事が口に合わなかったり、日本食が恋しくなったりしたときのために、パックご飯やインスタントラーメン、インスタント味噌汁、ふりかけなどを持っていくと重宝します。特に韓国に語学留学した場合、寮の食事の味つけが辛すぎることがあるので、慣れ親しんだ日本の食品を持っていくと安心です。ただし、持っていった食品の中に動物性のものがあったら、税関で没収される可能性があるので注意しましょう。また、滞在先に自由に使えるキッチンがあるかどうかも確認してから食品を準備しましょう。
衛生用品
歯ブラシや歯磨き粉、シャンプーやコンディショナー、タオルなどは、基本現地調達できますが、こだわりがある人や現地調達する時間がない人は日本から持っていくと良いでしょう。また、生理用品は、日本ほど高品質のものがフィリピンでは手に入らない可能性があり、かぶれなど肌トラブルを引き起こす可能性があるので、日本から持参しましょう。さらに、フィリピンは場所によって空気が悪いことがある上、クーラーの効いた部屋にいると喉が乾燥する可能性があるため、マスクもあると便利です。
スキンケア用品やコンタクトレンズの洗浄液、日焼け止め、虫除けも、日本から持っていくことをおすすめします。
電化製品
フィリピンと日本では電圧が異なるので、電化製品を持ち込む場合は、変圧器と海外対応の製品を持っていくようにしましょう。また、普段使っている電化製品の中に電池式のものがある場合は、対応する電池も持っていきましょう。間違って荷物の中で作動しないよう、移動中は電池を抜いておくことをおすすめします。携帯電話や電子辞書を充電できるように、モバイルバッテリーも持っていくのを忘れないようにしましょう。
水筒
フィリピンは暑いので、熱中症にならないように水分補給をしっかりとすることが大切です。保冷性に優れ、環境にも優しい水筒を利用しましょう。ただ、フィリピンの水道水は飲めないので、必ず給水器の水や沸騰させた水道水を飲むようにしましょう。
フィリピン留学に持っていけばよかった持ち物

あると便利なもの
トートバッグ
急に荷物が増えたときや、ちょっとした外出のときのために、小さく折りたためるトートバッグを持っていくと良いでしょう。
アイマスク、耳栓、イヤホン
語学学校の寮に滞在する場合、相部屋であることが多いので、しっかりと睡眠が取れるようにアイマスクや耳栓を持っていきましょう。また、音声を聞きながら勉強したり、動画や音楽を鑑賞したりするときに周りに迷惑をかけないようにするために、イヤホンがあると便利です。アイマスク、耳栓、イヤホンは、共同生活でお互いが気持ちよく生活できるように気配りして生活するのに役立つほか、飛行機の中でも重宝するグッズです。
トイレットペーパー、携帯ウォシュレット
フィリピンのトイレには、ウォシュレットはもちろん、トイレットペーパーがないことがあります。トイレを快適に使えるよう、念のためにトイレットペーパーと、携帯ウォシュレットを持っていくと良いでしょう。特にトイレットペーパーはティッシュ代わりにもなるので便利です。
日本文化を伝えられるもの
折り紙や配ることができる安価な日本のお菓子など、日本文化を伝えるものを持っていくと、他の留学生や先生との会話のきっかけになり、交流が広がるでしょう。滞在先がホームステイならば、ホストファミリーへのお土産として扇子や手ぬぐいなど日本の工芸品を持っていと喜ばれます。また、学校によっては文化交流イベントが開かれることがあるので、バッグに余裕があれば、イベントで着る浴衣や甚平などを持っていくと良いかもしれません。
フィリピン留学に不要なもの

フィリピンに持っていかなくても困らない物
シャンプー、コンディショナー、洗剤
フィリピンと日本では水質が大きく異なるため、日本で使っていたシャンプーが泡立たず、使い物にならないことがよくあります。また、洗濯用洗剤も日本のものはフィリピンの水質に合わず、服を傷めてしまう可能性があります。こだわっている製品があってどうしても持参したい場合以外は、荷物をコンパクトにするためにも、シャンプーやコンディショナー、洗剤は思い切って現地調達することをおすすめします。
紙の書籍
辞書や参考書などの書籍は、電子版があれば十分です。現地で配られるテキストと、電子辞書、電子書籍版参考書があれば、重くてかさばる紙の書籍を日本から持っていく必要はありません。
アクセサリー
フィリピンには日本ほど日常的に着飾る文化がないため、アクセサリーをたくさん身につけていくと、お金を持っているように見えるため、スリなどの被害に遭う可能性が高くなります。
フィリピン留学の荷物をコンパクトにする方法

現地調達を視野に入れる
ここまで持っていく必要があるものやあると便利なものについて書いてきましたが、多くのものは現地調達が可能です。渡航書類や貴重品、日本食や日本文化を表すもの、生理用品や薬など日本でしか手に入らないものや日本製品の方が優れているもの、こだわりがあるものを持っていくのは仕方がありません。しかし、服や水筒など現地でも調達できるものや、先述したシャンプー類のように現地調達した方がいいものもあります。フィリピンにはフィリピンの環境に合ったものが売られていると考え、現地調達も視野に入れてパッキングしましょう。
衣料品圧縮袋を使う
衣料品は、圧縮袋を使ってコンパクトにすることができます。現地で洗濯したり調達したりすることを考えて持っていく服の数を抑え、なおかつ圧縮袋を使うことで、荷物全体に占める衣服のスペースを小さくすることができます。
大きな液体のボトルを持っていかない
化粧品などの液体を持っていく場合は、試供品やホテルでもらえるアメニティを使用したり、百円ショップなどで買える旅行用の小分けボトルを活用したりして、大きなボトルは持っていかないようにしましょう。大量の液体は、重くてかさばるだけでなく、飛行機に乗るときに持ち込みや預け入れを断られる可能性もあるので、持っていく液体の量はできるだけ少なくしましょう。
フィリピン留学の持ち物まとめ
いかがでしたか。今回は、フィリピン留学に持っていく荷物についてまとめました。生活スタイルやこだわり、留学の目的に合わせて必要なものを吟味して持っていき、フィリピンでの留学生活を充実したものにしましょう。