アメリカ留学に必要な費用と利用できる奨学金

アメリカ留学に必要な費用と利用できる奨学金

グローバル化が進む中で、いつかは留学してみたい、留学を通じてキャリアアップをしたいと考えている方は多いのではないでしょうか。

特に留学先としては、英語圏で有名大学が名を連ね、様々な情報が集まる「アメリカ」を視野に入れている方は多いと思います。

しかし、アメリカ留学で気をつけておかなければいけないのが、留学にかかる「費用」です。

いざ、留学をしようと決意をしたとしても、金銭面で蓄えが十分でなく、留学を諦めなければいけなかったという話はよく耳にします。

今回は、アメリカ留学でどれくらい費用がかかるのか、また留学にあたって利用できる奨学金について紹介をしていきたいと思います。

目次

アメリカ留学は留学前から一定の費用がかかる

アメリカ留学は留学前から一定の費用がかかる

留学をする際に必要な費用は、留学先での学費、生活費というイメージが強いですが、留学前の準備段階から一定の費用が必要になります。

必要となる英語スコアの取得にかかる費用

アメリカの大学や大学院に留学するには、TOEFLのスコアを取得し、英語力を証明する必要があります。

TOEFLの1回あたりの受験料は235ドル、日本円にして26,000円程度で、決して安い金額ではありません。

TOEFLは、内容がアカデミックであること、リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの英語力4技能全てを測る試験であることから、難易度が高く、1回の受験では留学に必要とされるスコアに届かないことがあります。

そのため、複数回受験をしたというケースはよく耳にします。

また、MBAを目指される方は、TOEFLのスコア以外にGMATという数理的、論理的思考力を測る試験のスコアも必要です。GMATの受験料は250ドル、日本円で28,000円程度と、TOEFLよりさらに高額です。

GMATはTOEFLより難易度が高い試験のため、こちらも複数回受験したというケースはざらにあります。

また、テスト受験にかかる費用だけでなく、これらの試験勉強に向けた学習においても、多額の費用を費やさなければなりません。

参考書等を使った自己学習をするのであれば2~3万円程度の出費で済みますが、専用の塾やオンラインによる講習を受講する場合は10万円から50万円程度の出費を覚悟しておいた方が良いでしょう。

アメリカに海外留学するならどの英語試験を受けるべき?大学・語学留学で必要なスコア目安

学校への出願費用

学校への出願費用が必要になるケースもあります。

これはプログラムや学校によって異なりますが、2~3万円程度の出願費用が発生します。

ビザの申請

アメリカに3ヶ月以上留学する際は学生ビザの申請が必要になります。

ビザの申請には、160ドル(日本円で18,000円程度)とSEVISと呼ばれる留学や交流目的にアメリカに長期滞在する際に発生する支払いが350ドル(日本円で40,000円程度)必要です。

合計すると、ビザの支払いに6万円程度が必要になると考えておくとよいでしょう。

このように、留学先に行くまでの準備期間においてもある程度の費用が必要になります。

特に英語の試験に関しては、気がついたら数十万円を費やしていたというケースはよくあります。

まずは自分のTOEFLの現状を把握し、早めに留学に向けて必要となる勉強に着手することをおすすめします。

アメリカ留学にかかるお金

アメリカ留学にかかるお金

アメリカ留学にかかるお金を分かりやすくまとめたので参考にしてみてください。

アメリカ留学のおおまかな費用一覧

以下は、アメリカ留学で必要になる一般的な費用のおおまかな一覧です。

具体的な金額については、個人の留学プランに合わせて確認する必要がありますが、おおまかにどのような種類の費用が必要になるのか確認する際にお役立てください。

必要な費用一覧 費用の目安
渡航費 10〜20万円
(渡航時期や航空会社による)
ビザ申請費用 1.6〜5万円
(ビザの種類による)
海外留学保険 10〜30万円/ 年
(提供元やプラン内容による)
学費 10〜20万円/ 月
(公立・私立による)
住居費 5〜10万円/ 月
(滞在方法や地域による)
生活費 5〜10万円/ 月
(生活スタイルによる)
その他雑費 2〜5万円 / 月
(交通費や衣料品、交際費などによる)

※費用は一般的なものであり、さまざまな要因によって変動する可能性があります。

※為替レートは変動するため、正確な換算額については確認が必要です(ここでは一般的な目安として、1米ドル=100〜120円で換算しています)。

1年間の留学費用相場と変動要因

上記の「アメリカ留学のおおまかな費用一覧」に記載したすべての費用を含めると、一年間のアメリカ留学で必要な費用相場は290〜600万円になります。

290〜600万円と価格幅が大きいのは、個人の選択によってアメリカ留学にかかる費用内訳の金額に差が出やすいからです。

たとえば、アメリカの公立大学に通う人と私立大学に通う人、大都会であるニューヨークに留学する人と比較的物価が安いシカゴを留学先に選ぶ人では、それぞれ必要な費用には大きな差が出ます。

以下には、アメリカ留学の費用を大きく変動される要因をまとめました。

アメリカ留学の資金計画をする際には、これらの変動要因を把握し、自分の予算に合った選択をしていくことが大切です。

費用 変動要因
渡航費 ・渡航時期
・航空券予約のタイミング
・航空会社
・乗り換えの有無
ビザ申請費用 ・ビザの種類(Fビザ・Jビザなど)
・SEVIS料金やビザ申請手数料
海外留学保険 ・提供元(一般企業・大学など)
・プランとカバレッジの内容
学費 ・学校のタイプ(語学学校・大学・大学院など)
・大学のタイプ(公立・私立)
・大学・学部のプログラム
・専攻・コースの選択
住居費 ・滞在方法の選択(アパート一人暮らし・アパートシェア・ホームステイ、寮暮らしなど)
・地域・都市
・アパートの広さや新しさ
生活費 ・留学先の地域
・個人の生活スタイル
・自炊・外食の頻度
・食材・生活用品の購入場所
その他雑費 ・交通費(通学の移動手段や距離、頻度など)
・衣料品(値段や購入頻度など)
・娯楽・余暇活動にかかる費用

費用の平均と留学先の影響

上述したように、1年間のアメリカ留学でかかる費用の平均は290〜600万円となっています。

具体的な留学費用はさまざまな要因によって左右されますが、中でも留学先として選ぶ地域・都市の物価によって大きく影響されます。

たとえば、アメリカのニューヨークは世界で6番目、ロサンゼルスは11番目、サンフランシスコは14番目に最も物価が高い都市となっています(参照:2023年世界生計費調査(Cost of Living Survey)- 都市ランキング)。

これら3都市は留学先としても人気が高いですが、これらの都市を留学先に選んだ場合、物価の高さに比例して現地の生活でかかるお金も高くなります。

費用をできるだけ抑えてアメリカ留学を実現したい場合は、大都会や留学生に人気の地域を避けるなどして、留学先を選ぶ必要があるでしょう。

アメリカ留学期間別の費用について

アメリカ留学期間別の費用について

アメリカ留学で必要になる費用は、滞在期間によって大きく変わってきます。

期間別のアメリカ留学の費用の目安は以下のとおりです。

2ヶ月 1年間 3年間
50〜100万円 250〜500万円 730〜1,460万円
  • 含まれる費用:渡航費、学費、住居費、生活費
  • 含まれていない費用:ビザ申請費、海外留学保険日、交通費、交際費、おこづかいなど

※費用は目安であり、留学の種類や渡航時期、居住環境などの要因によって変動することがあります。

アメリカ留学2ヶ月の費用と注意点

渡航費 10〜20万円
学費 20〜40万円
住居費 10〜20万円
生活費 10〜20万円
合計 50〜100万円

2ヶ月間のアメリカ留学で必要な費用のおおまかな目安は、50〜100万円です。

短期留学の場合、渡航費が総費用の4分の1〜半分を占めるため、費用を安く抑えたい場合は渡航代の節約が必須となります。

アメリカ留学1年間の費用について

渡航費 10〜20万円
学費 120〜240万円
住居費 60〜120万円
生活費 60〜120万円
合計 250〜500万円

アメリカに1年間留学する場合、おおまかに250〜500万円が必要になります。

学費は、語学学校に通うのか、大学に通うのかで大きく変動します。また、アメリカの大学の学費や公立大学と私立大学で異なり、一般的に私立大学の方が高額です。

実際にアメリカ留学に必要な費用を計画するにあたっては、留学先の教育機関が提供する費用情報で詳細を確認するようにしてください。

アメリカ留学3年間の総費用

渡航費 10〜20万円
学費 360〜720万円
住居費 180〜360万円
生活費 180〜360万円
合計 730〜1,460万円

アメリカに3年間留学する場合の総費用は、730〜1,460万円ほどです。

3年間〜という長期留学になるとまとまった費用が必要になります。

また、留学中に一時帰国する場合や他の国・地域に旅行する場合など、留学期間の過ごし方によっては予算を多めに確保しておく必要があります。

アメリカ留学生活の見積もりと節約術

アメリカ留学は1年間にして250〜500万円と、決して安くないお金がかかります。

費用を少しでも安く抑えたいという方に向けて、渡航費、学費、住居費、生活費を安く抑えるポイントを紹介します。

渡航費:オフシーズンを狙って航空券をできるだけ早く予約する

渡航費を安く抑えたい場合は、オフシーズンを狙って渡航する方法がおすすめです。

一般的に、観光に向かないとされる冬〜春(GWを除く1〜6月頃)は、航空券の金額が落ち着きやすいとされています。

渡航時期に融通が利く場合は、観光で賑わう大型連休や年末年始を避けることで、渡航費を安く抑えられるでしょう。

また、基本的に渡航費は渡航日までの期間が短いほど高くなるため、アメリカ留学が決まったらできるだけ早く予約するようにするといいでしょう。

学費:奨学金や助成金を探す

アメリカ留学における学費を安く抑えるには、奨学金や助成金制度の活用がおすすめです。

奨学金を受け取るには学業で優れた成果をあげる必要がありますが、自分の頑張り次第では全額支給の奨学金を受けることも不可能ではありません。

自分が通いたい学校で利用できる奨学金制度についてリサーチしておきましょう。

住居費:予算に合わせて地域と滞在方法を選択する

アメリカにおける住居費は、主に地域と滞在方法によって大きく変わってきます。

たとえば、ニューヨークのアパートで一人暮らしをする場合、目安として月1,500〜2,500ドルの費用がかかりますが、サンディエゴでホームステイをすれば1ヶ月の住居費を月400〜1,000ドルほどにまで抑えられます。

予算が限られているのであれば、大都市を避けて渡航先を選んだり、アパート一人暮らしと比べて住居費が格安なアパートシェア、ホームステイ、寮暮らしを選んだりして費用を節約しましょう。

ただし、基本的に家賃と治安は比例するため、住居費を安く抑えたいからといって治安が悪い地域を滞在先に選んでしまうことがないよう注意が必要です。

生活費:外食をできるだけ控える

生活費は、現地での生活スタイルによって大きく変動するため、アメリカ留学の費用を節約したいのであれば見直すべき項目です。

アメリカは都市にもよりますが一般的に物価が高く、特に外食はチップの支払いも必要になるため費用がかさみます。

たとえば、レストランで食事をする場合、1回で5,000〜10,000円ほどの出費になることも珍しくありません。

そのため、現地での生活費を節約したいのであれば、外食はできるだけ避け、自炊をして生活することをおすすめします。

アメリカの語学学校留学の費用と特徴

アメリカの語学学校留学の費用と特徴

留学とは、世界中から留学生が集まる語学学校に通って英語を学ぶ留学のことです。

では、アメリカの語学学校に通う場合いくらかかるのでしょうか?

アメリカの語学学校留学で必要な費用について紹介します。

アメリカ留学での語学学校費用の比較

アメリカの語学学校に通う場合、1ヶ月あたりおよそ10〜30万円ほどの授業料がかかることが一般的です。

学校によっては、授業料に加えて入学金や教材費が別途必要になることもあります。

また、世界中から留学生が集まるアメリカにはたくさんの語学学校があるため、地域や学校、プログラム、通学期間によって学費が大きく前後します。

たとえば、アメリカの語学学校には大きく分けて以下の2種類があり、それぞれ費用の相場が異なります。

語学学校の種類 特徴 費用比較
私立の語学学校 英語レベルに関係なく週単位で誰でも通学可能な語学学校 10〜30万円
大学付属の語学学校 大学入学準備を目的とした語学学校(主にアメリカの大学がプログラムを提供)。
アカデミックな雰囲気が特徴で、私立の語学学校と比べて高い英語力が求められる
20〜50万円

大学付属の語学学校では、主に大学が提供するプログラムを受講し、よりアカデミックな専門的な内容を勉強するため、私立の語学学校に通う場合と比較して学費は高額になります。

日常会話レベルの英語を習得したい人や、費用を抑えてアメリカに留学したい人は、私立の語学学校の利用を検討してみるといいでしょう。

語学学校留学の期間別費用検討

上述したように、語学学校の授業料は基本的に1週間単位で決められています。

そのため、基本的には通学する期間が長いほど、通学に必要になる費用も高くなります。

ただし、学校によっては長期間(目安:4〜5ヶ月以上)の申込みをすることで、長期割引を受けられることがあります。

長期割引の割引率は異なりますが、5%〜30%ほどの割引率が一般的です。

語学学校を利用した長期留学を計画中の方は、通学する予定の学校に長期割引があるかどうかを確認した上で、資金計画を立てるといいでしょう。

語学学校留学のお金に関するアドバイス

アメリカの語学学校留学を成功させるには、適切な予算の設定と計画が必要です。

まずは、本記事や留学先の学校や留学エージェントから提供された情報をもとに、留学にかかる費用を正確に把握し、予算を立てましょう。

留学にかかる費用は、学費以外にも住居費や食費、交通費、ビザ申請費用、保険量など多岐に渡ります。

現地の物価水準も考慮して、無理のない適切な予算を組むことが大切です。

特に、アメリカでは地域ごとに物価水準や生活費が異なるため、留学先の都市や州によって予算の設定が変わります。

たとえば、ニューヨークやロサンゼルスなどの大都市は物価が高い傾向がある一方で、小規模な都市や町では食べ物や生活雑貨の値段が低く、生活費を抑えやすいことがあります。

さらに、奨学金や助成金、留学資金をサポートしてくれる機関やプログラムがあるか確認することもおすすめです。これらのサポートを受けることで、経済的な負担を軽減できるかもしれません。

最後に、留学生活を円滑に進めるためには予期せぬ出費に備えることも大切です。予備費を確保しておくことで、急な医療費やビザの更新費用などにも対応できます。

語学留学をするにあたっては、総合的な予算計画と調査を行い、充実した留学生活を送れるように十分な資金を用意しましょう。

アメリカの大学や大学院の授業料は?

アメリカの大学や大学院の授業料は?

アメリカの大学、大学院は授業料が高いことでも有名です。

特に有名大学になればなるほど授業料は高くなり、スタンフォードやハーバードといった世界的な有名校になると、1,000万円程度の学費が必要になります。

ここでは、いくつかの大学やコースごとの学費を参考までに紹介していきます。

1年間程度の交換留学の場合

大学の交換留学制度を利用する場合は、日本の大学の授業料を納めていれば、現地の大学に支払う費用は発生しません。

ただし、教材代等は別途必要になりますので、1年間で10万円程度は別途支払いが必要になると考えておくとよいでしょう。

大学の交換留学制度を利用しない1年間の留学の場合

大学の交換留学制度を利用せず、現地に1年程度留学する場合は、平均して100万円~200万円程度の学費の支払いが必要になります。

大学や受講するコースによって費用は異なりますので、ご自身が希望する大学、コースに必要な費用を確認することをおすすめします。

4年制大学における学位取得4年制の大学に進学する場合は、私立大学、州立大学、有名大学のアイビーリーグで授業料は異なります。

目安としては下記のような学費がかかると考えておくとよいでしょう。

  • アイビーリーグ 500-600万円/年
  • 私立大学 300-400万円/年
  • 州立大学 200-400万円/年

どの大学を選択するかにもよりますが、4年間で合計をすると1,000万円~2,500万円程度の学費が必要になり、非常に高額です。

4年制の海外大学に進学するためには、奨学金の利用やご家庭での蓄えをしっかりと準備しておく必要があります。

大学院修士課程、博士課程の学位取得

アメリカ大学院の修士課程、博士課程の取得に関しては、分野によって学費は大きく異なります。

平均的に必要となる費用は、上記の4年制大学卒業に必要となる学費と同額程度と考えておくとよいでしょう。

しかし、MBAなど特殊な修士課程を取得する場合は、1年で500万円~1,000万円程度の費用が必要になりますので、高額出費を覚悟しておいた方がよいでしょう。

アメリカ留学で必要となる生活費

アメリカ留学で必要となる生活費

このように、学費だけで多くの費用が必要となるアメリカ留学ですが、物価の高いアメリカにおいては、生活費もかさみます。

ここでは、どの程度アメリカで生活費がかかるかを紹介したいと思います。

海外送金サービス会社TransferWiseの調査によると、アメリカの代表的な4都市に居住した場合、1ヶ月にかかる住居費は下記の通りです。

  ロサンゼルス ニューヨーク シアトル サンディエゴ
アパート一人暮らし 1,000~1,500ドル 1,500~2,500ドル 900~1,200ドル 1,100~1,600ドル
アパートシェア
(3人でシェアする場合を仮定)
1,000~1,500ドル 900~1,600ドル 700~1,000ドル 800~1,100ドル
ホームステイ 約1,200ドル 約1,620ドル 1,000~1,200ドル 800~1,200ドル
寮暮らし 600~900ドル 900~1,300ドル 600~900ドル 400~1,000ドル

この表を見てお分かりのように、1ヶ月に10万円程度の住居費を必要とするケースがほとんどです。

上記の4都市はアメリカの代表的な大都市ですので、多少エリアをずらせばこれらの都市の5割~7割程度の住居費で済ますことができます。

住居費以外の生活費も大都市に住むか、地方都市に住むかで多少異なりますが、アメリカの農務省が発表した統計によると、アメリカの大学生の平均的な食費は、1か月あたり163ドル~367ドル(約17,000円~約40,000円程度)といわれています。

また、交通機関については、アメリカの大都市であれば無料の公共交通機関を利用することも可能です。

一方、地方都市では、車がないと生活できないため、車の購入が必要になり、車の購入費やガソリン代を準備しなければいけないことを頭に入れておきましょう。

これらの情報を総合して考えると、アメリカの大都市に住む場合は、最低でも月20万円程度の生活費が必要になるでしょう。

一方、地方都市に住む場合は、月10万円~15万円程度に費用を抑えることは可能ですが、車の購入など初期費用がかかるとことを考慮しておくとよいでしょう。

アメリカ留学生活に関する資金計画

アメリカ留学生活に関する資金計画

アメリカ留学をするにあたっては、学費に加えて現地で生活していくために必要な資金を計算し、しっかり準備しておく必要があります。

1年間のアメリカ留学の生活費の見積もりや資金の調達方法、費用を抑えるための留学計画方法などについて紹介します。

アメリカ留学1年間の生活費の見積もり

アメリカで留学生活を送るには、おおまかに「住居費」「生活費」「その他雑費」が必要になります。

1ヶ月の生活費の詳しい見積もりは以下のとおりです。

項目 見積もり
住居費 5〜10万円/ 月
食費 3〜6万円/ 月
交通費 1〜3万円/ 月
電話・インターネット 0.5〜1.5万円/ 月
娯楽・雑費 2〜3万円/ 月
その他雑費(急な支出などの予備費用) 0.5〜1.5万円/ 月
合計 12〜25万円

留学資金の調達方法と注意点

アメリカ留学資金の調達方法には、主に3つの方法があります。

  • 奨学金制度の利用
  • 学生ローンの利用
  • アルバイトやパートタイムの仕事

奨学金の利用

まず、限られた予算でアメリカ大学への進学を実現するには、奨学金制度の活用が一つの手段となります。

アメリカには、留学生に向けて大学や教育機関、政府などが提供している奨学金プログラムが数多くあります。

留学先の学校や留学支援団体のウェブサイトを確認し、条件や申請手続きを把握しましょう。

また、留学先の学校や地域によっては学業成績や特定の分野での実績に基づく奨学金も存在します。

優秀な成績や将来に対する熱意が認められた場合は、返済不要の奨学金を受けられる可能性もあります。

学生ローン

学生ローンも、一般的なアメリカ大学留学の資金調達手段の一つです。

留学先の学校が提携している金融機関や留学専門のローンプログラムを利用することで、限られた予算でもアメリカ留学を実現しやすくなります。

ただし、大人になってからローンの返済に苦しむことがないよう、返済計画や金利については十分に理解しておく必要があります。

アルバイトやパートタイムの仕事

アメリカでは、学生ビザを保有する外国人留学生はアルバイトをすることが原則禁止されています。

しかし、学内アルバイトであれば、留学生でも現地で働いて生活費を得ることが可能です。

学内アルバイトとは、大学のキャンパス内で週最大20時間までアルバイトができるという制度のことです。

成績と授業ヘの出席率が条件となりますが、申請が通れば大学のキャンパス内で新入生歓迎スタッフや図書館スタッフ、チューターなどとしてお金を稼ぐことができます。

留学中に働いて資金を調達したい場合は、ビザの制約や学業への影響を十分に考慮し、合法的に働く方法を見つけることが必要です。

注意点

アメリカ留学の資金を調達するにあたっては、予期せぬ出費に備えることが重要です。

緊急時のための予備費や健康保険、ビザの更新費用など、計画外の支出に備えることで安心して留学生活を送ることができます。

資金計画と調査の不足はアメリカで留学生活を送る上でリスクとなり得ます。十分な余裕を持って資金計画を立て、必要な情報を確認しましょう。

また、留学生を狙った詐欺にも注意が必要です。奨学金やローンの取引は、信頼性のある機関とのみ行うよう心がけましょう。

公式の情報源や信頼性の高い留学エージェントを通じて手続きを進め、安全かつ効果的に資金調達を行うことが重要です。

費用を抑えるための留学計画の工夫

アメリカ留学の費用を抑えるためには、留学計画を工夫しましょう。

たとえば、以下のポイントを意識して留学計画を立てることで、経済的に理想の留学生活を実現しやすくなります。

  • 早期の計画と予約
  • 地域の選定
  • 学食の利用
  • 奨学金や助成金の活用

アメリカ留学を決めたら、できるだけ早期に計画・予約することが大切です。

というのも、航空券や滞在施設、学費などは早期に予約することで、お得に手配できたり、お得な割引や特典を受けられたりすることがあるからです。

また、予期せぬ追加費用の発生を防ぐために、ビザや必要書類の取得も余裕を持って進めましょう。

次に、地域の選定も費用を抑えるためには重要なポイントです。

これはどの国にも言えることですが、大都市よりも郊外や地方都市の方が生活費を抑えやすい傾向にあります。留学目的や学習環境を考慮しつつ、予算に合った地域を選びましょう。

また、生活費の計画時には、積極的に自炊したり学食を利用したりすることで費用を節約しやすい点を頭に入れておきましょう。

最後に、留学費用を節約するには、奨学金や助成金の活用も検討しましょう。

アメリカには留学生向けの支援プログラムがたくさん存在します。条件や応募方法を確認し、利用できるものがあれば上手に利用しましょう。

アメリカ留学を計画する時点でこれらの工夫を組み合わせることで、留学費用を抑えつつ充実したものにできます。

アメリカ留学における平均的な経済的負担

アメリカ留学における平均的な経済的負担

年間費用の平均と留学生の経済的な事情

ここまで紹介したアメリカ留学にかかる費用を安いと感じるか高いと感じるかは人それぞれです。

しかし、年間平均290〜600万円、私立の4年生大学に通う場合はそれ以上という留学費用を高いと感じている留学生は少なくないようです。

米国国際教育研究所(IIE)のデータによると、アメリカ大学における日本人留学制の数は2004年以降から一貫して減少傾向にあります。

文部科学省が実施した「トビタテ!留学 JAPAN 海外留学に関する意識調査」では、海外留学に興味がある大学生が海外留学を諦める背景として、「経済的な余裕がないから」という理由が1位にランクインしています。

実際に、アメリカの大学、とりわけ私立大学の学費は年々高騰傾向にあり、さらにアメリカ本土におけるインフレーションも影響して、留学中の生活費なども含めると、経済的な負担が大きくなるのでアメリカへの留学を諦めてしまうことも少なくないと言えます。

(参照:第一生命経済研究所

アメリカ留学の費用相場と実際の生活経験

上述したとおり、1年のアメリカ留学の費用相場は290〜600万円です。

では、アメリカに留学した人は、実際にどのような生活を送っているのでしょうか?

アメリカ留学経験者の声をいくつか紹介します。

大学のキャンパス内でお金を使うことはなかった

こちらの方によると、アメリカ大学での留学中、キャンパス内でお金を使うことはほとんどなかったそうです。

印刷代が授業料に含まれており、上限に達するまでであれば無料で授業のリーディングや宿題で使うページを印刷できたとのこと。

また、授業で使用するテキストは、中古を購入したりレンタルしたりすることでお金を節約していたそうです。

参照:アメリカ留学体験記

日本の私立大学と同じくらいの費用でアメリカ大学留学を実現

こちらの女性は、アメリカの充実した奨学金プログラムを利用することで、日本の私立大学進学とほとんど代わらない金額でアメリカ大学を実現しました。

留学前は、進学費用のことを1番心配していたそうですが、奨学金という存在のおかげでアメリカ留学のチャンスを逃さずに済みました。

参照:アメリカに大学に奨学金を使って留学した話【体験談】

学費と生活費のすべてを奨学金でまかなった

こちらの方は、海外経験がなく、公立高校に通う普通の高校生でしたが、「アメリカの大学に行く!」という目標のもと、英語の勉強に励みました。

その結果、返済不要の奨学金を獲得。1年間で約1,000万円の奨学金を受けることで留学に必要な費用なすべてをカバーし、アメリカ留学を実現しています。

奨学金に応募する際のポイントとして、成績の良さに加えて、将来や大学入学に対する自分の熱意に共感してもらうことが大切だそうです。

経済的な負担からアメリカ留学を諦める学生が多い中、奨学金のチャンスを掴んだ彼女の体験談は非常に参考になります。

参照:アメリカの大学留学体験談

アメリカ留学で利用できる奨学金

アメリカ留学で利用できる奨学金

このように、アメリカの大学、大学院留学には多額の授業料、生活費が必要なため、全ての費用を自分で賄おうと考えると多額の貯蓄が必要となります。

そのため、奨学金を活用した留学を念頭に準備をするとよいでしょう。

奨学金の種類

奨学金には返済義務のある貸与型と返済不要の給付型の2種類があります。

貸与型の奨学金は金融機関から借り入れる学資金と同様のものですが、語学留学で利用できる奨学金の場合は、金融機関からの借り入れと比較をして利率が抑えられているケースが多いです。

一方、返済不要の給付型奨学金は、その名の通り後々奨学金を返済する必要がありませんが、多くの場合選考にあたって厳しい条件が設けられています。

高い英語力の証明(TOEFLやIELTSといったアカデミック英語スコア)や、海外大学・大学院への進学証明のほか、日本での学校成績が非常に優れているとか、何か特別な技術を有しているなどといった、自分自身を推挙するエッセイの提出などが求められます。

きちんと準備をすれば、奨学金の審査に合格し授業料の多くを援助してもらうことは可能です。ここでは、アメリカ留学で利用できる返済不要型の奨学金についていくつか紹介をしていきます。

フルブライト奨学金

フルブライト奨学金

フルブライト奨学金は、日本政府とアメリカ政府の資金で運用されている奨学金プログラムです。

大学院で学位を取得するプログラムのほか、研究員として派遣されるプログラムや、ジャーナリストを対象にしたものもあります。

応募するプログラムによって支給される金額は多少異なりますが、留学1年目は授業料40,000ドルを上限に支給されるほか、生活費や住居費に対する支援、及びフルブライトが運営する保険に加入することができます。

2年目は成績に問題がなければ奨学金が自動更新され、引き続き奨学金の支給を受けることが可能です。

応募にあたっては、TOEFLのスコア(スコア80以上)、英文の推薦状、成績証明書、願書、履歴書などが必要となるため、余裕を持って準備を始めることをおすすめします。

トビタテ留学JAPAN

トビタテ留学JAPAN

「トビタテ留学JAPAN」は、文部科学省が民間企業や団体と協働で始めた取り組みで、多様な留学プログラムに対する奨学金提供をしています。

通常、奨学金の申請にはTOEFLなどの英語力証明が必要とされ、さらに給付型奨学金の多くは大学や大学院、博士課程への進学にしか適用されませんが、トビタテ留学JAPANの奨学金は、インターンシップやフィールドワーク、ボランティアワークを希望する方への留学支援等も行っています。

トビタテ留学JAPANの奨学金プログラムの特徴は、適用できる幅が広いことですが、応募する際は、しっかりとした留学の目的や現地で実際に取り組む活動がプラン化されていることが必要になります。

つまり、大学院へ留学したいから、◯◯を学びたいから、語学力をつけたいからという理由だけでは選考に落ちてしまいます。

トビタテ留学JAPANで受けられる奨学金の金額は、プログラムによってまちまちですが、一般的には、月額12~20万円の生活費と最大30万円の留学先の授業料を受け取ることができます。

中には渡航費の一部を支援してくれるものもあり、合計すると1年で300万円程度の奨学金を受け取ることも可能です。

独立行政法人 日本学生支援機構 海外留学支援制度

独立行政法人 日本学生支援機構 海外留学支援制度

通称JASSOと呼ばれる、日本学生支援機構が運営する海外留学支援制度では、海外の大学、大学院、博士課程進学に向けた奨学金を用意しています。

支援金額は奨学金で、月額89,000円~148,000円、授業料は年間250万円を上限として支給されます。

JASSOの選考では、年齢制限(大学院進学は35歳未満、博士課程進学は40歳未満)、英語力の証明(TOEFLスコア100程度)などが必要で、さらに書類選考や面接による選考があります。

英語スコアの取得や書類の準備などは早めに進めておく必要があるでしょう。

公益社団法人 柳井正財団 海外奨学金プログラム

公益社団法人 柳井正財団 海外奨学金プログラム

海外奨学金プログラムは、UNIQLOやGUを運営する株式会社ファーストリテイリングの代表、柳井正さんによって、未来のリーダー育成を目的に設立された奨学金プログラムです。

受け取ることができる奨学金額は、1名に対し年間95,000ドルを上限とされていますが、就学のために大学から請求される授業料、寮費、保険料(年間上限80,000ドル)と学習・研究・生活支援金(年間15,000ドル)は別途支給がされます。

この奨学金プログラムでは、米国のトップ30に入る大学や大学院、博士課程への入学に限って奨学金を受領することができます。

また、ご両親など家計支持者の所得基準が設けられており、基準値を上回る所得を得ている場合は奨学金を受けることができないので、募集要項を詳しくチェックすることをおすすめします。

公益財団法人 中島記念国際交流財団 海外奨学金

公益財団法人 中島記念国際交流財団 海外奨学金

中島記念国際交流財団が行っている海外奨学金は、大学院、及び特定の研究機関への留学に絞って運営されている奨学金制度です。

中島記念国政交流財団の海外奨学金では、対象分野や年齢制限などが厳しく設けられていますので、事前に自分の勉強したい分野が奨学金の対象分野と合致するか確認をすることをおすすめします。

給付金額は、奨学金(月額20万円)支度金50万円(往路渡航費含む)復路航空賃(留学終了後の帰国時1回分)授業料(留学当初の2年間に限り、年間上限300万円以内)とされており、授業料の大半と生活費のほとんどをカバーすることが可能です。

申請にあたっては、履歴書、推薦書、英語力の証明書などが必要とされ、書類選考と面接を経て理事会において最終的な被給付者が決定されます。

このように、アメリカ留学で利用できる奨学金は複数あります。

上記の奨学金以外にも、地方自治体が運営する奨学金や非営利団体が運営する奨学金など多数の奨学金支給団体があります。

ご自身が申請できる奨学金を見つけて、できる限り多くの奨学金制度に申し込んでみることをおすすめします。

奨学金申請にあたって気をつけたいこと奨学金の申請にあたって気をつけたいのは、申請の時期です。

留学先の合格通知を受け取ってから奨学金申請を考える方がいますが、すでに募集を締め切っている奨学金制度が多く、結果的に応募ができなかったという話はよく聞きます。

また、留学先へ渡航した後に奨学金に応募を考える方もいますが、基本的には渡航後の奨学金申請は受け付けていない奨学金制度がほとんどです。

そのため、奨学金の申請と進学したい大学への願書提出の準備は同時並行で進める必要があります。

奨学金申請と大学進学の準備を両方行うことは非常に大変なことですが、奨学金を得て少しでも留学費用の負担を軽くするには、早めに情報を収集して、計画的に準備をすることをおすすめします。

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しっかりと準備をして充実したアメリカ留学生活を

授業料も物価も高いアメリカに留学するには、留学費用を確保しておくことは非常に大事なことです。

お金の心配があると、学校の授業や自分の研究に集中できなくなり、メンタル的にも苦しい留学生活を送ることになりかねません。

余裕を持ってアメリカ留学に臨めるよう、しっかりと留学前の準備をしておくことをおすすめします。