オーストラリアは、質の高い教育や治安の良さなどから高校生に人気の留学先です。
しかし、実際に高校生がオーストラリア留学をするにあたっては、留学の種類や方法、費用などがよくわかずに困ってしまうことも。
本記事では、高校生がオーストラリアへ留学する具体的な方法や留学のメリット、留学にかかる費用などについて詳しく解説します。
目次
高校生にオーストラリア留学がおすすめな理由
高校生の留学先としてオーストラリアをおすすめする理由を5つ紹介します。
- 質の高い教育が受けられる
- 海外の大学に進学しやすい
- 国際感覚を養える
- 治安が良い
- 日本との時差が少ない
質の高い教育が受けられる
オーストラリアは、世界的にみても教育水準が高く、世界各国からたくさんの留学生が集まる国です。
国内にわずか40ほどの大学しか存在しないにもかかわらず、多くの大学が世界ランキングで上位にランクインするなど、教育の質の高さがうかがえます。
さらに、オーストラリアの多くの高校では、学びながら自然に英語力を向上させる環境が整っており、英語を使った学習が日常的に行われています。
日本のように特定の英語学習に多くの時間を割くのではなく、学校生活を通して英語の運用能力を自然に向上させることが可能です。
質の高い教育環境に身を置けることは、オーストラリア留学を通じて得られる大きなメリットです。
海外の大学に進学しやすい
オーストラリアの高校を卒業すると、英語圏の大学への進学がしやすくなるというメリットもあります。
オーストラリアの高校に通って英語環境で学んだり、一般教養を身につけたりすることで、語学コースやファウンデーションコースなどに行かずに直接海外の大学に進学を目指せるようになります。
高校によっては、大学の講義でのノートの取り方やレポートの書き方など、大学の授業を受けるのに必要な技術を学べることも。
中には、オーストラリア国外への進学を希望する生徒を対象に「国際バカロレア（IB）※」などの国際的な資格の取得を目指せるコースを提供しているスクールもあります。
※国際バカロレアとは、世界120カ国以上で認められている国際的な大学進学資格のこと。
また、オーストラリアでの語学留学の経験が大学入学に際して強みとなることもあります。
オーストラリアでの留学は、海外進出を考える高校生にとって大きなステップアップの機会を提供してくれるでしょう。
国際感覚を養える
高校生がオーストラリアに留学することで、国際感覚を養えます。
オーストラリアは多文化社会であり、世界中から多くの留学生が集まっています。
そんな環境の中で生活し、異なる文化や価値観に触れることで、自然と国際的な感覚や考え方を養うことができます。
また、留学先で出会う人達たちと交流することで、コミュニケーション能力や対人スキルも向上します。
グローバルな視野を身につけておくことは、将来グローバルな社会で活躍する際に大いに役立ちます。
オーストラリアでの生活を通じて、異文化理解や国際感覚が高まり、より広い世界での視点を得られるのは大きな魅力です。
治安が良い
オーストラリアは欧米諸国と比較して治安が良く、留学生が安心して生活できる環境が整っています。
犯罪率が比較的低く、特に都市部では警察のパトロールやセキュリティ体制がしっかりしているため、初めて海外生活を送る高校生でも安心です。
また、オーストラリアの人々はフレンドリーで親切なため、現地で困った際に周囲のサポートを得やすいです。
さらに、学校や滞在先でも安全対策が徹底されていることが多いため、保護者も安心して子どもを送り出すことができます。
治安の良さは、高校生がオーストラリア留学を選ぶ大きな魅力の一つです。
日本との時差が少ない
オーストラリアは日本との時差が少なく、1〜2時間程ほどしか離れていません。
そのため、日本にいる家族や友人との連絡が取りやすく、留学中もコミュニケーションをスムーズに図りやすいです。
特に高校生の場合、初めての海外生活で不安を感じやすいため、時差が少ないことで安心感が生まれやすく、ホームシックにもなりにくくなります。
また、時差が少ないことで渡航後の体調管理もしやすく、学校生活や日常生活に早く適応できるでしょう。
日本との時間の差が少ない環境で、無理なく留学生活を送れることは、オーストラリア留学を選ぶ理由の一つです。
高校生がオーストラリアに留学する方法
高校生がオーストラリア留学をするには、大きく分けて3つの方法があります。
- 交換留学
- 正規留学
- 短期留学
それぞれの留学方法の特徴やメリット・デメリットについてを詳しく説明していきます。
交換留学
交換留学は、オーストラリアと日本の提携校間で学生を一定期間交換するプログラムです。
一般的に留学期間は1学年（約10ヶ月）で、日本の学校に在籍しながらオーストラリアの学校で学びます。
高校によってはオーストラリアの高校で取得した単位が認定されることもあり、休学せずに長期留学を実現できることが特徴です。
交換留学の大きなメリットとしては、私費で行く正規留学と比べて留学費用を安く抑えられることがあげられます。
1学年の交換留学の相場は100〜200万円ほどとなっており、高校のプログラムによっては学費やホームステイ先での滞在費などが無料となる場合もあります。
デメリットは、留学先で通う高校が提携校に限られる点や、希望者が多い場合などには選考を通る必要がある点などがあります。
現地の生徒と共に授業を受けながら、オーストラリアの文化や生活を体験できるため、国際感覚や英語力を身につけたい高校生にとって魅力的な選択肢です。
正規留学
正規留学は、オーストラリアの高校に通い、現地の生徒と一緒に単位取得や卒業を目指す留学スタイルです。
自分で好きな学校を選べる反面、入学には語学力の証明や入試が必要で、留学期間は数年にわたることが一般的です。
正規留学のメリットは、現地の学校生活を長期間経験し、深い交友関係を築いたり、英語力を飛躍的に向上させることができる点です。
また、現地での卒業資格を取得することで、オーストラリアや他国の大学進学がしやすくなる点も大きなメリットです。
ただし、正規留学は私費での留学となるため、渡航費や学費、滞在費などの留学費用は基本的にすべて自己負担となります。
短期留学
短期留学は、高校の夏休みや春休みなどの長期休暇期間に短期間の留学をする方法です。
数週間から数カ月の短期間、オーストラリアの語学学校に通ったり、高校の授業に参加したりします。
オーストラリアに短期間滞在して英語を学んだり、異文化に触れることで国際感覚を磨いたりすることができるのが特徴です。
ただし、交換留学や正規留学と比較して留学期間が短い分、人によっては物足りなく感じる可能性もあるでしょう。
短期留学は、長期滞在が難しい場合や初めての留学で不安がある場合などにおすすめの留学スタイルです。
また、短期のため、費用や手続きの負担も比較的軽減されます。
学校の休暇中や夏休みなどを利用して、気軽に留学体験ができる点が魅力です。
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オーストラリア高校留学に必要な費用とビザ
高校生がオーストラリアに留学するのに必要な費用とビザについて解説します。
オーストラリア高校留学に必要な費用
オーストラリア高校留学の費用は、留学の種類や期間によって大きく異なります。
代表的な留学方法である交換留学、正規留学、短期留学の一般的な費用について紹介します。
交換留学
日本で通っている高校とオーストラリア現地の提携校間のプログラムを利用する交換留学は、授業料や滞在費が免除されるケースが多く、費用を抑えられることが特徴です。
留学に際して必要な費用は航空券や現地での生活費、海外旅行保険などが主となり、1年間で200万円ほどが相場です。
交換留学は正規留学と比べて留学費用を安く抑えられるため、費用を節約したい人に最適です。
正規留学
正規留学では、航空券や現地での生活費、海外旅行保険などに加えて、オーストラリアで通う高校の授業料や滞在費などを支払う必要があります。
授業料は学校の種類や州によって異なり、公立校は比較的安価ですが、私立校は高額になることがあります。
目安としては、年間の授業料で130万円〜450万円ほどです。
また、ホームステイで現地に滞在する場合、1週間あたり27,000円〜40,000円ほどの料金がかかることもあります。
特に正規留学は留学期間が長期に及ぶため、計画的な費用準備が重要です。
短期留学
オーストラリアの短期留学の費用は、1ヶ月で20〜50万円ほどです。
長期間の留学となる交換留学や正規留学と比べると費用を安く抑えられることがメリットです。
留学費用には語学学校の授業料や滞在費、海外旅行保険などが含まれますが、具体的な金額は滞在する都市やプログラムによって変動します。
オーストラリア高校留学に必要なビザ
オーストラリアで高校留学をする際に必要なビザは、留学の期間によって異なります。
必要なビザについて、留学期間別に解説します。
3か月以内の留学
3か月未満の短期留学の場合は、観光目的のビザである「電子渡航許可（ETA）」を取得します。
電子渡航許可（ETA）は、オンラインで簡単に取得することができます。
3か月以上の留学
3か月以上の長期留学をする場合は、「サブクラス500」という学生ビザの申請が必要です。
学生ビザの詳細については、オーストラリア政府内務省の公式サイトを参考にしてください。
学生ビザを取得するためには、パスポートや留学先の学校が発行する入学許可証（COE）、英語能力試験の結果証明書、経済力の証明書類、海外留学性健康保険への加入を示す証明書などの提出が必要な場合があります。
ビザの発行までには時間がかかることがあるため、余裕をもって手続きを行うことが重要です。
オーストラリアの教育制度
オーストラリアの教育制度は州によって異なりますが、基本的にはイギリス式でYear1〜12から構成される学年制が採用されています。
オーストラリアでは、日本の中学1年生〜高校3年生が通うところがセカンダリースクールとして中・高一貫教育となっています。
義務教育はYear10までで、その後に就職か進学を選択しますが、多くの学生は大学進学希望者としてYear12まで進学します。
以下は、日本とオーストラリアの教育制度を比較した表です。
| 年齢 | 日本 | オーストラリア | ||
|---|---|---|---|---|
| 13歳 | 中学校 | 1年生 | 中等教育 （前半） | Year7 |
| 14歳 | 2年生 | Year8 | ||
| 15歳 | 3年生 | Year9 | ||
| 16歳 | 高校生 | 1年生 | 中等教育 （後半） | Year10 |
| 17歳 | 2年生 | Year11 | ||
| 18歳 | 3年生 | Year12 | ||
オーストラリアの教育制度のもう一つの特徴は、学期制です。
オーストラリアの高校は4学期で構成されており、1学期に新学期が始まります。
各学期は約10週間で構成されており、各タームの間には2週間ほどの秋・冬・春・夏休みを挟んで12月に学期末を迎えます。
| 学期 | 期間 |
|---|---|
| 1学期 | 1月下旬〜4月上旬 |
| 秋休み | |
| 2学期 | 4月下旬〜6月下旬 |
| 冬休み | |
| 3学期 | 7月中旬〜9月下旬 |
| 春休み | |
| 4学期 | 10月下旬〜12月中旬 |
| 夏休み | |
短期留学の場合、基本的にどの学期からでも入学することが可能です。
ただし、卒業を視野にいれた長期留学の場合は、現地の学生と同様に1学期目から入学することが望ましいでしょう。
また、オーストラリアは留学生の受け入れにも力を入れており、CRICOSという制度で教育機関の質を保証しています。
さらに、英語力に不安がある学生向けにESL（English as a Second Language）プログラムが提供されている学校もあるなど、英語力向上のサポート体制も充実しています。
留学生にとって国際的な視野を広げながら質の高い教育を受ける環境が整っていることは、オーストラリアの教育制度の大きな魅力です。
オーストラリア高校留学後の進路
オーストラリア留学後に高校生が選べる進路について紹介します。
海外の大学に進学
オーストラリア高校留学後の進路の1つ目は、海外大学への進学です。
特にオーストラリアの大学に進学を希望する場合、現地の高校で取得した単位が評価され、スムーズに大学入学が進むケースが多いです。
学力不足を感じる場合には、ファウンデーションコースを経てから大学進学を目指すこともできます。
さらに、オーストラリアでは職業訓練にも力を入れており、大学進学だけでなく、TAFEなどの専門教育機関を選ぶ道も広がっています。
学問や職業の選択肢が豊富なので、多様な進路を見据えることができるでしょう。
日本の大学に進学
オーストラリアの高校を卒業した後、日本の大学に進学するという選択肢もあります。
留学中に得た英語力や国際感覚を活かし、帰国生入試や推薦入試、AO入試など、通常の受験とは異なるルートで受験することが可能です。
また、オーストラリアの高校で取得した単位が日本の学校で認定される場合、日本の同級生たちと同様に3年間で高校を卒業することができるため、後れを取ることなく大学受験に臨むことができます。
留学経験を活かした自己PRは入試で評価されることが多く、国際的な視点や実践的な英語力が進学の際に有利に働くことが期待されます。
オーストラリア高校留学についてのよくある質問
オーストラリア高校留学についてのよくある質問とその回答を紹介します。
Q．どのくらいの英語力が必要？
オーストラリアの高校留学には、一定の英語力が求められますが、具体的な基準は学校やプログラムによって異なります。
一般的には、学校の授業について行くことができる英語力（英検2級やIELTSで5.5程度のスコアが目安）とされています。
ただし、英語力が基準に達していない場合でも、ESL（英語を母語としない学生向けのプログラム）を提供している学校を選ぶなどして、渡航後に英語力を強化することも可能です。
入学前に英語力を高めるための準備コースもありますので、焦らず計画的に準備を進めることが大切です。
Q．オーストラリア高校留学の条件は？
オーストラリアの高校留学には、年齢、学年、英語力の基準を満たすことが基本条件です。
多くの場合、中学校を卒業していることや、16歳以上であることなどが求められます。
また、学校やプログラムによっては学力や成績なども評価の対象となることがあります。
入学のためには、英語能力の証明や、学業成績証明書、推薦状などの提出が必要です。
さらに、ビザ申請や保険加入といった手続きも必須ですので、早いうちから余裕をもって準備を進めることが大切です。
Q．オーストラリア留学中の滞在方法は？
オーストラリア留学中の滞在方法は、ホームステイと学生寮の2つが一般的です。
ホームステイでは、現地でのリアルな生活を体験しながら英語力を磨くことができ、特に初めての留学に適しています。
学生寮は、同じ学校の生徒と共同生活を送るので友だち作りや交流がしやすい点がメリットです。
自分の生活スタイルや目的に合った滞在方法を選ぶことが重要です。
Q．留学エージェントを利用するべき？
オーストラリア高校留学では、留学エージェントを利用することで、留学の手続きをスムーズに進めることができます。
エージェントは学校選びからビザ申請、滞在先手配、現地でのトラブル対応までさまざまなサポートを提供してくれるため、初めて留学をする学生やその家族にとって安心感があります。
また、現地情報に精通しているため、学校の選び方や生活面でのアドバイスも受けることができます。
特に留学の準備や手続きに対する不安が大きい場合や現地でサポートが必要な場合は、エージェントの利用を検討するといいでしょう。
オーストラリア高校留学についてのまとめ
本記事では、高校生がオーストラリアに留学する方法やそのメリット、留学にかかる費用について詳しく解説しました。
オーストラリア留学は、英語力の向上だけでなく、独立心や国際感覚を養う貴重な経験となります。
自分に最適な留学方法を見つけ、しっかりと計画を立て、充実した留学生活を送りましょう。
