オーストラリアは、日本人の留学先として人気がある国の一つです。しかし、実際にオーストラリアに留学するとなると、
「費用面が心配…」
「どのくらいお金がかかるんだろう?」
「ちゃんと生活できるんだろうか?」
などと不安になる方は少なくありません。
当記事では、オーストラリア留学で必要な費用と内訳、オーストラリア留学費用を節約するポイントについて紹介します。
1ヶ月〜1年間の留学費用シミュレーションでは、留学に必要な具体的な金額もお伝えしています。ぜひ参考にしてください。
目次
オーストラリア留学に必要な費用
まず、オーストラリア留学に必要な費用の目安と内訳を紹介します。
オーストラリア留学費用の目安
オーストラリア留学の期間別費用の目安は次の通りです。
1ヶ月間 | 約28万円〜35万円 |
---|---|
3ヶ月間 | 約75万円〜92万円 |
半年間 | 約139万円〜170万円 |
1年間 | 約266万円〜325万円 |
上記の費用には、ビザ申請費用と渡航費、学費、健康保険費用、生活費が含まれています。
費用の内訳や詳細については、以下で詳しく解説していますので参考にしてください。
オーストラリア留学費用の内訳
次に、オーストラリア留学に必要な費用の大まかな内訳は次の通りです。
必要な費用 | 費用の目安 |
---|---|
ビザ申請費用 | 学生ビザ 約5万400円 |
ワーキングホリデービザ 約3万8800円 |
|
航空券代 (往復) |
約8万円〜15万円 |
学費 | 約10〜15万円/月 |
健康保険 | 約3200円〜4000円/月 |
生活費 | 約12〜16万円/月 |
ビザ申請費用
オーストラリアに3ヶ月間以上留学するには、「学生ビザ」が必要です。
学生ビザとは、オーストラリアの教育機関(語学学校や専門学校、大学など)に留学するために必要なビザのことです。
オーストラリアの学生ビザを申請するにあたっては、630ドル($1=80円計算で約5万400円)の申請費用がかかります。
なお、滞在期間が3ヶ月間以内の場合、学生ビザの取得は不要で、その代わりに観光・商用目的のビザ「ETAS」を取得しなければなりません。ETASの申請費用は、20ドル($1=80円計算で約1600円)です。
ちなみに、オーストラリアの学生ビザを申請するのが初めてでない場合は、申請時に700ドルの追加費用が発生します。
また、学生ビザでなく「ワーキングホリデービザ」でオーストラリアに留学する方法もあります。
ただし、ワーキングホリデーは主に「就労」を目的とする渡航であるため、語学学校には最大で4ヶ月間(17週間)しか通うことができません。
ワーキングホリデービザの申請には、486ドル($1=80円計算で約3万8800円)がかかります。
予算や留学の目的、期間などに合わせて、最適なビザを選びましょう。
学生ビザ | ワーキングホリデービザ | |
---|---|---|
申請費用 |
630ドル ($1=80円計算で約5万400円) |
486ドル ($1=80円計算で約3万8800円) |
目的 | 就学 | 就労 |
通学期間 | ビザを保有している期間 | 最大4ヶ月 |
就労可能日数 | 最大20時間/週まで |
制限なし (同一雇用主の元で最大6ヶ月まで) |
オーストラリアへの航空券代
ビザの種類を問わず、オーストラリアへ渡航するためには、航空券を手配する必要はあります。
航空券の種類は、片道航空券でも往復航空券でもどちらでも問題ありません。
ただし、留学期間が半年を超える場合は、帰国日や利用する空港を決めるのが容易でないため、片道航空券での渡航が推奨されています。
オーストラリアへの片道航空券は、渡航先の年やシーズン、曜日などによって大きく変動しますが、平均で3万円〜5万円ほどで入手可能です。
学費
オーストラリアの語学学校の授業料の相場は、1ヶ月あたり10万円〜15万円程度です。
学生ビザは、現地の語学学校に通っている期間のみ保有できるビザなので、3ヶ月間の留学なら3ヶ月分の授業料、1年間の留学なら1年間分の授業料が必要です。
当然ながら、学生ビザを取得しているにもかかわらず、語学学校に通わないままオーストラリアに滞在することはできません。
語学学校の授業料は、カナダやフィリピンなどの国と比較するとやや値が張りますが、それほど大きな差はありません。
海外留学生健康保険
オーストラリアに滞在する留学生には、海外留学生健康保険(OSHC)への加入が義務付けられています。
海外留学生健康保険とは、オーストラリア滞在中に病気や怪我をした場合、治療費の一部をカバーすることができる保険のことです。
海外留学生健康保険の費用は、保険会社や保証内容などによって異なりますが、平均で月40〜50ドル($1=80円計算で約3200円〜4000円)ほどです。
留学生向けに特別に用意されている保険ですので、任意で加入する海外旅行保険よりもかなり安く利用することができます。
ちなみに、学生ビザでなくワーキングホリデーで渡航する場合は、健康保険への加入は任意です。
1年間で10万円〜20万円程度の保険料がかかりますが、現地での「万が一」に備えて加入しておくことをおすすめします。
生活費
オーストラリアで留学生活を送るためには、当然ながら家賃や食費、交際費、交通費などの生活費が必要です。
オーストラリア、特にシドニーやゴールドコーストなどの大都市は物価がかなり高いため、1ヶ月あたり1500〜2000ドル程度($1=80円計算で約12万円〜16万円)の生活費がかかります。
滞在方法や滞在先の立地、外食の頻度などによっては、月20万円近くの生活費が必要になることも珍しくありません。
期間別!留学費用のシミュレーション
続いて、オーストラリアに学生ビザで滞在する場合の費用をシミュレーションしてみましょう。
オーストラリアに1ヶ月間、3ヶ月間、半年間、1年間留学する場合に必要な費用を、それぞれの期間ごとにシミュレーションすると以下のようになります。
※本シミュレーションで提示している金額はあくまでも目安です。都市や地域、現地での生活スタイルなどによって費用は大きく増減する可能性がありますので、一般的な金額と思ってご覧ください。
1ヶ月間の留学費用
オーストラリアに1ヶ月間、留学する場合の費用をシミュレーションすると下記のようになります。
3ヶ月未満の短期滞在の場合、学生ビザの申請・取得が不要なため、ビザ申請費用を安く抑えられます。
項目 |
費用 (AUSドル) |
費用(円) ※$1=80円 |
---|---|---|
ビザ申請料 | $20 | 約1600円 |
航空券代 (往復) |
$1,000 | 約8万円 |
学費 | $1,200 | 約9万6000円 |
健康保険 | $50 | 約4000円 |
生活費 | $1,700 | 約13万6000円 |
合計 | $3,970 | 約31万7600円 |
3ヶ月間の留学費用
オーストラリアに3ヶ月間、学生ビザで滞在する場合のシミュレーションは以下の通りです。
項目 |
費用 (AUSドル) |
費用(円) ※$1=80円 |
---|---|---|
ビザ申請料 | $630 | 約5万400円 |
航空券代 (往復) |
$1,000 | 約8万円 |
学費 | $3,600 | 約28万8000円 |
健康保険 | $150 | 約1万2000円 |
生活費 | $5,100 | 約40万8000円 |
合計 | $10,480 | 約83万8400円 |
半年間の留学費用
次に、オーストラリアに半年間留学する場合の費用をシミュレーションしてみましょう。
項目 |
費用 (AUSドル) |
費用(円) ※$1=80円 |
---|---|---|
ビザ申請料 | $630 | 約5万400円 |
航空券代 (往復) |
$1,000 | 約8万円 |
学費 | $7,200 | 約57万6000円 |
健康保険 | $300 | 約2万4000円 |
生活費 | $10,200 | 約81万6000円 |
合計 | $19,330 | 約154万6400円 |
1年間の留学費用
オーストラリアに1年間留学すると、以下のような費用がかかります。
項目 |
費用 (AUSドル) |
費用(円) ※$1=80円 |
---|---|---|
ビザ申請料 | $630 | 約5万400円 |
航空券代 (往復) |
$1,000 | 約8万円 |
学費 | $14,400 | 約115万2000円 |
健康保険 | $600 | 約4万8000円 |
生活費 | $20,400 | 約163万2000円 |
合計 | $37,030 | 約296万2400円 |
オーストラリア留学の費用を節約する方法
ここまで、オーストラリア留学に必要な大まかな費用について説明しました。
「オーストラリア留学は、思っていたよりもお金がかかる…」「もう少し費用を抑えてオーストラリア留学を実現したい」などと感じた方は多いのではないでしょうか。
そこで次に、オーストラリア留学の費用を節約する方法を紹介します。
渡航費の節約方法
まず、オーストラリアへの渡航費を節約する方法について紹介します。
ハイシーズンを避けて渡航する
オーストラリアへの渡航費を節約する方法の一つ目は、夏休みやゴールデンウィークなどのハイシーズンを避けて渡航することです。
海外旅行のハイシーズンや日本の休日・祝日の航空券は、料金が高くなる傾向があるので避けるのが無難です。
オフシーズンの平日を狙って航空券を探すことで、オーストラリアへの渡航費を大幅に節約できます。
また、「初期費用を少しでも抑えたい!」という場合は、往復航空券ではなく片道航空券をゲットして渡航するといいでしょう。
学費の節約方法
続いて、学費の節約方法についてお伝えしていきます。
無料の留学エージェントを利用する
現地の語学学校をスムーズかつ安全に手配する方法として、留学エージェントを利用する方法があります。
ただし、留学エージェントの多くはサポート料金を徴収しますので、学費を少しでも安く抑えたい場合は、サポート料金がかからない無料の留学エージェントを利用することをおすすめします。
また、語学学校の手配は自分でできるという人は、エージェントを通さずに自力で行ってもいいでしょう。
オーストラリア留学エージェントおすすめ9選
複数の語学学校を比較・検討する
一口に語学学校と言っても、スクールのカリキュラムや立地などによって入学金や授業料などの費用は大きく異なります。
また、同じ語学学校でも時期や通学の時間帯、通う校舎などを変えることで、より安い授業料で通える場合もあります。
ですので、現地の語学学校を選ぶ際には、最初から一校に絞らず、複数の語学学校の資料を入手して、しっかりと比較・検討するようにしましょう。
生活費の節約方法
物価の高いオーストラリアへの留学では、費用の大半を「生活費」が占めているといっても過言ではありません。
そこで次に、現地での生活費を節約する方法を紹介します。
大都市を避ける
オーストラリアは、カナダやアメリカなど他の人気留学先と比較しても物価が非常に高い傾向があります。
中でも、シドニーやゴールドコーストなどの大都市では、家賃や食費、交通費などが高騰しており、地方都市と比べてより多額の生活費が必要になります。
そのため、「少しでも生活費を安く抑えたい!」という方は、留学先を選ぶ際、シドニーやゴールドコースト、メルボルンなどの大都市を避けることをおすすめします。
アデレードやパースなど、比較的小規模な都市を選ぶことで、家賃や食費といった生活費を大幅に節約することができます。
できるだけ自炊する
物価の高いオーストラリアでは、1回の外食につき約20ドル($1=80円計算で約1600円)ものお金がかかります。
そのため、生活費とりわけ食費を節約するためには、できるだけ外食を控え、自炊することをおすすめします。
シェアハウスでサンドイッチを作って学校に持参したり、アルバイト先のまかない制度を利用したりするとオーストラリアでの生活費を大幅に節約することができます。
また、現地で自炊することを決意したなら、醤油やみりん、出汁などの調味料を持参するのを忘れないようにしましょう。
ルームシェアで滞在する
オーストラリアに滞在するにあたって、生活費の大半を占めるのが「家賃」です。
都市によって家賃相場は異なりますが、例えば大都市・シドニーでは、シェアハウスのルームシェアで週150〜200ドル($1=80円計算で約1万2000円〜1万6000円)がかかります。
オウンルームであれば週300〜400ドル($1=80円計算で約2万4000円〜3万2000円)、マスタールームともなれば週360〜500ドル($1=80円計算で約2万8800円〜4万円)とさらに家賃相場は跳ね上がります。
そのため、家賃を少しでも安く抑えたいのであれば、シェアハウスのルームシェアを選ぶのが最善です。
オーストラリア留学費用に関するよくある質問
続いて、オーストラリア留学費用に関するよくある質問とその答えを紹介します。
- 現地で働いて生活費を稼ぐことはできる?
- オーストラリアでは、語学学校に通いながらアルバイトで生活費を稼ぐことができます。
学生ビザの場合、2週間で最大40時間まで働くことが可能です。
1週間で20時間、1ヶ月で80時間の規程労働時間を超えなければ、学校に通いながらレストランやカフェなどで自由にアルバイトすることができます。
ただし、学生ビザでオーストラリアに滞在している限り、「就学」を優先しなければなりません。
アルバイトを優先して授業をサボったり、規定時間を超えて働いたりしないように十分に注意してください。
- 所持金はどのくらい必要?
- オーストラリアに学生ビザで渡航するにあたっては、最低でも3ヶ月分の生活費は貯蓄しておきたいところです。
学校に通いながらアルバイトをする予定でも、現地で仕事が見つからない可能性がありますし、体調を崩さないとも限りません。
仕事が見つからない可能性や、急なトラブルに巻き込まれて仕事ができなくなる可能性なども考慮して、渡航までに最低でも3ヶ月分の生活費は所持しておく必要があります。
ただし、現地で働く予定がない場合は、当然ながら現地での収入はゼロになりますので、留学期間分の生活費や帰国する際の渡航費など、多額な貯金が必要になります。
- オーストラリアの物価はどのくらい?
- 「オーストラリアの物価は高い」という話はよく聞きますが、実際の物価はどのようになっているんでしょうか?商品の一般的な価格を見てみましょう。
商品 | 価格目安 |
---|---|
コーラ 500ml | $3〜4 (約240円〜320円) |
回転寿司 1皿 | $3.8 (約304円) |
定食 | $18〜20 (約1440円〜1600円) |
ビッグマック (単品) |
$6.30 (約504円) |
※日本円は、$1=80円換算です。
上記の金額は、大都市・シドニーにおける価格です。
オーストラリアは、基本的に日本よりも物価が高く、日本の1.5〜2倍程度と思って間違いありません。
ただし、オーストラリアは物価が高い分、最低賃金も19.49ドル($1=80円計算で約1559円)と高くなっています。
「現地で生活できるか不安…」「物価の高いオーストラリアで、しっかりと生活をしたい」という方は、現地でアルバイトを探しましょう。
オーストラリアで英語を使って働くことで、生活費を稼げるのはもちろん、英語力を伸ばしたり日本ではできない貴重な経験をしたりすることができます。
まとめ
今回は、オーストラリア留学に必要な費用と内訳、留学費用を節約する方法などをお伝えしました。
オーストラリアは、日本との時差が少ない上、治安が良く生活しやすいおすすめの留学先です。
しかし、物価が高くビザ申請費用や生活費がかさむことから、必要な留学費用はオーストラリアと同じく人気の留学先、カナダやフィリピンなどと比べて高くなります。
そのため、「できるだけ費用を抑えてオーストラリア留学を実現したい!」という方は、学生ビザでなくワーキングホリデービザでの渡航に切り替ええるか、現地でアルバイトすることを前提にしておくといいでしょう。
本記事で紹介した留学費用シミュレーションや留学費用の節約方法を参考にして、ぜひオーストラリア留学を実現させてください。