
英語学習において「聞き取れない」という壁に直面することがよくあります。
リスニングは言語習得における重要なスキルですが、適切な方法を用いて継続的に練習することで、着実にレベルアップさせることができます。最近では、英語学習アプリを活用した聞き取り力を向上させる方法に注目が集まっています。
この記事では、英語のリスニング力を効率よく伸ばせるおすすめアプリと、日常に取り入れやすい学習法をわかりやすく紹介します。

海外生活の経験から、英語が共通言語として使われている場面によく遭遇します。第二言語として英語を熱心に学ぶ人々に興味を持ち、大学院では「英語学習者の学習背景とその動機づけ」について研究しました。現在もライフワークとして英語学習を楽しんで続けています。
英語リスニングでおすすめのアプリ12選

英語のリスニング力を高めたいと思っても、英会話アプリの種類が多すぎて、どれを選べば良いか悩んでしまう人も少なくはないでしょう。
まずは、リスニング力を伸ばしたい人に支持されている、人気のおすすめ英語学習アプリ12選を紹介します。
レシピー

対応OS | iOS:13.0 以上 Android:7.0 以上 |
料金 | インストール無料 無料プランあり ※アプリ内課金あり |
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内容 | すべての英会話学習 |
無料体験 | 無料プランあり |
「レシピー」は、リスニング・リーディング・スピーキング・ライティング・語彙・文法 をカバーした英語学習アプリです。
さまざまな分野の最新ニュースが教材として使われており、ネイティブの音声つきの記事が多いので、リスニング学習に便利です。ペースメーカーで読み上げ速度が調整可能で、シャドーイングの練習にも対応しています。
スピークバディ

対応OS | iOS:17.0 以上 Android:8.0 以上 |
料金 | インストール無料 ※アプリ内課金あり |
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内容 | ・日常英会話 ・旅行英語 ・ビジネス英語 ・留学準備 |
無料体験 | あり ※すべての機能が利用可能 |
「スピークバディ」は、AIとのロールプレイ形式でスピーキングを練習できるアプリですが、リスニングを伸ばすのにも役立ちます。
たとえば、音声とスクリプトの両方を使いながら学習でき、音声を聞いたあとには理解度チェックも用意されています。また、オーバーラッピングやシャドーイングにも対応しており、自然な英語のリズムや発音を身につけながら、聞き取り力を効果的に高められます。
シャドテン

対応OS | iOS:13.0 以上 Android:7.0 以上 |
料金 | ■月額:21,780円(税込) ※シャドテンのホームページから申し込みの場合 ■月額:25,800円(税込) ※iOSのApp内課金を利用の場合 |
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内容 | ビジネス英語 |
無料体験 | 7日間無料 |
「シャドテン」は、シャドーイングを通じて音声の聞き取りと意味の理解を同時に鍛える英語学習アプリです。
プロによる添削やディクテーションの練習によって、英語の音のつながりや抑揚の違いを意識しながらリスニング力を高めることができます。また、スクリプトの表示・非表示や日本語訳の切り替え、繰り返し再生など、使いやすい操作機能がそろっており、効率的に学習をすすめられます。
1000時間ヒアリングマラソン

対応OS | iOS:16.0 以上 Android:9.0 以上 |
料金 | インストール無料 ※アプリ内課金あり |
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内容 | ・リスニング ・発音判定 ・ビジネス英語 ・TOEICリスニング |
無料体験 | 7日間 |
「1000時間ヒアリングマラソン」は、リスニングを中心とした学習アプリで、漠然と聞くだけではない意図的な習得を促す学習設計です。
「音声を聞く→空欄補充→詳細確認→アウトプット」というステップ方式の学習や、多才なジャンルの教材、手厚い学習管理機能、ランキング機能などを活用し、英語を英語のまま聞いて理解する力を養います。
AI英会話スピーク(Speak)

対応OS | iOS:15.0 以上 Android:7.1 以上 |
料金 | インストール無料 ※アプリ内課金あり |
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内容 | ・日常英会話 ・旅行英語 |
無料体験 | 7日間無料 ※すべての機能が利用可能 |
AI英会話機能を搭載した「スピーク」は、スピーキング特化型のアプリですが、リスニング学習に有効な機能も備えています。
たとえば、英語をたくさんアウトプットする学習設計により、発話の流暢さが高まると同時に、リスニング力も強化されていきます。また、日本人の発音傾向に合わせたAI音声認識のフィードバック機能により、自分の発音のズレを客観的に把握でき、より正確に英語を聞き取る力を養うことが可能です。
Santaアルク

対応OS | iOS:15.0 以上 Android:8.0 以上 |
料金 | インストール無料 無料プランあり ※アプリ内課金あり |
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内容 | TOEIC対策 |
無料体験 | 無料プランあり |
「Santaアルク」は、TOEIC Listening & Reading対策に特化した学習アプリで、スコア予測やゲーム感覚ですすめられる学習設計が好評です。
AIが解答履歴をもとに学習状況を分析し、自分のレベルや弱点に合ったリスニング問題を自動で出題してくれます。苦手なアクセントの克服や本番に近い形式での練習もできるため、効率よくTOEICのリスニング対策ができます。
gymglish(ジムグリッシュ)

対応OS | iOS:13.0 以上 Android:7.0 以上 |
料金 | インストール無料 ※アプリ内課金あり |
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内容 | ・旅行 ・日常生活 ・文化 ・恋愛 ・ビジネス |
無料体験 | 15日間無料 ※全機能・コンテンツ使用可能 |
「gymglish」は、AIを活用して学習者一人ひとりに合わせた最適な内容を提供し、毎日無理なく英語のインプットとアウトプットを継続できる学習プラットフォームです。
ストーリー形式のミニ動画でリアルな音声に触れながら、理解度チェックも行える構成となっています。字幕やスクリプト、シャドーイングといった機能があるので、リスニング力の強化に効果的です。
Risdom(リズダム)

対応OS | iOS:15.0 以上 Android:8.0 以上 |
料金 | ■月次契約 ・月額:980円 ■年間契約 ・年間一括払い:9,360円 ・1か月あたり:780円 ※税込み価格です。 |
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内容 | ・英検対策 ・TOEIC対策 |
無料体験 | 初月実質無料特典あり |
「Risdom」は、ベネッセとセガXDが共同開発したゲーム感覚で学べる英語学習アプリです。英検5級から1級、TOEIC Listening & Readingで900点レベルまでの英単語・文法・リスニングの学習に幅広く対応しています。
本番形式のリスニング問題や音声付き教材が豊富で、ゲーム性と反復学習により、楽しみながらリスニング力を効果的に高められると好評です。
シャドーイングバディ

対応OS | iOS:13.0 以上 Android:デバイスによって異なる |
料金 | ■サブスクリプションプラン 月額:16,830円 |
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内容 | ・日常英会話 ・ビジネス英会話 |
無料体験 | 10日間無料 |
「シャドーイングバディ」は、英語の音と意味を結びつける力を養うためのシャドーイング専用アプリです。
リスニングから音声変化の確認・語彙や訳の理解・シンクロリーディング・各種シャドーイング・音読まで、7段階で段階的に学習を進めます。スクリプトにはリンキングや脱落音などの発音変化が色分けされて表示されるので、音の変化を視覚的に捉えながら効率よく習得できます。
英会話リスニング

対応OS | iOS:13.0 以上 Android:7.0 以上 |
料金 | 完全無料 |
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内容 | ・リスニング ・旅行英語 ・留学 ・ビジネス英語 |
無料体験 | ー |
「英会話リスニング」は、旅行・留学・ビジネスなど、日常でよく使われる幅広いシーンに対応したフレーズを1,460シーン分収録した、完全無料の英語学習アプリです。
すべてのシーンにネイティブスピーカーによる音声が付いており、「短いフレーズで学習 → ネイティブ音声を聞く → くり返し練習する」という流れで、効率的にリスニング力を伸ばせるよう設計されています。また、日本語訳に加えて、単語や熟語のニュアンス、類似表現の解説もあり、表現の理解をより深めることができます。
旅行英会話・海外旅行英会話

対応OS | iOS / Android |
料金 | 無料アプリ |
内容 | 旅行英会話 |
無料体験 | – |
「旅行英会話・海外旅行英会話」は、旅行中によくある場面に合わせた実用的なフレーズを多数収録した、完全無料の英語学習アプリです。
すべてのフレーズにはネイティブスピーカーの音声が付いています。聞いてマネすることで自然に覚えられる、リスニング学習の基本サイクルを効果的に支えてくれます。
シンプルで使いやすい設計のため、直感的に操作でき、実践的な表現をくり返して学べるので、気軽に続けられると好評です。
日常英会話表現

対応OS | iOS:13.0 以上 Android:7.0 以上 |
料金 | 完全無料 |
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内容 | ・リスニング ・聞き流し ・発音練習 |
無料体験 | ー |
「日常英会話表現」は、日常でよく使われる英語フレーズを効率よく習得できる、完全無料の英語学習アプリです。
全72の基本表現と350のフレーズを収録し、ネイティブ音声の「聞き流し再生」や、自動で発音を採点してくれる「スピーキング練習」機能も搭載しています。リスニングとスピーキングを同時に伸ばしたい学習者に支持されています。
英語のリスニング学習にアプリを使うことのメリット

英語のリスニング学習にアプリを活用することには、初心者から上級者まで幅広い英語学習者にとって有効な手段といえます。
以下、英語のリスニング学習にアプリを使うことの主なメリットについて説明します。
いつでもどこでも学習できる
スマートフォンやタブレットさえあれば場所や時間を選ばずに学習できるので、通勤・通学中、待ち時間、就寝前など、スキマ時間を活用して気軽にリスニング練習が可能です。
重い教科書や機材は必要なく、ただアプリを開くだけで始められます。そのため、学習を日常の生活に簡単に取り入れられ、継続的に取り組めるようになります。
さまざまなジャンルの音声素材を使って練習できる
多くのリスニングアプリでは、ニュース・映画・日常会話・ビジネス英語・旅行英語など、幅広いジャンルをカバーする音声教材を提供しています。
興味や目標に合った教材を選択できるため、学習を楽しみながら進めることができます。
さらに、ジャンルごとの専門的な語彙や表現を効果的に身につけられるだけでなく、実際の場面で役立つ「意味を正しく理解する力」も自然と伸ばせるのが大きな利点です。
理解に合わせて学習可能
リスニングアプリは、再生速度の調整や繰り返し再生機能を備えており、理解度に合わせて柔軟に学習できます。
聞き取れなかった部分を繰り返し再生したり、発音やイントネーションを確認するためにゆっくり再生したりすることで、リスニングスキルを効果的に強化できます。理解するまでじっくりと取り組めるため、初心者でも安心して学習できます。
楽しみながらリスニング力を伸ばせる
最近のリスニングアプリには、クイズやスコア表示、ゲーム感覚で楽しめるトレーニング機能など、エンタメ要素が取り入れられているものが多くあります。
こうした工夫により学習が単調にならず、モチベーションを保ちながら続けやすくなります。その結果、英語を聞くことへの抵抗感が薄れ、自然と英語を聞く習慣が身につきやすくなります。
費用を抑えられる
英語学習アプリの多くは無料、または書籍や語学スクールよりも圧倒的に安価で利用できるため、費用を抑えながら効果的にリスニング力を鍛えることができます。
特に独学の学習者や初心者にとっては、経済的な負担が少なく、自分のペースで無理なく続けられる点が大きな魅力です。
英語のリスニング学習でアプリを使う時のことの注意点

英語のリスニング学習において、アプリを活用することで多くの利点がありますが、いくつか気をつけておきたいポイントもあります。
次に、そうした注意すべき点について説明します。
まれに発音や音質が不自然な場合がある
アプリによっては、合成音声や機械的な発音が使用される場合があり、音質が低く聞き取りにくい場合があります。
特に、リスニングスキルを正確に向上させたい場合、不自然な発音を継続的に聴くことは、実際の英語のリズムやイントネーションを学ぶことを困難にする可能性があります。
ネイティブの音声が含まれているかなど、事前に信頼できるアプリかどうかの見極めることが重要です。
一人学習でアウトプットが不足しがち
アプリ学習は基本的に一人で進める形式のため、インプット中心になり、アウトプットが不足しがちです。
リスニングスキルを向上させるためにも、声に出して話す練習は必要不可欠です。
そこで、スピーキング機能があるアプリを活用したり、英会話の実践機会を別に設けるなど、アウトプットの場を意識的に取り入れることも大事です。
継続には自己管理が必要
アプリ学習は手軽で便利な反面、強制力がないため、自分で学習時間や進度を管理しないと三日坊主になり挫折しやすいという面もあります。
リスニングスキルを向上させるには継続的な努力が必至であるため、事前に目標を定めることや、毎日決まった時間に勉強する習慣を身につけることが求められます。
英語のリスニング学習に最適なアプリの選び方

英語のリスニング力を効率よく伸ばすには、自分に合ったアプリを選ぶことが大切です。
アプリごとに備えている機能や教材内容は異なるため、合わないものを使うと思うような効果が得られないこともあります。
ここでは、アプリ選びで注目したいポイントを具体的に解説します。
学習目的に合っているか
リスニングアプリは、日常会話・旅行英語・ビジネス英語・TOEIC・英検対策など、目的に応じて内容や機能が大きく異なります。
たとえば、試験対策をしたい人は、日常会話に特化したアプリでは不十分だと感じるかもしれません。一方、カジュアルな会話の聞き取りを向上させたい人は、逆に難易度が高すぎると感じるかもしれません。
まずは、自分が「どのようなシーンで英語を聞けるようになりたいのか」を明確にし、その目的に合ったコンテンツを提供するアプリを選ぶことが重要です。
学習レベルに対応しているか
挫折しないためには、自分の英語力に適したレベルで学べるかどうかも、アプリ選びの大切なポイントです。
初心者向けには、短くてシンプルなフレーズが多く、ゆっくり話されている音声が望ましいです。中級以上の学習者には、自然な会話スピードや複雑な文構造に触れられる教材が効果的です。
アプリによってはレベル別に内容を切り替えられるものもあるので、自分に合った段階で学習できるかを確認して選びましょう。
再生速度の調整やリピートの機能があるか
リスニングスキルを向上させるためには、理解しやすい速度で練習し、何度も繰り返し聞くことが非常に重要です。
再生速度を調整できるアプリでなら、最初はゆっくりとした速度で理解を深め、徐々に速度を上げていくことで、聴解力を段階的に向上させることができます。
また、理解できなかった部分をすぐに繰り返し再生できる機能がある場合、復習の効率が大幅に向上します。
これらの機能が備わっているかどうかチェックしたほうが良いでしょう。
スクリプトがあるか
英語音声を聴きながら、同時にスクリプト(文字起こし)が表示される機能は、リスニング力を効果的に伸ばす上で非常に有効です。
特に初心者にとって、音声だけで意味を把握するのは難しい場合があるので、スクリプトを確認することで内容の理解が促進されます。
さらに、聞き取れなかった単語やフレーズを後でテキスト形式で確認できるため、聞き間違いを訂正することができ、語彙力や表現力の向上にも役立ちます。
継続しやすいデザイン・インターフェースか
たとえ内容が充実していても、操作がわかりにくかったり使いにくかったりするアプリは、継続的な学習を妨げる可能性があります。
頻繁に使うものだからこそ、音声の再生・停止、リピート操作がスムーズに直感的な操作ができるデザインや、自分の進捗が一目でわかる画面構成など、使いやすさも重要です。
ストレスなく使えるアプリは学習が習慣化しやすく、リスニング力の向上にもつながるので、無理なく継続できる仕組みが整っているものを意識して選びましょう。
英語のリスニングを上達させるために知っておくべきこと

英語のリスニング力を伸ばすには、ただ英語を聞くだけでは不十分です。
効果的に上達するためには、英語特有の音やリズム、ネイティブの話し方の傾向を理解し、それに慣れていくことが欠かせません。
ここでは、リスニング学習を進めるうえで知っておくべき基本的なポイントを解説します。
知らない音は聞き取れない
英語のリスニング力を高めるためには、まず英語特有の音を「知る」ことが欠かせません。
というのも、人間の脳は聞き慣れていない音を正しく処理することができず、音が存在していても「雑音」として無意識に処理してしまうからです。
IPA(International Phonetic Association、国際音声学会)によると、英語には日本語よりもはるかに多い、20種類の母音と24種類の子音が存在します。
たとえば、日本語には区別のない “r” と “l” の違いや、声帯の振動の有無による有声音・無声音の区別、口の形や舌の位置の微妙な違いによって生まれる音など、日本語話者にはなじみのない音が多数あります。
これらの音を知識として理解するだけでなく、実際に音声を聞いて、自分でも発音してみることで、徐々に音を聞き分ける感覚が育ちます。こうした基礎的な「音の識別力」は、英語のリスニング力を高めるうえで、土台となる非常に重要なスキルです。
英語の母音(Vowels) 20種類 | 単母音 (12種類) | /iː/ /ɪ/ /e/ /æ/ /ʌ/ /ɑː/ /ɒ/ /ɔː/ /ʊ/ /uː/ /ɜː/ /ə/ |
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二重母音 (8種類) | /eɪ/ /aɪ/ /ɔɪ/ /aʊ/ /əʊ/ /ɪə/ /eə/ /ʊə/ | |
英語の子音(Consonants) 24種類 | /p/ /b/ /t/ /d/ /k/ /g/ /f/ /v/ /θ/ /ð/ /s/ /z/ /ʃ/ /ʒ/ /h/ /tʃ/ /dʒ/ /m/ /n/ /ŋ/ /l/ /r/ /j/ /w/ |
英語と日本語では音のリズムや強弱が異なる
英語と日本語では、話し方のリズムやイントネーションの構造が大きく異なります。
日本語は基本的に一語一語が平坦に発音されるのに対し、英語は「強弱のリズム(ストレス)」が非常に重要です。たとえば、重要な単語に強いアクセントを置き、前後の語を弱く早く発音するのが英語の特徴です。
リスニング練習では、音の一語一語を追うだけでなく、英語特有のリズムや抑揚を意識ことが大切です。自然なスピードで話される英語に慣れることで、聞き取りの精度も向上していきます。
ネイティブの音声変化に慣れる
英語のリスニングスキルを向上させる際には、ネイティブスピーカーが使用する「音声変化」に慣れることが非常に重要です。
ネイティブスピーカーは、滑らかに話すためや自然な会話で単語をつなげるために、「リエゾン(連結)」「省略(脱落)」「同化」といった音の変化を頻繁に用います。
英語は個々の単語に焦点を当てるのではなく、音の流れやつながりに注意を払い、聞き取る感覚を養う必要があります。
音声変化 | 主な現象 | 例 |
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リエゾン(連結) | 単語と単語がつながって、1語のように発音される 現象子音で終わる単語+母音で始まる単語の組み合わせでよく起こる | pick it up(ピック・イット・アップ)→「ピキラップ」 get out(ゲット・アウト)→「ゲラウト」 |
省略(脱落) | 発音しにくい音が省かれて、発音されること カジュアルな会話でよく使われる | Friendship→/d/ が発音されないで「フレンシップ」 next door→/t/ が脱落して「ネクスドア」 |
同化 | 隣り合う音同士が影響し合って、 別の音に変化する現象 | Can’t you…? /t/ + /j/ → /ʧ/「キャンチャ」 Did you…? /d/ + /j/ → /ʤ/「ディジャ」 |
完璧に聞き取ることにこだわりすぎない
英語のリスニング学習では、「すべての単語を正確に聞き取らなければいけない」と思いがちですが、時には全体の意味を把握する力のほうが重要です。
実際、ネイティブスピーカー同士でも、会話のすべてを一語一句聞き取っているわけではありません。大切なのは、キーワードを拾いながら文脈を追い、全体の内容を理解することです。
わからない単語にこだわりすぎて立ち止まってしまうと、その後の会話を聞き逃すリスクもあります。「完璧に聞き取ろう」と力を入れすぎるより、「おおまかに理解できれば大丈夫」という柔軟な姿勢が上達への近道です。
聞き逃したところは文脈や知識で補いながら、気負わずに聞くことを心がけましょう。
「聞き流し」だけでは効果が薄い
英語をただBGMのように流す「聞き流し」は、一見手軽に思える学習法ですが、それだけではリスニング力は大きく伸びません。
確かに音には徐々に慣れていきますが、語彙の定着や内容の理解にはつながりにくいため、より積極的な学習方法との併用が効果的です。たとえば、音声を聴きながらスクリプトを確認したり、自分で発音してみたりすることで、「聞いて理解する」力が養われます。
聞き流しは補助的な手段と考え、集中して取り組む時間も確保したほうが、より実践的なリスニング力が身につくでしょう。
英語のリスニングアプリを使った効果的な学習法

英語のリスニング力を伸ばすには、ただアプリを使うだけでなく、正しい方法で継続的に取り組むことが大切です。
ここでは、アプリを使ったリスニング学習をより効果的にするための、実践的な方法を4つ紹介します。
毎日短時間でも継続する
リスニング力は短期間で身につくものではなく、日々の積み重ねが重要です。
たとえ1日5〜10分でも毎日英語の音に触れることで、少しずつ耳が慣れ、音のリズムやイントネーションを自然に聞き取れるようになっていきます。
アプリを使えば、通勤中や休憩時間などのスキマ時間を活かして手軽に取り組めるのが大きな利点です。
リマインダー機能や学習記録を活用すれば、習慣化もしやすくなります。「毎日少しでも英語を聞く」ことを意識することで、無理なく英語耳を育てることができるでしょう。
根気よく続けることがポイントです。
聞き取れない部分を繰り返し再生する
聞いてもすぐに理解できない部分があった時は、流してしまわずに繰り返し再生して確認することが大切です。
聞き取れない理由は、音のつながりや発音のクセ、スピードの速さなど、さまざまです。何度も聞き直すことで、耳が徐々に慣れていき、少しずつ内容がわかるようになります。
多くのリスニングアプリには、再生速度を調整したり、フレーズごとにリピートできる機能が備わっているので、自分の理解度に合わせて学習をすすめやすいのも魅力です。
最初は「聞き取れない=わからない」と感じるかもしれませんが、繰り返すうちに「何となく聞き取れる」「意味がつかめる」という感覚をつかめるようになってきます。
新しい単語や表現をメモして復習する
リスニング中に出てきた知らない単語や気になる表現は、メモしておく習慣をつけると効果的です。
聞いた時点で意味がわからなくても、あとから意味や使い方を調べて、例文と一緒に覚えることで、語彙力とリスニング力の両方が伸びていきます。
最近のリスニングアプリには、単語を登録できる機能や復習用のリストが備わっていることも多く、それを活用すれば効率的に学習がすすめられます。アプリ内のメモ機能でも、手書きのノートでも構いませんが、「あとで見返して復習す」ことが大切です。
新しい語彙や表現に積極的に触れていくことで、聞き取れる単語が少しずつ増え、文全体の理解もしやすくなっていきます。
シャドーイングを取り入れる
聞こえてきた英語を1〜2語遅れて口に出して真似する「シャドーイング」は、リスニング学習に非常に効果的なトレーニング方法です。
英語の音のリズムやイントネーション、発音の特徴を体で覚えることができるため、リスニング力だけでなくスピーキング力の向上にもつながります。
はじめはゆっくりした音声からスタートし、慣れてきたら徐々に自然なスピードに近づけていきましょう。毎日少しずつでも続けることで、ネイティブの話し方が自然と身につき、聞き取りの精度が大きく向上します。
英語のリスニングアプリのよくある質問

英語のリスニングアプリに関して、よくある質問とその回答をまとめました。
- 英語初心者ですが大丈夫ですか?
- もちろん大丈夫です。多くの英語リスニングアプリは、初級者でも使いやすいように設計されており、簡単なフレーズから段階的に学ぶことができる構造になっています。
再生速度の調整・日本語訳・スクリプトなどの機能が利用可能で、英語に自信のない人でも気軽に始めることができます。最初は「すべてを理解できないのは当然」という気持ちで始め、負担にならないペースで続けることが重要です。
- 無料機能だけでも効果はありますか?
- はい、無料プランでも十分な成果を期待できます。多くのリスニングアプリは、日常会話や基本的な表現を学ぶのに十分な基本機能と教材を無料で提供しています。
コストをかけずにリスニングスキルを向上させることは可能ですが、必要に応じて有料機能を検討するのも一つの選択肢です。
- リスニング力以外のスキルも伸ばせますか?
- はい、多くのアプリでは、リスニングに加えてスピーキングや語彙・発音なども同時に練習できる機能が用意されています。
たとえば、音声に合わせて発話する練習機能や、発音を自動で採点してくれる機能、語彙力を高めるクイズ形式のコンテンツなどがあり、学習をサポートしてくれます。こうした機能をうまく活用すれば、リスニング力を鍛えながら、英語力を総合的に伸ばすことが可能です。
英語のリスニングアプリについてのまとめ
英語のリスニング力を効率よく伸ばせるおすすめアプリと、日常に取り入れやすい学習法を紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
英語のリスニング力を伸ばすには、自分に合ったアプリを使って、日常の中で無理なく学ぶことが大切です。通勤中やスキマ時間に使えるアプリは、ニュースや日常会話など幅広い音声で学べるのが魅力です。
再生速度の調整やリピートや発音練習などの機能もあり、楽しく続けられます。多くのアプリが無料または低価格で使えるので、コストをかけずに継続しやすいのも大きな利点です。
今回ご紹介したアプリも、どれも実用性が高く、初心者から上級者まで幅広く活用できます。ぜひ、自分に合ったアプリを見つけて、毎日の習慣としてリスニング学習を続けてみてください。