
近年、費用を抑えて留学するのに向いている留学先として、南太平洋の島国、フィジーが注目を集めていますが、最近増加している留学志望の高校生の留学先としてもおすすめです。今回の記事では、高校生がフィジーに留学するメリットやデメリット、そして来る夏休みにフィジー留学を考えている方に向けて、2週間のフィジー留学にかかる費用を徹底解説していきます。
フィジーの高校留学の特徴は?

フィジーでの高校留学は、英語力を自然に向上させる理想的な環境です。
フィジーは英語を公用語として使用しており、日常生活の中で英語を使う機会が豊富にあります。現地の学校は少人数制が多く、アットホームな雰囲気が漂っています。このため、個別指導を受けやすく、学びやすい環境が整っています。
また、フィジーの美しいビーチや豊かな自然、そして独自の伝統文化を体験することができ、異文化交流を深める絶好の機会が提供されます。
生活面では、温暖な気候の中でリラックスした日々を過ごせるため、快適に留学生活を送ることができます。
さらに、フィジーは学費や生活費が比較的安価で、コストパフォーマンスの良さも大きな魅力です。多国籍の留学生が集まるため、国際的な視野を広げる貴重な経験を積むことができる点も魅力的です。
高校生がフィジーに留学するための3つの方法

フィジー留学の特徴は、留学のバリエーションが豊富であることです。ここでは、高校生が利用できるフィジー留学の種類を説明します。
語学留学
フィジーは英語が公用語の一つになっているため、フィジーには英語が学べる語学学校が多く、語学留学をするにはとても適しています。夏休みなどを使って英語を徹底的に勉強し、英語力を短期間で身につけたいと考えている人におすすめです。
交換留学
交換留学の制度を使えば、フィジーの高校に通い、現地の高校生と一緒に授業を受けることができます。日本の高校に籍を置いたまま、フィジーの高校で数週間から数ヶ月学ぶパターンを利用する方が多くいます。交換留学が終わった後は、日本の高校に戻りますが、利用する留学制度によっては、日本の高校の卒業が遅れるなどの影響が出ることがあるので、事前に在籍中の高校に確認を取ってから留学しましょう。
正規留学
フィジーの高校に長期間在籍し、現地の高校生と一緒に授業を受けて、現地の高校の卒業を目指します。日本の中学校を卒業して直接フィジーの高校に進学するパターンと、日本の高校に入学し、フィジーの高校に編入するパターンがあります。
高校生がフィジー留学をするメリット

ここでは、高校生がフィジー留学をするメリットを解説します。高校生だからこそ享受できるメリットもあるので、参考にしてください。
費用が安い
フィジーは欧米諸国と比べると物価や学費が安く、費用を抑えて留学したい方におすすめの留学先です。物価は日本の半分ほどなので、留学期間やプログラムによっては、高校生でも、アルバイトを頑張れば自費での留学に手が届くかもしれません。
留学のバリエーションが多い
フィジー留学には、語学留学や交換留学、正規留学など、様々な種類があります。先ほど解説したように、それぞれの留学パターンには特色があり、自分の目標や予算などに合わせて、留学パターンを選ぶことができます。
大学入試の評価対象になる可能性がある
大学入試では、部活動、生徒会活動、ボランティア活動など学校での授業以外の部分が評価されることがあります。留学も評価対象にしている大学があります。フィジー留学を経験することで、英語力だけでなく、異なるバックグラウンドの人と尊重し合いながら交流する力や、日本で普通に生活していたら遭遇しないような困難を乗り越える力など、大学入試で評価される力を身につけることができるでしょう。フィジー留学は、大学入試が有利になるだけでなく、これからの時代に必要な力を身につける場として適しています。
温暖で過ごしやすい
熱帯性気候のフィジーは、一番涼しい8月でも平均最低気温は20度ほどと、とても温かく過ごしやすい国です。特に夏休みに留学する場合は、日本の夏と似たような気候なので、気候の変化で体調を崩す可能性が低い勉強に集中するのにもってこいの時期です。
幸福度が高く、フレンドリーな国民性
フィジーは、世界幸福度ランキングで1位を獲得したことがある、とても幸せな国です。温暖な気候や豊かな自然、そしてフレンドリーな国民性が国民の幸福度に影響しているといわれています。フィジーは、先住民族であるフィジー系だけでなく、インド系や中国系、ヨーロッパ系など多くの民族が共生する多民族国家であるうえ、見知らぬ人にも積極的に話しかけるフレンドリーな気質があるため、日本人の留学生も疎外感を感じることなく生活できるでしょう。
英語を学びやすい
英語が公用語の一つになっているフィジーでは、街中で英語が通じるだけでなく、高校の授業も英語で行われます。語学学校も多く、英語を学ぶには適した環境があります。また、高校の授業には同じく公用語であるフィジー語やヒンディー語のクラスもあるので、英語以外の言語も学ぶことができます。留学期間や努力次第ですが、帰国するときにはバイリンガルどころかトリリンガル、というのも夢ではないかもしれません。
高校生がフィジーに留学するデメリット

生活水準が日本と比べて低い
フィジーは、水道や電気、道路などのインフラが日本ほど整っていません。日本ではあまり経験することがない停電や断水が頻繁に起きるので、覚悟がしておいた方が良いでしょう。日本ではなかなか経験できない、フィジーならではの体験と捉え、現地の生活を楽しむくらいの気持ちでいるとストレスになりません。
日本人が多い
フィジーには日本人が経営する語学学校もあるので、クラスメイトの9割以上が日本人ということも。日本人に囲まれて生活するフィジーでは、現地の人と英語でコミュニケーションを取り、異文化に触れるには、自分から行動を起こす必要があるでしょう。
留学情報が比較的少ない
近年フィジー留学の人気が高まっているとはいえ、欧米圏やフィリピンなどと比べると、フィジーはまだまだメジャーな留学先とはいえません。そのため留学情報が少なく、分からないことだらけで不安を感じるでしょう。この状況を困難を乗り越える力を身につけるチャンスと捉え、自分の力で留学生活を切り開いていく覚悟を持って留学に臨むことをおすすめします。情報が少ないからといって、フィジーに関する情報があったら何にでも飛びつくのではなく、情報は大使館や移民庁など信頼できる情報元から入手するようにしましょう。
正規留学・交換留学の場合は、一定水準以上の英語力が求められる
フィジーの高校の授業は英語で行われることが多いため、現地の高校に通う正規留学や交換留学では、留学前に一定水準以上の英語力が身についていることが求められます。英語力が身についていないと、授業についていけない、クラスメイトや先生をはじめとする現地の人と交流できないなど、様々な問題が発生します。現地の高校に通う前に語学学校に通うなどの対策が必要です。
進路の幅が狭まる可能性がある
フィジーに長期留学したことによって、日本の高校の卒業条件に達しなかったら、大学受験に影響が出ることがあります。フィジーに交換留学、または正規留学した後に日本の大学に進学するのであれば、フィジー留学と日本の受験対策を並行して進め、現役合格を目指すか、浪人してフィジー留学後の1年間を大学受験の勉強に費やすか、それとも帰国子女枠や推薦入試など、一般入試ではない方法を選択するか、いずれにしてもこうした事態になることも想定しておく必要があります。ただ、一般入試以外の受験方法では、フィジー留学という貴重な経験が評価されることもあります。
2週間フィジー留学をする場合の費用

数ヶ月後に迫る夏休み期間中にフィジーに留学したいと考えている高校生の皆さんに向け、ここでは2週間のフィジー留学を例に挙げ、この間に必要な費用を解説します。
航空券
航空券の価格は時期によって8万円から16万円ほどに変動しますが、リゾート地でもあるフィジーは日本の夏がハイシーズンなので、夏休みに留学する場合は、他の時期に比べて高額になり、20万円に達することもあります。航空券代を安くすませたい場合は、冬休みに行くとか、LCC(格安航空会社)を利用するなどいった工夫が必要です。
滞在費
滞在費は、ホームステイなのか学生寮なのか、食事がついているのかついていないのかなど条件によって変わってきますが、フィジーの滞在費の価格帯はとても幅広いので、1週間あたり5万円から12万円程度、2週間で10万円から24万円程度と考えておきましょう。ホームステイの方が学生寮よりも料金が高いことが多いですが、その分食事を用意してもらえることで食費が抑えられたり、現地の人と交流して異文化体験や語学学習ができたりと、ホームステイならではのメリットがあります。
授業料
語学学校など現地で通う学校に支払う費用は学校によって様々ですが、1週間あたり5万円から8万円ほど、2週間で10万円から16万円ほどが相場です。多くの場合これには寮が含まれていますが、ホームステイと違って食事はついていないので、注意しましょう。
食費
学生寮を利用すると食事はついていないので、自分で手配する必要があります。自炊すると1週間で5000円ほど、2週間で1万円ほどかかります。一方、食事を全て外食にした場合は、1日で2000円ほど、2週間では3万円近くになってしまいます。ホームステイでは朝夕の食事は提供され、場合によってはお昼のお弁当まで持たせてもらえることがあるので、食費を含んだ費用で見れば、ホームステイの方が費用を抑えられるかもしれません。
ビザ代
2週間以内の留学であれば基本的にビザは必要ありませんが、14泊を1日でも超えると、短期留学であっても短期学生ビザが必要です。2週間というのは、ビザの要不要のちょうど境目に当たる期間なので、自分が現地で何泊するのか厳密に数えてビザが必要かどうか判断する必要があります。短期学生ビザの申請に費用はかかりませんが、現地の高校や語学学校がサポートして手配してくれることが多いので、この場合は、学校側に1万円程度の手数料を支払う必要があります。
その他
上記の必要経費以外に、携帯電話のSIM代やお土産代、日用品代、休日のアクティビティに必要なお小遣いなどの費用として、1万円から2万円のほどの現金を持っていくと良いでしょう。また、現地ではなく日本で事前に準備するものとしては、海外旅行保険への加入があります。クレジットカードに海外旅行保険が付帯していることもありますが、新たに保険に加入する場合は、5000円から1万円ほどかかります。
まとめると、フィジーに2週間留学すると、20万円から40万円ほどかかります。
フィジー高校留学後の進路は?

高校生がフィジーに留学したら気になるのが、帰国後の進路です。ここでは、考えられる進路を4パターン紹介します。
日本の大学を一般入試で受験する
日本の高校のカリキュラムに影響がない短期間の留学をし、帰国後日本の大学を一般入試で受験するのであれば、何の支障もないでしょう。正規留学してフィジーの高校を卒業した場合は、フィジーの高校の卒業は11月なので、帰国してから日本の大学の一般入試を目指すことはできます。しかし、この場合はフィジーの高校の勉強と並行して日本の入試対策も必要なので、少し大変かもしれません。
日本の大学を一般入試以外の方法で受験する
近年は日本でも入試が多様化していて、帰国子女枠や総合型選抜(AO入試)、推薦入試など様々な形態があります。フィジー留学での経験が評価されることもあるので、留学経験を生かしたい人には、こちらがおすすめです。
海外の大学を受験する
フィジーでの留学を経験した人の中には、より一層海外生活に興味を持った人もいるでしょう。そんな人におすすめなのが、海外大学の受験です。海外、特に欧米圏の大学は、学業だけでなく、受験者の経験や高校時代に努力したことを評価することが多いので、自分の国を飛び出し、異文化の中で様々な学びを得た人は、その経験を生かして海外の大学を受験するというのも良いかもしれません。
フィジーでインターンシップを経験する
留学を終えた後、フィジーに残ってインターンシップを経験する人もいます。10代の若いときから海外で働くというのは大変貴重な体験です。多くのことを経験し、視野が広くなるだけでなく、インターンシップの経験が大学受験や就職に有利に働く可能性があります。
フィジーの高校留学についてのまとめ
いかがでしたか。今回は高校生の皆さんに、フィジー留学のメリットとデメリット、2週間フィジーに留学する場合の費用、そしてフィジー留学後の進路について、解説しました。
夏休みが迫っている中、夏休みの過ごし方やこれからの進路について考えている人は多いことでしょう。自分の人生を変えるかもしれないフィジー留学を、この夏のイベントの選択肢として考えてみてはいかがでしょう。