宮城大学にインタビュー!留学は語学留学じゃない?実践型プログラムの特徴と魅力

宮城大学の留学は語学留学じゃない?実践型プログラムの特徴と魅力

留学といえば、英語力を伸ばすための「語学留学」を思い浮かべる人も多いかもしれません。

しかし宮城大学の留学は、英語を学ぶことそのものを目的にしたプログラムではなく、海外での実践活動や調査を通して学びを深めていくのが特徴です。

今回は、宮城大学に留学プログラムの内容や強み、英語学習のサポート体制についてお話を伺いました。

宮城大学の留学は「語学留学」じゃない

宮城大学 キャンパス
写真提供:宮城大学

貴学の語学留学プログラムの内容や特徴、体制などを教えてください。

宮城大学の留学プログラムは、いわゆる「英語を勉強するための語学留学」とは少し違います。

本学が大切にしているのは、海外での実践活動・調査活動・学修活動を通して、社会や人と関わりながら学びを深めていくこと。その中で語学力は“目的”というより、“必要に迫られて自然と伸びていく力”として身についていきます。

つまり、語学だけで終わらない、将来につながる経験を積めるのが宮城大学の留学の魅力です。

短期プログラムには、「海外フィールドワーク研修」「リアル・アジア」「ヨーロッパ研修」「実践看護英語演習」などがあります。

たとえば海外フィールドワーク研修では、学内での学びを土台にしながら、実際に海外で訪問活動をし、現地の空気を吸い、現地の人と関わりながら、自分の将来像を具体的に描いていくことを目指します。

アメリカ・デラウェア大学で約1か月間、英語研修とフィールドワークを組み合わせて実施され、最初の1週間は教員が引率するため、初めて海外に行く学生でも安心して参加できます。

「リアル・アジア」は本学の中でも歴史あるプログラムで、最近実施した例では、SDGsに取り組むNPO訪問や難民の教育施設の見学などを通して、教室だけでは学べない“現場のリアル”に触れました。

近年はマレーシアやオーストラリア、そして今年度はグアムでも研修を予定しており、多様な文化の中で実践的なコミュニケーション力とグローバルな視点を養います。

また「ヨーロッパ研修」では、“戦争と平和”など社会的テーマを軸に、事前学習と現地訪問をつなげながら、専門的な施設見学や研究者からの講義を受けることも可能です。

看護学群向けの「実践看護英語演習」では、海外の医療・福祉現場を視察し、各国の医療の現状と、それを支える文化的・歴史的背景まで学びます。英語を使って専門領域を理解し、国際的視野を身につける貴重な機会です。

さらに長期派遣プログラムとして「アンバサダープログラム」があり、協定校で約1年間学びます。現在はフィンランドのトゥルク応用科学大学(TUAS)を中心に、オーストラリアやイタリアなどへも広がりつつあります。

学びの延長として海外に身を置くことで、多様な価値観を体感し、自分の世界を大きく広げることができます。

これらのプログラムは、国際交流・留学生センターや学群が協力し、協定校との密な連携のもとで教員の専門性を活かして“手作り”で作り込まれています。個人旅行では到達できない学びの深さと、宮城大学生だからこそ得られる経験が用意されています。

出発から帰国まで安全面にも配慮したバックアップ体制が整っており、初めての海外でも安心して挑戦できる環境です。

特に貴学の学群が、他の大学の語学留学学部と異なる独自の強みや魅力は何でしょうか?

宮城大学の留学の独自の強みは、学群に所属して専門を学ぶ学生が、その専門性を軸に海外へ挑戦できる点にあります。

留学が“英語力を上げるためのイベント”ではなく、学群で培う学びの延長として設計されていることが、本学ならではの魅力です。

本学の学生は、各学群で専門分野の基礎を少なくとも1年学び、身につけたうえで留学に臨みます。そのため長期留学では、英語そのものの学習だけでなく、現地で英語以外の科目や専門領域も学びながら、結果として英語力も大きく伸ばすことができます。

たとえば食産業学群であれば、食・地域・産業を結びつけて考える視点を持ちながら海外の社会や暮らしを捉えることができ、看護学群であれば、医療やケアの在り方を国際的な観点から学ぶことができます。

こうした専門の軸があるからこそ、「何を学ぶのか」「何を観察するのか」「何を深掘りするのか」が明確になり、海外での学びが体験で終わらず、成長として積み上がります。

また、本学の強みは“専門を深める留学”だけではありません。

専門を軸に持ちながら、せっかくの機会としてあえて専門外の領域に挑戦する学生もいます。学群での学びが土台としてあるからこそ、新しい分野に踏み出しても学びが散らからず、自分の中で意味づけられ、将来の選択肢を広げる力につながります。

さらに事業構想学群に象徴されるように、本学には企画力・発想力・デザイン思考といった「社会を動かす力」を重視する文化があります。留学中には学びを振り返り、動画で報告するなどアウトプットが求められ、学ぶ力だけでなく、整理し、伝え、発信する力まで鍛えられます。

宮城大学の留学は、学群での専門性を土台に「語学+専門+実践」を一体で伸ばせる点に、他大学の他学部からの留学にはない魅力があります。

英語に自信がなくても大丈夫。宮城大学の教育・サポート体制

学位・課程の構成(必修科目・選択科目・卒業要件)を教えてください。

本学には語学留学関連の学群はなく、また、本学の看護学群、事業構想学群、食産業学群の3学群全てにおいて、留学そのものが必修あるいは卒業の要件となるものではございませんが、いずれの学群に所属していたとしても、留学プログラムに参加することが可能となっております。

むしろ、日本で専門の基礎を身につけてから飛び立つことができ、語学だけでない深みのある留学に結び付けることが可能です。また、1、2年では必修英語科目および選択英語科目が準備されており留学の下準備が出来ます。

学位は、留学経験の有無に関わらず、各学群の所定のカリキュラムを修了し、必要卒業単位数を取得した場合に授与されます。

入学時の英語レベルはどの程度が求められますか?

また、入学後に英語力に不安がある学生へのサポートはありますか?

宮城大学では、入学時の英語レベルについて特定の到達点を一律に求めているわけではなく、幅広い英語力の学生に対応できる体制を整えています。

高校時代にできるだけ英語力、とりわけ口頭でのコミュニケーション力を高めておくことは望ましいですが、それは必須条件ではありません。一定の基礎があれば、入学後の学修によって十分に伸ばすことが可能です。

本学の英語教育では、多くの授業でオンライン学習や反復練習を取り入れ、学生一人ひとりのペースに応じた学びを支えています。そのため、入学時に英語に不安がある学生でも、やる気と取り組み方次第で着実に挽回できる環境があります。

語学力は、特別な才能がある人だけのものではなく、誰でも身につけられる力です。大切なのは「どう学ぶか」。

宮城大学には、その学び方を具体的に示し、学生の成長を後押しする教授陣がそろっています。入学時点のレベルよりも、入学後にどれだけ伸びたいかを重視する大学です。

学生の英語力を伸ばすために、どのようなカリキュラムが用意されていますか?

宮城大学では、学生の英語力を総合的に伸ばすため、「読む・書く」力に重点を置いた授業と、「聞く・話す」といった口頭でのコミュニケーション力を養う授業を用意しています。これらを通して、英語の基礎となる四技能をバランスよく身につけていきます。

こうしたベーシックな力の養成に加え、将来的に各学群の専門分野での学修や、留学・国際的な場面でのコミュニケーションにも対応できるよう、英語で考え、表現する力を育てることを重視しています。

またカリキュラム外でも、英語によるプレゼンテーションコンテストや、留学・海外文化・英語学習に関するイベントが数多く開催されており、学生は授業の枠を超えて英語に触れ、刺激を受けながら学ぶことができます。

英語教育において、特に力を入れている点を教えてください。

宮城大学の英語教育で特に力を入れているのは、英語の正確さだけでなく、物おじせずに話せること、考えながら話せること、しっかり声を出して伝えられること、そして自分の意見を持ち発信できることを重視している点です。

間違いを恐れずに英語を使う経験を積み重ねることで、英語を「知識」ではなく「使える道具」として身につけていきます。

実践を通して、国際的な場面でも自分の考えを表現できる学生の育成を目指しています。

英語を「学ぶこと」だけで終わらせないために、どのような工夫をされていますか?

宮城大学では、英語を学ぶだけで終わらせないための場として、「Global Commons」という学生が自由に集えるラウンジを設けています。ここでは海外・留学・外国語をキーワードに、学生同士や留学生との自然な交流が生まれています。

常駐する学生スタッフが交流を支え、企画したイベントやリーダーシップによって活発なコミュニケーションが行われています。

さらに自身が学生スタッフとして関わることで、実践的な英語力やコミュニケーション能力を一層高めることができます。

世界で挑戦し、自分を伸ばす。宮城大学の留学先と支援制度

貴学群では、主にどの国・地域への留学が多いですか?

宮城大学には語学や留学を専門とする学群はありませんが、全ての学群から学生が留学・海外研修に参加しています。

短期・長期の留学や研修では、これまでアメリカ、オーストラリア、フィンランド、ベトナム、マレーシア、オランダ、ニュージーランドなどへの派遣実績があります。

近年では、さらに台湾やイタリアへの派遣も計画されており、多様な国・地域で学ぶ機会が広がっています。

国や地域によって、学生の成長の仕方に違いはありますか?

国や地域によって学生の成長の方向性に大きな違いはありません。どの国・地域においても共通して見られるのは、学生の自立心や、自分の考えや経験を言語化する力が大きく伸びることです。

留学初期には、学生は相手に質問することで会話を成り立たせようとする傾向がありますが、経験を重ねるにつれて、自分の意見や体験を先に発信し、それをきっかけにコミュニケーションを広げていく姿勢へと変化していきます。

留学費用に関する情報や、利用できる奨学金制度はありますか?

留学費用については、プログラムごとに最新の情報を学生へ随時提供しています。学内には「トビタテ!MYU留学サポート」といった奨学金制度があり、座学だけでなく実践型の留学を重点的に支援しています。

あわせてJASSOやInnovation of Fujiなどの外部奨学金の活用も積極的に支援し、学生が安心して留学に挑戦できる環境を整えています。

英語が苦手でも大丈夫。成長のヒントとメッセージ

英語学習が伸び悩んでいる人に、効果的な語学学習方法、モチベーション維持のコツなどアドバイスをいただけますか?

英語学習が伸び悩んだと感じたときは、物真似を取り入れた学習が効果的です。

話し手の声の質やリズム、話し方、さらには仕草まで真似し、「その人になりきる」ことで、英語を文・音・動きの総合体として吸収できます。

また、単語を一つずつ覚えるのではなく、音のつながりや変化に注目すると、表現をまとまりとして理解しやすくなります。

さらに、英語学習用教材だけでなく、自分の好きな分野の「生の英語」に触れることで、興味が学習の原動力となり、モチベーションを保ちやすくなります。

貴学の留学関連学群で、どのような学生に学んでほしいとお考えですか?未来の学生へのメッセージをお願いします。

宮城大学には留学を専門とする学群はありませんが、各学群で培う専門性を土台に、海外でも通用する力を身につけられる留学環境があります。

英語が得意である必要はありません。大切なのは、これから伸ばしていこうとする姿勢と、世界に出て学びたいという意欲です。専門を持ち、世界とつながる学びが、ここから始まります。

英語が広げる、将来と世界の可能性

英語を学ぶことで、学生の将来にはどのような可能性が広がるとお考えですか?

英語は世界共通語であり、学生の将来の可能性を大きく広げる力を持っています。現在、世界を駆け巡る膨大な情報の多くは英語で発信されています。AIを活用すれば効率よく情報に触れることはできますが、情報の背景や文脈、発信者の思考や価値観までを実感をもって理解することは容易ではありません。また、日本語で得られる情報だけに頼っていると、触れられる視点や判断材料はどうしても限られてしまいます。

英語を学ぶことで、一次情報に直接アクセスし、自分の頭で考え、判断する力が養われます。そして実は、英語は完璧でなくても構いません。ある程度ブロークンでも、相手に興味を持ち、伝えようとする意図が感じられれば、人との距離は自然と縮まり、人間関係は広がっていきます。

英語による直接の対話は、教科書や画面越しでは味わえない、ワクワクする発見やドキドキする出会いをもたらします。だからこそ英語を学ぶことは、世界を身近にし、人生をより豊かで刺激的なものにしてくれるのです。

今後、特に力を入れていきたい取り組みがあれば教えてください。

宮城大学には語学や留学を専門とする学群はありませんが、大学全体として、学生が自分の生まれ育った地域にとどまらず、文化や価値観の異なる多くの地域で人と出会い、交流し、多様な考え方を育んでいくことを重視しています。

世界のさまざまな場所で人と関わる経験は、専門分野の学びを深めるだけでなく、自分自身の視野を大きく広げてくれます。

今後も留学や海外研修、学内での国際交流の機会を充実させ、学生が安心して世界に挑戦できる環境づくりをさらに拡大していきたいと考えています。

宮城大学の大学情報

大学名宮城大学
公式サイトhttps://www.myu.ac.jp/
住所■大和キャンパス
〒981-3298 宮城県黒川郡大和町学苑1番地1
■太白キャンパス
〒982-0215 宮城県仙台市太白区旗立二丁目2番1号
電話番号■大和キャンパス
Tel 022-377-8205(代表) Fax 022-377-8282
■太白キャンパス
Tel 022-245-2211(代表) Fax 022-245-1534
SNSInstagram:https://www.instagram.com/miyagi_university/
X(旧Twitter):https://x.com/miyagi_univ
Youtube:https://www.youtube.com/@myuvideo8087

インタビューを通して見えた、宮城大学の留学の魅力

宮城大学の留学制度は、英語力の向上だけを目的とした語学留学とは異なり、自身の専門分野を土台に海外で実践的な学びを深められる点が大きな特長です。
現地での授業や活動を通して専門知識を応用しながら学ぶことで、より実践的な力を身につけることができます。

また、英語に自信がない学生でも安心して挑戦できるサポート体制が整っているため、語学力に不安があっても一歩を踏み出しやすい環境です。
そのため、留学を通して視野を広げるだけでなく、自身の可能性を大きく伸ばす貴重な経験につながります。

海外での経験を通して成長したいと考えている方は、ぜひ宮城大学の留学制度をチェックしてみてはいかがでしょうか。
新たな挑戦が、将来の選択肢を広げるきっかけになるはずです。

取材日:2026年2月10日
取材/文:イングリッシュファクター編集部
写真提供:宮城大学