英語の資格試験王道、TOEICとTOEFLの違いー試験内容と対策法を解説

英語の資格試験王道、TOEICとTOEFLの違いー試験内容と対策法を解説
英語に関する資格と言えば、どのような試験を思い浮かべるでしょうか。

TOEIC・TOEFL・IELTS・英検などは、一度は名前を聞いたことがある人が多いのではないでしょうか。

中でも、TOEIC・TOEFLは英語力を示す超王道の資格試験に位置付けられています。

  • TOEICとTOEFLは英語の資格というのは知っているけど、一体どう違うのか分からない。
  • 両方受けたことがなくて、どちらを受けようか迷っている。
  • 英語を強みにしていきたいから、何か資格を持っておきたい。

以上のように考えている方に向け、初めて受験をする方でも分かるように、TOEICとTOEFLの違いをいくつかの観点から紹介していきます。

まずはTOEIC・TOEFL両方の試験の性質を知ってから試験勉強に取り組むようにしましょう。

TOEICとTOEFLはどのような試験なのか? 試験内容の概要を紹介

TOEICとTOEFLはどのような試験なのか? 試験内容の概要を紹介

TOEICとTOEFLの試験概要比較表

TOEIC TOEFL
評価基準として導入している団体 企業 海外の教育機関
分野 ビジネス、日常会話 学術分野
試験内容 Reading, Listening Reading, Listening,
Speaking, Writing
試験回数 年間10回 年間60回以上
テスト形式 筆記、マークシート方式 オンライン方式
選択肢問題・記述式
受験料 6,490円 US$235+手数料US$40
点数 10~990点満点 0~120点満点
試験時間 2時間 3時間

ビジネス・日常会話の英語を出題するTOEIC

TOEICの正式名称は、「Test of English for international Communication」です。

日本で最もメジャーな資格で、主に就職活動やビジネスの場での英語力を示す指標として使われます。

TOEICの試験にはいくつかの種類がありますが、本記事ではあらゆる場面の基準となる TOEIC Listening & Reading Testを取り上げて紹介します。

TOEICの種類については後ほど説明をします。

TOEICの点数で、英語でコミュニケーションを取っていくためのスキルを測ることができます。

学生だけでなく社会人も受験する試験ですが、ビジネスと日常会話に関する英語力が試されます。

日本では一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会が主催していますが、世界約160か国の国々で実施されている国際的な試験です。

国内の受験者は年々増加しており、2011年度以降は毎年200万人以上が受験しています。

TOEICの試験概要

TOEICのテストは、大きくTOEIC BridgeTOEIC Testの2つに分かれています。

TOEIC Bridgeは初級・中級者用の試験で、TOEIC Testよりも問題数が少なく難易度が低い試験です。

一般的に「TOEIC」というと、後者のTOEIC Testのことを指します。

TOEIC Testとは

TOEIC Testは下記の3つに分かれています。

  • Listening & Reading Test(聞く・読む)
  • Speaking & Writing Tests(話す・書く)
  • Speaking Test(話す)

さらに、一般的に言う「TOEICのスコア」とは、Listening & Reading Testのスコアを示します。

数あるTOEICテストの中でもTOEIC Listening & Reading Testが、仕事や留学などの場面で英語力の基準として用いられています。

TOEIC Bridgeは初心者向けとお伝えしましたが、TOEIC Bridgeを受けてからTOEIC Testへ進むといった段階を踏む必要はなく、始めからTOEIC Testを受けてスコアアップを図っても問題はありません。

開催頻度と検定料

TOEICは年間10回、全国の指定された試験場で受けることができます。

検定料は6,490円(税込)で、TOEICと国際基準の英語能力測定試験の双璧をなしている TOEFLよりも格段に安く、英語教育のプロの中には毎回のように受験している人がいるくらいです。

時間配分とスコア

満点は990点で、5点刻みで採点されます。

スコア制なので、自分の英語力がどの位置にあるのかが容易に把握できます。

試験は、3択または4択のマークシート方式で行われます。

Listening 45分、Reading 75分で割り振られ、トータル2時間の試験となっています。

ListeningはPart1から4で構成されており、設問には写真描写、短い会話、アナウンスの聞き取りなどがあります。

ReadingはPart5から7で構成されており、文法問題、長文読解問題が出題されます。

問題用紙への書き込み及びメモ、試験問題の持ち帰りは禁止されています。

2時間の試験と聞くと長く感じますが、設問数に対する試験時間は非常に限られていますので、瞬時に情報を整理し、時間内に速く正確に解く力が求められます。

TOEIC IPテストとは?

受験の形態にTOEIC IPテストと呼ばれるものがありますが、これは団体受験方式のことで、学校や企業などの団体が受験者を募り、一つの会場に受験生を集めて一斉に試験を実施します。

試験内容は通常と変わりませんが、通常の試験日程とは別の日程で、団体割引適用で安く受験ができるというメリットがあります。

アカデミックな英語を出題するTOEFL

TOEICと比較してTOEFLはどのような特色があるのでしょうか。
TOEFLは、「Test of English as a Foreign Language」の略です。

英語が母国語でないことを前提として英語の能力を測る試験であり、留学で現地に行ったときに問題なくコミュニケーションが取れるか、という点に主眼を置いて試験されます。

海外の大学機関に入学する際の指標とされていて、英語圏の大学に行くならIELTSと並んでスコアを取得しておきたい資格とされています。

出題分野はTOEICと全く異なり、学校生活や学術的な分野が対象となっています。
例えば、生物学や歴史学などの専門的な単語が問題に出てきます。

TOEFLは150か国以上の国の教育機関において、英語力を示す基準の試験とされており、英語圏の大学の入学資格で、よくTOEFLの点数が選考の基準として用いられています。

TOEFLの運営は、米国非営利教育団体 のETS (Educational Testing Service)が行っています。

世界11,000以上の大学機関で基準にしている資格で、日本では毎年約8万人もの人が受験しています。

TOEICの受験者200万人以上という数字と比べると少なく見えますが、汎用性の高い資格なので、海外にも多く受験者がいます。

TOEFLの試験概要

TOEFLのテストは2種類あり、TOEFL iBTと、TOEFL ITPに分かれます。

iBTはネットで受験する形式で行われます。パソコンに問題が映し出されますので、その問題にキーボードとマウスを使って解答します。

ITPは、団体で行うペーパーテストで、過去にiBTで使われた問題が出題されていくようになっています。

開催頻度と受験料

TOEFLのスコアというと、一般的にTOEFL iBTのスコアのことを指します。

TOEFL iBTは年間60回以上頻繁に開催されていて、全国のテストセンターで受けることができます。

頻繁に開催されているものの、受験料はUS$235+手数料US$40、日本円にして1回の受験で2万円以上必要になりますので、決して安くはありません。

したがって、何度も受験できないので、しっかりと対策を練って準備を行った上で本番を迎えるのが望ましいでしょう。

出題範囲

TOEFL iBTは読む・聞く・話す・書くの4技能を測ります。

4つのセクションで0から30点で採点されますので、総合点数の満点は120点となります。

英語の4つの能力がそれぞれ採点されるので、どの能力が良くてどの能力が劣っているのかがはっきり把握できます。

パソコンを使って受験するので、選択肢を選ぶ問題ではクリックして解答をしていきます。

Spreakingは機械に向かって話し、録音したものが採点され、Writingはキーボードで英文をタイピングして回答します。

英語で情報を得て把握する能力だけでなく、英語を使って発信する能力も必要となります。

英語で内容を要約したり、自分の意見を述べたりする問題などが出題されます。

TOEICは全て4択問題ですが、TOEFLは記述問題も含みます。
メモを取ることは許可されていますが、試験時間は合計約3時間です。

時間配分とスコア

時間配分は下記のようになっています。

Reading 54~72分
Listening 41~57分
Speaking 17分
Writing 50分

出題内容は、専門科目のトピックに関する長文、キャンパス内の会話、大学での講義内容、時事的なトピックに関して賛成か反対か自分の意見をまとめる問題などとなっています。

TOEICよりもさらに長丁場の試験となるので、長時間集中して英語に向き合えることと、問題を解く力が求められます。

TOEICとTOEFLどちらを受検するべきか?目的に合った選択を

TOEICとTOEFLそれぞれの特色を紹介していきました。

どちらを受験するべきなのかは、目的に応じて考えると良いでしょう。

就職・社内評価に強いTOEIC

就職・社内評価に強いTOEIC

TOEICは日本での就職活動・転職活動を有利にできるくらい、強みとなる資格です。

就職活動では、半分以上の企業がTOEICのスコアを選考時の参考としています。

直接的には採用の基準とならなくても、TOEICを資格としてエントリーシートや履歴書に記載して、スコアアップに励んだことをアピールできます。

即戦力募集の際にはTOEICのスコアが重要視されている

新卒採用時にはあくまで参考程度に用いられていますが、英語を使う職種の中途採用では、即戦力として募集されている場合、募集要項に「TOEIC 700点以上」などの基準が明記されていることが珍しくありません。

また、社内で人事評価や昇進の条件としてTOEICのスコアを基準としている企業もあります。

近年社員の自己啓発を企業で推進する流れが活発になっていますが、TOEICは語学の自己啓発として認められています。

TOEIC IPテストで、企業が団体受験を実施しているのもそのためです。

難易度が比較的低い

TOEICの難易度は比較的低いとされ、出題傾向や問題パターンがある程度固まっています。

とりあえず英語の資格が何か欲しいという人は、TOEICのスコアを上げながら、基礎力を身につけていくことをおすすめします。

TOEICの日本での認知度は非常に高いので、スコアを持っていると評価され、人事面で優遇される場面が増えていきます。

最近の日本の大学・大学院の入試では、TOEICやTOEFLのスコアを加点の対象としたり、推薦の要件にしたりしているところが増えています。

ただし、TOEICの資格は日本の企業、日本国内の外資系企業では圧倒的に評価されますが、海外では英語力の公的な証明としてあまりメジャーではないことに注意が必要です。

留学に必須のTOEFL

留学に必須のTOEFL

TOEFLは、IELTSと並んで世界各国の大学などで基準として用いられるため、海外でも通用する英語の公的資格ということになります。

英語圏の大学へ留学するには必須の資格で、よく「TOEFL iBT 80点以上」などと明記されています。

しかし、日本国内ではTOEFLを英語力の基準として話題にする機会は少なく、TOEICと比べると試験そのものの認知度は高くありません。

就職などでも、TOEFLの点数を示しても、どれくらいのレベルなのか認知されにくい傾向があります。

難易度はTOEICより高く、英語を理解していることが前提で、高度な話の内容を認識したり意見を述べることが必要となります。

まずは、TOEICのスコアの底上げをしてから、TOEFLの資格を目指すのが一般的と考えられています。

TOEICと比べて4技能の能力が測れるので、さらに英語を極めたい、世界に通用する総合的な英語力を養いたい、と意欲の高い方にもおすすめです。

TOEICとTOEFLの対策、勉強法を紹介

TOEICとTOEFLの対策、勉強法を紹介

TOEIC対策

TOEICは市場に対策本や講義などの情報が出回っているので、対策しやすいと言えます。

初心者の学習では、TOEIC 600点が1つの目安とされていますが、英語を使って積極的に交渉など行っていく仕事では、TOEIC 800点程度が必要となります。

英単語と文法

まずは、語彙対策としてTOEICに出てくるビジネス、日常生活分野の英単語に絞って覚えていきましょう。

英単語の本には、読者のレベルの目安が示されているので、目標点数に応じた本を選ぶと良いでしょう。

基礎的な文法問題も、Part5で出題されます。

語彙問題に加えて、名詞・動詞・形容詞・副詞などの品詞を見分ける問題は必ず出題されるので、単語の意味だけでなく品詞も理解する英単語学習が効果的です。

リスニングとリーディング

リスニングとリーディングは990点満点中半分ずつの配点です。

2つの能力を、バランス良く身につけていくことがスコア向上に直結します。

リスニングは、あまり長い英文が読まれるわけではありませんが、アメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリアなど様々な国籍の人がナレーションするので、国別の特徴も押さえておく必要があります。

問題として流れる英文を全て書き取る練習と、シャドーイングで全部の英文を完璧に音読できるようにする練習を重ねていくことが望まれます。

リーディングは、短い時間内で多くの設問を解かなければならないため、素早く正確に情報を掴むことがポイントとなります。

制限時間内に解く訓練を重ね、タイムマネジメントにも慣れていきましょう。

TOEFL対策

TOEFLのスコアは、TOEFL iBT 60点以上で海外の専門学校入学可能なレベル、80点以上で大半の4年制大学の入学基準を満たします。

アメリカの世界的な名門大学では、100点以上の高得点が求められていますが、日本人が目標とするラインとしては、80点以上が目安とされています。

スピーキングとライティングも重要

TOEFLは、リーディング・リスニングに加えて、スピーキング・ライティングの対策も必要です。

TOEICと違い英文法や語彙そのものが問題として出題されることはありませんが、英語でアウトプットをする訓練をしておきましょう。

アウトプット対策が必要な上に、TOEFLの参考書や講座の情報はTOEICに比べると少なく、対策が立てにくくなっていますが、単語帳や公式問題集での反復練習をメインに取り組みましょう。

アカデミックな専門用語を覚える

全体として、アカデミックな専門用語の話題で頻出の英単語を覚えることが必要となります。

リーディング、リスニングは、アカデミックなテーマで使用される英単語量を増やしながら、出題内容の意味を理解できるように学習を進めていきましょう。

ライティング、スピーキングの学習では、与えられたテーマに対する意見を日本語で述べる練習をしておくと良いでしょう。

時事的なトピックに対し、日頃から日本語で要約したり、考えをまとめたりしていくのも有効です。

スピーキングは、与えられた時間内でとにかく話すことが必要です。

素早く頭の中で整理し、英語で話し続けることができるように、場慣れをしておきましょう。

英字新聞やニュースをチェックすると、表現力を身につけるのに役立ちます。

また、アウトプットの能力は自身では判断しにくいので、友達や学校の先生、オンライン英会話の授業などのほか、身近にいるネイティブにアドバイスを求めると、客観的に見てもらうことができます。

TOEICとTOEFLの点数換算目安

公式には発表されていないのであくまで目安となりますが、TOEICとTOEFLの点数換算目安を掲示しておきます。

TOEIC TOEFL iBT 英検
120
119
117-118
970-990 109-116
870-970 100-108 1級
820-870 90-99
740-820 80-89 準1級
600-740 69-79
550-600 61-68 2級
500-550 52-60

まとめ

概ねTOEICはビジネス用、TOEFLは留学用と分けることができます。

英語を学ぶ目的をはっきりさせて、スコアアップを目指して頑張りましょう。

どちらの試験も、合格・不合格を判定するものではなく、現在のレベルを知り、さらに上のレベルを目指していく試験です。

あなたの目的、英語の現状のレベルに合わせて目標のスコアを設定し、長期的に英語に向き合いましょう。

TOEICの学習にもTOEFLの学習にも共通して言えることは、正しい努力を継続して積み重ねることが鍵になるということです。

TOEIC・TOEFLは、英語を使う仕事や留学などでチャンスを広げるための手段となります。

スコアアップに取り組んで、目標の実現を目指しましょう。

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