TOEFL iBTとITPはどちらを受けるべき?高スコアを取るための対策と勉強方法

TOEFL iBTとITPはどちらを受けるべき?高スコアを取るための対策と勉強方法

「自分の現時点での英語力を測りたい」
「入学先・留学先へスコアを提出しなければならない」
「就職や転職のために能力を示したい」

様々な理由で「TOEFLを受験しよう」と決めた方がいると思いますが、そもそもTOEFLとはどのようなテストなのか、ご存知ですか。

TOEFLには、iBT、ITPなどいくつもの種類が存在していたり、TOEICという似た(ように感じられる)テストがあったりと、ややこしく感じている方は多いのではないでしょうか。

今回は、「TOEFLを受けようと考えているが、そもそもTOEFLがどのようなものなのかよくわからない」という方のために、TOEFLの基本的な情報を詳しく見ていきたいと思います。

後半には、TOEFLでより高いスコアを取るための対策と勉強方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

そもそもTOEFLとは?

そもそもTOEFLとは?

TOEFLとは・・・

Test Of English as a Foreign Languageの略。

非英語圏出身者の「外国語としての英語力」を測るためのテストのこと。

TOEFLは主に英語圏の大学や大学院により、入学・留学希望者の英語力を判断する基準として用いられています。

判断基準は下記の4つです。

リーディング 参考書を読む能力
リスニング 講義を理解する能力
スピーキング グループ・ディスカッションに参加する能力
ライティング レポートを作成する能力

TOEFLはよく「資格」と勘違いされますが、TOEFLは結果が点数として出る、文字通りの「テスト」ですので、厳密には「資格」ではなく「試験」です。

技能ごとで分かれる4つのセクション

TOEFLにはいくつかの種類がありますが、ここでは現在主流のテスト形式であるTOEFL iBTについて、解説します。

TOEFL iBTでは、英語における主要な四つの技能——リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングのそれぞれにセクションを設けており、この四つのセクションの合計で英語力を測定しています。

リーディング

約700語で構成される文章が三つ(あるいは四つ)提示され、それぞれの文章の内容に沿う/沿わない項目を選んだり、文章の意図を考えたりする国語の文章読解と同じような問題が10問出題されます。

大学で使われるような、専門用語を含んだアカデミックな内容の文章が使われていますが、「専門用語の意味を知らなければ答えられない」ということはありません。

リスニング

キャンパス内での会話や大学講義を想定した内容を聞いて質問に答える形式になっており、より実践的なリスニング能力を問われます。

1問につき3〜5分ほどのリスニングは長いと感じるかもしれませんが、メモを取っても良いことになっているので、安心してください。

ただ、「メモを取っても良い」ということは、裏を返せば、「メモをどう取るか」も点数に影響してくるということです。

TOEFLでは、「聞き取った情報の断片を繋ぎ合わせる能力」もリスニング能力の一環である、と考えられているのです。

スピーキング

スピーキング問題では、下記の4問が出題されます。

問題 設問 形式
インディペンデント・スピーキング・タスク 1 単純に聞かれたことに対して自分の意見を述べるような形式の問題
インティグレーテッド・スピーキング・タスク 3 スピーキング能力とリーディング能力やリスニング能力とを組み合わせた、総合的な能力を問う形式の問題

文法や語彙、流暢さだけでなく、話す内容もしっかりと評価されるので、TOEFLを受験する非英語圏の人間にとってはかなりハードルの高いテストです。

公式サイトによると、AIと人間の評価を組み合わせて、スコアを算出するそうです。

ライティング

ライティング問題は下記の2種類です。

問題 試験時間
インディペンデント・ライティング・タスク 30分
インティグレーテッド・ライティング・タスク 20分

上記の表を見てもわかるように、スピーキングでは他の能力との兼ね合いが重視されているのに対し、ライティングでは書く能力それ自体が重視されているようです。

ライティングと言っても筆記ではなく、キーボードを使って入力し回答します。

キーボード入力にあまりにも不慣れな方は、少し練習しておく必要があるかもしれません。

TOEFL iBT、PBT、ITP、CBT それぞれの違い

先ほど「TOEFLにはいくつかの種類がある」と紹介しましたが、正確に言えば、TOEFLには下記の4つの種類があります。

  • TOEFL iBT
  • TOEFL PBT
  • TOEFL ITP
  • TOEFL CBT

それぞれどのような特徴があるのか、また、どのTOEFLを受けるべきかについて、解説していきたいと思います。

TOEFL iBT

iBTとは・・・

Internet Based Testingの略。
「インターネット上で行う試験」という意味。

類似する表現にCBT(Computer Based Testing)やWBT(Web Based Testing)がある。

ただ単に「TOEFL」と言った場合は、現在主流になっている、この「TOEFL iBT」を指すと思って差し支えありません。

リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの四つのセクションから構成されており、各セクションの満点が30点ですので、最高得点は120点です。

TOEFL PBT

PBTとは・・・

Paper Based Testingの略。
インターネットを通じて試験を受けるiBTとは違い、「ペーパー」の文字通り筆記のテストになっている。

リスニング、ストラクチャー(文法)、リーディングの三つのセクションから構成されており、スピーキングとライティングという日本人が苦手な「アウトプット系」のセクションがなく、代わりに日本人が得意なストラクチャー・セクションがあるので、iBTと比べると、かなり日本人に有利なテストだと言えます。

しかし、残念ながら日本ではすでに廃止されており、現在は受けることができません。

TOEFL ITP

ITPとは・・・

Institutional Testing Programの略。
団体向けのTOEFL。

TOEFL PBTの過去問を再構成するかたちで作成されていますので、基本的な形式はPBTと同じです。

PBTと違い、現在も受けることができますが、団体向けのテストですので、大学等の団体を通して申し込まなければなりません。

満点は677点となっており、120点満点のiBTとは大きく異なります。

TOEFL CBT

CBTとは・・・

iBT(Internet Based Testing)の類似表現としても紹介した、Computer Based Testingの略。

iBTと「被っている」ことから予想した方がいるかもしれませんが、iBTが導入されると、入れ替わるように廃止されました。

PBT・ITPと共通する三つのセクション(リスニング・ストラクチャー・リーディング)に加え、ライティング・セクションもあったようなので、PBT・ITPと比べて、iBTに近い形式だったと言えるでしょう。

TOEFL iBTとITPなら、おすすめはiBT

現在、日本で受けることのできるTOEFLはiBTとITPのみですが、では、どちらを受けた方が良いのでしょうか。

結論から言うと、ほとんどの英語圏の大学・大学院がiBTスコアの提出を求めていますので、TOEFL iBTの受験をおすすめします。

ITPは団体向けのプログラムですので、個人は、iBTしか試験することができません。

ただし、ITPはiBTに比べると受験料がもともと安いうえ、団体からの補助により受験料が無料、という場合もあります。

iBTの受験には約26,000円かかりますので、ITPに申し込んでいる団体に属していて、「iBTを受ける前に力試しをしておきたい」という方は、ITPを受けてみるのも良いでしょう。

TOEICとはどう違う?

TOEICとはどう違う?

TOEFLには複数の形式があって分かりにくくなっていますが、同じ英語関連のテストである「TOEIC」とTOEFLの違いについても、気になっている方が多いのではないでしょうか。

TOEFLとTOEICは、「ライバル」のような関係ではないかと思っている人が多いようですが、実は、どちらもETS(Educational Testing Service)という同じ非営利団体が提供しているテストです。

問う能力が違う

TOEFLとは・・・
Test Of English as a Foreign Language(外国語としての英語能力テスト)の略。

TOEICとは・・・
Test of English for International Communication(国際コミュニケーションのための英語能力テスト)の略。

これを見比べただけでも、TOEICが「コミュニケーション」に重きを置いていることがわかります。

実際に、TOEFLではアカデミックな文章やキャンパス内での会話を想定した問題が出るのに対して、TOEICではビジネスシーンや日常会話を想定した問題が出されます。

  • TOEFL:「アカデミックな英語を扱う能力があるか」
  • TOEIC:「英語でコミュニケーションを取る能力があるか」

同じ英語力でも、上記のように、問う能力に違いがあるのです。

試験時間、試験形式、受験料が違う

TOEFLと同じようにTOEICにも、Listening & Reading Test、Speaking & Writing Testsなどをはじめとする複数のテスト形式がありますので、ここでは受験者数が多い「TOEFL iBT」と「TOEIC Listening & Reading Test」の比較をしたいと思います。

試験時間

TOEFL iBTの試験時間が約3.5〜4.5時間であるのに対して、TOEIC Listening & Reading Testの試験時間は、その半分ほどの約2時間です。

TOEFLの方が圧倒的に長い時間がかかるので、TOEFLに臨む場合、集中力を切らさないトレーニングが必要でしょう。

試験形式

TOEFL iBTではヘッドホンを着けてパソコンに向かい、半ば個人で試験を受けるような感じであるのに対し、TOEIC Listening & Reading Testでは典型的な「試験」の形態を採っており、大勢が一斉に問題を解きます。

特に、TOEFLの受験環境は独特なので、初めて受験する人は戸惑うことが多いかもしれません。

受験料

TOEFL iBTを受けるには約26,000円かかります。

TOEICの受験料は、2020年4月より5725円から6490円に値上がりしました。とはいえ、依然としてTOEFLよりかなり安く受けることができます。

TOEFLとTOEICなら、どちらを受けるべき?

TOEFLとTOEICは名前こそ似ていますが、ここまで紹介したように、ターゲットは明確に異なっています。

それぞれの試験の特徴は下記のようにまとめることができます。

TOEFL 英語を学問で使いたい人
スコアを海外で活用したい人
TOEIC 英語を日常で使いたい人
スコアを日本で活用したい人

英語を学問で使いたい方はTOEFLを選ぶべきであり、英語を日常で使いたい方はTOEICを勉強するべきです。

また、「スコアを見せる相手」によっても、どちらを受けるべきかが変わります。

TOEICは特に日本国内で人気が高い試験ですので、取得したスコアを日本で活用したいのなら、TOEICがおすすめです。

一方で、TOEFLは海外での認知度がTOEICよりも高いので、スコアを海外で活用することを考えているのなら、TOEFLを受けると良いでしょう。

TOEFL対策におすすめの勉強方法

TOEFL対策におすすめの勉強方法

最後に、TOEFLを初めて受けるという方に、おすすめの勉強方法を紹介します。

どの試験を受けるにしても事前の対策をしなければならないのは当然のことですが、とりわけTOEFLは、「対策必須」の独特な試験です。

初めてのTOEFLでつまずき、苦手意識を持ってしまわないためにも、「基礎的な英語力の底上げ」ではなく、「TOEFL対策」に重きを置いた事前学習に取り組みましょう。

単語を覚える

語彙力は英語を学ぶうえで欠かすことのできない基盤であり、読む・聞く・話す・書く、全てのセクションにおいて重要な要素です。

TOEFLの問題には大学で使うような専門的な単語が含まれていますので、幅広い分野を網羅して単語を覚える必要があります。

TOEFL対策に特化した教材を使って、「TOEFL用の語彙」を増やしていくと良いでしょう。

読解力を鍛える

通常のリーディング・テストでは「英語を読めるかどうか」を問われますが、TOEFLでは「文章を読み、理解できるかどうか」が問われます。

アカデミックで難しい内容の文章が使われるので、「英語が読めるだけ」では、思うように点が取れないでしょう。

ただ、アカデミックな内容の文章が使われるというのは、悪いことばかりではありません。

アカデミック、つまり学術的な文章は、ある程度決められた構造になっています。

過去に出された問題を読み、アカデミックな文章に慣れておくことで、回答に必要な情報を早く見つけることができるようになります。

リーディングにおいても、鍛えるべきは「TOEFL用の読解力」ということになります。

過去問を解く

「TOEFLに特化した対策」のためには、やはり過去問を解くのが一番です。

ETSが出している公式問題集や、無料模擬テストを活用しましょう。

TOEFLは、キーボード入力でライティングをしなければならなかったり、話す相手と対面せず、ヘッドセットに付いたマイクに向かってスピーキングしなければならなかったりと、独特な試験環境の中で進行していきます。

TOEFL本番で落ち着いて実力を発揮するためにも、できるだけ本番に近い環境を整え、時間制限を設けたうえで、過去問に臨んでください。

まとめ

TOEFLには四つの種類がありますが、おすすめなのはTOEFL iBTです。

TOEFL iBTは、リーディング・リスニング・スピーキング・ライティングの四つのセクションに分かれており、それぞれのセクションで、アカデミックな場における英語能力を問われます。

類似試験であるTOEICと比べると、より高度な内容を扱っており、受験環境も独特なので、「TOEFL対策」に特化した勉強をする必要があるでしょう。

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