海外インターンシップって?参加するメリットと注意点について解説

海外インターンシップって?参加するメリットと注意点について解説

学生の間に就業訓練を積むことができるインターンシップは、元々はアメリカで始まった制度です。

2000年代から徐々に日本の学生の間でも就職活動の一環として受け入れられるようになり、現在では「やって当然」のように考える学生が多くなっています。

しかし、この傾向はインターンシップの「本場」である欧米ではより強く、特にアメリカでは、産学官を問わず、就職にインターンシップはほとんど必須という状況になっています。

このような事情から、海外の企業で仕事をしたいと考えている日本の学生は、「海外インターンシップ」を受ける必要があります。

また、海外ではなく日本の企業に就職する予定の学生や、すでに就職している社会人にとっても、海外インターンシップへの参加には、語学能力の向上をはじめとする様々なメリットが存在しています。

そこで今回は、海外インターンシップに興味を持っている方のために、海外インターンシップへ参加するまでの流れや参加するメリット、参加するにあたっての注意点について解説します。

海外インターンシップとは?

海外インターンシップとは?

海外インターンシップは、参加者が企業・機関で職場体験をすることができるという点では、日本のインターンシップと同じですが、違うのは「海外で実施される」という点です。

さらに、インターンシップを実施している企業への就職を目的とせず、語学力の向上や、社会経験を積むことを目的として参加する人が多い、というところも、就職活動の一環としての側面が強い普通のインターンシップとは異なります。

語学研修とセットになったプログラムなど、英語ができない方でも参加できるものもありますが、多くの企業が、職場でのコミュニケーションに不足しないレベルの英語力を参加条件として設定しています。

実施する企業や仲介するエージェントによってインターンシップの期間に違いがあり、忙しい社会人が有給を使って参加できる1週間程度の短期のプログラムから、主に大学生が春休みや夏休みを利用して参加する1、2ヶ月の中期のプログラム、ビザの取得が必要になる半年〜1年以上の長期のプログラムまで様々あります。

また、昨今リモートワークやWeb会議の採用が活発になってきたこともあり、期間を限定しないオンラインのプログラムを実施する企業も増えています。

海外インターンシップに申し込むまでの流れ

海外インターンシップに申し込むまでの流れ

海外インターンシップに参加するためには、企業に直接話を持ちかけるという方法もありますが、ここでは個人と企業の仲介をするエージェントを利用した場合の、エージェント選びから正式な申し込みまでのおおまかな流れについて説明します。

エージェントを選ぶ

社会のグローバル化にともなって、海外インターンシップの人気が上昇し、プログラムを提供するエージェントの数が増えました。

選択肢が広がることは喜ぶべきことですが、「どのエージェントを選べば良いのかわからない」と、迷ってしまう方は多いでしょう。

主要な三つのエージェントの特徴を簡単に紹介しますので、インターンシップに参加する目的等を考慮して、自分に合ったエージェントを選んでください。

AIESEC(アイセック)

AIESECは学生が運営する非営利団体なので、「学生が学生のために組んだプログラム」に参加することができます。

AIESECは社会問題の解決やグローバル人材の育成に関心が高い団体なので、志を同じくする者と交流し、経験を積みたいと考えている大学生におすすめです。

タイガーモブ

「エージェントというより、コミュニティ!」を強みの一つとして掲げているタイガーモブには、利用者で構成されたコミュニティが存在します。

このコミュニティを通じて、境遇を共有する仲間に悩みを聞いてもらったり、アドバイスをしてもらったりすることができます。

また、数々のプログラムを実施してきた実績があるため、企業から任されている仲介案件の数が多く、豊富な選択肢からプログラムを選ぶことができるところも魅力的です。

ICCコンサルタンツ

高校・大学の留学プログラムを提供していることで有名なICCコンサルタンツは、日本で留学先として人気の高い「英語圏の先進国」の企業・機関と強い結びつきがあります。

英語力の向上を第一の目的としている方や、滞在先の治安について不安がある方は、「英語圏の先進国」に強いICCコンサルタンツを利用するのが良いでしょう。

カウンセリング・適性検査を受ける

エージェントを選んだら、次はカウンセリングと適性検査を受けます。

カウンセリングは、簡単に言えばエージェントとの相談です。

「どの国に行くのか」「どの企業のインターンシップに参加するのか」を、スカイプや電話、メール等でエージェントと相談し、方針を固めていきます。

カウンセリングを受けた後は、適性検査を受けます。

エージェントによって問われる項目はやや異なりますが、主に、「経歴」「人柄」「やる気」「英語力」が問われます。

適性検査の結果によっては、希望通りのプログラムに参加できない場合があることを、あらかじめ承知しておく必要があります。

正式な申し込み

カウンセリングと適性検査を経て、参加するプログラムが決まったら、正式にエージェントに登録し、申し込みの手続きをします。

履歴書やパスポート等の各種書類の提出が必要です。

エージェントへの正式な申し込みが済めば「いよいよ」という感じがありますが、このあとにも、受け入れ先企業との面談や、渡航に向けた手続き・手配など、やらなければならないことはたくさんあります。

ただ、ここからは各エージェントの手厚いサポートが期待できるので、心配しすぎる必要はありません。

職場体験ができるだけじゃない!海外インターンシップに参加するメリット

職場体験ができるだけじゃない!海外インターンシップに参加するメリット

実際に職場で経験を積めたり、希望する企業の採用に有利になったりすることが通常のインターンシップに参加するメリットですが、海外インターンシップへの参加には、他にも大きく分けて三つのメリットがあります。

英語力を伸ばせる

海外インターンシップへの参加を検討している方の中では、「英語力の向上」を第一の目的としている方が多いのではないでしょうか。

英語のアウトプット(出力)の機会が増えるだけではなく、ビジネスシーンにおける英語でのコミュニケーションを経験することができるので、実生活で役に立つ英語を身につけることができます。

参加条件としてある程度の英語力を求めるプログラムが多いので、イチから英語を学びたいと考えている方は、インターンシップ期間前半に語学研修がついているプログラムを選ぶのが良いでしょう。

豊かな価値観の醸成

日常生活やビジネスの場におけるマナー・文化は、海外と日本では大きく異なります。

自分の中に一つの基準しかない場合はそれを絶対視してしまいがちですが、海外生活を経験することで、異なる価値観を受け入れる土壌を形成することができます。

豊かな価値観と広い視野を醸成することは、国際化が進むこれからの社会に適応していくために、必須であるといっても過言ではありません。

海外での就業経験が積める

日本とは異なるビジネス・カルチャーを持つ海外でのインターンシップは、海外企業への就職・転職を考えている方にとって、将来に直接つながる貴重な経験です。

日本の企業に就職する予定の方であっても、将来的には海外企業と取引をする機会があると思いますので、海外インターンシップでの経験が無駄になることはありません。

海外インターンシップに参加する際に注意すべきポイント

海外インターンシップに参加する際に注意すべきポイント

海外への渡航費やエージェントへの仲介料などを支払わなければならない関係上、海外インターンシップへの参加には、かなり高額な費用がかかります。

参加のための時間は、有給休暇や夏期・冬期休暇を利用するとしても、かけた費用と時間、手間に見合った成果を得たいものです。

海外インターンシップという貴重な機会をわずかでも無駄にしないために、気をつけておきたいポイントについて解説しますので、ぜひ参考にしてください。

目的意識をしっかり持つ

海外インターンシップに参加する目的が、英語力の向上であれ、海外企業での就業経験を積むことであれ、ただ漫然とプログラムをこなすだけでは、期待するほどの成果は得られません。

インターンシップは英会話教室ではないので、自分から積極的にコミュニケーションを取らなければ英語は上達しませんし、ビジネスの場で消極的な姿勢を取っていると、簡単な仕事しか任せてもらえないため、有意義な就業経験を積むことができません。

海外インターンシップに参加する目的を自分の中ではっきりと意識し、その目的に向かって自主的に動く姿勢が大切です。

「大きな目的」だけではなく、そのゴールに辿り着くまでの「小さな目標」を定めると、能動的に動きやすくなります。

たとえば、インターンシップに参加する目的が英語力の向上なら、「1日に◯回自分から話しかける」「接続詞を意識して使ってみる」「わからないイディオムがあったらすぐに質問する」など、具体的な目標をいくつか立てるのが良いでしょう。

自分の精神面に気を配る

海外インターンシップに参加している間は、慣れない生活環境に身を置くことを余儀なくされますが、異なる文化を持つ知らない土地での生活は、想像以上に大きなストレスを生む場合があります。

また、相談相手になってくれる家族や友人が近くにいないため、ストレスをうまく発散できずに、精神のバランスを崩してしまうことだってあります。

精神のケアに注力しなければならなくなってしまえば、英語力の向上や職場経験の獲得などといった当初の目的は、二の次三の次にせざるを得なくなります。

そうならないために、海外滞在中は、最大限、自分の精神状態に気を配ってください。

精神のバランスを崩す前と、完全に崩してしまった後では、立て直しにかかる労力が大きく違います。

メンタル・ケアの方法としては、滞在先で友人を作り、現地でできる気晴らしの方法を教えてもらったり、テレビ電話などを使って、日本にいる家族や友人と密に連絡を取ったりするのがおすすめです。

先に紹介した「タイガーモブ」などの一部エージェントは、海外インターンシップに参加中の人や参加経験がある人が交流できる場を提供しているので、そういったコミュニティで悩みをシェアし、アドバイスを求めるのも良いでしょう。

まとめ

海外インターンシップに参加することには、英語力の向上や豊かな価値観の醸成など、通常のインターンシップでは得られない様々なメリットがあります。

ただし、海外インターンシップという機会を最大限活かすためには、しっかりとエージェントを選び、そのエージェントとのカウンセリングを通して、自分の目的に合ったプログラムを選ぶことが必要です。

プログラムの進行中は、具体的な「小さな目標」を決めるなどして、目標の達成へ常に向かうことを意識すると、限られたインターンシップの期間を無駄にせず、有効活用することができるでしょう。

慣れない地での孤独な生活は、精神面に悪影響を及ぼす可能性が高いので、自分のメンタルにはよく気を遣い、インターンシップで成果を得ることに集中できる環境を整えてください。