「トビタテ!留学JAPAN」とは?応募倍率や選考方法を詳しく解説

「トビタテ!留学JAPAN」とは?応募倍率や選考方法を詳しく解説

高校生と大学生が費用を掛けずに留学できる「トビタテ!留学JAPAN」という制度をご存じですか?

トビタテは、日本の高校生と大学生を対象とした海外留学支援制度で、2014年から多くの学生がトビタテで世界へと羽ばたいています。

この記事では「トビタテ!留学JAPAN」の基礎知識と、応募倍率や選考方法などについて詳しく解説します。

「トビタテ!留学JAPAN」とは

「トビタテ!留学JAPAN」
© Ministry of Education,Culture,Sports,Science and Technology

「トビタテ!留学JAPAN」とは、日本国内の高校生・大学生を対象とした海外留学支援制度です。

世界で活躍できるグローバルな人材の育成を目標に掲げ、2014年にスタートしました。

トビタテの海外留学支援とは、「留学をしたいけれど、お金がなくてできない…」という学生に、返済不要の奨学金を提供する制度のことです。

留学支援制度は色々ありますが、返済不要の留学奨学金は珍しく、学生にとって魅力的な制度となっています。

プログラムの主催者は?

「トビタテ!留学JAPAN」は、文部科学省主催の留学促進キャンペーンです。

給付される奨学金は、SoftBankやTOYOTAなどをはじめとする、日本を代表するさまざまな大企業がスポンサーとなっています。

資金源が民間企業による寄付金のため、トビタテを経て留学をした学生は奨学金を返済する必要がありません。

コースや留学期間は?

「トビタテ!留学JAPAN」では、全部で6つの多彩なコースが準備されています。

コースによって、海外で勉強できる内容はもちろん、対象者と留学期限も大きく異なりますので、しっかりと確認しておいてください。

コース名 対象者 留学期間
理系、複合・融合系人材コース 大学生以上 28日〜1年
新興国コース 大学生以上 28日〜2年
世界トップレベル大学等コース 大学生以上 28日〜2年
多様性人材コース 大学生以上 28日〜2年
地域人材コース 大学生以上 28日〜2年
高校生コース 高校生 高校生

大学生以上であれば、自分の留学計画に合わせて5つのコースの中から選んで応募することが可能です。

高校生に関しては、コースではなく留学の目的によって滞在期間が定められています。

分野名 留学期間
アカデミック テイクオフ 14〜21日間
ショート 14〜106日間
ロング 107〜365日間
プロフェッショナル 14〜106日間
スポーツ・芸術 14〜106日間
国際ボランティア 14〜106日間

また、トビタテでは社会人や海外進学の支援活動は一切行われていませんので、ご注意ください。

渡航可能な国

トビタテの魅力のひとつに、渡航可能な国が多いということが挙げられます。

実際にトビタテの公式ホームページを見ると、「渡航可能な国一覧」といった掲示はなく、行きたいと思う留学先を自由に選ぶことが可能です。

ただし、「安全性」は渡航する本人にとってはもちろん、支援する側にとっても大切なポイントですので、「外務省の発表する海外安全情報の危険レベル1まで」という条件が付けられています。

留学先を選ぶ際は「海外安全情報」を参考にして、自分の留学計画に合った国を選びましょう。

応募資格と選考方法について

応募資格と選考方法について

続いて、トビタテの応募資格と選考の流れについて紹介します。

支援制度を利用するにあたり、とても重要なポイントですので、しっかりと確認しておきましょう。

応募資格や「必要な英語力」は?

トビタテでは、日本の高校または大学に在籍する学生であることの他に、以下の3つの応募資格を設けています。

  1. 日本の国籍または日本の永住権を取得している
  2. 留学を開始する年度の4月1日に30歳以下である
  3. 留学計画に実践活動が含まれている

つまり、日本の高校または大学に通う30歳以下の人であれば、ほとんどの場合、応募することが可能です。

3の「実践活動」というのは、インターンシップやボランティアワークなど、「実社会と接点」がある活動を意味しており、応募時に作成する留学計画に、語学研修だけでなく、実践活動が含まれていることが条件となっています。

また、成績や語学力等の基準が設けられていないことに驚いた人は多いのではないでしょうか。

トビタテでは、「高い英語力」よりも、「自分が用意した留学計画を実現できる英語力」の方が重視されます。

英語が喋れないとトビタテに応募できないということはありませんので、安心してくださいね。

選考方法

トビタテの選考は、1次審査(書類審査)と2次選考(面接審査)を通して行われます。

書類審査に合格した人のみが面接審査へとたどり着ける仕組みですので、まずは必要書類をしっかりとそろえること、そして留学計画書を入念に準備することが大切です。

トビタテの選考は、主に「留学計画の内容」と「応募者のポテンシャル(この留学を通して、どのように自らを向上させるのか)」の2つの観点を考慮して行われます。

上記でも触れたように、「学校の成績」や「高い英語力」といった事柄よりも、「留学計画」と「人物像」を自分らしくアピールできることが重視されます。

面接の内容や準備について

1次審査(書類審査)に合格すると、面接審査へと進みます。

面接審査では、「個人面接」と「グループ審査(グループディスカッション・プレゼンテーション」が行われます。

細かな内容は一般公開されず、1次審査を合格した人だけに送られる合格通知書に記載されています。

面接審査では、自分の留学計画や将来像に関することを聞かれるので、どんな質問が来ても、焦らず自信を持って答えられるように準備をしておきましょう。

グループ審査では、グループディスカッションとプレゼンテーションが行われます。

プレゼンテーションに関しては、留学計画に加えて、事前にどれだけ準備をしてきたかも大切なポイントですので、資料の準備とプレゼンテーションの練習を入念に行いましょう。

グループディスカッションでは、自分の役割(司会や書記など)をしっかりと果たすと同時に、自分の意見を発言することが求められます。

1次審査に合格した時点で気を緩めず、プレゼンテーションとディスカッションに向けて準備をしておくことが大切です。

倍率はどのくらい?

トビタテの合格倍率は、コースと実施年度によって差はありますが、平均すると「4倍」くらいと言われています。

大学生に関しては、応募者全体の倍率は毎年4倍ほどですが、コースによって人気の差があり、「多様性人材コース」の倍率は4倍以上、「理系、複合・融合系人材コース」の倍率は3倍以下となっています。

年度によって倍率が上下するため、倍率の低いコースに狙いを定めることは難しいでしょう。

「倍率が低いから…」という理由で応募するのではなく、自分が実現したい留学計画に合ったコースを選んで、しっかりとプレゼンすることが合格への近道です。

ただし、2つ以上のコースに提出できる内容の留学計画書であれば、過去に倍率が低かったコースに応募することで、合格のチャンスを増やすことができます。

「留学計画書」を書くコツを紹介!

渡航先や期間などを自由に計画できるのがトビタテのメリットではありますが、中には「どのように作ったらいいのか分からない…。」とお悩みの方は多いのではないでしょうか。

留学計画書は、選考において重要なポイントとなりますので、入念な準備が必要です。

留学計画書を作成するうえで、押さえておきたいポイントを5つ紹介します。

1.「留学の目的」をしっかりと伝える

まず、自分が「なぜ留学をしたいのか」を自分の言葉でしっかりと伝えることが大切です。

「海外に憧れているから…」とか「英語を学びたいから…」などといった、抽象的で漠然とした理由では、何千人もの応募者の中から選ばれることは難しいでしょう。

  • 留学で実現したいこと
  • なぜ今、トビタテで留学をしたいのか
  • 留学を通して、どう変わりたいのか

といった点を中心に、留学に対する意欲が伝わるような留学計画書にしましょう。

2.目的を達成するために適した「留学先」や「活動内容」などを計画書に盛り込む

留学計画書では、自分の目的を実現するための「留学計画」を入念に立てましょう。

トビタテでは、留学に対する意欲に加えて、「自分の力で目的を達成するために行動できる力」もとても重要な選考ポイントにしています。

「その目的であれば、他の国でもいいのではないですか?」と思われることのないように、自分の目的を達成するための計画を練りましょう。

3.具体的なエピソードを盛り込む

留学をしたい理由や、自分の将来像などについて書く際は、できるだけ具体的なエピソードを盛り込みましょう。

実際に例をひとつ紹介します。

「私は恥ずかしがり屋で、自分から人に話しかけたり、グループでわいわいしたりするのが苦手です。ですが、本当は誰にでも明るく話しかけて、いつでも周りに友達がいるような人になりたいと思っています。海外留学を通して……」

このように、自分のどんなところを変えたいのか、留学を通してどんな自分になりたいのか、はっきり具体的に書きましょう。

4.トビタテが求めている「人材」を理解する

ここまでは、「自分」をアピールすることに重きを置いてきましたが、「トビタテが求めている人材」を理解することも忘れてはいけません。

自分が奨学金を受け取って留学をするにふさわしい人材であることを示すために、トビタテの募集要項をよく読み理解したうえで、計画を立てるようにしましょう。

5.全体を通して一貫性を持たせる

留学計画書が完成したら、全体を通して「一貫性」があるか確認しましょう。

前半と後半で「留学をしたい理由」が違っていたり、自分の意見がコロコロ変わっていたりすると、説得力に欠けてしまいます。

トビタテ留学制度メリット・デメリット

トビタテ留学制度のメリット・デメリット

最後に、トビタテを利用するメリットとデメリットを紹介します。

トビタテ留学制度のメリット

まず、トビタテのメリットから見ていきましょう。

金銭的な負担が少ない

トビタテの最大のメリットは、留学に掛かる費用のほとんどを奨学金でまかなえることです。

留学先での授業料はもちろん、渡航費の一部から毎月の生活費まで支給してもらえます。

さらにトビタテの奨学金は返済不要の給付型ですので、社会人になってから留学費用の返済に苦労する心配もありません。

具体的な金額については公開されていませんが、留学期間と留学先によって支給額が決まります。

「物価が高い国を選ぶと、留学生活が厳しくなる…」ということはないので、物価に関係なく、自分が本当に行きたい国を選ぶことができます。

留学をしたくても金銭的に厳しい学生にとって、費用を掛けずに留学を実現できるというのは大きなメリットではないでしょうか。

留学準備やサポートの充実

トビタテでは、審査に通ると留学前の事前研修を受ける義務が生じます。

事前研修を通して、留学期間中の経験を最大限に生かすための「マインドセット」を学ぶことができます。

さらに、自分の留学計画の見直し・明確化や、グローバルリーダーとして活動するための事前準備なども、この事前研修を通して行われます。

また、事前研修で自分と同じように留学を直前に控えた仲間と出会うことにより、留学前の期待や不安を仲間と共有できるので、留学生特有の「孤独感」や「不安」を低減することができます。

このように、トビタテは留学準備やサポートが充実しているので、「海外に行くのが初めて…」という学生でも安心して海外留学を実現することが可能です。

トビタテ留学制度のデメリット

次にトビタテのデメリットを紹介します。

手続きに時間が掛かる

トビタテの審査では、応募の時点で「留学計画書」を提出する必要があります。

そこから時間を掛けて、1次審査と2次審査が行われていくので、中には「留学の計画を変更したい!」とか「受け入れ先が変わってしまった!」という学生もいるでしょう。

しかし、トビタテでは留学計画の変更申請の手続きにかなりの時間が掛かります。

というのも、変更せざるを得ない理由や証明書の提出、そして計画を変更したことによって、元の留学計画がより良いものになることを説明する必要があるからです。

実費での留学と異なり、留学計画を勝手に変更したり、手軽に変更手続きをしたりできないのが、トビタテのデメリットのひとつです。

「留学計画書」などの準備がたいへん

自費で留学をするとなれば、当然のことながら「選考」される必要はないので、事前に具体な計画を立てたり、プレゼンテーション資料を作ったりといった準備は必要ありません。

一方、トビタテでは留学計画書をはじめとする書類の準備に時間と労力を要します。

しかし、留学に必要な費用を支給してもらえるというメリットを考慮すると、準備に手間が掛かるのは当然のことでしょう。

トビタテを利用する際は、時間に余裕を持って準備しましょう。

まとめ

この記事では、「トビタテ!留学JAPAN」の基礎知識と、応募倍率や選考方法などについて詳しく解説しました。

自分で留学費用をまかなうことが難しい高校生と大学生にとって、返済不要の留学費用を支給してもらえるというのは、大きなメリットであることに間違いありません。

ただ、トビタテを利用するにあたっては、「留学したい理由」や「目的を実現するための留学計画」などを深く考え、入念な準備を行う必要があります。

トビタテの選考プロセスは、「留学をしてみたい!」という人にとって自分を見つめ直す機会にもなりますので、興味のある方はトビタテに応募してみてはいかがでしょうか。

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